JPS6324054Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、レールに案内されて循環経路を走行
可能な複数台のスラツト台車と、このスラツト台
車に設けた受動ピンに係合可能な駆動突起を有す
る駆動装置とからなるスラツトコンベヤ装置に関
するものである。

上記のようなスラツトコンベヤ装置は、走行経
路の適所でスラツト台車を停止させたり、複数台
のスラツト台車をストレージさせたりする。そこ
で問題となるのは、停止やストレージを円滑に行
なわせるための、受動ピンと駆動突起との係脱機
構をいかに簡素的に且つ操作精度良く構成するか
ということである。

本考案は、受動ピンと駆動突起との係脱機構を
簡素に且つ操作精度よく構成し得るスラツトコン
ベヤを提案するものである。

すなわち本考案は、レールに案内されて循環経
路を走行可能な複数台のスラツト台車と、このス
ラツト台車に設けた受動ピンに係合可能な駆動突
起を有する駆動装置とからなるスラツトコンベヤ
装置において、前記受動ピンをスラツト台車の前
端に昇降可能に配設すると共に、この受動ピンに
連動するレバーを前記スラツト台車の前方に前後
揺動可能に配設して、このレバーのスラツト台車
への接近揺動により前記受動ピンを駆動突起に対
して離間すべく構成し、前記スラツト台車の後端
に、後続スラツト台車の前記レバーに接当可能な
操作具を設けたスラツトコンベヤ装置を提案する
ものである。かかる構成によると、走行経路の適
所に設けたストツパー装置をレバーに作用させる
ことによつて該ストツパー位置においてスラツト
台車を停止させ得、また停止しているスラツト台
車の後端に設けた操作具に後続スラツト台車のレ
バーを作用させることによつて、該後続スラツト
台車をストレージさせ得る。

以下、本考案の一実施例を図面に基づいて説明
する。１は左右一対のレール２に案内されるスラ
ツト台車で、結合されたリンク体３と、このリン
ク体３の結合部に取付けられ且つ前記レール２に
案内される車輪４と、左右一対のリンク体３の前
端間に取付けた前部スラツト５と、後端間に取付
けた後部スラツト６と、中間部間に取付けた治具
用スラツト７とからなる。前記レール２は長円状
であつて、機枠８に支持部材９を介して取付けら
れている。したがつて複数台のスラツト台車１は
前記レール２に案内されて長円状の循環経路１０
を走行可能であり、ここで循環経路１０は、上位
水平経路部１０Ａと、下位水平経路部１０Ｂと、
前端彎曲経路部１０Ｃと、後端彎曲経路部１０Ｄ
とからなる。前記前部スラツト５の巾方向中央に
は上下方向の受動ピン１１が昇降可能に配設さ
れ、この受動ピン１１は第２図に示す上位水平経
路部１０Ａにおいて下動付勢されている。そして
前部スラツト５から上方にブラケツト１２が連設
され、このブラケツト１２の上端にＬ形のレバー
１３の中間部が横軸１４を介して取付けてある。
したがつてレバー１３はその前端が、前部スラツ
ト５の前方において前後揺動可能となる。そして
レバー１３の後端と前記受動ピン１１の上端とが
長孔と横ピン１５とを介して連結され、したがつ
てレバー１３の前端がスラツト台車１側に接近揺
動することにより受動ピン１１が上動すべく構成
してある。前記後部スラツト６からは操作具１６
が後方に延設され、この操作具１６は後続スラツ
ト台車１の前記レバー１３に接当可能となる。以
上の説明は上位水平経路部１０Ａについて述べた
が、下位水平経路部１０Ｂにおいてはスラツト台
車１が反転されることから、説明中の上下は逆に
なるものである。前記循環経路１０に沿つて、且
つ受動ピン１１の移動軌跡の内側に駆動装置１７
が配設される。この駆動装置１７は、前記機枠８
にブラケツト１８を介して支持される左右一対の
案内レール１９と、これら案内レール１９にロー
ラ２０を介して案内される駆動チエン２１と、こ
の駆動チエン２１の適所から外方に連設した駆動
突起２２とからなり、この駆動突起２２が前記受
動ピン１１に係合可能となる。前記上位水平経経
路１０Ａにおいて、必要作業工程内容に応じたコ
ンベヤ設置部で駆動装置１７のダウン部を形成
し、該ダウン部においてはスラツト台車１は駆動
装置１７の動力を受けない。そこでダウン部には
作業工程用駆動装置２３Ａ，２３Ｂが配設され
る。これら作業工程用駆動装置２３Ａ，２３Ｂは
駆動装置１７に対して左右に振分けられており、
夫々、前記機枠８にブラケツト２４Ａ，２４Ｂを
介して支持される左右一対の案内レール２５Ａ，
２５Ｂと、これら案内レール２５Ａ，２５Ｂにロ
ーラ２６Ａ，２６Ｂを介して案内される補助駆動
チエン２７Ａ，２７Ｂと、この補助駆動チエン２
７Ａ，２７Ｂの適所から外方に連設した補助駆動
突起２８Ａ，２８Ｂとからなり、これら補助駆動
突起２８Ａ，２８Ｂが係合可能な補助受動ピン２
９Ａ，２９Ｂが、前記前部スラツト５の両側に固
設してある。なお駆動装置１７は連続駆動であ
り、また作業工程用駆動装置２３Ａ，２３Ｂは被
搬送物に対する作業に応じて連続駆動または間欠
駆動される。３０は循環経路１０の適所に設けた
ストツパ装置を示す。

基本的にスラツト台車１は、駆動装置１７の駆
動突起２２が受動ピン１１に係合することにより
循環経路１０を走行される。そしてダウン部で駆
動は断たれるのであるが、該ダウン部においては
作業工程用駆動装置２３Ａ，２３Ｂの補助駆動突
起２８Ａ，２８Ｂが補助受動ピン２９Ａ，２９Ｂ
に係合することにより、連続または間欠走行され
る。その際に、治具用スラツト７上に載置した被
搬送物に対して各種作業が行なわれる。ダウン部
の入口などにおいてストツパ装置３０がレバー１
３に作用し、以つて受動ピン１１が上動すること
から駆動は断たれる。また先行のスラツト台車１
に後続のスラツト台車１が接近したとき、例えば
第２図右側に示すように先行スラツト台車１の操
作具１６に後続スラツト台車１のレバー１３が接
当し、このレバー１３が揺動して受動ピン１１を
上動させることになる。これにより後続スラツト
台車１の駆動は断たれる。

以上述べた本考案におけるスラツトコンベヤ装
置によると、走行経路の適所に設けたストツパー
装置をレバーに作用させることによつて該ストツ
パー位置においてスラツト台車を停止させること
ができ、また停止しているスラツト台車の後端に
設けた操作具に後続スラツト台車のレバーを作用
させることによつて、該後続スラツト台車をスト
レージすることができる。しかも受動ピンと駆動
突起との係脱機構は、受動ピンに連動するレバー
をスラツト台車の前端に設け、そして後端にレバ
ーに接当可能な操作具を設けるだけの簡単な構成
でよく、さらに操作精度も向上できる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示し、第１図は略線
側面図、第２図は上位水平経路部におけるスラツ
ト台車の側面図、第３図は同正面図、第４図は第
１図におけるＡ−Ａ断面図、第５図は同Ｂ−Ｂ断
面図、第６図は同Ｃ−Ｃ断面図である。 １……スラツト台車、２……レール、５……前
部スラツト、６……後部スラツト、７……治具用
スラツト、１０……循環経路、１０Ａ……上位水
平経路部、１０Ｂ……下位水平経路部、１１……
受動ピン、１２……ブラケツト、１３……レバ
ー、１４……横軸、１５……横ピン、１６……操
作具、１７……駆動装置、１９……案内レール、
２１……駆動チエン、２２……駆動突起、２３
Ａ，２３Ｂ……作業工程用駆動装置、２８Ａ，２
８Ｂ……補助駆動突起、２９Ａ，２９Ｂ……補助
受動ピン、３０……ストツパ装置。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. レールに案内されて循環経路を走行可能な複数
   台のスラツト台車と、このスラツト台車に設けた
   受動ピンに係合可能な駆動突起を有する駆動装置
   とからなるスラツトコンベヤ装置において、前記
   受動ピンをスラツト台車の前端に昇降可能に配設
   すると共に、この受動ピンに連動するレバーを前
   記スラツト台車の前方に前後揺動可能に配設し
   て、このレバーのスラツト台車への接近揺動によ
   り前記受動ピンを駆動突起に対して離間すべく構
   成し、前記スラツト台車の後端に、後続スラツト
   台車の前記レバーに接当可能な操作具を設けたこ
   とを特徴とするスラツトコンベヤ装置。