JPS6214549Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は上部に陳列室、下部に機械室を設けた
冷蔵シヨーケースに関し、特に機械室に配設する
コンデンシングユニツトの改良に関するものであ
る。

従来、上部に陳列室２′、下部に機械室３′を有
する冷蔵シヨーケースは、第１図および第２図に
示すように冷蔵シヨーケース本体１′下部の機械
室３′には冷凍サイクルを構成するフインチユー
ブ型凝縮器１２′、機械室用送風機１３′および圧
縮機１４′等からなるコンデンシングユニツトを
配設していた。前記コンデンシングユニツトは第
３図に示すように取付台上にフインチユーブ型凝
縮器１２′の一側面を被うように略箱形状のフア
ンダクト板１６′を配設し、該フアンダクト板１
６′の側面に円孔１６a′を形成し、該円孔１６
a′に機械室用送風機１３′を配設するとともに該
フアンダクト板１６′の背方に圧縮機１４′を配設
しているものであつた。

また、第１図に示すように薄型のフインチユー
ブ型凝縮器１２a′を配設したコンデンシングユニ
ツトを冷蔵シヨーケース本体１′の下部の機械室
３′に配設してなる冷蔵シヨーケースにあつて
は、前記凝縮器１２a′が所要の伝熱面積を得るた
めに凝縮器１２a′の高さ寸法を大きく取らなけれ
ばならないため、底断熱パネル４a′の床面からの
高さあるいは、台枠１７′から底断熱パネル４
a′までの距離H₁を大きく取る必要があり、冷蔵シ
ヨーケース本体１′の全高が同じであれば必然的
に陳列室２′の庫内容積は小さくなつてしまい、
冷蔵シヨーケースとして致命的な機能上の欠陥を
有していた。

そこで、前記薄型のフインチユーブ型凝縮器１
２a′を配設した冷蔵シヨーケースの欠陥を解決す
るために、第２図に示すような底断熱パネル４
a′の床面（台枠１７′）からの高さH₂を小さく
し、陳列室２′の庫内容積を大きくした冷蔵シヨ
ーケースが堤案されているが、機械室３′に配設
したフインチユーブ型凝縮器１２b′が所要の伝熱
面積を得るためには該凝縮器１２b′の厚みを大き
く取らなければならない。しかし、該凝縮器１２
b′の厚み大きくすると伝熱効率が低下するととも
に風損が増大するために機械室用送風機１３′の
出力を増大させなければならないため消費電力を
増加させる欠陥を有していた。また厚型のフイン
チユーブ型凝縮器１２b′にあつては該凝縮器１２
b′内部にゴミ等が付着し、目詰まりが生じ易く、
しかもそのゴミを取り際くことは非常に煩わしい
作業であつた。さらに防塵用フイルター２０′を
装着すると凝縮器１２′の前面面積が小さくなる
ため該防塵用フイルター２０′の目詰りが早かつ
た。従つて厚型のフインチユーブ型凝縮器１２
b′を配設した冷蔵シヨーケースはゴミを除去する
ために頻繁に掃除しなければならなかつた。

さらに、第１図および第２図に示すように買物
客が冷蔵シヨーケースの前に立つた時ゴミ等の付
着した凝縮器１２a′，１２b′が買物客の目２４′
に入らないように、該凝縮器１２a′，１２b′の前
に化粧板２７′を配設することにより買物客に不
快感を与えないようにしていた。そのため冷蔵シ
ヨーケースの前面下部の蹴込み部２６′は挟くな
り買物客のつま先が前記化粧板２７′や台枠１
７′に当たり買物客に不快感を与えてしまう欠陥
を有していた。

本考案は上記のような欠陥を除去するため、冷
蔵シヨーケース本体下部の機械室に配設するフイ
ンチユーブ型凝縮器を傾斜させて取付けることに
より冷蔵シヨーケースの底断熱パネルの床面から
の高さを低く押さえて陳列室の庫内容積を大きく
確保するとともに、機械室前部に配設した凝縮器
の前面面積を広く確保し、凝縮器にゴミ等が目詰
まりするのを防止して凝縮器の保守作業を容易に
することを目的とするものである。

また他の目的として買物客にゴミ等の付着した
凝縮器を買物客の目から見えないようにして買物
客に不快感を与えないようにしたものである。

以下本考案を実施例を示す図面により説明す
る。

１は上部に陳列室２を下部に機械室３を有した
冷蔵シヨーケース本体で、前記陳列室２は略断面
コ字状の断熱壁４にて囲まれ前面に開放部５を形
成し、断熱壁４と仕切板６とで冷気通風路７を形
成し、内部に冷却器８および陳列室用送風機９を
設置し、冷却器８で冷却された空気を冷気通風路
７内を循環させるとともに前面開放部５上部の吹
出口１０から吐出し、前記開放部５下部の吸入口
１１へ吸入させて、前記開放部５に冷気エアーカ
ーテンを形成することにより陳列室２内に外気が
侵入するのを防止して複数段の棚に載置した商品
を冷蔵保存している。

また、冷蔵シヨーケース本体１下部の機械室３
内には前記冷却器８と冷凍サイクルを構成するフ
インチユーブ型凝縮器１２、機械室用送風機１３
および圧縮機１４等からなるコンデンシングユニ
ツトを配設する。前記コンデンシングユニツトを
構成する凝縮器１２は垂直に対して前方へ傾斜さ
せて機械室３の前部に配設し、該凝縮器１２の左
右両端の固着部には凝縮器固定板１５をビス２５
等で固着する。前記左右の凝縮器固定板１５，１
５の間には機械室用送風機１３を配設する円孔１
６ａを形成したフアンダクト板１６を傾斜させて
配設するとともに、該フアンダクト板１６の左右
両端部と凝縮器固定板１５，１５とはビスあるい
は溶接等で固着する。前記凝縮器固定板１５は側
方へ折曲げて形成した取付部１５ａを形成し、該
取付部１５ａを台枠１７にビス１８等で固着す
る。前記凝縮器固定板１５およびフアンダクト板
１６の上部には気洩れ防止用のパツキン２１を配
設し、該パツキン２１により前記コンデンシング
ユニツトを機械室３内に挿入配置する時、底断熱
パネル４ａの下面と凝縮器固定板１５およびフア
ンダクト板１６の上部とで囲まれた気密性の優れ
た通風空間２２を形成する。前記機械室用送風機
１３によつて凝縮器１２の前方から外気を吸い込
んで凝縮器１２で熱交換するとともに通風空間２
２を通つてフアンダクト板１６の背方に配置した
圧縮機１４を冷却して背面の吐出口１９から吹出
している。

２０は凝縮器１２の前面に配設した防塵用フイ
ルターで、該防塵用フイルター２０は凝縮器１２
に設けた取付金具２３によつて取付けられてい
る。

なお、フアンダクト板１６を第６図に示すよう
に垂直に配設してもよいし、フアンダクト板１６
と凝縮器固定板１５を一体に形成してもよい。さ
らに第７図および第８図に示すように底断熱パネ
ル４ａの前部を前方へ行く程上方へ傾いている傾
斜部４１ａを形成し、かつ該底断熱パネル４ａの
傾斜部４１ａに対応する如く凝縮器固定板１５の
上部を傾斜させた形状に形成すれば、より大きい
前面面積を有する凝縮器１２を凝縮器固定板１５
に固着することができ、熱交換能力の大きい凝縮
器１２を配設できる。あるいは低出力の機械室用
送風機１３の使用も可能となり省エネルギーとな
る。

上記のような構成にてなる本考案は傾斜させて
配設した凝縮器１２、凝縮器固定板１５、機械室
用送風機１３を配設したフアンダクト板１６およ
び圧縮機１４等を台枠１７に取付けてなるコンデ
ンシングユニツトを冷蔵シヨーケース本体１下部
の機械室３内に挿入配置して、底断熱パネル４
ａ、凝縮器固定板１５、フアンダクト板１６およ
び凝縮器１２によつて囲まれた通風空間２２を形
成し、この時底断熱パネル４ａはフアンダクトの
一部を構成している。前記機械室送風機１３によ
つて凝縮器１２前方の外気を吹い込んで凝縮器１
２を通過して熱交換するとともに該外気は通風空
間２２、フアンダクト板１６の円孔１６ａを通
り、フアンダクト板１６の背部に配設した圧縮機
１４を冷却して背方へ吹き出される。また前記凝
縮器１２を垂直に対して前方へ傾斜させて配設す
る構成としているので底断熱パネル４ａの床面か
らの高さを低く押え、かつ凝縮器１２の前面面積
を広く取ることができるため、陳列室２の庫内容
積を大きく確保できるとともに、凝縮器１２にゴ
ミ等が詰まるのを防止できるので凝縮器１２の掃
除の回数を減少できる。さらに本考案の如く機械
室３の前部に傾斜させた凝縮器１２を配設する構
成によれば冷蔵シヨーケース本体１の前面下部の
蹴込み部２６を背方へ深く取れるため、冷蔵シヨ
ーケースの前に買物客が立つた時に買物客のつま
先が台枠１７に当たることはなくなるとともに、
ゴミ等の付着した凝縮器１２や防塵用フイルター
２０を買物客の目２４から見えることはないので
買物客に不快感を与えることはない。しかも従来
の冷蔵シヨーケースのように化粧板を新たに付加
える必要もない。

以上のように本考案は、冷蔵シヨーケース本体
の下部に設けた機械室の前部に凝縮器を垂直方向
に対して前方へ傾斜させて配設するとともに該凝
縮器を凝縮器固定板を介して台枠上に固定し、該
凝縮器の背方に機械室用送風機を配したフアンダ
クト板を配置した構成にすることにより、底断熱
パネルの床面からの高さを低く押えて陳列室の庫
内容積を大きく確保し、かつ薄くて前面面積の広
い凝縮器を採用できるため該凝縮器の目詰まりを
防止し、煩わしい保守作業をなくすことができ
る。

また、従来の冷蔵シヨーケースにあつては買物
客のつま先が化粧板あるいは台枠等に当たり、買
物客に不快感を与えていたが、本考案の冷蔵シヨ
ーケースでは冷蔵シヨーケースの前面下部の蹴込
み部を背方へ深く取ることができるのでつま先が
台枠に当たることはなく、従つて買物客に不快感
を与えることはない。

さらに本考案の構成によれば置物客が冷蔵シヨ
ーケースの前に立つた時、ゴミ等の付着した凝縮
器あるいは防塵用フイルターが直接置物客の目に
入ることはないので、買物客に不快感を与えない
とともに、該凝縮器および防塵用フイルターを被
う化粧板を配設する必要もなくなり、実用上極め
て優れた効果を有するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の薄型のフインチユーブ型凝縮器
を内蔵した冷蔵シヨーケースを示す断面図、第２
図は従来の厚型のフインチユーブ型凝縮器を内蔵
した冷蔵シヨーケースを示す断面図、第３図は従
来のコンデンシングユニツトを示す斜視図、第４
図乃至第８図は本考案の実施例を示す図で、第４
図は傾斜させた凝縮器を有する冷蔵シヨーケース
の断面図、第５図は冷蔵シヨーケースの機械室内
に組み込まれるコンデンシングユニツトの斜視
図、第６図はコンデンシングユニツトの別の実施
例を示す斜視図である。第７図は傾斜させた凝縮
器を有する別の実施例を示す断面図、第８図は第
７図の冷蔵シヨーケースの機械室内に組み込まれ
るコンデンシングユニツトの斜視図である。 １……冷蔵シヨーケース本体、２……陳列室、
３……機械室、１２……フインチユーブ型凝縮
器、１３……機械室用送風機、１４……圧縮機。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 上部に陳列室、下部に冷凍サイクルを構成する
   圧縮機、凝縮機、送風機等を具備する機械室を有
   する冷蔵シヨーケースにおいて、前記機械室の前
   部に凝縮器を垂直方向に対して前方へ傾斜させて
   配設したことを特徴とする冷蔵シヨーケース。