JP4592160B2 - 冷蔵オープンショーケース - Google Patents

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達夫 近藤
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、最下段陳列板の分割位置における陳列板の支え構造及び同じく陳列板の分割位置における棚間仕切板の前方下部の支え構造を改良した冷蔵オープンショーケースに関する。
【0002】
【従来の技術】
まず、冷蔵オープンショーケース21の一例を図6に示す。
スーパーマーケット等に設けられる食品売場では、冷蔵食品の陳列に、本体ケース22の前面を開放し、その開放部(開口部23)を冷気のエアカーテンで覆って、庫内の商品収納部24を保冷する冷蔵オープンショーケース21が広く用いられている。
【0003】
この種オープンタイプのショーケース21は、断面コ字形の本体ケース22内上部のキャノピ25の後側に、非冷空気の吹出口26aと冷却空気の吹出口26bを有し、各吹出口26a,26bより二層のエアカーテンとして整流して吹き出し、本体ケースの前面パネル27内側の吸込口28aより両空気を吸い込むことにより庫内の商品収納部24内の陳列棚29,29,・・・及び最下段の陳列板40に陳列している食品等を冷却するようにしている。
【0004】
吸込口28aから吸い込まれた空気は、吸込ダクト30a,底面ダクト30b内をファン31により誘引され、半分は冷却器32で冷やされ、残りの半分はそのまま、ショーケース21の背後のそれぞれのダクト30c,30dを通り、再び非冷空気の吹出口26aと、冷却空気の吹出口26bより吹き出され、循環される。
【0005】
そして、前記最下段の陳列板40には、ショーケース21の横方向の陳列板40同士の分割位置の下部に、前後方向に渡って支えとなる部材が無いため、陳列板40の前後をスポット的に吸込口28aのグリル28下端の支持辺28bと背面板43の下端支持辺43aにて支持していた。
【0006】
一方、ショーケース21の横方向の陳列板40同士の分割位置には、各々の陳列領域の温度帯を区分保持するため、棚間仕切板41が取り付けられるが、従来、この分割位置には前後方向に渡って支えとなる部材が無いため、吸込口28aのグリル28の下端支持辺28bに棚間仕切板41の前方下部を支え、後方下部は背面板43の下端支持辺43aに支える構造となっていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前述したように、最下段の陳列板40は、その分割位置下部に、前後方向に渡って支える補強部材が無いため、陳列板40の前後方向の両端をスポット的に支持しているだけだった。このため、陳列板40の端面部強度を確保するのに、従来は端部を図7に示すようにチャンネル状に折り曲げ、H寸法を大きくとり、その結果、ショーケースの有効内容積が減少し、商品陳列量が削られていた。また、隣接する陳列板40と陳列板40との隙間から庫内背面板のパンチングより庫内側に吹き出した冷却空気が、そのままこの隙間から床バクト内に吸い込まれるショートサイクル現象を起こし、ケースの冷却効率が悪くなり、ランニングコストも高くなっていた。
また、重量物を陳列された場合に撓みが生じないよう中央部の強度を確保するため、陳列板40の下面に補強板42を溶接しており、その結果、H寸法の必要による問題点の外、作業の手間が掛かっていた。
一方、従来、棚間仕切板41の下部前方支え部が、吸込口28aのグリル28下端に形成した支持辺28bであるため、棚間仕切板41を図8及び図9に示すように、下部前方を前方に伸ばした形状(突設させた形状)とする必要があり、材料費・加工費が多く掛かっていた。
【0008】
本発明は、上記の点に鑑み創案されたもので、その目的とするところは、陳列板の端面強度及び中央部の強度を、平板状の陳列板で確保し、ショーケースの有効内容積を大きくとれ、商品陳列量を多くとることができると共に、棚間仕切板の下部前方を前方に伸ばした形状(突設させた形状)にする必要がなく、材料費・加工費を多く掛けることのない冷蔵オープンショーケースを提供するにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するため、本発明においては、前面を冷気のエアカーテンで覆って、庫内の商品収納部を保冷する複数の陳列棚及び最下段の陳列板を有する冷蔵オープンショーケースにおいて、前記陳列板の分割位置下部に設けられた冷気の吸込口のグリルにネジ止めされる前面ダクトスペーサと一体に構成された前方支持部と、前記陳列板の分割位置の背面板に設けられた中央棚支柱の下部の前方に一体に構成された後方支持部とに、前後方向に渡って着脱自在に支持された断面T字状の補強部材を設け、該補強部材に前記最下段の隣接する陳列板の端部を載置させ、また該補強部材の前記陳列棚の載置部間に各々の陳列領域の温度帯を区分保持するための棚間仕切板の下部を載置させるようにしたことを特徴とする。
た、前記陳列板には、樹脂の両面にアルミニウム板を貼り合わせたサンドイッチ構造の複合材料を採用したことを特徴とする。
【0010】
上記構成を採用したことにより、補強部材に陳列板の端面を載置できるので、陳列板を折り曲げずに端面部強度をカバーできるため、陳列板に樹脂とアルミニウム板の複合材料から成る平板を使用でき、ショーケースの有効内容積を広げることができる。
また、棚間仕切板の下部支え部として前後方向に架け渡した補強部材を使用できるので、棚間仕切板の形状を単純化でき、材料費・加工費共節約できる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好ましい実施の形態を図面に基づき詳細に説明する。
図1は本発明が適用された冷蔵オープンショーケースの断面側面図、図2は補強部材の着脱の関係を示す斜視説明図、図3は図2の補強部材のA矢視図、図4は同じく図2の補強部材のB矢視図である。
なお、従来の冷蔵オープンショーケースと同一構成部材には同符号を付し、説明は省略する。
【0012】
図1に示すように、本発明の冷蔵オープンショーケースは、冷蔵オープンショーケース1の最下段陳列板2の分割位置下部に、前後方向に渡って補強部材3を、ケース庫内の清掃を行いやすくするために着脱自在に設けている。
即ち、図2乃至図4に示すように、この補強部材3は、陳列板2の分割位置下部に吸込口28aのグリル28にネジ止めされる前面ダクトスペーサ4を設け、該前面ダクトスペーサ4の後方に一体となった補強部材3の前方支持部(スリットになっている)5と、分割位置の背面板に設けられた中央棚支柱6の下部に、該中央棚支柱6の前方に一体となった補強部材3の後方支持部(スリットになっている)7に支持される構造となっている。補強部材3は断面T字状を呈し(図3)、アングル状の板を背中合わせに突合わせ溶接して作ると好適である。そして、T字状の脚部3aは補強部材3の両端にはなく、中途から中途の間に形成されている。
【0013】
前記陳列板2はこの前後方向に架け渡した補強部材3に載置されるので、端面部強度がカバーできるため、陳列板2に、樹脂の両面にアルミニウム板を貼り合わせたサンドイッチ構造の複合材料を採用している。この複合材料は、軽量で加工性に優れている。また、耐衝撃性にも強く、剛性が高いため優れた平面性を持っている。
【0014】
一方、棚間仕切板8の下部はこの補強部材3に支えられて取り付けられるので、図1に示すように、従来の前方下部の前方への伸びをカットでき、まっすぐな形状とすることができる。
【0015】
このように構成すると、補強部材3に陳列板2の端面を載置(面接触)できるので、陳列板を折り曲げずに端面部強度をカバーできるため、陳列板2に上述のような樹脂とアルミニウム板の複合材料なども使用でき、ショーケースの有効内容積を広げることができる。また、棚間仕切板8の下部支え部として補強部材3を使用できるので、棚間仕切板の形状を単純化して、材料費・加工費共節約することができる。
【0016】
図5は、別の形状をした補強部材9の実施例で、補強部材9はチャンネル状を呈し、それぞれその端部が前面ダクトスペーサ4aの後方に一体となった補強部材9の前方支持部5aと、中央棚支柱6aの前方に一体となった補強部材9の後方支持部7aに支持される構造となっている。この実施例も前述したものと同様の作用・効果を発揮する。
【0017】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の冷蔵オープンショーケースによれば、次のような効果を奏する。
(1)陳列板の分割位置下部において、補強部材に陳列板の端面を載置できるので、陳列板の端面部強度がカバーでき、陳列板として、従来の補強板付きの板金塗装品ではなく、樹脂とアルミニウム板の複合材料のような平板状のものを使用することができる。したがって、陳列板の裏面に補強板を溶接する必要がなく、ショーケースの有効内容積を広げることができる。その結果、商品陳列量を増やすことができる。
(2)棚間仕切板の下部支え部として補強部材を使用できるので、棚間仕切板の形状を単純化でき(突設部をなくせる)、材料費・加工費共節約できる。
(3)補強部材を着脱自在としたため、デッキパンの清掃、プレナムチャンバーの開閉等も簡単に行うことができる。
(4)補強部材は、陳列板を複数枚並べた際に生じる隙間を塞ぐ効果があり、冷却用循環空気のショートサイクルを防ぐので、冷却性能が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用された冷蔵オープンショーケースの断面側面図である。
【図2】本発明の着脱の関係を示す斜視説明図である。
【図3】図2の補強部材のA矢視図である。
【図4】図2の補強部材のB矢視図である。
【図5】他の補強部材の着脱の関係を示す斜視説明図である。
【図6】従来の冷蔵オープンショーケースの断面側面図である。
【図7】従来の最下段の陳列板の断面正面図である。
【図8】従来の棚間仕切板の側面図である。
【図9】従来の棚間仕切板の支え状況を示す要部側面図である。
【符号の説明】
1 冷蔵オープンショーケース
2 陳列板
3 補強部材
4 前面ダクトスペーサ
4a 前面ダクトスペーサ
5 前方支持部
5a 前方支持部
6 中央棚支柱
6a 中央棚支柱
7 後方支持部
7a 後方支持部
8 棚間仕切板
9 補強部材

Claims (2)

  1. 前面を冷気のエアカーテンで覆って、庫内の商品収納部を保冷する複数の陳列棚及び最下段の陳列板を有する冷蔵オープンショーケースにおいて、
    前記陳列板の分割位置下部に設けられた冷気の吸込口のグリルにネジ止めされる前面ダクトスペーサと一体に構成された前方支持部と、前記陳列板の分割位置の背面板に設けられた中央棚支柱の下部の前方に一体に構成された後方支持部とに、前後方向に渡って着脱自在に支持された断面T字状の補強部材を設け、該補強部材に前記最下段の隣接する陳列板の端部を載置させ、また該補強部材の前記陳列棚の載置部間に各々の陳列領域の温度帯を区分保持するための棚間仕切板の下部を載置させるようにしたことを特徴とする冷蔵オープンショーケース。
  2. 前記陳列板には、樹脂の両面にアルミニウム板を貼り合わせたサンドイッチ構造の複合材料を採用したことを特徴とする請求項1記載の冷蔵オープンショーケース。
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