JP3098549B2 - 電解コンデンサ - Google Patents

電解コンデンサ

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JP3098549B2 JP03011429A JP1142991A JP3098549B2 JP 3098549 B2 JP3098549 B2 JP 3098549B2 JP 03011429 A JP03011429 A JP 03011429A JP 1142991 A JP1142991 A JP 1142991A JP 3098549 B2 JP3098549 B2 JP 3098549B2
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【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は陽極箔と陰極箔との間に
電解紙を介在させて構成した電解コンデンサに係り、特
には低密度であると共に紙として緻密な外観を有し、し
かも引張強度が良好な新規な電解紙を用いることによっ
て、ショート不良率及びインピーダンス特性の双方を改
善することに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に電解コンデンサ、特にアルミ電解
コンデンサは、陽極アルミ箔と陰極アルミ箔との間に電
解紙を介在させて巻付け形成してコンデンサ素子を作成
し、このコンデンサ素子を液状の電解液中に浸漬して電
解質を含浸させ、封口して製作している。電解液として
は通常エチレングリコール(EG),ジメチルホルムア
ミド(DMF)又はγ−ブチロラクトン(GBL)等を
溶媒とし、これらの溶媒に硼酸やアジピン酸アンモニウ
ム,マレイン酸水素アンモニウム等の有機酸塩を溶解し
たものを用いてコンデンサ素子の両端から浸透させて製
作している。
【0003】これら従来のアルミ電解コンデンサは電解
紙中に電解液を含浸させているため、コンデンサとして
のインピーダンス特性、特に等価直列抵抗(以下ESR
と略する)が高くなり易く、そのためインピーダンス特
性を良くするために電解液の抵抗を下げたり、電解紙を
薄くするか密度を低くする手段の外、電解紙の原料を通
常の木材クラフトパルプから針葉樹木材パルプ,マニラ
麻パルプ,エスパルトパルプ等に変更する手段が用いら
れている。しかしながら、電解液の抵抗値を下げると、
アルミ箔に対して腐蝕性を与える原因となり、一方、電
解紙を薄くしたり密度を低くすると、コンデンサ素子に
巻き取る際にショート不良率が増大し、仮にショートし
なかった場合でも製品化されて市場に出された後のショ
ート不良率が高くなる難点がある。
【0004】そこでショート不良率を下げるためには電
解紙の厚さを厚くしたり、密度を高くしたり、同密度の
場合にはその原料であるパルプの叩解の程度を示すJI
SP 8121によるCSF(Canadian St
andard Freeness)の数値を小さくすれ
ばパルプの繊維がフィブリル化して細かくなり、得られ
る電解紙が緻密となってショート不良率が改善されるこ
とが知られている。また、これらの項目のESRに与え
る影響は電解紙を厚くすると一次式的にESRが悪化
し、密度を高めると二次式的にESRが悪化することが
判明している。即ちESRを改善するには、ショート不
良率の改善とは逆に電解紙を薄く、その密度を低くする
必要がある。
【0005】そのため、ショート不良率の改善とESR
の改善という双方の目的を達成するために、前記したよ
うに電解紙の原料を通常の木材クラフトパルプから針葉
樹木材パルプ,マニラ麻パルプ,エスパルトパルプ等の
繊維径のより小さなパルプへ変更することによって、薄
く、かつ、低密度で緻密な電解紙を製造する試みがなさ
れている。現在電解紙として最も多く採用されている混
抄品は、マニラ麻パルプとエスパルトパルプの混抄品で
あって、繊維径が細く剛性の高いエスパルトパルプをマ
ニラ麻パルプに混合することによってマニラ麻の外観の
粗さを解消し密度が低くても緻密性を有する電解紙を得
ることができる(特公昭61−45372号)。
【0006】更に、電解紙の原料として原料を叩解して
CSFの数値を小さくしても抄造された紙の密度が高く
なり難いサイザルパルプを使用することにより、CSF
の小さい原料で密度の低い電解紙を得ることが提供され
ている(特開昭62−126622号)。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記マ
ニラ麻パルプとエスパルトパルプを混抄した特公昭61
−45372号においては、エスパルトパルプが非常に
剛性であるため、マニラ麻パルプとの相性が悪く、エス
パルトパルプを混合することによって極度に引張強度が
減少してしまう。そのためにマニラ麻パルプのCSFの
数値を小さくし、フィブリルを無数に発生させて繊維間
に働く水素結合を増大させて電解紙の強度を高めて引張
強度を維持する必要がある。ところが、近時この引張強
度を高めるためのマニラ麻パルプのフィブリルによっ
て、繊維間隙が埋められてしまうため、剛直なエスパル
トパルプの存在下では低密度の紙は作成できても、返っ
てESRに悪影響のあることが判明してきた。
【0008】一方、サイザルパルプを原料とする特開昭
62−126622号によれば、サイザルパルプは繊維
径がマニラ麻パルプと略同径で、かつ、マニラ麻パルプ
より剛性が高いため、薄い紙が抄き難いという問題点が
あり、しかも外観上の粗さがあるため、ショート不良率
が増加することが判明してきた。
【0009】そこで本発明は上記に鑑みてなされたもの
であって、低密度であると共に紙として緻密な外観を有
し、しかも引張強度が良好な電解紙を用いることによっ
て、ショート不良率及びインピーダンス特性の双方を改
善する電解コンデンサを提供することを目的とするもの
である。
【00010】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するために、電解紙の原料としてパイナップルパルプに
着目したものであり、陽極箔と陰極箔との間に電解紙を
介在して成る電解コンデンサにおいて、前記電解紙は原
料として少なくとも20重量%のパイナップルパルプを
使用して抄造されていることを特徴とする電解コンデン
サを得ることを主眼としている。
【00011】そして、前記電解紙は20重量%以上の
パイナップルパルプと、80重量%以下のマニラ麻パル
プとを配合した構成及び20重量%以上のパイナップル
パルプと、80重量%以下のサイザルパルプとを配合し
た構成にしてある。
【00012】また、前記電解紙は厚さが30〜60μ
m,密度が0.30〜0.70g/cm3であることが
特徴となっている。
【00013】更に前記電解紙は1つの円網型抄紙網あ
るいは2つ以上の複数の円網型抄紙網を有した抄紙機に
て抄造されていることが特徴となっている。
【00014】
【作用】上記手段による本発明によれば,パイナップル
パルプの繊維断面径は略5μm程度であって、従来電解
紙に使用され最も繊維径が小さくESRが良いとされて
いたエスパルトパルプの繊維の略10μm程度よりもさ
らに小さく、しかもエスパルトパルプの繊維程の剛性を
有しておらず、電解紙としての適度な柔軟性を有してい
るため、他の天然繊維との相性が良好であり、更に断面
形状において電気の流れを阻害しない良好なる円形の繊
維形態を有しているという特徴がある。
【00015】即ち、パイナップルパルプの繊維の直径
はマニラ麻パルプの約1/4,エスパルトパルプの繊維
の約1/2で、しかも柔軟であるので叩解をして繊維フ
ィブリルを発生させなくても、他の天然繊維との混合に
おいて繊維間にからみつき、空隙を適度に埋め、電解紙
の引張強度及び緻密性を増大させることができる。これ
らの繊維間結合は叩解による微細なフィブリルでの水素
結合ではなく極細繊維による重なり合いであるため、電
気の流れを阻害することなく、しかも均質な地合と緻密
性を有する電解紙を抄造することが可能となり、低密度
であると共に紙として緻密な外観を有し、しかも引張強
度が良好な新規な電解紙を得ることができて、このパイ
ナップルパルプを配合した電解紙を用いて作成した電解
コンデンサはESR及びショート不良率の両特性を改善
することができる。
【00016】
【実施例】以下に本発明の構成をその実施例に基づいて
説明する。まず電解紙の原料として、精選したパイナッ
プルパルプ原麻を粉砕機により1〜2mmに裁断し、N
aOH溶液にて蒸解しパルプ化する。パルプ化されたパ
イナップル繊維は略5μm程度と非常に繊維径が小さ
く、かつ、柔軟であり、パルプ自体のCSF数値は35
0ccでマニラ麻パルプの720cc,サイザルパルプ
の730ccに比し格段に小さいため、他の天然繊維と
混合し抄造する際、叩解処理によりCSFの値を小さく
する必要はない。抄造する電解紙の厚さ,密度に応じパ
イナップルパルプを混合材料に20重量%以上含んで、
所望の電解紙を抄造すればよい。このようにして得られ
た電解紙を陽極アルミ箔と陰極アルミ箔との間に介在さ
せて巻きつけ形成した後、液状の電解質を含浸させ、封
口して電解コンデンサを製作する。本発明は電解紙の原
料としてパイナップルパルプを使用したことに特徴を有
するものであり、原料としてパイナップルパルプは従来
のマニラ麻パルプやエスパルトパルプ等と同様に、洗
浄,脱水,除塵等の公知の原料調整工程を経て、1つの
円網型抄紙網を有した円網抄紙機(円網一重紙),ある
いは2つ以上の複数の円網型抄紙網を有した円網多層コ
ンビネーションマシン(円網多重紙)等の抄紙機にて抄
造される。この円網多層の電解紙においては、パイナッ
プル繊維使用による緻密性と、多層紙による互いの紙の
ピンホールの打消し合いによる相乗効果が発揮されるこ
ととなる。
【00017】パイナップルパルプに配合する他のパル
プは特に限定はなく、マニラ麻パルプ,サイザルパル
プ,針葉樹クラフトパルプの何れであってもよいが、配
合時にはパイナップルパルプは原料の少なくとも20重
量%以上使用する必要がある。従って他のパルプは当然
80重量%以下となり、混合比はパイナップルパルプの
分量によって決定される。
【00018】そして、得られた電解紙の厚さは30〜
60μm、密度0.30〜0.70g/cm3として良
好な結果を得た。
【00019】本発明は極細で、かつ、柔軟であり、パ
ルプ自体のCSF数値が小さいパイナップルパルプを他
の原料に混合するだけで所望の電解紙を得ることができ
るため、他の天然繊維と混合し抄造する際、叩解処理に
よりCSFの値を小さくする必要がなく、電解紙抄造技
術の中で最も品質に影響を及ぼし操作上複雑な叩解工程
を省くことができて電解紙品質の安定化を図ることがで
きる。なお、混合比は電解紙の密度が低くなるに従い、
CSFの小さいパイナップルパルプの混合比を減じ、密
度が高くなると混合比を増大させれば良い。
【00020】このようにして得られた電解紙は従来の
叩解処理による形状の不揃いなミクロフィブリルで結合
された電解紙に比べ、地合が均一でしかも緻密性を有
し、電解液含浸後の電気の流れが良好であり、しかも引
張強度が良好となるので、このパイナップルパルプを配
合した電解紙を用いて作成した電解コンデンサはESR
及びショート不良率の両特性を改善することができる。
【00021】以下表1から表3に略同一厚さ、同一密
度に抄造した本発明に係わるパイナップルパルプを原料
として円網型抄紙機で抄造した電解紙と、従来のマニラ
麻パルプ、エスパルトパルプ、サイザルパルプ及びこれ
らの混合したものを原料とした電解紙を使用して電解コ
ンデンサを作成し、厚さ,密度,引張強度,気密度,シ
ョート不良率,ESRを測定した結果を示す。なお、上
記実施例における電解コンデンサの作成方法及び測定方
法は以下の通りである。
【00022】(1)電解コンデンサの作成方法 タブ付けした陽極箔と陰極箔の間に両極が接触しないよ
うに電解紙を介在させ、巻取りして電解コンデンサ素子
を作成した後、所定の電解液を含浸させてケースに封入
し、エージングを行って、50WV,220μFのアル
ミ乾式コンデンサを得た。
【00023】(2)電解紙の評価方法 電解紙の厚さ,密度,引張強度はJIS C2301
(電解コンデンサ紙)に規定された方法で測定した。気
密度に関してはJIS C 2111(電気絶縁紙試験
方法)に規定する“12.1気密度”の項に従い、B型
試験器(ガーレーデンソメータ)によって測定した。但
し穴の部分の直径が6mmであるアダプターを使用し
た。
【00024】(3)電解コンデンサの評価方法 ショート不良率 電解紙を陽極箔及び陰極箔とともに巻取りして電解コン
デンサ素子を作成した後、電解液を含浸しないままで両
極間のショートによる導通をテスターで確認した。ショ
ート不良率は略1000個の素子について検査し、ショ
ート素子の全素子数に対する割合をショート不良率とし
た。
【00025】ESR(等価直列抵抗)電解コンデン
サのESRは−40℃ 1000HZの周波数でLCR
メータによって測定した。
【00026】
【表1】
【00027】
【表2】
【00028】
【表3】
【00029】表1,表2,表3の測定結果に示した通
り、パイナップルパルプを配合もしくは単独で使用した
電解紙は従来の電解紙に比較してESR,ショート不良
率共に改善されており、しかも引張強度が大幅に改善さ
れていることが明らかである。
【00030】例えば表1の実施例1はパイナップルパ
ルプ20重量%,マニラ麻パルプ80重量%の原料を用
いて厚さ50.0μm,密度0.321g/cm3に抄
造したものであり、比較例1はマニラ100%を用いて
実施例1と略同一厚さ,同一密度に抄造したものであ
る。
【00031】略同一厚さ,同一密度であるにもかかわ
らず、パイナップルパルプを20重量%配合することに
よって、引張強度が比較例1の1.2kgに対し、実施
例1は1.6kgと改善され、しかも緻密性を示す指標
である気密度は0.5秒から1.0秒に上昇している。
その結果、電解紙のショート不良率は12.3%から
9.7%に、ESRは1.048Ωから0.964Ωに
双方ともに改善されている。
【00032】同様に表2の実施例3ではパイナップル
パルプ60重量%,マニラ麻パルプ40重量%の原料を
用いて、厚さ40.2μm,密度0.510g/cm3
に抄造した電解紙のショート不良率は2.2%,ESR
は1.513Ω,引張強度は4.5kg,気密度は1
4,2秒である。これに対して比較例3は現在最も多く
使用されているエスパルトパルプ60重量%,マニラ麻
パルプ40重量%の混合原料を用いて略同一厚さ及び同
一気密に抄造した電解紙であり、ショート不良率は3.
2%,ESRは1.673Ω,引張強度は3.7kg,
気密度は9,5秒であった。データから明らかなよう
に、実施例3によれば、パイナップル繊維を配合するだ
けで叩解処理を施さなくても引張強度が大幅に改善さ
れ、電解紙の地合が均一となって緻密性を向上させ、シ
ョート不良率,ESRともに改善されている。また、同
表の実施例4は二つの円網型抄紙網を使用し、パイナッ
プルパルプ60重量%,サイザルパルプ40重量%を用
いて抄造したものであるが、ショート不良率1.7%,
ESR1.369Ωで比較例2,及び3に対し、ショー
ト不良率,ESR共に大幅に改善されている。このこと
から、極細繊維であるパイナップルパルプを用いた円網
二層の電解紙においては、パイナップル繊維使用による
緻密性と、二重紙による互いの紙のピンホールの打消し
合いによる相乗効果が発揮され、さらに大きな効果が得
られている。
【00033】更に表3に示す実施例5は未叩解でのパ
イナップルパルプ100重量%を使用した電解紙である
が、比較例4に示すマニラ麻100重量%を用いた電解
紙及び比較例5に示すエスパルトパルプ40重量%,マ
ニラ麻パルプ60重量%を用いた電解紙に比して、引張
強度が大幅に改善され、電解紙の緻密性も著しく増大し
ており、ショート不良率の改善のみならず、ESRが大
幅に改善されている。
【00034】表1,表2,表3の示した通り各実施例
は同表1,表2,表3での比較例におけるマニラ麻パル
プもしくはエスパルトパルプとの配合のCSF数値より
も小さくなっているが、これは非常に小さく柔軟なパイ
ナップル繊維特有の数値を示すものであり、比較例のご
とく厚さ,密度の調整もしくは引張強度の改善を目的と
して叩解処理により、無数のフィブリルを発生させCS
Fを小さくさせた数値と異なり、電解紙としての電気の
流れを阻害するものではないことが明らかである。
【00035】よって、本発明によれば原料中に未叩解
のパイナップルパルプを配合することで低密度でも引張
強度を大幅に改善させることができ、しかも均質な地合
と緻密性を有する電解紙を抄造することが可能となり、
ショート不良率,ESRの両特性を改善することが可能
である。
【00036】
【発明の効果】以上詳細に説明した如く、本発明に係る
電解コンデンサは、電解紙の原料としてパイナップルパ
ルプに着目したものであり、陽極箔と陰極箔との間に電
解紙を介在して成る電解コンデンサにおいて、前記電解
紙は原料として少なくとも20重量%以上のパイナップ
ルパルプを使用して抄造されたことを特徴としており、
以下に示す作用効果が得られる。
【00037】即ち、パイナップルパルプの繊維の直径
はマニラ麻パルプの約1/4,エスパルトパルプの繊維
の約1/2で、しかも柔軟であるので叩解をして繊維フ
ィブリルを発生させなくても、他の天然繊維との混合に
おいて繊維間にからみつき、空隙を適度に埋め、電解紙
の引張強度及び緻密性を増大させることができる。これ
らの繊維間結合は叩解による微細なフィブリルでの水素
結合ではなく極細繊維による重なり合いであるため、電
気の流れを阻害することなく、しかも均質な地合と緻密
性を有する電解紙を抄造することが可能となり、低密度
であると共に紙として緻密な外観を有し、しかも引張強
度が良好な新規な電解紙を得ることができて、このパイ
ナップルパルプを配合した電解紙を用いて作成した電解
コンデンサはESR及びショート不良率の両特性を改善
することができる。また、本発明は極細で、かつ、柔軟
であり、パルプ自体のCSF数値が小さいパイナップル
パルプを他の原料に混合するだけで所望の電解紙を得る
ことができるため、他の天然繊維と混合し抄造する際、
叩解処理によりCSFの値を小さくする必要がなく、電
解紙抄造技術の中で最も品質に影響を及ぼし操作上複雑
な叩解工程を省くことができて電解紙品質の安定化をも
図ることができる。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−126622(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01G 9/02 301

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 陽極箔と陰極箔との間に電解紙を介在し
    てなる電解コンデンサにおいて、前記電解紙は原料とし
    て少なくとも20重量%以上のパイナップルパルプを使
    用して抄造されていることを特徴とする電解コンデン
    サ。
  2. 【請求項2】 前記電解紙は20重量%以上のパイナッ
    プルパルプと、80重量%以下のマニラ麻パルプとを配
    合して成る請求項1記載の電解コンデンサ。
  3. 【請求項3】 前記電解紙は20重量%以上のパイナッ
    プルパルプと、80重量%以下のサイザルパルプとを配
    合して成る請求項1記載の電解コンデンサ。
  4. 【請求項4】 前記電解紙は厚さが30〜60μm,密
    度が0.30〜0.70g/cm3である請求項1,
    2,3記載の電解コンデンサ。
  5. 【請求項5】 前記電解紙は1つの円網型抄紙網あるい
    は2つ以上の複数の円網型抄紙網を有した抄紙機にて抄
    造されてなる請求項1,2,3,4記載の電解コンデン
    サ。
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