JPS6216190Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、往復動選別部の機枠を利用し、こ
の機枠に山形の風路壁を設け上昇風路から成る風
選部を形成し且つその距離を比較的に長くして選
別を確実に行なうようにした選別脱機に関す
る。

従来、籾摺部と往復動選別部の機枠を基台上部
に位置した選別脱機の風選部は全体的に水平方
向に伸長しており、米・籾及び籾殻を確実に選別
することができず、このため、上下方向の距離を
大きく取ると基台の高さが大きくなつて、選別脱
機自体を小型に構成することができない欠点が
あつた。

また、選別脱機の機枠内部において選別部の
下に山形の風路を設けたものが実公昭39−2969号
として知られているが、このものは風路全体が一
体に形成されているために製造が面倒であつた。

この考案の目的は、上記欠点を解消し、往復動
選別部の機枠とこの機枠がその上部に載置される
基台とにそれぞれ米、籾、籾殻の風選のための風
路としての上昇風路を形成し、それによつて従来
の選別脱機に比較して選別脱機自体を全体的
に小型に構成し且つより確実な選別を行い得るよ
うにすると共に、風路の下方部を基台内に、上方
部を基台上に載置される基台と別体の往復動選別
部の機枠内にそれぞれ形成することによつてその
製造を容易にし、しかも風路上方部を往復動選別
部の機枠内部に配置させることによつて、この機
枠を往復動選別部の揺動アームの支持と風路の上
方部とに兼用できる選別脱機を提供することで
ある。

以下、この考案の一実施例を図面を参照して説
明する。選別脱機は全体的に基台１、往復動選
別部（図示せず）の機枠２、籾摺部１０から成
る。籾摺部１０は籾供給ホツパー１７及び籾摺ロ
ーラ１１，１１から成る。基台１は風選部６、ス
クリユーコンベア１８が設けられた収集部４，７
及び排風機９を備えた籾殻排出部を有する。往復
動選別部の機枠２は、風選部５及び風路部１９を
有しており且つ選別盤（図示省略）を揺動させる
ための揺動アーム１４が取付けられている。勿
論、選別盤は揺動型でなく、摺動型に構成するこ
ともできる。風選部５と風路部１９は、山型の上
部風路壁１２とその下方に設けられた機枠２内突
出部１６とによつて形成され、突出部１６の頂部
が風選部５と風路部１９との境界となり、しかも
往復動選別部の下方において機枠２の隙間を利用
してこれらは形成されている。基台１の山型の下
部風路壁１３は風選部５の入口に通じる風選部６
及び風路部１９の出口に通じる風路部８を形成す
る。

作用について説明すると、まず、排風機９を作
動してそれから籾をホツパー１７に投入する。籾
は籾摺ローラ１１と１１の間を通つて籾摺りされ
る。排風機９が作動されており、空気は吸込口３
から吸込まれ、風選部６、風選部５それから風路
部１６，８を通つて排気されているから、籾摺り
された米、籾、籾殻はまず風選部６に送られる。
風選部６は風選部５に向つて伸びる上方に向つて
傾斜した上昇風路であり、また風選部５も上方に
向つて傾斜した上昇風路であるから、比重の大き
い米は主として風選部６の最初に位置する一番収
集部４に集められる。一番収集部４に集められた
米、及びわずかに混つた籾はスクリユーコンベア
１８でスロワー（図示省略）に集められ、それか
らスロワーによつて往復動選別部（図示省略）に
送込まれ、米は袋等の収納装置に集められ、籾は
再び供給ホツパー１７に回収される。風選部６の
次に位置する二番収集部７には主として籾摺りさ
れなかつた籾が集められる。二番収集部７に集め
られた籾、及びわずかに混つた米はスクリユーコ
ンベア１８でスロワー（図示省略）に集められ、
それから該スロワーによつて前記選別盤に送込ま
れる。籾殻は比重が小さいので、排風機９の吸引
により風選部６、風選部５を通り、更に突出部１
６を越えて風路部１９，８に吸込まれ、それから
基台１の外部へと排出される。

この考案による選別脱機は、基台の上に籾摺
部とともに竝置された往復動選別部の機枠に風選
部を設け、風選部を比較的に距離の長い上昇風路
に形成したために、米、籾及び籾殻の選別が適確
に効率よく達成され、それと共に選別脱機自体
を従来の選別脱機の性能と同様の性能を有する
状態で小型に構成することができると共に、風路
の下方部を基台内に、上方部を基台上に載置され
る基台と別体の往復動選別部の機枠内にそれぞれ
形成することによつてその製造を容易にし、しか
も風路上方部を往復動選別部の機枠内部に配置さ
せることによつて、この機枠を往復動選別部の揺
動アームの支持と風路の上方部とに兼用でき、き
わめて有用なものである。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案による選別脱機の概略断面
図、第２図は第１図に示す選別脱機の機枠と基
台とを示す斜視図である。 １：基台、２：機枠、５，６：風選部、８，１
９：風路部、１０：籾摺部、１２：上部風路壁、
１３：下部風路壁、１６：突出部。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 基台の上部に籾摺部を載置すると共に往復動
   選別部を該基台とは別体の機枠によつて支持
   し、該機枠には山形の上部風路壁を形成し、前
   記基台には山形の下部風路壁を形成し、前記上
   部風路壁と前記下部風路壁とにより風選部及び
   前記風選部に続く風路部を形成したことを特徴
   とする選別脱機。 (2) 前記風選部は上方に傾斜した上昇風路からな
   る実用新案登録請求の範囲第(1)項に記載の選別
   脱機。