JPS6218825B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 (イ) 産業上の利用分野 本発明は所謂逆セルタイプの製氷機に関し、特
に、製氷用の水を水タンクへ供給する給水方法に
関するものである。

(ロ) 従来技術 従来、この種の製氷機の給水方法は実公昭57―
54537号公報及び実公昭57―54538号公報に開示さ
れるように水皿の駆動用モータが始動して水皿が
復動を開始したとき水皿表面に散水して貯水槽に
次サイクルの製氷用水の給水を開始し、水皿が復
動を終了したとき給水を停止する様にしている。

斯かる従来の給水方法は水皿が復動中に給水し
ているため貯水槽に一度給水された水の一部及び
水皿表面を直接流下する水の一部が排水されてし
まい、水皿が製氷室を閉塞する水平位置に近づく
に連れて減少するも全く無駄な排水となつてい
た。また水皿が復動を終了したとき給水を停止し
ているため十分な給水量を確保できず、重ねて次
の製氷サイクルに移行して循環ポンプが動作する
と循環パイプ及び分配管内に存在する循環水の相
当量分が貯水槽から圧送されるため、散水槽の水
位が急激に低下し一層製氷用水に必要な給水量の
確保が難しくなり、水量不足が原因して白濁氷が
でき、品質の低下を招いていた。

(ハ) 発明の目的 本発明は上記従来の欠点に鑑み、無用な排水を
なくし、しかも水タンクには必要最小限の給水量
を確保することによつて、節水を図り、透明氷を
提供するものである。

(ニ) 発明の構成 本発明は逆セルタイプの製氷機であつて、水皿
が復動を終了して製氷工程開始と同時に水皿表面
に散水して水タンクへ給水を開始し、水タンクの
所定水位に給水されたとき散水を停止して給水を
終了する様にした製氷機の給水方法である。

(ホ) 実施例 第１図は本発明製氷機の製氷機能部の一部を破
断した正面図を示しており、下向きに開口した複
数の製氷室１Ａを有し上壁上に蒸発パイプ２を配
設した冷却器１と、各製氷室１Ａを下方から十分
余裕をもつて塞ぎ表面には各製氷室１Ａに対応す
る噴水口３及び戻り穴４を形成した水皿５と、水
皿５に固定された水タンク６と、水タンク６内の
水を送水管７、更に分配管８を経て噴水口３から
各製氷室１Ａへ循環せしめる循環ポンプ９と、水
皿５を傾動及び復動せしめる正逆回転可能な減速
モータ１０を含む駆動装置１１と、給水弁１２が
開いたとき水皿５の表面に散水し戻り穴４を介し
て水タンク６へ給水する散水器１３と、水タンク
６の底部連通したフロートタンク１４Ａ内のフロ
ート１４Ｂによつて水位スイツチ１４Ｃを作動し
水タンク６の所定水位を検出する水位検出装置１
４等にて主構成した所謂逆セルタイプの製氷機で
あり、前記駆動装置１１は支持梁１５に固定した
取付け板１６に支持した前記減速モータ１０の回
転軸にアーム１７を固定し、該アーム１７の一端
１７Ａに取付けたコイル発条１８の他端を水皿５
の側部に連結し、水皿５の後部は支軸１９に回動
可能に支持されている。２９は減速モータ１０の
正転により反時計方向に回転するアーム１７の他
端１７Ｂによつて切換えられモータ１０への通電
を断つて水皿５を所定の傾斜開放位置で停止せし
め、減速モータ１０の逆転により時計方向に回転
するアーム１７の一端１７Ａによつて切換えられ
モータ１０への通電を断つて水皿５を所定の水平
閉塞位置で停止せしめるシーソー式の制御スイツ
チである。

次に本発明の電気回路を第２図に基づき説明す
る。２１は冷凍系の電動圧縮機、２２は製氷運転
の終了を制御するタイマーで、所定時間を経過し
たとき接点を閉路するタイマー接点２２Ａを有す
る。２３は脱氷運転の終了を制御する脱氷終了検
知サーモスタツトで、冷却器１の温度が所定温度
に低下したときＬ接点２３Ａに切換わり、所定温
度に上昇したときＨ接点２３Ｂに切換わる。２４
は第１リレーで、前記水位スイツチ１４Ｃと給水
弁１２の直列回路の間に介在する常開の第１リレ
ー接点２４Ａを有する。２５は所定の貯氷量を検
出したとき閉路する貯氷スイツチ２６と直列に接
続した第２リレーで、常閉の第２リレー接点２５
Ａと常開の第２リレー接点２５Ｂを有する。２７
は第３リレーで、常閉の第３リレー接点２７Ａ及
び２７Ｂと常開の第３リレー接点２７Ｃ及び２７
Ｄを有する。２８は第４リレーで、常開の第４リ
レー接点２８Ａ及び２８Ｂを有する。２９Ａ１及
び２９Ａ２は前記制御スイツチ２９の傾動接点、
２９Ｂ１及び２９Ｂ２は制御スイツチの復動接点
である。１０は制御スイツチ２９の切り換わりに
よつて正転若しくは逆転する前記減速モータ、９
は前記循環ポンプ、３０は凝縮器空冷用フアン、
３１はホツトガスバルブである。なお、水位検出
装置１４には機構的デイフアレンシヤルを持たせ
て製氷運転中に給水しないようにしている。

次に本発明の動作を説明する。水皿５は第１図
の実線で示すように製氷室１Ａを閉塞する水平状
態にあり、電源を投入すると常閉の第２リレー接
点２５Ａ、更に傾動接点２９Ａ１を介して第１リ
レー２４が励磁され常開の第１リレー接点２４Ａ
を閉路する。これにより水位スイツチ１４Ｃ、更
には常開の第１リレー接点２４Ａを介して通電す
る給水弁１２が開き、散水器１３から水皿５の表
面に散水し、この水は、第１図の矢印で示す如く
冷却器１と水皿５の表面との間の若干の隙間を通
り、主に戻り穴４を通つて水タンク６に給水を開
始する。また、電動圧縮機２１が動作して冷却器
１を冷却すると共に常閉の第２リレー接点２５
Ａ、傾動接点２９Ａ１、更に常閉の第３リレー接
点２７Ａを介して循環ポンプ９及び凝縮器空冷用
フアン３０が動作して製氷運転を開始し、その後
水タンク６の水位が所定水位に達するとフロート
１４Ｂによつて水位スイツチ１４Ｃの接点が開路
され給水弁１２への通電を断つて水タンク６への
給水動作を終了する。

而して、水タンク６内の水は送水管７、分配管
８を経て各噴水孔３から各製氷室１Ａに噴水さ
れ、余水は戻り穴４から水タンク６に帰還する水
循環動作を繰返していき、冷却器１の温度が所定
温度に低下すると脱氷終了検知サーモスタツト２
３はＨ接点２３ＢからＬ接点２３Ａに切換わつて
タイマー２２をスタートさせる。そして、該タイ
マー２２による所定時間を経過するとタイマー接
点２２Ａが閉路して第３リレー２７が励磁し常閉
の第３リレー接点２７Ａ及び２７Ｂを開路すると
共に常開の第３リレー接点２７Ｃ及び２７Ｄを閉
路する。これによつて循環ポンプ９及びフアン３
０が停止して製氷運転を終了し、ホツトガスバル
ブ３１を開いて冷却器１をホツトガスにより加熱
し製氷室１Ａにできた氷の脱氷運転を開始する。
一方、タイマー接点２２Ａ、傾動接点２９Ａ２を
介して減速モータ１０が通電して正回転し、アー
ム１７は反時計方向に回転する。これに伴つて水
皿５は傾動を開始し該水皿の傾動途中で水タンク
内の残水の一部が排水されると水位スイツチ１４
Ｃが閉路し、このとき常開の第１リレー接点２４
Ａが閉路していることから給水弁１２に通電され
て散水器１３から水皿５の表面に洗浄のため散水
を開始する。そしてアーム１７の他端１７Ｂが制
御スイツチ２９を傾動接点２９Ａ１及び２９Ａ２
から復動接点２９Ｂ１及び２９Ｂ２へ切換えると
減速モータ１０への通電が断たれ水皿５は第１図
の二点鎖線で示すように製氷室１Ａを開放した傾
斜位置で傾動を終了する。なお、この状態で水タ
ンク６には第１図の点線Ｘで示す如く製氷残水の
一部が循環ポンプ９の保護用に残される。

而して、各製氷室１Ａから氷が離脱して脱水終
了検知サーモスタツト２３が冷却器１の所定の上
昇温度を感知してＬ接点２３ＡからＨ接点２３Ｂ
に切換わるとタイマー２２への通電が断たれてタ
イマー接点２２Ａは通常へ復帰する。また第３リ
レー２７の励磁が解除されて常開の第３リレー接
点２７Ｃ及び２７Ｄから常閉の第３リレー接点２
７Ａ及び２７Ｂに切換わるため復動接点２９Ｂ
１、常閉の第３リレー接点２７Ｂを介して減速モ
ータ１０が通電して逆回転し、水皿５は復動を開
始するとともに第１リレー２４の励磁が解除され
て常開の第１リレー接点２４Ａを開路し給水弁１
２を閉じて洗浄のための水皿５表面への散水を停
止する。

そして、時計方向に回転するアーム１７の一端
１７Ａが制御スイツチ２９を復動接点２９Ｂ１及
び２９Ｂ２から傾動接点２９Ａ１及び２９Ａ２へ
切換えると減速モータ１０への通電が停止されて
水皿５は再び第１図の実線で示すように製氷室１
Ａを閉塞した位置で復動を終了し、ホツトガスバ
ルブ３１への通電も断たれて脱水運転を終了する
とともに冷却器１の冷却を開始し循環ポンプ９及
びフアン３０を動作して次サイクルの製氷運転を
開始する。またこのとき傾動接点２９Ａ１を介し
て第１リレー２４が励磁されて常開の第１リレー
接点２４Ａが閉路するため給水弁１２が開き散水
器１３から水皿５の表面へ散水して水タンク６へ
製氷用の給水を開始する。この給水は水皿５が水
平状態にあることから主に戻り穴４から無駄なく
水タンク６に給水される。この後、水タンク６の
水位が所定水位に達すると上述の如くフロート１
４Ｂによつて水位スイツチ１４Ｃの接点が開路さ
れ給水弁１２への通電を断つて水タンク６への給
水動作を終了する。

(ヘ) 発明の効果 本発明は水皿が製氷室が閉塞している水平状態
において水タンクに製氷用の給水を行なうため水
皿表面に散水した水が無駄に排水されることなく
水タンクに給水され、以つて節水に極めて効果的
であり、しかも製氷運転状態、即ち循環ポンプが
動作している状態で水タンクの所定水位を検出す
ることから水量不足を生じることなく、以つて透
明氷を提供でき品質の向上を図ることができるも
のである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明製氷機の製氷機能部の一部を破
断した正面図、第２図は本発明の電気回路図であ
る。 ５……水皿、６……水タンク、１２……給水
弁。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 下向きに開口する複数の区画された製氷室を
   有する冷却器と、各製氷室を下方から閉塞する水
   皿と、該水皿に固定された水タンクと、水皿を傾
   復動せしめる駆動装置と、水皿表面に散水して前
   記水タンクに給水する散水器と、水タンク内の水
   を前記各製氷室へ循環する循環ポンプを設けた製
   氷機において、前記水皿が復動を終了して製氷工
   程を開始するのと同時に前記散水器から前記水皿
   表面に散水して水タンクへ給水を開始し、該水タ
   ンクの所定水位に給水されたとき前記散水器によ
   る散水を停止して給水を終了する様にした事を特
   徴とする製氷機の給水方法。