JPH0734768U - 陳列棚の台板支持装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 陳列棚の台板を、重量物に耐えうるように強
固に支持する。 【構成】 陳列棚の左右両支柱１の下端同士を、下部連
結材６をもって連結するとともに、両支柱１の下端より
前方に向けて設けた両ベース９の前端同士をキックプレ
ート10をもって連結し、両ベース９上に両側端部を載置
した台板の中間部を、下部連結材６の中間部とキックプ
レート10の中間部とに前後の端部を係止した受杆(15)を
もって支持することにより、台板の支持強度を向上させ
た。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、陳列棚の台板を、重量物に耐えうるように強固に支持する装置に関 する。

【０００２】

【従来の技術】

陳列棚は、物品の出し入れの容易さと陳列棚の安定さを考慮して、通常、重量 物は最下段の台板に載置するので、その重量により台板が撓む恐れがある。 この問題に対処して、従来は台板に側方を向く補強棧を裏張りしていた(実開 平５−58078号公報参照)。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかし上部の他の棚板と同様の棚板に補強棧を裏張りしただけでは、重量物を 満載したときに撓みが生じ、十分な強度を出せなかったり、台板のみを他の棚板 と別構造にするときは、量産効果が薄れて高価となる等の問題点があった。

【０００４】 本考案は、従来の技術が有する上記のような問題点に鑑み、台板上に重量物を 載せても十分に耐えうるように、台板を強固に支持するようにした陳列棚の台板 支持装置を提供することを目的としている。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するため、本考案の陳列棚の台板支持装置は、側方に並ぶ複数 の支柱の隣接する両支柱の下端同士を連結材をもって連結するとともに、各支柱 の下端より前方に向けて設けたベースの前端同士をキックプレートをもって連結 し、前後方向を向く受杆の前後の端部をキックプレートと連結材の各中間部適所 に係止し、両ベースと受杆をもって、台板の両側端部と中間適所を支承するよう にしたことを特徴としている。

【０００６】 各受杆の両端には、脚杆を設けたり、その脚杆の下端に高さ調節装置を設けた りするのがよい。 また、受杆の前後の端部には、キックプレート及び連結材に跨嵌する下向きコ 字状の係止具を固着するのがよい。

【０００７】

【作用】

本考案の装置は、横長の撓み易い台板の中間部を受杆をもって支承するので、 撓みに対する強度が他の棚板に比して著しく増大し、多量の重量物の載置に耐え ることができる。

【０００８】

【実施例】

図４は陳列棚を略示する分解斜視図で、側方に並ぶ各支柱(１)の前後両面には 、上下に並ぶ多数の第１縦長孔(２)が切設され、両側面の上部と下部には第２縦 長孔(３)が切設され、かつ両側面中央には、縦長溝(４)が設けられている。

【０００９】 各支柱(１)の左右に対向する上下の第２縦長孔(３)には、上部連結材(５)と下 部連結材(６)の両端の下向フック(5a)と(6a)がそれぞれ係合し、上下両連結材( ５)(６)の対向面には横長溝(７)が設けられ、それら両連結材(５)(６)と隣接す る１対の支柱(１)とにより形成された方形枠体の縦長溝(４)と横長溝(７)には、 パネル(８)が組み込まれている。

【００１０】 各支柱(１)の前面下部の第１縦長孔(２)には、前方を向くベース(９)の後端の 下向フック(9a)が係合し、隣接する１対のベース(９)の前端同士はキックプレー ト(10)により連結され、ベース(９)の外側面はカバー(11)により覆われている。

【００１１】 各支柱(１)の上部の第１縦長孔(２)に後端を係止したブラケット(12)には、上 部棚板(13)が載設され(一部のブラケットと棚板は図示省略)、左右のベース(９) には、横長の台板(14)の両側端が載置されている。

【００１２】 このような陳列棚に適用した本考案の第１実施例を図１及び図２に示す。両図 に示すように、第１実施例においては、下部連結材(６)の中間適所における横長 溝(７)より前方の部分とキックプレート(10)の中間適所の上部とに、前後方向を 向く受杆(15)の後端及び前端にそれぞれ固設した下向コ字形の係止具(16)(17)を 跨嵌することにより、受杆(15)をほぼ水平に支持し、その上方に台板(14)を載設 したとき、台板(14)の中間部を受杆(15)により支持することによって、台板(14) 上に重量物を載置しても台板(14)に撓みが生じにくいようにしてある。

【００１３】 図３は第２実施例を示すもので、上部受杆(15)に相当する下向コ字形の受杆(1 8)は、上記受杆(15)の前後両端に脚杆(19)を垂設して形成され、両脚杆(19)の下 端に上向きに埋設した高さ調節ボルト(20)をもって接床させている。

【００１４】 この装置は、受杆(15)の両端が、脚杆(19)及び調節ボルト(20)を介して接床し ているので、台板(14)の下面中間部をより強固かつ確実に支持する。

【００１５】 上記受杆(15)(18)は、台板(14)を外した状態で、両係止具(16)(17)をキックプ レート(10)及び下部連結材(６)に沿って左右に移動させることができ、また受杆 (15)(18)をこのように移動させたり、複数の受杆(15)(18)を左右方向に適宜の間 隔で配設したりして、台板(14)の支持強度を部分的に変更したり、増大させたり することができる。

【００１６】

【考案の効果】

本考案によると、次のような効果を奏することができる。 (ａ) 台板の両側端部をベースにより支持し、かつ中間部を受杆により支持す るので、重量物を陳列する台板を、特別強固な構造にすることなく、他の台板と 共通の標準のものとすることができ、しかもその台板をたわみ等が生じることな く強固に支持することができる。

【００１７】 (ｂ) 従来の陳列棚に受杆を付加するだけで簡単に実施することができる。

【００１８】 (ｃ) 受杆の両端に脚杆を垂設すれば(請求項２記載)、支持強度をさらに高め ることができ、またその脚杆の下端に高さ調節装置を設ければ(請求項３記載)、 床面に凹凸があっても、それに対応することができる。

【００１９】 (ｄ) 受杆の前後の端部に、下向きコ字状の係止具を固着し、それをキックプ レート及び連結材に跨嵌すれば(請求項４記載)、受杆を必要に応じて容易に着脱 できるとともに、左右方向に位置をずらせたり、複数の受杆を左右方向に適宜の 間隔で配設して、台板の支持強度を必要に応じて部分的に変更したり、増大させ たりすることが自由にできる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の第１実施例の分解斜視図である。

【図２】同じく縦断側面図である。

【図３】本考案の第２実施例の縦断側面図である。

【図４】本考案を適用しようとする陳列棚の分解斜視図
である。

【符号の説明】 (１)支柱 (２)第１縦長孔 (３)第２縦長孔 (４)縦長溝 (５)上部連結材 (5a)下向フック (６)下部連結材 (6a)下向フック (７)横長溝 (８)パネル (９)ベース (9a)下向フック (10)キックプレート (11)カバー (12)ブラケット (13)棚板 (14)台板 (15)受杆 (16)(17)係止具 (18)受枠 (19)脚杆 (20)調節ボルト

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 側方に並ぶ複数の支柱の隣接する両支柱
   の下端同士を連結材をもって連結するとともに、各支柱
   の下端より前方に向けて設けたベースの前端同士をキッ
   クプレートをもって連結し、前後方向を向く受杆の前後
   の端部をキックプレートと連結材の各中間部適所に係止
   し、両ベースと受杆をもって、台板の両側端部と中間適
   所を支承するようにしたこと特徴とする陳列棚の台板支
   持装置。
2. 【請求項２】 各受杆の両端に脚杆を垂設した請求項１
   記載の陳列棚の台板支持装置。
3. 【請求項３】 各脚杆の下端に高さ調節装置を設けた請
   求項２記載の陳列棚の台板支持装置。
4. 【請求項４】 受杆の前後の端部に、キックプレート及
   び連結材に跨嵌する下向きコ字状の係止具を固着した請
   求項１〜３のいずれかに記載の陳列棚の台板支持装置。