JPS6015726Y2 - 作業台車用トラバ−サ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は自動車組立ライン等に於いて敷設されている
台車レール間を連結して設けられ、作業台車の走行レー
ルの路線変更を司どる作業台車用トラバーサに関するも
のであり、特に、各列の台車レールの間欠部に介装され
て該間欠部を接合する移動レールが走行車輪を有して各
列の間欠部間を路線走行自在とされ、該移動レールによ
って作業台車のレールに対する移動が行なえる様にされ
た作業台車用トラバーサに係るものである。

自動車組立工場等の作業場に於いては各工程毎に組立調
整ラインが設定され各ライン毎に敷設された台車レール
上に作業台車を進行せしめて所定作業を行なう態様とさ
れており、更に、作業プロセスの進行に伴ない各列の台
車レール間での台車走行路線変更が可能とされて機種別
作業、仕様別作業等が行なえる様にされているのが一般
的である。

而して、上記台車レール間での路線変更には作業台車用
トラバーサが装備されており、その従来態様としては第
１，２図に示すものが採用されていた。

即ち、従来技術に基づくトラバーサ１は作業場基礎２上
に各々所定作業プロセスが設定された複列の台車レール
３，３が敷設され、該台車レール３．３には台車移動用
の一対のスラットコンベヤ４．４′がクロス状に設置さ
れ、該スラットコンベヤ４，４′は台車５の前輪６、後
輪６′が各々載置可能な間隔を有しており、而して、各
台車レール３，３′上を進行する作業台車５が必要に応
じてスラットコンベヤ４，４′によって横送され他の台
車レールに路線変更自在とされたものである。

しかしながら、上記態様のトラバーサ１に於いてはスラ
ットコンベヤ４，４′の駆動用のシャフドア、及び駆動
モータ８、ギヤ装置９等の付帯設備が必要とされると共
に、スラットコンベヤ４゜４′上面と各台車レール３，
３の走行面との一致を図る必要から各装備を設置するピ
ット１０を設ける必要等があって設備コストが嵩む欠点
を有しており、加えて、各スラットコンベヤ４．４’上
に作業台車５の前後輪６，６′を確実に載置させる為の
作業に煩しさを生じる不利点もあった。

この考案の目的は上記従来技術に基づく作業台車用トラ
バーサの問題点に鑑み、台車レールの間欠部に介装され
る移動レールが作業台車を載置して走行車輪を有して移
動可能とされていることによって、上記欠点を除去し、
不利点を無くした優れた簡易型の作業台車用トラバーサ
を提供せんとするものである。

上記目的に沿うこの考案の構成は、台車レール上を進行
する作業台車が該台車レールの間欠部に介装セットされ
た移動レール上に進行し載置されると、必要に応じて該
移動レールが移動し所望の他の台車レールの間欠部の介
装セットされ、そして上記作業台車が当該他の台車に進
行する様にされて作業台車の走行路線変更がなされ、而
して、上記移動レールは走行用車輪によって作業上基礎
上に設けられた走行路上を進行する様にされて設備の簡
易化が図られ移動レールの設置変更等が自在になし得る
様にされたことを要旨としたものである。

次に、この考案の実施例を第３図以下の図面に基づいて
説明すれば以下の通りである。

尚、第１．２図と同一部分は同一符号にて説明する。

第３〜７図に於いて１′はこの考案のトラバーサであり
、その構造は作業場基礎２上に敷設された作業台車４輪
６，６′挟持形状の台車レール３．３が各々所定位置に
て間欠部１１を形成して複数ユニット併設されており、
該間欠部１１の前後に配された傾斜５／１０００〜１０
／１０００程度の傾斜連結レール１２．１２の間に該傾
斜連結レール１２．１２間を連結可能な移動レール１３
．１３が台車軸距を有し、且つ台車５載置長を有して介
装セット自在とされている。

而して、土間移動レール１３は車輪フレーム１４上にク
ロス状に配されておりフレーム１４′を介して補強組立
てされている。

又、該車輪フレーム１４は第６図に示す様に複数のフラ
ンジ車輪１５を有しており、該フランジ車輪１５はベア
リング１６を介してシャフト１７に軸支されており、該
シャフト１７両端をして車輪フレーム１４に取付けられ
たブラケット１８に支持されているものである。

尚、１９はフランジ車輪１５の位置決めカラーである。

一方、作業場基礎２上には各台車レール３の間欠部１１
を結ぶ走行路としての走行レール２０が前記台車レール
３に直交して敷設され、該走行レール２０上を前記フラ
ンジ車輪１５を介して移動レール１３が走行移動自在と
されているものである。

又、２１はロック機構であって台車レール３の間欠部１
１に移動レール１３を介装セットして一時ロツクする為
のものであり、その詳細は第７図に示す如く作業場基礎
２上には上面に凹部２２を有する固定側部材２３が両側
に弾性緩衝材２３′を有して定置されており、一方、上
記車輪フレーム１４には移動側部材２４が固定され、該
移動側部材２４内に弾圧スプリング２５を介して嵌装さ
れたロックピン２６の先端が上記固定側部材２３の凹部
２２に嵌入出来る様にされて簡易ロック機構が形成され
ているものである。

上記構成に於いて、所定台車レール３上を作業台車５が
入力、或いは適宜駆動力により進行する間に、所定の組
立、検査工程がなされるが、機種別、仕様別工程への振
分は等の様に作業台車５の進行路線の変更を行なう際に
は、該作業台車５を進行させて間欠部１１に介装セット
された移動レール１３上に傾斜連結レール１２を経て載
置させる。

而して、上記作業台車５の載置された移動レール１３を
人力等によって台車レール３の直交方向に進行力を与え
ると間欠部１１に於けるロック機構２１でのロックピン
２６、凹部２２との嵌合が外れてロック解除され、以後
移動レール１３はフランジ車輪１５を介して走行レール
２０上を進行する。

そして、所望の作業系路を有する他の台車レール３の間
欠部１１に進行した位置にて上記移動レール３を停止し
ロック機構２１のロックピン２６を当該位置での固定側
部材２３の凹部２２に嵌合せしめて上記移動レール１３
をロックし、而して後に移動レール１３上の作業台車５
を上記他の台車レール３上に進行せしめて前記糸路と別
系路にて各種作業を行なう。

尚、上記ロック機構２１によるロック時には移動レール
１３の走行速度は固定側部材２３の両側に配された緩衝
材２３′の緩衝作用によって吸収されて停止するのでロ
ックはスムースになされる。

次に第８，９図は移動レール１３の移動を動力にて行な
う様にしたものであり、各台車レール３の間欠部１１を
直交して敷設された走行レール２０には前述と同態様の
移動レール１３′がフランジ車輪１５を介して走行自在
とされており、該移動レール１３′には走行レール２０
と平行に張設された駆動チェノ２０が連結されており、
該チェノ２７は駆動モータ２８によって遊動プーリ２９
、駆動プーリ３０間を回動出来る様にされている。

即ち、上記駆動モータ２８の稼動により各ロック機構２
１．２１間の移動がスムースに行なえる様にされている
ものである。

尚、この考案の実施例は上記各態様に限られるものでは
なく他の設計が可能であり、例えば、台車レールを１ユ
ニツト敷設しその間欠部に複数の移動レールを交互に介
装セットする様にして、１つの作業工程に中間作業ステ
ーションを介装する様にも出来、又、移動レールの走行
路としてターンテーブルを組込み作業台車の進行方向を
放射状に転換出来る様にしても良いし、又、各移動レー
ルを台車レールとクロス状に連結させてループ状にし各
移動レールを同時に移動し複列の台車レールに作業台車
を同時供給出来る様にしても良く、更に、この考案のト
ラバーサを用いて物品の振分は供給装置として使用出来
ることは勿論である。

上記の様に、この考案によれば、少なくとも１列設けた
台車レール間を連結して作業台車の走行路線変更を自在
にする作業台車用トラバーサにおいて、台車レールの間
欠部に介装セットされる移動レールが走行路上を走行自
在とされて各台車レールの間欠部を選択連結可能とされ
れているの、作業台車の路線変更組換え等が移動レール
の走行のみで行なえ、しかも、該移動レールの走行は人
力によっても行なうことの出来る極めて取扱いが容易な
メリットがある。

又、台車レールに直交して走行路を設けるだけで良いの
で従来の様な設備用ピットを設ける必要がなく、極めて
低コストにて簡易的に装備することの出来る点にこの考
案の特徴を有するものであり、従って、組立ラインの移
転、変更を必要とする場合に於いても、極めて短期間に
て施工対処することの出来る優れた効果を有するもので
ある。

又、上記走行路が載置された作業場基礎上に凹部を有す
る固定側部材が両側に弾性緩衝材を有して定置され、上
記車輪フレームに内部に弾性スプリングを介して嵌装さ
れたロックピンを有する移動側部材が設けられ、該ロッ
クピンが上記凹部ニ嵌入自在にされていることにより、
台車のロック時には移動レールの走行速度は固定側部材
の両側の緩衝材の緩衝作用によって吸収されてロックが
スムーズになされるため台車ロック時の高周波の騒音が
押えられる優れた効果が奏される。

したがって、台車に衝撃が加わることによって台車上の
製品が荷くずれを起こして次段工程に悪影響を及ぼすこ
とがなく、ラインがスムーズに流れるという優れた効果
が奏される。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来技術によるトラバーサの平面図、第２図は
第１図の断面説明図で、第３図以下がこの考案の実施例
を示し、第３図は１実施例の平面図、第４図は正面図、
第５図は側面図で、第６図は走行車輪部の詳細図、第７
図はロック機構の説明図、第８図は他の実施例による平
面図、第９図は正面図である。 ３・・・・・・台車レール、５・・・・・・作業台車、
２０・・・・・・走行路、１１・・・・・・間欠部、１
３，１３’・・・・・・移動レール、１４・・・・・・
車輪フレーム、１５・・・・・・走行車輪、１・・・・
・・トラバーサ、２・・・・・・作業場基礎 ２２・・
・・・・凹部、２３・・・・・・固定側部材、２３′・
・・・・・弾性緩衝、２５・・・・・・弾圧スプリング
、２６・・・・・田ツクピン。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 少なくとも１本敷設された台車レールに連結して作業台
   車の走行路線変更を自在にし上記台車レールが各列毎に
   間欠部を有し該間欠部に介装セット自在な移動レールが
   作業台車載置長を有するとともに車輪フレームに支持さ
   れた走行車輪を備え上記各台車レールの間欠部を結ぶ走
   行路上を移動自在とされている作業台車用トラバーサに
   おいて、上記走行路が設置された作業場基礎上の台車レ
   ールに対応する位置に凹部を有する固定側部材が両側に
   弾性緩衝材を有して定置され、上記車輪フレームに内部
   に弾圧スプリングを介して嵌装されたロックピンを有す
   る移動側部材が設けられ、該ロックピンが上記凹部に嵌
   入自在にされていることを特徴とする作業台車用トラバ
   ーサ。