JPS6218108B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、本や新聞などの原稿を複写する複写
機に関するものである。

従来の技術 従来より、軽便な複写機として原稿の上に本体
を移動させるような複写機、すなわち第１図に示
されるものが考えられた。

１は本体であり、本体１の下部に駆動ローラ
２，３が回転自在に設けられ、駆動ローラ２，３
は本体１の下面より下に突出している。４は複写
紙で本体１内にウエブ状に巻かれて収納されてい
る。また、複写紙４の先端は本体１に開設された
スリツト５より延出している。６は複写紙送りロ
ーラであり、駆動ローラ２と圧接し駆動ローラ２
より摩擦駆動される。６は複写紙送りローラ６と
対向したもう一方の複写紙送りローラであり、そ
れぞれの間に複写紙４が挟まれている。７，７′
はそれぞれ複写紙送りローラであり、この両者の
間に複写紙が挟まれており、複写紙送りローラ７
は駆動ローラ３と圧接し駆動ローラ３によつて回
転駆動されている。８は受光部で、フオトトラン
ジスタ等の小さな受光素子が多数一列状に並設さ
れており、ランプ９の光が開孔１０を介して原稿
１１で反射されて入力される。１２は転写シート
でポリエステル等の薄いフイルムの上に熱転写イ
ンクが塗付されたもので複写紙４と同じ幅を有し
ている。また、転写シート１２は供給側リール１
３より送り出され、ローラ１４，１４′および複
写紙送りローラ７，７′によつて複写紙４と密着
された後、巻取り側リール１５に巻き取られる。
ここで、巻取り側リール１５はプーリー１６，１
７およびベルト１８によつて駆動ローラ３の回転
力が伝達されて回転駆動力を得る。１９は発熱体
であり、小さな発熱素子が多数一列状に並設され
ており、各発熱素子は受光部８の各発熱素子の信
号が増幅器２０を介して接続されている。

従来の複写機は以上のように構成され、次に使
用方法について説明を行う。

まず本体１を原稿１１上に載置し、矢印Ａ方向
へ手で押して移動させる。すると駆動ローラ２，
３が転がり、複写紙送りローラ６，６′，７，
７′が回転して複写紙４が送られる。そして、こ
の送り量は本体１の移動量と一致する。また、転
写シート１２は複写紙送りローラ７，７′および
ローラ１４，１４′によつて複写紙４と密着され
ているため、複写紙４と共に送られる。この時、
ランプ９より出た光は窓１０を介して原稿１１上
を照射し、受光部８へ入る。受光部８の信号は増
幅器２０で増幅されて発熱体１９へ送られ、発熱
体１９の熱によつて転写シート１２のインクが複
写紙へ転写される。つまり、原稿１１上の像が複
写紙４上へ転写される。

しかしながら、このような従来の複写機では、
原稿１１上で本体１を移動させる時、駆動ローラ
２，３と原稿１１とが互いにスリツプすると、原
稿１１の画像を受光部８が読み取つた量と複写紙
４が発熱体１９を通過した量が一致せず、複写さ
れた画像が乱れるという欠点を有している。

本発明は以上のような従来の欠点を解消するも
のであり、簡単な構造で原稿と受光部との相対的
に移動量と記録部と記録体との相対的移動量が特
定の関係になるようにし、よつて複写品質が良好
となる複写機を提供することを目的とするもので
ある。

問題点を解決するための手段 本発明は以上の問題点を解決するため、本体に
画像情報を読み取る受光部と、記録体を引き出し
可能に保持する手段と、記録部と、記録体を引き
出す開口を本体に設け、開口から引き出された記
録体を原稿に固定しつつ本体を原稿と相対的に移
動させることによつて受光部が原稿に対して相対
的に移動した量と記録体が記録部に対して相対的
に移動した量が特定の関係になるように構成した
ものである。

作 用 本発明は以上の手段よりなるために、記録体を
原稿に固定しつつ本体を原稿に対して相対的に移
動させると本体が原稿に対して相対的に移動した
量と記録体と記録部の相対的移動量とが常に特定
の関係になる。

実施例 第２図は本発明の一実施例を示すものであり、
以下詳細に説明を行う。

２１は本体であり、下面および下面後部にそれ
ぞれ開孔２２，２３が設けられている。２４はラ
ンプであり、ランプ２４より出た光は開孔２２を
介して原稿２５を照射し、反射光がレンズ群２６
によつて集束されてインライン型のイメージセン
サ２７に入る。２８はウエブ状の感熱紙である複
写紙であり、ローラ２９と発熱体３０の間を通過
して開孔２３より外部へ延出している。３１は蓋
であり、本件２１に軸３２によつて回動自在に取
り付けられ、本件２１に取り付けたマグネツト３
３に吸着される。また、３４はイメージセンサ２
７の出力を増幅する増幅器で、増幅器３４の出力
は発熱体３０へ接続されている。

ここで、イメージセンサ２７に電荷転送素子を
用いると１次元のイメージ情報がシリアル情報で
出力される。発熱体３０としてシフトレジスタを
内蔵したインライン型のサーマルヘツドを用いる
と、シリアル情報に従つて発熱体３０の各発熱素
子が発熱する。従つて、増幅器３４はシリアル情
報の増幅器を用いることができ、安価に作ること
ができる。

次に、本実施例の複写機の使用法を説明する。
まず、片方の手で開孔２３より延出した複写紙２
８の端部を原稿２５上に押さえ付け、本体２１を
他方の手で持つて原稿２５の上を矢印Ａ方向に移
動させる。すると、複写紙２８は端部が原稿２５
上に押さえ付けられているため、複写紙２８は本
体２１より引き出される。この時、原稿２５上の
画像情報はイメージセンサ２７で受け取られ、増
幅器３４で増幅されて発熱体３０へ送られるた
め、複写紙２８は発熱体３０の発熱に従つて発色
し、原稿２５の像が複写紙２８上に作られる。

以上の複写処理中、複写紙２８の端部は原稿２
５上に押さえ付けられているため、本体２１の原
稿２５に対する相対的移動量と、複写紙２８が本
体２１より引つ張り出された長さは完全に一致す
る。よつて、イメージセンサ２７の原稿２５に対
する相対的移動量と、複写紙２８が発熱体３０を
通過した量が完全に一致する。

なお複写紙２８を使い切つた時は、蓋３１を矢
印Ｃ方向に開けて新しい複写紙を入れることがで
きる。

発明の効果 以上のように、本発明は本体に受光部と複写紙
を引き出し可能に保持する手段と、受光部の出力
に従つて複写紙に視覚情報を与える記録部を設
け、複写紙を引き出す開口を本体の原稿と対向す
べき部分の付近に設け、開口から引き出された複
写紙を原稿上に固定しつつ本体を原稿に対して相
対的に移動させることによつて受光部と原稿との
相対的な移動量と、複写紙と記録部との相対的移
動量が特定の関係になり、簡単な構造で複写した
画像が乱れることがない。

また、原稿が伸縮性のある布地のようなもので
あつても複写紙を原稿に押さえ付けながら、本体
が原稿に軽く触れる状態で移動させると複写をす
ることが可能となる。更に、バス停の時刻表等の
ように動かすことができない面上に描かれた原稿
の複写をする場合にも、容易に複写をすることが
できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の複写機を示す側断面図、第２図
は本発明の一実施例における複写機を示す側断面
図である。 ２１…本体、２３…開孔、２７…イメージセン
サ、２８…複写機。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 原稿に対して相対的に移動させることによつ
   て画像情報を読み取る受光部と、記録体を引き出
   し可能に保持する手段と、上記受光部の出力に従
   つて記録体に画像情報を記録する記録部とを本体
   に設け、記録体を引き出すための開口を上記本体
   の原稿と対向すべき部分の付近に設け、上記開口
   から引き出された記録体を原稿に固定しつつ上記
   本体を原稿と相対的に移動させることによつて上
   記受光部と原稿との相対的移動量と、記録体と記
   録部との相対的移動量が特定の関係になるように
   構成したことを特徴とする複写機。