JPS62126622A - 電解コンデンサ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 Ｍ業上の一利−用分野 本発明は陽極箔と陰極箔との間に電解質を含浸した電解
紙を介在させて構成した電解コンデンサに係り、特には
二次加工を必要とすることなく、ショート不良率及びイ
ンピーダンス特性の相方を改善し、さらには容量減少率
の少ない電解コンデンサに関する。

従米匁−掩爾盪＃（の欠−悪 一般に電解コンデンサ、特にアルミ電解コンデンサは、
陽極アルミ箔と陰極アルミ箔との間に電解紙を介在させ
て巻付は形成した後、液状の電解質を含浸させて封目し
て製作している。電解液としてはエチレングリコール又
はジメチルホルムアミドに硼酸やアジピン酸などを溶解
した媒体を用いてコンデンサ素子の両端から浸透させて
製作している。

−に記の如き従来のアルミ電解コンデンサの欠点はは電
解紙中に電解液を含浸させているため、コンデンサとし
てのインピーダンス特性が悪く、又使用中にも劣化する
虞れがあることである。そのためインピーダンス特性を
良くするために電解液の抵抗値を下げたり、電解紙を薄
くしたり、密度を低くしたりしている。

しかしながら、電解液の抵抗値を下げると、アルミ箔に
対して腐蝕性を与える原因となり、一方、電解紙を薄く
したり密度を低くすると、コンデンサ素子に巻き取る際
にショート不良率が増大し、仮にショートしなかった場
合でも製品化されて市場に出された後のショート不良率
が高くなる難点がある。

さらに、電解紙の原料を通常の木材クラフトパルプから
マニラ麻パルプ、エスパルトパルプに変更することが行
なわれており、従来の木材クラフトパルプを原料とする
電解紙に比へれば、相応の効果を上げているが、いまだ
ショート不良率及びインピーダンス特性の相方の改善に
充分でない。

そこで、ショート不良率とインピーダンス特性との関係
について述べれば次の通りである。

先づ、ショート不良率を下げるためには電解紙の厚さを
厚くしたり、密度を高くしたり、同密度の場合にはその
原料であるパルプの叩解の程度を示すＪＴＳ　　Ｐ　　
８］２１によるＣ３Ｆ（Ｃａｎａｄｉａｎ　　５ｔａｎ
ｄａｒｄ　　Ｆｒｅｅｎａｓｓ）の数値を小さくすれば
良いことが知られている。

また、これらの項目のインピーダンス特性に与える影響
は電解紙を厚くすると一次式的にインピーダンス特性が
悪化し、密度を高めると二次式的にインピーダンス特性
が悪化する一方、Ｃ３Ｆ（Ｃａｎａｄｉａｎ　　５ｔａ
ｎｄａｒｄ　　Ｆｒ５ｅｎａｓｓ）の数値は殆ど何らの
影響をも与えないことが判明している。すなわち、イン
ピーダンス特性を改善するには、ショート不良率の改善
とは逆に電解紙を薄く、その密度を低くする必要がある
のである。

そのため、ショート不良率の改善とインピーダンス特性
の改善の相方の目的を達成するには、ＣＳＦの数値を小
さくすることを前提とする必要がある。そのため、Ｃ８
Ｆの数値が小さい原料で、密度の低い電解紙を抄けば理
想的である。しかしながら、通常の木材クラフトパルプ
、マニラ麻パルプ、エスパルトパルプのような天然セル
ロースからなるパルプで紙を抄造した際に、前記ｃｓｒ
の数値を小さくすれば、紙の密度は必らず高くなってし
まう性質がある。そのために同一の抄紙機で同一厚さの
紙を抄く場合には密度の高い紙のＣＳＦの数値は密度の
低い紙のＣ８Ｆの数値よりも小さくなっている。その結
果電解コンデンサのインピーダンス特性を良くするため
に密度の低い電解紙を使用すればＣ８Ｆの数値が大きく
なり、ショート不良率が増大してしまう一方で、Ｃ８Ｆ
の数値の小さい場合には密度が高くなるため益々インピ
ーダンス特性が悪くなってしまう結果となり、ショート
不良率とインピーダンス特性の相方の改善を図ることは
困難であった。

そこで、本願出願人は先に特願昭５９−１５０５７８号
により、抄造後の電解紙に二次加工によってエンボス加
工を施して抄造時よりもその厚さを実質的に厚くすると
ともに、密度を低くすることによって、Ｃ８Ｆの数値の
小さい原料で、密度の低い、厚さの厚いショート不良率
とインピーダンス特性の相方の改善を実現した電解紙を
提供している。また、その他にも二次加工に関連して特
開昭５９−３２１２１号、特開昭５６−１３１９２２号
、特開昭５９−３３８２１号が提供されている。

光器が　決しようとする口題点 しかしながら、これらはいずれも抄造後の電解紙に何ら
かの形で二次加工を施す必要があるものであり、製造工
程が複雑化し、製造コストが高くなることが欠点である
。

さらに、マニラ麻パルプやエスパルトパルプを原料とし
た場合には、パルプ中に含まれる灰分によって、陽極ア
ルミ箔と陰極アルミ箔との間に電解紙を介在させて巻付
は形成した後、液状の電解質を含浸させて封口してコン
デンサを製作した後に電解紙中のカルシウムやシリカが
電解液中に析出し。

陽極アルミ箔の表面をコートしてコンデンサの容量減少
を起こして、コンデンサの特性である容量減少率（ΔＣ
）（１００−マイナス４０℃の容量÷マイナス２０℃の
容量）が悪くなる欠点がある。

そこで、本発明はＣ８Ｆの小さい原料で密度の低い電解
紙を、二次加工を必要とすることなく抄造のみで、かつ
、極めて経済的に提供することにより、ショート不良率
とインピーダンス特性の相方を同時に改善することがで
き、さらに容量減少率をも改善することができるもので
ある。

ｕ！Ｌ＝’、、Ｌ解訣するため勿１１ 本発明は、上記目的を達成するために電解紙の原料とし
てサイザルパルプに着目したものであり、陽極箔と陰極
箔との間に電解紙を介在して成る電解コンデンサにおい
て、前記電解紙は原料として少なくとも１０％以−にの
サイザルパルプを使用して抄造されていることを特徴と
する電解コンデンサを得ることを主眼としている。

作那 上記の構成とすることによって、二次加工を必要とする
ことなく、抄造のみによってＣ８Ｆの小さい原料で密度
の低い電解紙を得ることができる。

即ち、原料としてのサイザルパルプは原料を叩解してＣ
８Ｆの数値を下げても抄造された紙の密度が高くならな
い特徴があり、二次加］二を必要とすることなく、抄造
のみにてショート不良率とインピーダンス特性の相方を
改善した電解コンデンサを提供することができる。

さらに、サイザルパルプはマニラ麻パルプやエスパルト
パルプよりも灰分が少なく、コンデンサを製作した際に
電解紙中のカルシウムやシリカが電解液中に析出し、陽
極アルミ箔の表面をコートするために起きるコンデンサ
の容量減少を少なくして、コンデンサの特性である容量
減少率を改善することかできる。しかも、サイザルパル
プは従来電気特性改善のために使用されているマニラ麻
パルプやエスパルトパルプに比べて経済的であり、電解
コンデンサの製造コストを大きく下げることができる。

失惣負 以下に本発明の構成をその一実施例に基づいて説明する
。

電解紙の原料として所定の叩解機によってＣＳＦの数値
が小さくなるように叩解されたサイザルパルプを用いて
所定の厚さの電解紙を抄造し、抄造された電解紙を陽極
アルミ箔と陰極アルミ箔との間に介在させて巻付は形成
した後、液状の電解質を含浸させて封口して電解コンデ
ンサを製作する。本発明は電解紙の原料としてサイザル
パルプを使用したことに特徴を有するものであり、原料
としてのサイザルパルプは従来のマニラ麻パルプやエス
パルトパルプと同様に蒸解、洗浄、漂白、脱水、叩解等
の公知の原料調整工程を経て、円網抄紙機や長網抄紙機
等の抄紙機にて抄造される。

ただ、電解コンデンサの電気的特性を維持するため、ち
りやごみ、鉄微粒子が除去されていることが必要であり
、原料の精選とともに除塵機により処理を施しておく必
要がある。そして、サイザルパルプは円網抄紙機では厚
さ２０〜２００μｍ、密度０　、２５−’０　、７０　
（ｇ／ｃＪ）位まで抄は、又長網抄紙機では厚さ１０〜
１００μｍ、密度０゜５０〜０　、９０　（ｇ／ｃｌＩ
？）まで抄くことができる。

さらに、円網部分と長網部分を持ったーっの抄紙機いわ
ゆる長網円網コンビネーションマシンで二重紙に抄造す
ることもできる。

サイザルパルプは原料の少なくとも１０％以上使用する
必要があり、１０％以上であれば割合はサイザルパルプ
１００％のものまで適宜選択すればよい。サイザルパル
プを１０％以上使用すればその効果を発揮することがで
きるが、好ましくはサイザルパルプ略５０％以上のもの
が効果が大きい。

サイザルパルプと混合するパルプは格段の限定はなく、
従来の木材クラフトパルプ、マニラ麻パルプ、エスパル
トパルプ及びこれらを混合したもの一８＝ 等の何れであってもよい。

サイザルパルプは叩解が容易であるため、叩解を経済的
に行なうことができ、また日本性に秀れているため、秒
速を速く抄造することができ、Ｃ８Ｆの数値を小さくな
るように叩解しても密度の低い電解紙を抄造することが
できる。また、耐折強度が高いため、ショート不良率の
少ない電解紙を作ることができる。さらにその結晶化度
が高いため、不純物が少なく、灰分も少ないためコンデ
ンサの容量減少が少なく、容量減少率を改善することが
できる。

そのため、上記の構成によれば、Ｃ８Ｆの数値の小さい
原料で密度の低い電解紙を二次加工を必要とすることな
く、抄造のみで提供することができて、ショート不良率
を減少させることができるとともに、低インピーダンス
特性を保有させることができ、しかも不純物が少ないた
めコンデンサの特性の一つである容量減少率をも改善す
ることができる。

以下表１から表３に略同−厚さに抄造した本発明に係る
サイザルパルプを原料とした電解紙と、従来のマニラ麻
パルプ、エスパルトパルプ及びこれらの混合したものを
原料とした電解紙を使用してコンデンサを製作し、Ｃ８
Ｆ、密度、容量減少率ΔＣ、インピーダンス２、ショー
ト不良率ＲＣ１灰分をｄｌす定した結果を示す。な才ノ
、測定値は１゜８０ｃｍ（−４０℃）の電解液を使用し
２５ＷＶ、２５０μＦのアルミ電解コンデンサを製作し
て測定したものである。その−例を説明すると、例えば
表１のサイザルパルプ１００％で厚さ５０．１μｍ、密
度０　、４９８　ｇ／ｃｌに抄造した電解紙のＣＳＦは
４００ｃｃ、ショート不良率は０．１７％であり、略同
−厚さ、同一密度に抄造した従来量も電気的特性の良か
ったエスパルトパルプ６０災＋マニラ麻パルプ４０％の
電解紙のＣ３Ｆは５５０　ｃ　ｃ、ショート不良率は０
．２６％である。

よって、本発明によればＣ８Ｆの小さい原料にて密度の
低い電解紙を抄造することができ、良好なインピーダン
ス特性を保有したまま、ショート不良率において従来例
の０．２６％に対し本発明は０．１７％と改善すること
ができて従来例より格段に向■−シている。さらに、灰
分が従来例の０゜４３％に対し、本発明は０．２５％と
格段に減少しており、その結果電解紙中のカルシウムや
シリカが電解液中に析出して陽極アルミ箔の表面をコー
トしておこる容量減少率も従来例の一１２％に対し本発
明は一１０％と良くなっており、いずれの場合にあって
も従来紙との比較において、同様のインピーダンス特性
を保有したままで、ショート不良率及び容量減少率を格
段に向−１−させている。

このことは、サイザルパルプは叩解をしてＣ８Ｆの数値
を下げても、抄造した電解紙の密度が高くならず密度を
低く保つことができて、低密度によりインピーダンス特
性を良好に保有したまま、Ｃ８Ｆの数値を小さくするこ
とによりショート不良率を減少させることができること
を示している。

また、サイザルパルプは表２に示す如く５０％の原料で
あっても同様に効果を発揮することができ、少なくとも
１０％以トであればその効果を発揮し得る。

充朋勿力果 以−ト詳細に説明した如く、本発明に係る電解コンデン
サは、陽極箔及び陰極箔に介在させる電解紙の原料とし
て少なくとも１０％以上のサイザルパルプを使用するこ
とによって、二次加工を必要とすることなく抄造のみに
より、Ｃ８Ｆの数値の小さい原料で密度の低い電解紙を
製作することができる。即ち、サイザルパルプは０水性
が良好で秒速が早く抄くことができること等により叩解
してＣ８Ｆの数値を下げても抄造された紙の密度が高く
ならない特徴を有するため、Ｃ８Ｆの数値を下げること
によりショート不良率を格段に下げることができるとと
もに、Ｃ８Ｆの数値が小さくても密度を低くすることこ
とができるためインピーダンス特性をも良好に保つこと
ができる。また、サイザルパルプは耐折強度が高いため
、本質的にショート不良の少ない特徴を有している。そ
のため、従来困難とされていたショート不良率とインピ
ーダンス特性の相方の改善を同時に実現することができ
る。しかも本発明は従来の如く何らの二次加工を必要と
することなく、抄造のみによってＣ３Ｆの小さい数値の
原料で低密度の電解紙を得ることができ、しかもサイザ
ルパルプは叩解が容易であり、かつ、安価であるため極
めて経済的である。さらに、サイザルパルプは結晶化度
が高く不純物が少ないため、含まれている灰分が従来の
マニラ麻パルプやエスパルトパルプより少ないため、電
解紙をコンデンサに組み込んだ後に電解紙中のカルシウ
ムやシリカが電解液中に析出し、陽極箔の表面をコート
するために起こるコンデンサの容置減少が少なく、コン
デンサの特性の−っである容、に１減少率をも改善する
ことができる。また、この容量減少率が良くなることは
コンデンサ設計時の箔の”ｊ’　ｔ’、４に余裕を持た
せる必要がなくなり、この点においても経済的である。

よって、本発明はアルミ電解コンデンサ、チタン電解コ
ンデンサ等各種の電解コンデンサに適用して有効である
。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 陽極箔と陰極箔との間に電解紙を介在して成る電解コン
   デンサにおいて、前記電解紙は原料として少なくとも１
   ０％以上のサイザルパルプを使用して抄造されているこ
   とを特徴とする電解コンデンサ。