JPS6213660B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は、マイクロコンピユータによつて制
御される複写機の制御方式に関し、特にそのシー
トモードコピー時におけるレジストローラの始動
を正確なタイミングでなし得るようにした制御方
式に関する。

従来、電子複写機の制御回路はもつぱらワイヤ
ード・ロジツク回路で構成されており、複写機の
高速、多機能化とともに動作中の周囲条件の監視
と複写プロセスのシーケンス制御とを合わせて行
なうと、複雑で大規模になることを免れなかつ
た。

一方、近年半導体製造技術の目覚しい進歩によ
り、演算、判定機能を有する中央処理装置（以下
CPUと略称する）、処理プログラム記憶用のリー
ドオンリーメモリ（以下ROMと略称する）、デー
タ記憶用のランダムアクセスメモリ（以下RAM
と略称する）、入出力インターフエース等を備え
た数チツプ又はワンチツプのLSIからなるマイク
ロコンピユータが開発され、安価に市場に出回る
ようになつた。

そこで、このようなマイクロコンピユータを電
子複写機に塔載して、ソフトとハードの適当な組
合せにより複写機の各種チエツク及び周囲条件の
監視、及び複写工程のシーケンス制御を行なうよ
うにしたマイクロコンピユータ制御の複写機が実
現されるようになつた。

第１図はこのようなマイクロコンピユータ制御
の複写機の概要を示すブロツク構成図であり、１
はCPUでアドレスカウンタ及びリードライトの
タイミングをとるためのタイミングクロツク発生
器を内蔵している。２は処理プログラムを格納し
たROM、３はCPUのワーキングレジスタとして
用いられるRAM、４，５は入出力インターフエ
ース、６はアドレスバス、７はデータバス、８は
コントロールバスであり、これらによつてマイク
ロコンピユータ１０を構成している。１１は複写
機における感光体ドラム、露光ランプ、帯電チヤ
ージヤ、現像装置、転写装置、定着装置、給排紙
装置等からなる複写部であり、マイクロコンピユ
ータ１０の入出力インターフエース４を介して、
各種マイクロスイツチ類やフオトセンサ、温湿度
センサ等からの信号がフエツチされ、又各種ソレ
ノイドやモータ類、露光ランプ、チヤージヤ等の
制御回路に指令が与えられて、周囲条件の監視、
異常、安全チエツク及び複写工程のシーケンス制
御が行なわれる。

１２はキーボード・デイスプレイであり、オペ
レータの操作により各種の情報を入出力インター
フエース５を介してマイクロコンピユータ１０に
入力するためのテンキー、プリントスタートスイ
ツチ、モード選択スイツチ等からなるキーボード
１２と、入出力インターフエース５を介して出力
される各種の情報が表示される発光ダイオードに
よる数字デイスプレイ、ペーパーサイズ、警報表
示等の各種デイスプレイ等からなる表示部１４と
からなつている。

このようなマイクロコンピユータ制御の複写機
における複写工程のシーケンス制御方式として、
感光体ドラムの回転に同期して規則的なタイミン
グパルスを発生させ、このタイミングパルスをマ
イクロコンピユータによつてカウントさせて、そ
のカウント値が所定の値に達するごとに制御信号
を発して複写工程の各部を制御し、一連のシーケ
ンス制御を行なうことが既に提案されている。

ところで、上記のタイミングパルスは検出及び
制御を容易にするため、周期が10ｍsec程度の比
較的時間間隔の長いパルスを用いる。しかし、露
光開始時点からペーパを感光体ドラムに給送する
レジストローラの始動までのタイミングは極めて
正確であることが必要であり、上記のタイミング
パルスによる制御では不完全である。

そこで、原稿を固定し、露光ランプ等のスキヤ
ナが移動して露光するブツクモードのコピーの場
合には、スキヤナと感光体ドラムとを等速で駆動
し、感光体ドラム上の露光開始点がペーパレジス
ト位置に達すべき位置でスキヤナがマイクロスイ
ツチ等を作動させてレジストローラを始動させる
方法がとられている。しかしながら、縮少コピー
もとれる比較的高級機において、縮少コピーを可
能にするため、光源を固定してシート原稿を移送
して露光するシートモードコピーにおいては、露
光開始時点を正確に制御できず、又露光途中の正
確な位置でマイクロスイツチ等を作動させること
はできず、しかも、縮少率によつて原稿の移送速
度が異なるためますます困難である。

この発明は上記のような点に鑑みてなされたも
のであり、マイクロコンピユータ制御の複写機に
おいて、シートモードコピー時においても、レジ
ストローラの始動を正確なタイミングデ制御して
ペーパの位置ずれを防ぐことを目的とする。

この目的を達成するため、この発明による複写
機の制御方式は、光源を固定し、シート原稿を移
送して露光を行なうシートモードコピー時に、マ
イクロコンピユータによつて感光体ドラムの回転
に同期して発生するタイミングパルスのカウント
と共に、該タイミングパルスの１周期毎にこのタ
イミングパルスより遥かに周期の短かい第２のタ
イミングパルスをカウントさせ、シート原稿が露
光開始位置の直前の所定位置に達したことを検出
した時点における上記タイミングパルスのカウン
ト値と上記第２のタイミングパルスのカウント値
とをそれぞれ記憶させ、その後さらに上記タイミ
ングパルスを予め設定された数だけカウントした
後、上記第２のタイミングパルスを上記記憶値と
同数だけカウントした時点でレジストローラを始
動させるようにしたものである。

以下、添付図面の第２、第３図を参照してこの
発明の実施例を説明する。第２図において、１１
は等倍コピーを取るブツクモードと、縮少コピー
を取るシートモードの二つの機能を備えた複写機
の複写部である。２０はモータ２１によつて回転
駆動される感光体ドラムで、その回転につれて帯
電チヤージヤ２２によつて表面に均一な電荷が帯
電される。

ブツクモードの場合、原稿をコンタクトガラス
２３の上に載せプリントキー（図示せず）を押す
と光源２４とミラー２５を一体としたスキヤナ２
６が所定の速度で矢示Ａ方向に移動し、原稿を順
次照射し、その反射光がミラー２５，２７、レン
ズ２８、ミラー２９，３０を介して感光体ドラム
２０を露光し、該ドラム２０の表面に潜像が形成
される。この潜像は現像装置３１によつて顕像化
されてトナー像となる。これらの動作と並行し
て、ペーパトレイ３２に収容されているペーパが
給紙ローラ３３によつて繰り出されて、レジスト
ローラ３４に接して待機され、感光体ドラム２０
表面の露光開始点Ｐがペーパレジスト点Ｑに達す
べき位置に設けられたレジストスイツチS₁がスキ
ヤナ２６によつてオンされるとレジストローラ３
４が始動され、ペーパが感光体ドラム２０に接
し、転写チヤージヤ３５によつてトナー像が転写
される。転写紙は分離搬送装置３６によつて感光
体ドラム２０から分離され、定着装置３７で定着
処理が施こされた後、コピー受け３８へ排出され
る。トナー像の転写後、感光体ドラム２０はクリ
ーニング装置３９で清掃され、再び使用される。

一方、シートモードで縮少コピー等を行なう場
合には、図示しないキーボード内のシートキーを
選択することにより、スキヤナ２６、レンズ２８
ミラー２７，２９，３０を破線図示位置から実線
図示位置に自動的に移動する。そして、シート原
稿を図示しない挿入口から挿入すると搬送装置４
１によつて、感光体ドラム２０と縮少倍率に合つ
た速度で移送され、固定されている光源２４に順
次照射され、搬送装置４１の下側から排出され
る。後述するレジストローラ３４の始動制御以外
の複写工程の他の動作はブツクモードと同様であ
るので説明を省略する。

上記のような複写工程のシーケンス制御は第１
図に示したようなマイクロコンピユータ１０によ
つて行なうが、第２図では代表してCPU１のみ
を示してある。４２は複写工程における各部の動
作タイミングをとるためのタイミングパルスを発
生するタイミングパルス発生器であり、モータ２
１によつて感光体ドラム２０と同期して回転され
るスリツト円板と、そのスリツトを挾んで対向し
て設けられた図示しない発光素子と受光素子等か
らなる。これによつて発生されたタイミングパル
スは波形整形増幅器４３によつて波形整形されて
CPU１に割込み信号として取り込まれる。

CPU１は通常はプログラムカウンタを逐次歩
進して、第１図のROM２に格納されているメイ
ンプログラムを読出し、複写部１１の動作状態及
び周囲条件を監視し、異常チエツク及び適正条件
の設定を行なつている。

一方、感光体ドラム２０の回転に同期して一定
時間間隔でタイミングパルスが発生し、CPU１
はこのタイミングパルスが割込み信号として到来
する都度、割込みプログラムに入り第１図の
RAM３に設けたタイミングパルスカウンタの内
容をカウントアツプし、そのカウント値が予め設
定された所定の値に達する毎に、入出力インター
フエース４（第１図参照）を介して、複写部１１
にコピーシーケンス中の当該タイミングにおける
動作を指令し、複写工程を進行させる。

さらに、シートモードのコピー時には、原稿４
１が露光開始点Ｅより幾分手前のある定められた
位置（Ｄ点）に達した時にスイツチS₂が動作する
ようにし、その信号によつてCPU１に割込みを
かけ、そのときのタイミングパルスカウンタの内
容を記憶させる。スイツチS₂としては例えば発光
素子と受光素子による光電スイツチなどを用い
る。この時点から原稿が露光開始点Ｅに達する時
間及び感光体ドラム２０がＰ点からＱ点まで回転
する時間に相当する予め設定されたカウント値だ
けタイミングパルスカウンタの内容がカウントア
ツプされた時点でレジストローラ３４のクラツチ
を投入する始動信号を発するようにする。

ところで、単にそれだけでは第３図イに示すよ
うに、例えばｍ番目のタイミングパルスがカウン
トされてから時間Δｔだけ後の時点t₁にスイツチ
S₂がオンされると、それからｎ個のパルスをカウ
ントした時点でレジストローラ３４のクラツチを
投入するように設定しておいた場合、時点t₂でク
ラツチがオンすることになり、時間Δｔだけ早く
レジストローラ３４が始動してしまうことにな
る。

そこで、この発明においては、感光体ドラム２
０に同期して発生するタイミングパルスより遥か
に周期の短かい第２のタイミングパルス（以下
「分割パルス」と云う）を割込み信号としてCPU
１に導入し、タイミングパルスの１周期毎にカウ
ントさせる。その分割パルスカウンタも第１図の
RAM３に設けられている。そのカウント値は第
３図ロにＲで示すタイミングパルスの立上り時点
でリセツトされる。

したがつて、第３図ロに示すように、ｍ番目の
タイミングパルスがカウントされてから時間Δｔ
後の時点t₁にスイツチS₂がオンすると、タイミン
グパルスカウンタのカウント値ｍと、分割パルス
カウンタのカウント値８（タイミングパルスの１
周期に10パルス発生する分割パルスを用いた場
合）が記憶され、それからタイミングパルスカウ
ンタがｎ個のタイミングパルスをカウントした時
点t₂からさらに分割パルスカウンタが８個の分割
パルスをカウントした時点t₃でクラツチをオンし
てレジストローラ３４を始動させるようにする。
例えばｍ＝100，ｎ＝50とすると、スイツチS₂が
オンした時のカウント値100が100.8に補正され、
レジストローラ始動時点のカウント値150が150.8
に補正されることになり、極めて精度良くレジス
トローラの始動を制御できることになる。

分割パルスの周期を短かくする程精度は上るわ
けであるが、あまり短かいとカウントが困難にな
るので、タイミングパルスの周期が10ｍsecであ
ればその1/10の１ｍsec程度が適当である。

なお、この分割パルス源としては、第１図の表
示部１４において、LEDによる発光表示デイス
プレイを間欠的に発光させるために、CPU１に
内蔵されているタイミングクロツク発生器からの
クロツクパルスを分周して用いており、この表示
用に分周されたクロツクパルスを用いれば新らた
に特別なタイミングパルス発生器を設ける必要は
ない。

以上述べたように、この発明の制御方式によれ
ば、縮少ばかりでなく１：１のコピーも有効にす
るシートモードコピー時における、レジストロー
ラの始動を正確なタイミングで制御し得るため、
ペーパの位置ずれが生じることなく、所定の大き
さに縮少され、原稿と同様の位置に複写されたコ
ピーを得ることができる。

なお、この制御方式は、タイミングパルスとス
イツチ、クラツチ等のずれの修正の他に、タイミ
ングパルスで修正できない距離の修正にも有効で
ある。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明を適用するマイクロコンピユ
ータ制御の複写機の概要を示すブロツク構成図、
第２図はこの発明の実施例の構成図、第３図イ，
ロは夫々この発明の実施例を説明するためのタイ
ミングパルス及び分割パルスの関係を示す図であ
る。 １…中央処理装置（CPU）、２…リードオンリ
ーメモリ（ROM）、３…ランダムアクセスメモリ
（RAM）、４，５…入出力インターフエース、１
０…マイクロコンピユータ、１１…複写部、１２
…キーボード・デイスプレイ、２０…感光体ドラ
ム、２１…モータ、２６…スキヤナ、３４…レジ
ストローラ、４０…シート原稿、４１…搬送装
置、４２…タイミングパルス発生器、４３…波形
整形増幅器、S₁，S₂…スイツチ。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 感光体ドラムの回転に同期して規則的なタイ
   ミングパルスを発生させ、このタイミングパルス
   をマイクロコクピユータによつてカウントさせ、
   そのカウント値が所定の値に達する毎に制御信号
   を発して複写機の各部を制御し、複写工程のシー
   ケンス制御を行なわせるようにしたマイクロコン
   ピユータ制御の複写機において、 光源を固定し、シート原稿を移送して露光を行
   なうシートモードコピー時に、前記マイクロコン
   ピユータによつて前記タイミングパルスのカウン
   トと共に、該タイミングパルスの１周期毎にこの
   タイミングパルスより遥かに周期の短かい第２の
   タイミングパルスをカウントさせ、シート原稿が
   露光開始位置の直前の所定位置に達したことを検
   出した時点における前記タイミングパルスのカウ
   ント値と前記第２のタイミングパルスのカウント
   値とをそれぞれ記憶させ、その後さらに前記タイ
   ミングパルスを予め設定された数だけカウントし
   た後、前記第２のタイミングパルスを前記記憶値
   と同数だけカウントした時点でレジストローラを
   始動させるようにしたことを特徴とする複写機の
   制御方式。