JPS62141152A - チンチラ調人工毛皮 - Google Patents

チンチラ調人工毛皮

Info

Publication number
JPS62141152A
JPS62141152A JP60277257A JP27725785A JPS62141152A JP S62141152 A JPS62141152 A JP S62141152A JP 60277257 A JP60277257 A JP 60277257A JP 27725785 A JP27725785 A JP 27725785A JP S62141152 A JPS62141152 A JP S62141152A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
less
fluff
length
friction coefficient
artificial fur
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP60277257A
Other languages
English (en)
Inventor
松井 雅男
村田 太郎
岡本 種男
成瀬 勉
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kanebo Ltd
Original Assignee
Kanebo Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kanebo Ltd filed Critical Kanebo Ltd
Priority to JP60277257A priority Critical patent/JPS62141152A/ja
Priority to DE8686112799T priority patent/DE3672189D1/de
Priority to DE1986112799 priority patent/DE218939T1/de
Priority to EP19860112799 priority patent/EP0218939B1/en
Priority to US06/915,298 priority patent/US4729913A/en
Priority to CA 520101 priority patent/CA1291329C/en
Publication of JPS62141152A publication Critical patent/JPS62141152A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • DTEXTILES; PAPER
    • D10INDEXING SCHEME ASSOCIATED WITH SUBLASSES OF SECTION D, RELATING TO TEXTILES
    • D10BINDEXING SCHEME ASSOCIATED WITH SUBLASSES OF SECTION D, RELATING TO TEXTILES
    • D10B2501/00Wearing apparel
    • D10B2501/04Outerwear; Protective garments
    • D10B2501/044Fur garments; Garments of fur substitutes

Landscapes

  • Chemical Or Physical Treatment Of Fibers (AREA)
  • Woven Fabrics (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は高度の人工毛皮、特にチンチラの毛皮に類似す
るすぐれた外観、触感を有する人工毛皮に関する。
(従来の技術) 天然の毛皮は極めて複雑、精密な構造と優れた外観、触
感を有している。それに匹敵する高度の人工毛皮を製造
しようとする試みは多いが、いまだ不満足なものしか得
られていない。本発明者等は、特公昭59−45788
号公報、特開昭56−87(84号公報、同56−49
048号公報、同57−117648号公報、同57−
11748号公報等において立毛の高度な加工方法及び
得られる製品を提案した。
(発明が解決しようとする問題点) 天然毛皮の中でもチンチラは、独特の外1、触感を有し
、最高級品と評価されている。それに匹敵する扁変の人
工毛皮の製造は極めて困難であり、満足なものはいまだ
商業生産されていない1本発明の目的は、天然のチンチ
ラに匹敵する高度の外観、触感を有する人工毛皮を提供
するにある。
(問題点を解決するための手段、作用)本発明の人工毛
皮は、 (イ) 1度0.5〜4d未満、平均の長さ10〜85
闘の範囲ではシ一様な長さを存し、立毛密度5ooo〜
aoooo本/i%4縮率20%以fで、立毛先端が先
鋭化された綿毛のみからなる立毛を有し、且つ (0)  立毛の順方向の摩擦係数が1.6以下であり
、(ハ)立毛の逆方向の摩擦係数(M2)と順方向の摩
擦係数(M1)の比(M2/M! )がl〜1.4の範
囲である ことを特徴とする。
以下、図面によって本発明を説明する。
第1図は本発明の人工毛皮の説明図である。図において
(1)は綿毛であり、(2)は基布である。基布(2)
は編物、織物、不織布及びそれらの類似物等から自由に
選ぶことが出来るが、緻密、柔欲で軽い織物、例えば1
7F/当りの重量が200g以下、特に50〜15ON
のものが適している。勿論立毛や組織を固定又は安定化
するための接着剤(ポリウレタン樹脂等)を含んでいて
良い。
本発明人工毛皮の重要な特徴は、刺毛を用いないことに
ある。第2図に本発明者らが特願昭60−227460
号に提案したチンチラ調人工毛皮の模式図を示してあり
、(3)は綿毛よりも太く長い刺毛である。適度な!a
度の刺毛が適度な立毛密度、露出度で存在することが、
製品に好ましい嵩高性、腰、毛さばき性、及び外観の微
妙な変化を与える。
又、天然のチンチラにも微少の刺毛が存在する。
しかし、これらの刺毛を用いなくとも、チンチラの持つ
風合を出すことが出来るのである。以下、これを詳述す
る。
綿毛(1)の繊度は0.5〜4d未満であることが必要
で、07〜3dが好ましく、0.9〜3dがより好まし
く、0.9〜2.5dが最も好ましい。綿毛か細すぎる
と嵩高性に欠け、太すぎると粗硬になるからである。綿
毛の立毛密度は8000〜aooo。
本/iが必要で、10000〜22000本/d  が
好ましく、12000〜20000  本/iが最も好
ましい。密度が小さすぎると嵩高性に劣り、大きすぎる
と柔軟性、軽微性に劣る。
綿毛(1)の平均の長さは10〜35朋、特に12〜3
0鰭が好ましく、15〜25鴎が最も好ましい。綿毛の
長さは完全に一定でなくてもよいが、はシ一様な長さを
有していることが好ましい。実際に大きな立毛布帛の綿
毛の長さを全面にわたり均一にすることは極めて困難で
あり、その必要もない。綿毛の長さが分布していること
や、場所によって綿毛の平均の長さが多少(例えば±3
0%程度)変ることは外観に変化を与え好ましいことも
多い。しかし局所的(例えば基布の巾11、長さ1c1
1の範囲内)には、綿毛の長さは本質的に一様であるこ
とが望ましい。
第1図において人は綿毛の平均の長さを示し、Bは綿毛
の長さの変動中を示す。第1図はB/Aが0.2(20
%)の例で、均一性は高い。一般に局所的にみて綿毛の
70%(本数)以上が、平均の長さ人の±30%以内の
長さくA±0.8 A )を有することが好ましく、綿
毛の80%以上が平均の長さの±20%以内の長さを有
することがより好ましく、綿毛の80%以上が平均の長
さの±10%以内の長さを有することが最も好ましい。
このような局所的な立毛の均一性が布帛の広い範囲にわ
たって、例えばその面積の60%以上、持に70%以上
にわたって深たれていることが好ましく、このとき綿毛
は本質的に一様な長さを有しているという。綿毛の立毛
長が均一でない場合には、上層部の立毛密変が低く、外
観が貧弱でチンチラの豊かな綿毛と大巾に異なる。又、
短かい立毛は池の長い立毛に絡み易く、その動きを妨げ
、立毛の毛さばき(ghき易さ)を低下させ、風や身体
の働きによって立毛が働くというチンチラ特有の変化に
富む外観が得られない。
本質的に均一な長さを有し、且つ先端が先鋭化された立
毛を有する製品は、本発明者らが特公昭59−4904
8号公報に開示した遠心力を利用する方法で実際に製造
可能となった。開襟に、この方法で、綿毛の先端をかな
り高い均一性で、先端を先鋭化(例えばテーパー状、そ
れに近似する形等に)可能である。先鋭化部の長さは4
■以下が好ましく、0.6〜3關が特に好ましい。第8
図に先端が先鋭化された本発明人工毛皮の綿毛の先端拡
大写真を示す。
綿毛は弱い捲縮を有する必要がある。捲縮が全くないと
、立毛は貧弱であり、強すぎると立毛が相互に交絡して
毛さばき性が失なわれる。巻縮率は20%以下が必要で
あり、10%以下が好ましく、0.5〜5%が最も好ま
しい。巻縮率は式(1)によって定められ、22°c1
65%RFIの室内で測定する。
−11Q 巻縮率(%) =     X 100     (1
)但し  lO:荷重2#/dを加えて2分後の試料長
(−’)l :荷1i5GW/dを加えて2分後の試料
長(1B)試料が立毛製品より切り出した綿毛の場合、
出来るだけ長いものを用い約50デニールの束とし、2
0回測定して平均値を求める。試料が充分長い場合は約
1000d、長さ80cmの束として測定する。
上記のような弱い巻縮を与えるためには、原糸製造段階
で巻縮性を充分抑制する必要がある。巻縮は仮撚法、押
込法及び複合(接合)紡糸などの方法で繊維に付与し得
る。弱い巻縮糸を得るには、巻縮付与工程の条件を巻縮
を充分抑制するように選べばよい。例えば仮撚の場合、
撚数が小さい程、ヒータ一温度が低い程巻縮が抑制され
る。又一旦仮撚した後、緊張下の熱処理で巻縮を抑制出
来るが、張力が大きいほど、温度が高い程巻縮が抑制さ
れる。押込法の場合、押込圧が低いほど、セットU度が
低いほど巻縮が抑制される。巻縮後、緊張下の熱処理で
巻縮を抑制出来ることは仮撚の場合と同じである。この
巻縮抑制のヒートセットを織布工程で行なうことも出来
る。例えばパイル糸をビームと「おさ」の間で熱処理し
たり、織上った2重パイル織物を立毛の切断前に熱処理
することが出来る。複合紡糸の場合は、2成分の熱収縮
性の差が小さいほど、複合の偏芯性が低いほど巻縮が抑
制される。これらの原繊は、パイル製品に用いる前に、
例えば1000dの束とし、無張力で沸騰水中で10分
間処理後、風乾して巻縮率を測定し、それが20%以下
、特に1〜lO%になるように製造条件を選ぶことが好
ましい。綿毛は、ポリマー、染色性、色彩、光沢、1変
、断面、巻縮などの異なる2種以上を混用することも自
由である。
本発明製品の立毛は、*鳴係数が小さいこと及び方向に
よる差異が小さい(異方性が低い)ことが特徴である。
それにより、風や身体の動き又は手で触れたとき立毛が
自由にどの方向にでも動き、チンチラ特有の変化に富む
外観と柔軟で心地よい触感を与える。このためには、立
毛の順方向の摩擦係数は1.6以下であることが必要で
あり、1.4以下が好ましく1.2以下が最も好ましい
。ここで順方向とは立毛が傾斜している方向で、摩擦係
数が最小の方向である。順方向と180’  異なる方
向を逆方向という。逆方向の摩擦係数(M2)と順方向
の摩擦係数(v1)の比(M2/M1;以下逆/順比と
記す)は1−1.4の範囲である必要があり、l〜1.
8が好ましく、1〜1.2が最も好ましい。
*擦係数の逆/順比が大きいほど立毛の異方性が大きく
、例えばミンクでは2以上である。逆/順比が1に近い
ほど等方的となり、例えばある種のチンチラでは1.1
程度である。しかし実際上、逆/順比が1.4以下でチ
ンチラ的特徴が得られる。
摩擦係数の測定方法を第14図に示す。試料の人工毛皮
(6)は水平の台(7)に固定され、その上に摩擦布(
8)を下面に固定した摩擦板(9)が置かれている。
摩擦板は巾5c11.長さ101で、摩擦布はJI8−
LO808の綿布(カナキン3号)をよく洗濯した清潔
なものを用いる。l$擦仮(9)には適当な荷重叫をの
せ、全体の荷重を150fとなるように調整し、且つ荷
重が均一に試料に加わるようにする。摩擦板は糸αpに
よって矢印方向へ10cIJ1/分の速変で引張られ、
糸にか\る張力が張力計(至)によって測定される。(
2)は滑車であり、(′14は巻取り用モータである。
wsm係数は式(M)によって与えられる。
図は立毛の順方向の摩擦係数の測定例で、試料を逆に取
付ければ逆方向の摩′察係数が測定される。
順方向が外見上不明の場合は種々の方向(例えば8方向
)で測定し、摩擦係数が最小の方向を順方向とする。試
料は、家庭用洗剤、例えば花王石鹸−「新ニュニビーズ
」で洗1後、よくす\いで充分洗剤を落し、風乾した後
測定する。水洗イ1困゛碓なものはドライクリーニング
してもよいが、クリーニング液中の洗剤、界面活性剤が
試料に残留しないよう、最後に活性剤や洗剤を含まない
クリーニング液で充分す\ぐ必要がある。いずれにせよ
摩擦係数は、立毛の表面に油分や界面活性剤などが残留
すると真の値とは異なるので、それらの汚れを充分取除
いた後測定する必要がある。測定雰囲気は22°C16
5%REとする。
張力計としては電気的な変換器、例えば抵抗線歪計、半
導体歪計などが適し、応力を記録計等で記録し、例えば
測定(移S>開始後30秒後から60秒後までの間の平
均値等を用いればよい。試料は測定雰囲気中に24時間
放置したものを用いる。順方向と逆方向は別の試料を用
いて測定することが(前の測定の影響を受けないため)
好ましい。同一試料で行なう場合は、順方向の測定を先
に行ない、測定室に24時間放置した後、逆方向の測定
を行なう。
上記のようにチンチラ調立毛裂品の1つの太きな特徴は
、立毛の摩擦係数が等方的であることであり、異方性が
小さいことである。このような特性は、 (イ)立毛を出来るだけ等方的構造とすること、すなわ
ち直立に近い形とすること、 (ロ)適当な方法で立毛の摩擦係数を低下せしめること
、 (ハ)立毛相互の交絡を防ぎ毛さばき性を高めること、
特に綿毛の巻縮を抑制すること、 に)立毛の長さを本質的に一様とすることを総合的に実
施することにより、実現することが出来る。
立毛のl!擦係数は、(a)素材ポリマー、例えばポリ
エステルに平滑剤を混合したり共重合すること、又は/
及びtb>立毛の表面に平滑性の樹脂皮膜(耐洗ll性
、耐ドライクリーニング性が優れたものが好ましい)を
後加工法などによって形成せしめることによって低下せ
しめることが出来る。ポリマーに混合又は共重合する平
滑剤としては、アルキル基、ポリアルキレンエーテル基
、オルガノシロキサン基、フルオロアルキル基その他の
シリコン系、フッ素系化合物又は基を有するものなどが
あげられる。具体例としては、鉱物油、動植吻性パラフ
ィン、合成パラフィン、ポリエチレン、ポリブテン、共
重合ポリオレフィン、ポリエチレンオキシド、ポリプロ
ピレンオキシド、ポリブチレンオキシド、共重合ポリエ
ーテル、脂肪酸、脂肪酸エステル又は金属塩、高級アル
コール及びそのエステル、動植物油晰、アルキルベンゼ
ン、ポリアルキルジフェニルなどの合成油脂状物、ポリ
オルガノシロキサン等のシリコン油頭、弗化エチレン重
合体及び共重合体、弗化アルキル基を有するビニル化合
物又はビニル重合体等があげられる。平滑剤を例えば0
.01〜10%、特に0.1〜504混合又は共重合す
ることによって、・フ擦係数を未変性のものにくらべて
80%以下、特に70%以Fに低下させた繊維が好まし
い。例えばポリエチレンテレフタレート(以下、PET
と記す)及びポリブチレンテレフタレート(以下、PB
Tと記す)繊維のv!IWA係数は、梨地硬質クロムメ
ッキ(粗度1.5S)した直径10關の丸奉に糸を18
0° 接触させ、s o o m7分の速度で走行させ
て測定した場合0.85〜0.4部程度であるが、平滑
剤を添加して0.20−0.85程度、或いはそれ以下
に低下させることが出来る。
立毛繊維はポリアミド、ポリオレフィン、ポリエステル
、ポリビニル系その他あらゆる有機繊維用ポリマーから
任意に選ぶことが出来る。中でもポリエステルはアルカ
リ水溶液によって先端を細化することが容易であり、例
えばPE’l’、PBT及びこれらの共重合ポリマーが
好ましい。共重合成分としては、染色性やアルカリによ
る分解性を高めるためにポリアルキレンオキシド類やス
ルホン基をもつ化合物(スルホイソフタル酸など)など
がよく用いられる。その他あらゆるグリコール、ジカル
ボン酸、ヒドロキシカルボン酸などのポリエステル原料
を利用し得る。
立毛繊維の横断面は任意である。円形でもよく異形(非
円形)でもよい。第4図〜第18図は本発明(綿毛芒悸
港)に好適な繊維の横断面の例であり、第4図は円、第
5図は長円、第6〜18図は種々の異形断面を示す。綿
毛は交絡を防ぎ断熱性と嵩高性を保つため、第6〜18
図に示すような凹突を有するもの(相互に密着しにくい
形)が好ましい。綿毛は自発巻縮性を与えるため加熱又
は膨潤による収縮性の異なる複数の成分を並列型に接合
した複合11a1tIAであってもよい。第7〜9図は
2つの成分(4)及び(5)からなる複合1維の例であ
る。
立毛は自由に色彩を選ぶことが出来る。しかしチンチラ
特有の毛の動きに伴なう色彩変化を実現するには、立毛
が動いたり乱れたりしたとき、色彩の異なる部分が1出
する必要があり、立毛の上層部(表層部)と下m部で色
彩が異なることが好ましい。第1図において下一部をC
で示し中ノ一部をDで示し、表層部をEで示す。多くの
チンチラは下層及び中層が中a度の灰色であり、表層が
淡灰色〜白色の部分と、逆に表層が黒〜黒褐色の部分、
中層部が淡灰〜白色で上#部が黒〜黒膚色などの部分等
が複雑に混合された模様を有している。
このような立体的な着色は本発明者等が開示した前記遠
心力を利用する方法によって容易に実施し得る。天然物
では立毛の長さ、形、色彩等が限定されているが、人工
品ではこれらを自由に選ぶことが出来、天然にはないす
ぐれた高変のファツション性、審美性、芸術性をもった
製品を得ることが出来る。
立毛は完全に1部立した状態でも、使用に先立つ輸送や
貯蔵中に、或いは着用によって適宜風れて表面に変化を
生ずる。しかし製造工程中に立毛を弱く傾斜せしめ又は
曲げることや、種々の方向に規則正しく又は不規則に、
好ましくは自然な印象を保ちつ\変形せしめ(賦型)、
ヒートセット等でその状態を安定化することが出来る。
このため立毛を機械的方法、例えば適当な揉み機や、シ
ワ加工法を用いて乱すこと、気体又は液体を吹きつけて
乱すことなどの方法を利用することが出来る。
しかし、一定方向に立毛を揃って強く傾斜させる(従来
の人工毛皮の多くはそうされる)ことは、摩擦係数の異
方性を高めるので好ましくない。
効果的な外観、特に立体的な立毛の動き及びそれに伴な
う色彩や外観の変化を得るためには基布に高い柔軟性が
要求される。基布の柔軟性は、立毛を出来るだけ根元か
ら刈取って、布帛状とした後、JI8  L−1096
(45° カンチレバー法剛軟度)によって測定するこ
とが出来る。一般に基布の用軟度(45° カンチレバ
ーに接する時の布帛の長さ)は布帛の縦方向、横方向共
に60■以下が好ましく、特に40鴎以下が好ましく、
30四以下が最も好ましい。このように柔軟な基布は、
経糸(地糸)及び緯糸(地糸)の1部又は全部に単糸1
度の小さい糸を使用することで得ることが出来る。基布
の地糸の単糸襟度は3d以下が必要であり、1.5d以
下が好ましく、1d以下が最も好ましい。単糸1.2d
lN度以下の)箔糸。
0.5d以下の超極細糸が特に好適である。超FMIH
糸は、並列型、木目型、放射型、中空放射型、多芯型、
モザイク型、海島をその池の分割型表明・」維を化学的
又は物理的方法で分別して得ることが出来る(イハ維機
械学会誌、1981年7月号。
P319〜325参照)。
第15〜18図に分割型多rrauA維の横断面の例を
示す。分割は、糸状で行なうことも出来、製繊後行なう
ことも出来る。地糸はナイロン、ポリエステル、アクリ
ル系、それらが複合されたものなどを自由に用いること
が出来る。
基布に付与する接着剤樹、l11は、出来るだけ柔軟性
に富む、例えばポリウレタン弾性体、シリコン系用詣、
アクリル系樹脂などが適する。樹脂の付着看は少ないほ
ど基布の柔軟性及び軽量性の点で好ましく、通常80%
(対繊維重量)以下、特に20%以下が好ましく、8〜
15%が最も好ましい。また基布の柔軟性を高めるため
、切詣と地糸の間に空間を生じせしめる(地糸に適宜糊
付けし、接着剤付与後湖抜きする等)ことも好ましい。
以下、実施例により本発明を説明する。尚、%、部等は
特記しない限り重量比率とする。
実施例1 分子量15000、酸化チタン(艶消剤)1.2%含有
のポリエチレンテレフタレートを溶融紡糸して、第6図
の如き断面を有する繊度75 d/60fの延伸フィラ
メントを得た。該延伸フィラメントにパンロン加工を施
し、捲縮伸長率が約8%に処理した。
PETの1.5d、カット長88關の捲縮ステーブルよ
りなる60番手双糸を経糸(地糸)及び緯糸(地糸)に
用い、前記捲縮フィラメントをパイル糸として2重パイ
ル織機でカットパイル織物とするに際し、WFIの合糸
本数、パイル織の植毛密変を変えて第1表に示した6種
のカットパイル織物CP1〜6を得た。
上記6種のパイル織物を各々、本発明者らが特開昭56
−15486号公報に開示した方法で遠心力を利用した
仕上加工をした。即ち、CPI〜CP6を各々直径1m
の円筒に取り付けて回転させ、遠心力によって立毛を起
立させ、同軸同回転数で回転する直径1.1mの外側容
器(外筒)に加工液を注入し加工した。先ず回転速度を
300’  rpm(遠心力約50G)とし170℃で
熱セットした後、加工液として97°Cの18%N a
OH水溶液を、内側液面が基布から2711の点まで注
入し、その位置から25分間で1■徐々に液を抜きなが
ら、パイル糸を28Mで切断した。アルカリ液を速やか
に排出した後、アルカリ!%iligk加工したCP1
〜OP6を水洗・乾燥し遠心加工機から取り出した。立
毛はほとんど27〜28闘の長さに揃っていた。
仕上げにポリウレタン弾性体(初期重合体)水分散液を
基布の背後から噴霧法で付与し、立毛部には柔軟剤とし
てラフボン5T−212/ソフボン8’l’206(竹
本油脂社製)50150を純分で0.5重付着する様に
噴霧法で付与し、180 ’C乾熱処理してそれらの樹
脂を硬化、乾燥し人工毛皮AFI〜AF6を得た。結果
を第2表に示した。−。
上記結果より、立毛密変が低すぎると嵩高性に劣り、立
毛密實が高すぎると柔軟性や毛さばき性に劣り、又摩擦
係数が高くなることが判る。
実施例2 分子量17000.酸化チタン1.2%含有のPETを
溶融紡糸し、第6図の如き断面を有する4変75d/1
6f、75d/2Of、75d/a6f、75d/60
fの延伸フィラメントを得た。
又、分子Ik600のポリエチレングリコールを18%
共重合したPETであり分子量17000で酸化チタン
を含まないポリマーと、上記PETとを用いて複合紡糸
し、第16図の断面を有する複合フィラメント100d
/18f、100d/86fを得た。第16図に於て(
IFJは共重合PET、MはPETであり、その複合比
率は共重合PETlPET士178である。
これらのフィラメントに捲縮伸長率8%となる様パンロ
ン加工を施し、パイル糸として実施例1と同じ基布を用
い、2重パイル織機で、第3表に示したカットパイル織
物CP7〜12を得た。
第  8  表 加工に際し、0PII及び0P12は予め1%N 30
 F(水溶液で90″060分間浸・”前処理し、頃合
系中の共重合PET成分を溶出し極細糸化した後水洗、
乾燥した。その後、これら6樗のパイル織物を実施例1
と同様に加工処理し、人工毛皮AF7〜AF12を得た
。その結果を第4表に示す。
以上の結果より、立毛部単糸該受は0.5d〜4d未満
が良好であることが判る。
実施例3 実施例1で用いたカットパイル織物OP4を用いて遠心
加工処理を実施したつこの時、立毛の切断長を変化させ
た。その後の処理は実施例1と同様に行ない、人工毛皮
AF18〜AF18を得た。
以上の結果より立毛長は10〜85朋であることが望ま
しい。
実施例4 実施例1で用いた延伸フィラメント75 d/60fを
パンロン加工するにj祭し、熱セツト温度を変えて、倦
縮伸張率の異なる3種の捲縮加工フィラメントを得た。
これらの糸を各々3本合糸し、実施例1のCF2と同様
にカットパイル織物とし、加工処理もまた同様に実施し
、人工毛皮AF19〜AF21t−iた。その結果を第
6表に示す。
実施例5 実施例1で用いたカットパイル織物CP4を、実施例1
と同様に、遠心加工処理をするに際し、18%Na0F
l水溶液を、内側液面が基布から10謂、16鴎、22
謁、27mまで注入し、その後25分間で等速に28謔
までアルカリ液を抜きながらパイル糸を切断して、4種
の処理灰を得た。
以下の処理は、実施例】と同様に実施し、人工毛皮AF
22〜AF25を得た。その結果を第7表比較例1 実施例1で得た人工毛皮AF4と同嫌のものを作成した
。但し、柔軟剤の噴霧を行なわないもの(AF−26)
及びAF4を表面温度180°Cの回転熱ローラーに押
し当て、進行方向と逆方向に立毛部をねかぜ熱セットし
たもの(AF−27)を作成し、これをAF4と比較し
た結果を第8表(以[“−3,でり 以上の結果より、柔軟剤処理効果が1IIx係数、毛さ
ばき性に大きく寄与すること、又立毛部を一定方向にね
かぜでセットすると、摩擦係数の異方性が強くなってし
まうことが判る。
実施例6 実施例2で用いた、横断面形状第16図の複合フィラメ
ントIQOd/86fを双糸とし地糸の経、に♀糸に用
い、パイル糸として、実施例1で用いた75d/60f
を3本合糸して用いてカットパイル織物を作成した。カ
ットパイル長aota。
植毛密2105ケ所/iとした。該カットパイル織物を
1%NaOH水溶液で90℃、60分浸漬処理し地糸の
複合フィラメント中の共重合PET成分を溶出し、単糸
atを0.26 dの極細糸化した。
水洗し、遠心脱水、乾燥後、遠心加工処理を行なった。
該ガツトパイル織物を実施例1と同じ遠心加工装置で処
理するに当り、回転数を87Orpm(遠心カフ5G)
とし、140°Cで熱セットした後、加工液として10
0°Cの18%NaOH水溶液を内側液面が基布から2
5謔の点まで注入し、その位置から5分間で1mの速度
で30簡まで徐々に液を抜きながらパイル糸先端を処理
した。アルカリ液を速やかに排出した後、パイル織物を
取り付けたまま水洗し乾燥した。次いで同じ回転数で、
Miketon Po1yester Grey  T
 (三井東圧化学社製)0.5f/1.キャリア8 f
/(!(D染色液をパイル織物全体が浸る様に満たし、
99°Cで80分間染色し7、染色液を抜いた後更に〜
rilcetonPolyester Black G
(三井東圧化学社製)1.0f//1.キャリア8 f
/lの染色液を基布から141111の点まで注入し、
99℃で45分間染色した。染色液を抜いた後、水洗、
還元洗浄(70”0.20分間)、水洗、乾燥した。次
いでジメチルホルムアミドを注入し基布から28111
1の点まで満たし、15分間処理することによりパイル
糸先端を脱色した。水洗、乾燥后、遠心加工装置より取
り外した。上記染色、脱色により、立毛部は根元が灰色
、中間部は黒、先端部はやや灰色がか〜た白に着色し、
立体感のある色彩変化の良好なものであった。
基布処理、仕上加工を実施例1と同様に行ない、人工毛
皮AF28を得た。この人工毛皮の基布剛軟変は、経2
1m、42(1mで極めて柔かいものであった。
(発明の効果) 前記の如く本発明によれば、立毛の1度、長さ、密實、
摩擦係数、異方性、基布の特性等を総合的に組合せ選定
することによって、従来不可能に近いと考えられていた
毛皮の最高級品であるチンチラに匹敵する、あるいはそ
の限界を越えた高変の審美性を有する人工毛皮を得るこ
とが出来る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明人工毛皮の構造を示す説明図、第2図は
本発明者らが特願昭60−227460号に提案したチ
ンチラ調人工毛皮の模式図、第8図は本発明人工毛皮の
立毛部先端の拡大写真、第4図〜第18図は本発明の人
工毛皮に用いることが出来る立毛用uA、miの横断面
の例、第14図は毛皮の1!!凛係数の測定法を示す説
明図、第15図〜第18図は本発明人工毛皮の基布に好
適な分割型複合繊維の横断面の例である。 カネボウ合1(!!式会社 第2図 第3図 第4図 第5図  第6図 第7図 第8図  第9図 第10図  第11図 第12図 第13図 C=OO 第14図 第15図 第16図 第17図 第18図手続補正書(
方式) %式% 1、事件の表示 昭和60年特許願第277257号 2、発明の名称 チンチラ調人工毛皮 8、補正をする者 事件との関係 代表特許出願人 住所 東京都墨田区墨田五丁目17番4号名称 (09
5)鐘紡株式会社 代表者 岡 本   進 連絡先 T584  大阪市部島区友淵町1丁目5番90−@鐘
紡株式会社特許部 電話(06)921−1251 4、補正命令の日付(発送日) 昭和61年2月25日 5、補正の対象 「図面の簡単な説明」の欄 6、補正の内容 明細書第87頁第16行に記載の「立毛部先端の」を「
立毛繊維先端部の形状を示す」と補正する。 以  上 手  続  補  正  書 昭和61年4月21日

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)(イ)繊度0.5〜4d未満、平均の長さ10〜
    35mmの範囲でほゞ一様な長さを有し、立毛密度80
    00〜3000本/cm^3、捲縮率20%以下で、立
    毛先端が先鋭化された綿 毛のみからなる立毛を有し、且つ (ロ)立毛の順方向の摩擦係数が1.6以下であり、 (ハ)立毛の逆方向の摩擦係数(M_2)と順方向の摩
    擦係数(M_1)の比(M_2/M_1)が1〜1.4
    の範囲である ことを特徴とするチンチラ調人工毛皮。
  2. (2)立毛が平滑剤を内蔵する、又は表面に平滑性樹脂
    の被膜を有するポリエステル繊維である特許請求の範囲
    第1項記載の人工毛皮。
  3. (3)基布の60%(面積)以上の部分に於て、巾1c
    m、長さ1cmの4角形内にある綿毛の70%(本数)
    以上がその平均長さ(A)の±30%の範囲の長さを有
    する特許請求の範囲第1項記載の人工毛皮。
  4. (4)立毛の順方向の摩擦係数が1.4以下であり、立
    毛の逆方向の摩擦係数と順方向の摩擦係数の比(M_2
    /M_1)が1〜1.2の範囲である特許請求の範囲第
    1項記載の人工毛皮。
  5. (5)立毛の上部と下部が異なる色彩に着色されている
    特許請求の範囲第1項記載の人工毛皮。
  6. (6)基布の地糸が単糸繊度1.5d以下の糸からなり
    、基布の剛軟度が縦方向、横方向共に 60mm以下である特許請求の範囲第1項記載の人工毛
    皮。
JP60277257A 1985-10-11 1985-12-09 チンチラ調人工毛皮 Pending JPS62141152A (ja)

Priority Applications (6)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP60277257A JPS62141152A (ja) 1985-12-09 1985-12-09 チンチラ調人工毛皮
DE8686112799T DE3672189D1 (de) 1985-10-11 1986-09-16 Chinchilla imitierendes kuenstliches pelzwerk.
DE1986112799 DE218939T1 (de) 1985-10-11 1986-09-16 Chinchilla imitierendes kuenstliches pelzwerk.
EP19860112799 EP0218939B1 (en) 1985-10-11 1986-09-16 Chinchilla-like artificial fur
US06/915,298 US4729913A (en) 1985-10-11 1986-10-03 Chinchilla-like artificial fur
CA 520101 CA1291329C (en) 1985-10-11 1986-10-08 Chinchilla-like artificial fur

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP60277257A JPS62141152A (ja) 1985-12-09 1985-12-09 チンチラ調人工毛皮

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPS62141152A true JPS62141152A (ja) 1987-06-24

Family

ID=17581003

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP60277257A Pending JPS62141152A (ja) 1985-10-11 1985-12-09 チンチラ調人工毛皮

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS62141152A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0284535A (ja) * 1988-07-01 1990-03-26 Kanebo Ltd 天然毛皮調立毛製品の製造法
JPH04153339A (ja) * 1990-10-09 1992-05-26 Toray Ind Inc 毛皮調パイル布帛およびその製造方法
WO2006109865A1 (ja) * 2005-04-08 2006-10-19 Seiren Co., Ltd. 凹凸加工用布帛

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS60167947A (ja) * 1984-02-06 1985-08-31 カネボウ株式会社 立毛製品及びその製造方法

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS60167947A (ja) * 1984-02-06 1985-08-31 カネボウ株式会社 立毛製品及びその製造方法

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0284535A (ja) * 1988-07-01 1990-03-26 Kanebo Ltd 天然毛皮調立毛製品の製造法
JPH04153339A (ja) * 1990-10-09 1992-05-26 Toray Ind Inc 毛皮調パイル布帛およびその製造方法
WO2006109865A1 (ja) * 2005-04-08 2006-10-19 Seiren Co., Ltd. 凹凸加工用布帛
JPWO2006109865A1 (ja) * 2005-04-08 2008-11-20 セーレン株式会社 凹凸加工用布帛
JP4531811B2 (ja) * 2005-04-08 2010-08-25 セーレン株式会社 凹凸加工用布帛

Similar Documents

Publication Publication Date Title
WO1995019461A1 (fr) Toile de fibres creuses et procede de fabrication correspondant
JP2626230B2 (ja) 毛皮調パイル布帛およびその製造方法
US4729913A (en) Chinchilla-like artificial fur
JPS62141152A (ja) チンチラ調人工毛皮
JP3067336B2 (ja) 立毛性状、柔軟性および高強力に優れた皮革様物の製造方法
JPS62117851A (ja) チンチラ調人工毛皮
JP2559681B2 (ja) 立毛製品及びその製造方法
JP7068651B2 (ja) 3次元捲縮を有する扁平アクリロニトリル系繊維及び該繊維を用いたパイル布帛
JPS5915539A (ja) 立毛製品の製造方法
JPS58171265A (ja) 研磨,塗布及び払拭用の極細立毛織物及びその製造法
JPS623255B2 (ja)
JPS60167947A (ja) 立毛製品及びその製造方法
JPS62191540A (ja) ビ−バ−毛皮調立毛布帛とその製法
JPS5938352B2 (ja) カツトパイル布の製法
WO2000052241A1 (fr) Multifilament destine a un tissu a poils du type mohair, tissu a poils comprenant ce multifilament, et procede de fabrication de ce tissu
JPS6075683A (ja) 超交絡層を有する撥水,撥油性人工皮革
JPS5851058B2 (ja) 模様状にフィブリル域を有する繊維構造物の製造方法
JP2632462B2 (ja) 模様を有する人工毛皮の製造方法
JPS6075688A (ja) 皮革様シ−ト物
JP3713845B2 (ja) アセテート・ポリエステル混繊交絡複合糸条、及びそれを用いた織編物
JPS6223096B2 (ja)
JPS6017144A (ja) 毛皮様立毛製品
JPS58136855A (ja) 毛皮様繊維構造物
CN116926835A (zh) 一种面料的后整理加工方法及面料
JP2019056191A (ja) 湯浴み着用布帛および湯浴み着