JP2836076B2 - 電解コンデンサ - Google Patents

電解コンデンサ

Info

Publication number
JP2836076B2
JP2836076B2 JP63266355A JP26635588A JP2836076B2 JP 2836076 B2 JP2836076 B2 JP 2836076B2 JP 63266355 A JP63266355 A JP 63266355A JP 26635588 A JP26635588 A JP 26635588A JP 2836076 B2 JP2836076 B2 JP 2836076B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
separator
electrolytic capacitor
fiber
fibers
impedance
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP63266355A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH02112215A (ja
Inventor
卓美 中田
欽文 佐伯
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP63266355A priority Critical patent/JP2836076B2/ja
Publication of JPH02112215A publication Critical patent/JPH02112215A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2836076B2 publication Critical patent/JP2836076B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Paper (AREA)
  • Electric Double-Layer Capacitors Or The Like (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明はショート不良等を増加させることなく著しく
低いtanδ・インピーダンスを実現する電解コンデンサ
に関するものである。
従来の技術 従来からアルミやタンタル等の電解コンデンサのセパ
レータには、マニラ,クラフト,エスパルトあるいはへ
ンプ等の繊維を用いて円網法あるいは長網法によって抄
造された抄紙セパレータが一般的に使用されている。
近年、電解コンデンサの性能向上のために低インピー
ダンス化,低tanδ化が図られるようになり、0.30g/cm3
程度の低密度のマニラ紙もその必要性から検討されるよ
うになってきた。
発明が解決しようとする課題 しかしながら、このような従来のマニタ紙,クラフト
紙,エスパルト紙,ヘンプ紙等は安価なためにコスト面
で有利であるものの、自然の繊維を用いて抄造された紙
であるために繊維径が決まっており、20μ以下の細繊維
にすることができず、そのままで低密度化を進めてゆく
と、繊維部分と空隙部分とが不均一なポーラス紙構造と
なるためにセパレータの強度が弱くなると共に電解コン
デンサの電極箔のパリ等による極間短絡が多く発生し、
製品歩留りを悪くしてしまうという欠陥がある。
一方、このような問題点を改善する目的として合成樹
脂の紡糸を接着してから成る有機樹脂不織布の電解コン
デンサ用セパレータ(特公昭61−13368号公報参照)が
発明された。
このセパレータは、平均繊維直径が10μ以下の微細な
有機合成樹脂から成るために電荷担体の移動距離を短く
することができ、また実質的に連続した繊維で、かつ各
繊維の大部分は一定方向に配列し、更に各繊維の交点で
接着されているために強度が強く、従って極間ショー
ト,セパレータ切断を惹起することなく、不織布の密度
を小さくすることができ、インピーダンスを効果的に減
少させるものと知られている。
しかしながら、このセパレータは、無処理の有機合成
繊維で不織布としたのでは電解液に対する親和性が乏し
く、所望の低インピーダンスを実現することができない
ため、有機合成繊維に界面活性剤を付着させる等、特別
な親和性付与処理が必要であるとされ、これらの処理方
法はコンデンサ機能に悪影響を及ぼさないように慎重な
配慮が必要である。又、マニラ,クラフト,エスパル
ト,ヘンプ等のセルロース系の繊維は電解液が繊維内部
にまで浸透するため、そこが電荷担体の移動領域の一部
を荷って低インピーダンス化の役目を果すものの、有機
合成樹脂のセパレータは、界面活性剤を付着させた表面
の親和性は良くなって低インピーダンス化に役立つもの
の、下地の有機合成繊維内部には電解液は浸透しないた
め、この領域は電荷移動領域として利用することは全く
できない。
更にこの有機合成繊維のセパレータは、引張りに対し
50%前後の伸びを有するため、巻取り製造構成では巻取
素子の寸法安定性を欠き、ショート不良の増加も懸念さ
れている。
一般に電解コンデンサの等価回路は第3図のように静
電容量c,電極皮膜誘電体の抵抗Rf,電解液とセパレータ
の合成抵抗Reで表わされ、その等価回路から誘導される
インピーダンスの式は式1で示される。
ω:画周波数,ω=2πf f:周波数 電極皮膜誘電体の抵抗Rは一般に周波数の逆数1/fに
比例して減少してゆき、高周波ではほぼ「0」に等しく
なる。一方、電解液とセパレータの合成抵抗Reは周波数
に影響を受けず低周波から高周波に渡ってほぼ一定の関
係で、電極面積とセパレータの厚みに対して式2のよう
な関係があり、高周波において低インピーダンス化を図
ろうとするなら、Reを低くする必要がある。
Re=kd/s ……式2 k:定数 d:セパレータの厚み s:電極面積 しかしながら従来のマニラ紙,クラフト紙,エスパル
ト紙,ヘンプ紙及び有機合成繊維のセパレータでは、電
解コンデンサの製造工程での作業性を損うことなく、安
定な品質を維持しつつ電解液とセパレータの合成抵抗Re
を低くして所望の低インピーダンス化を果すことが困難
であった。
本発明はこのような従来の欠点を除去するもので、強
度が強く、親和性付与処理を施さなくてもそれ自身電解
液に対して親和性,浸透性を有し、極間ショートを惹起
することなく、所望の低インピーダンス化を可能とする
電解コンデンサを提供しようとするものである。
課題を解決するための手段 この目的を達成するために本発明は、コットンリンタ
ーを原料とし、繊維径が制御できる銅アンモニア法によ
って平均直径が20μ以下になるように製造されたセルロ
ース系繊維を用いて円網法あるいは長網法によって抄造
することによって繊維どうしの絡まりが多くなるように
構成されたセパレータを用いるようにしたものである。
作用 前記のように構成された電解コンデンサにおいて、セ
パレータは繊維の直径の平均が20μ以下の微細な繊維か
ら成るため、従来のセパレータと同様な密度に調整した
時には繊維どうしの絡合点は繊維の直径に逆比例して多
くなるため、従来のセパレータに比べて極めて抄きむら
が少なく、かつ強度が高くなり、このために極間ショー
トが極めて改善される。
又、従来のセパレータと同様の抄きむら,強度に調整
した時には密度を極めて低くすることが可能であり、前
記Reを低くすることができる。
さらに、従来から一般に用いられているマニラ,クラ
フト,エスパルト,ヘンプの中の少なくとも1種類以上
の繊維を加えて混抄することによって低コスト化を図る
ことも可能となる。
実施例 以下、本発明の実施例を添付の図面を用いて説明す
る。第1図において、1はアルミニウムよりなるケース
であり、このケース1にはコンデンサ素子2が収納され
ている。このコンデンサ素子2は、アルミニウム箔をエ
ッチングなどの方法により表面積を拡大した陽極箔3と
陰極箔4との間にセパレータ5を介して巻回して構成さ
れ、上記セパレータ5は原料がコットンリンターで、繊
維径を制御できる銅アンモニア法によって平均直径が20
μ以下になるように製造されたセルロース系繊維を抄造
して構成されている。
6は封口体でコンデンサ素子2をケース1に収納し電
解液を含浸した後ケース1の開口部に封着されて電解コ
ンデンサを構成している。
上記セパレータ5の繊維直径を微細にすればするほど
その効果は大きくなり、低インピーダンス化が図れる
が、従来のクラフト,マニラ繊維の直径は20〜30μであ
り、セパレータの厚みを実質30μ以下にすることは不可
能である。
又、一般にセパレータ5の強度は、繊維どうしの絡合
力、あるいは親和力による物理的結合力、および化学的
な接着力によって成立っているものであり、従来のマニ
ラ,クラフト,エスパルト,ヘンプ等の繊維は繊維径が
20〜30μと太いため、これで造った不織布は低インピー
ダンス化を図るために低密度化とすると、絡合力が低下
すると共に著しく抄きむらが生じるので、作業性の悪
化,ショート発生率の増加をまねき、おのずと限界が生
ずる。これに対して本発明のセパレータは、繊維の直径
の平均が20μ以下の微細な繊維から成るため、繊維どう
しの絡合点が多くなる関係上、低密度化しても比較的セ
パレータの強度の低下は少なく、繊維径が自由に細くで
きるために低密度にしても繊維を繊維にすれば抄きむら
を抑えることができ、低インピーダンス化が図れる。
又、前記の有機合成繊維から成る不織布は、界面活性剤
等により処理しなければ繊維自信に親和性がなく、電解
液の含浸性が悪いために低インピーダンス化が図れず、
又電解液の保持性も悪く、コンデンサの寿命も非常に短
くなる。又、引張りに対する伸度も延伸処理を施しても
50%程度存在するため、これが巻取工程での巻取精度を
悪くさせ、ショート発生等の不良を誘発させる可能性が
ある。
これに対して本発明は、原料のコットンリンターのセ
ルロース系繊維がそれ自信親和性を有するため、親和性
付与処理を施さなくても電解液の含浸性,保持性は良好
である。又引張りに対する伸度もほとんどなく巻取精度
等への影響も小さい。
以上のように本発明の電解コンデンサは巻取工程にお
ける極間ショート等の問題を惹起することなく、インピ
ーダンスを飛躍的に低下することができるものである。
以下、本発明による具体例について述べる。
(実施例1) 原料がコットンリンターで、繊維径が制御可能な銅ア
ンモニア法によって製造されたセルロース系繊維を用い
て抄造された電解コンデンサ用セパレータを用い、16V4
7μFの定格で内部素子を巻取り、それに電解液を含浸
して組立て、エージング処理を施し、電解コンデンサを
作製した。
(実施例2) 平均繊維直径を10μに変更した他実施例1と同じ方法
で電解コンデンサを作製した。
(実施例3) 平均繊維直径を5μに変更した他実施例1と同じ方法
で電解コンデンサを作製した。
(実施例4) 平均繊維直径が5μの本発明の繊維40重量%、従来の
マニラ繊維を60重量%、混抄したセパレータを用いた他
実施例1と同じ方法で電解コンデンサを作製した。
(従来例1) 通常密度(0.5g/cm3)の従来のマニラ紙をセパレータ
として用い、実施例1と同じ方法で電解コンデンサを作
製した。
(従来例2) 低密度(0.36g/cm3)に調整した従来のマニラ紙をセ
パレータとして用い、実施例1と同じ方法で電解コンデ
ンサを作製した。
実施例及び従来例で用いたセパレータの物性を第1表
に示す。又、実施例及び従来例の内部のコンデンサ素子
の巻取直後のショート発生率を第2表に示す。これらの
内部素子に電解液を含浸して組立てた電解コンデンサの
特性を第3表に示す。又、20℃での周波数に対するイン
ピーダンス変化を第2図に示している。
以上の結果からもわかるように、実施例1〜4は、従
来例1に比べコンデンサ素子のショート発生もなく、優
れた特性を示すことは明らかである。
発明の効果 以上のように本発明は、コットンリンターを原料と
し、繊維径が20μ以下に製造されたセルロース系繊維を
用いて抄造されたセパレータを用いた構成の電解コンデ
ンサとしたため、繊維径が20μ以下のセルロース系繊維
を抄造することによって繊維どうしの絡合点が多くな
り、抄きむらが極めて少なく、低密度で高強度のセパレ
ータを得ることができ、これによりショート不良等を増
加させることなくtanδ,インピーダンスを著しく低く
した高性能,高品質の電解コンデンサを提供することが
できるばかりでなく、従来の抄造設備をそのまま用いて
セパレータを製造することができるためにコストアップ
もないもので、その実用的効果は大なるものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の電解コンデンサの一実施例を示す分解
斜視図、第2図は本発明の実施例及び従来例で得られた
コンデンサの20℃のインピーダンスの温度特性図、第3
図は電解コンデンサの等価回路図である。 1……ケース、2……コンデンサ素子、3……陽極箔、
4……陰極箔、5……セパレータ、6……封口体。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】コットンリンターを原料とし、繊維径が制
    御可能な銅アンモニア法によって平均直径が20μ以下に
    製造されたセルロース系繊維を用いて円網法あるいは長
    網法によって抄造されたセパレータを電極箔間に介在さ
    せて巻回したコンデンサ素子をケースに封入してなる電
    解コンデンサ。
  2. 【請求項2】抄造時にマニラ,クラフト,エスパルト,
    ヘンプの中の少なくとも1種類以上の繊維を混抄して成
    る請求項1記載の電解コンデンサ。
JP63266355A 1988-10-21 1988-10-21 電解コンデンサ Expired - Fee Related JP2836076B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP63266355A JP2836076B2 (ja) 1988-10-21 1988-10-21 電解コンデンサ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP63266355A JP2836076B2 (ja) 1988-10-21 1988-10-21 電解コンデンサ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH02112215A JPH02112215A (ja) 1990-04-24
JP2836076B2 true JP2836076B2 (ja) 1998-12-14

Family

ID=17429792

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP63266355A Expired - Fee Related JP2836076B2 (ja) 1988-10-21 1988-10-21 電解コンデンサ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2836076B2 (ja)

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6397017A (ja) * 1986-10-13 1988-04-27 Omron Tateisi Electronics Co シリアルパラレル変換回路

Also Published As

Publication number Publication date
JPH02112215A (ja) 1990-04-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPWO2017047699A1 (ja) 電気化学素子用セパレータおよび電気化学素子
JP3466206B2 (ja) 電解コンデンサ
KR100540412B1 (ko) 고체 전해 콘덴서 및 그의 제조 방법
JP2836076B2 (ja) 電解コンデンサ
JP6442097B1 (ja) アルミニウム電解コンデンサ用セパレータおよび該セパレータを用いたアルミニウム電解コンデンサ
JPH0575165B2 (ja)
JP2692126B2 (ja) 電解コンデンサ
JPH01293608A (ja) 電解コンデンサ
JPH0458508A (ja) 電解コンデンサ
JPH01268110A (ja) 電解コンデンサ
JP3098549B2 (ja) 電解コンデンサ
JP2892412B2 (ja) 電解コンデンサ用電解紙
JP2965335B2 (ja) 電解コンデンサ
JP2950575B2 (ja) 電解コンデンサ
JP3037725B2 (ja) 電解コンデンサ
KR20220137914A (ko) 알루미늄 전해 컨덴서용 세퍼레이터 및 알루미늄 전해 컨덴서
JPH031518A (ja) 固体電解コンデンサ
JP2706954B2 (ja) 電解コンデンサ用セパレータ
JP3033971B2 (ja) 電解コンデンサ
KR20210105910A (ko) 알루미늄 전해 콘덴서용 세퍼레이터 및 알루미늄 전해 콘덴서
JP3642703B2 (ja) アルミニウム電解コンデンサ及びそのセパレータ
JPH01161819A (ja) 電解コンデンサ用セパレータ
WO2020137674A1 (ja) アルミニウム電解コンデンサ用セパレータおよびアルミニウム電解コンデンサ
WO2022039003A1 (ja) アルミニウム電解コンデンサ用セパレータ及びアルミニウム電解コンデンサ
JPH05291080A (ja) 電解コンデンサ

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees