JPS6212027Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 枠組足場を使用しての足場における昇り桟橋お
よび階段部の安全対策として、従来は枠組足場に
パイプをクランプ等で締付けて手摺を構成してい
るため、作業性が悪く、従つて、そのパイプを取
付けて手摺を設けることを止めたりすることがあ
つて作業上非常に危険であつた。

そこで本考案は上記欠陥を解消するため、下部
に横方向の巾木を張設した主枠の両側下端に横向
きＵ字形の取付金具を同方向へ向けて固着し、そ
の主枠の１方の支柱に側枠の基端を回動自在に取
付けて該側枠の先端にコ形取付金具を装着し、上
記の横向きＵ字形の取付金具を隣接した下方枠組
足場の横架材にそれぞれ嵌合し、コ形取付金具を
上方枠組足場の横材に嵌合してそれらの取付金具
の先端部のピン通孔にピンをそれぞれ挿着するこ
とにより、下方枠組足場の横架材上に設けた足場
の通路において、該通路への階段を設置した凹所
に臨む三方の内、１側の昇降口を除いた中間およ
び他側の二方の通路手摺が設けられ、ピンの抜き
差しによつて着脱操作を容易迅速になし得る上
に、固定が確実堅固であり、且つ巾木により階段
部で品物が落下したり、作業者が足を滑らしたり
するのを防止して安全上有益であり、一方、取扱
い時には折畳むことができて便利なようにした枠
組足場用通路手摺に係るものである。

図面に示す本考案の１実施例についてその構造
を説明すれば、ａ，a′は上下に重ね合わせる枠組
足場をそれぞれ示し、１は枠組足場a′の両側脚柱
２′の上端間の横架材、３は枠組足場ａの両側脚
柱２の上部内方に並設した補強縦材で、その脚柱
２と補強縦材３の中間部を上下の横材４により連
結する。

ｂは通路手摺を示し、５は通路手摺ｂの主枠
で、１側支柱６の上部が他側上方へ傾斜６′した
状枠に形成し、その１側支柱６と他側支柱７の
中部間に中桟８を横架して支柱６，７の下端に
は、開口部が１側へ向かう横向きＵ字形の取付金
具９をそれぞれ固着し、該取付金具９の上下片の
先端部にピン通孔を穿設してその通孔には支柱６
または支柱７の下部に鎖１０で連結したピン１１
を抜き差し可能に挿着し、一方、取付金具９に接
近して支柱６，７の下部間に鋼板製巾木１２を張
設する。

１３は主枠５の他端に開閉自在に附設する側枠
で、その基端の縦パイプ１４を中桟８の上方にお
いて支柱７に回動自在に嵌着し、先端の縦枠片１
５の上部先端面には〓形台金１６の１片の先端部
を固着し、該台金１６の他片先端部にはコ形取付
金具１７を嵌合して固定し、該取付金具１７の上
下片の先端部にピン通孔を穿設してその通孔には
側枠１３に鎖１８で連結したピン１９を抜き差し
可能に挿着する。

ｃは鋼板製足場板で、その両端面の両側にフツ
ク２０を固設する。ｄは階段で、その両側杆２１
の上端にはフツク２２をそれぞれ設ける。

次にその通路手摺の使用法を説明する。所要数
の枠組足場a′を適当間隔に並設し、それらの枠組
足場a′上に枠組足場ａをそれぞれ連結して載置す
る。

そこで、階段ｄを設ける箇所においては、通路
手摺ｂの側枠１３を第３図に示す折畳んだ状態か
ら支柱７を支点とし外側へ回動して開いた状態に
なし、隣接した枠組足場a′，a′の横架材１，１の
中間部に通路手摺ｂの取付金具９，９をそれぞれ
他側から嵌合させ、それらの取付金具９，９のピ
ン通孔にピン１１，１１をそれぞれ挿着してその
取付金具９とピン１１とにより横架材１を抱持す
る。

次いで、側枠１３を内側へ回動してその先端の
取付金具１７を枠組足場ａの横材４に嵌合させ、
該取付金具１７のピン通孔にピン１９を挿着して
その取付金具１７とピン１９とにより横材４を抱
持すれば、隣接した枠組足場ａ，a′の中間部に通
路手摺ｂが上方から見て〓形に取付けられる。

その後、通路手摺ｂの側枠１３側において、１
側枠組足場a′の横架材１に階段ｄのフツク２２を
引掛けて階段ｄを設置し、上記と反対側におい
て、枠組足場a′，a′の横架材１，１に足場板ｃの
両端フツク２０をそれぞれ引掛けて足場板ｃを架
設し、また、階段ｄを設けない箇所においては、
順次２個の足場板ｃを並列になしてそれらの両端
フツク２０を枠組足場a′，a′の横架材１，１にそ
れぞれ引掛けてゆくと、通路手摺ｂを設けた階段
ｄ付き足場を構成することができる。

一方、通路手摺ｂを取外すときは、上記と反対
に、ピン１９を抜取り側枠１３を外側へ回動して
取付金具１７を横材４から離脱させた後、両側の
ピン１１を抜取つて通路手摺ｂを他側へ移動させ
れば、その取付金具９，９が横架材１，１から離
脱して通路手摺ｂは取外され、その後側枠１３を
内側へ回動して第３図に示すように主枠５に沿わ
せると、通路手摺ｂを折畳むことができる。

なお、上記の横向きＵ字形の取付金具９および
コ形取付金具１７は、コ字形、Ｕ字形の何れでも
差支えない。

一方、主枠５に側枠１３を取付けるのに、上記
の主枠５の支柱７に側枠１３の基端の縦パイプ１
４を回動自在に嵌着したのに代え、主枠５の支柱
７に側枠１３の基端の縦枠片を蝶番により取付け
ても同様に作用する。

本考案は枠組足場用通路手摺を上記のように構
成したから、その通路手摺の両側下端の取付金具
を隣接した下方枠組足場の横架材にそれぞれ嵌合
させて該取付金具のピン通孔にピンを挿着し、そ
の後、側枠を回動しその先端の取付金具を上方枠
組足場の横材に嵌合させて該取付金具のピン通孔
にピンを挿着すれば通路手摺を設置し得られ、一
方、上記と反対に、通路手摺の両側下端および側
枠先端の取付金具のピンを抜取ると、それらの取
付金具を枠組足場から離脱させて通路手摺を取外
すことができ、通路手摺の着脱を、工具を要する
ことなくピンの抜き差しにより極めて簡易迅速に
なし得て取扱上至便であり、且つ通路手摺の両側
下端を枠組足場の横架材に、側枠先端を枠組足場
の横材にそれぞれ取付金具とピンとにより抱持し
て固定する上に、通路手摺が上方から見て〓形で
それを３点支持するため、通路手摺の取付けは確
実堅固であり、作業者が通路手摺に寄りかかつて
も通路手摺が動くことはなくて安全である。

更に、下方枠組足場の横架材上に設けた足場の
通路において、該通路への階段を設置した凹所に
臨む三方の内、１側の昇降口を除いた中間および
他側の二方の通路手摺が設けられるため、その凹
所に臨む昇降口を除いた中間および他側の二方と
も安全で安全上有益であり、且つ通路手摺の下部
に巾木を設けたから、足場板上の品物が階段上に
落下しない上に、作業者が足場板上の通路を歩く
とき、特に品物を持つて運ぶときでも、その通路
の階段を設置した凹所に臨む場所において作業者
が足を滑らせたり、足を滑らせて落下する危険性
がなく、安全で、作業者は安心して足場板上の通
路を歩くことができ、一方、巾木を取付けたこと
によつて通路手摺が頑強になる。

その上、通路手摺の側枠を回動させて主枠に沿
わせると、通路手摺は折畳まれ平面状となつて荷
造り、運搬および収納上便利である上に、構造は
簡単で容易安価、且つ軽量に製作し得られ、取扱
い易くて耐久性に富む等の効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の１実施例に係る通路手摺を設
けた足場の要部の平断面図、第２図は斜面図、第
３図はその通路手摺の正面図で、側枠を折畳んだ
状態を示す。第４図は同上通路手摺の下端取付け
部の拡大正面図、第５図は平面図、第６図はその
通路手摺の側枠の先端取付け部の拡大正面図、第
７図は側面図、第８図は平面図である。 ａ……上方枠組足場、a′……下方枠組足場、１
……横架材、４……横材、５……主枠、７……支
柱、９……取付金具、１１……ピン、１２……巾
木、１３……側枠、１７……取付金具、１９……
ピン。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 下部に横方向の巾木を張設した主枠の両側下端
   には、隣接した下方枠組足場の横架材にそれぞれ
   嵌合する横向きＵ字形の取付金具を同方向へ向け
   て固着し、該取付金具の先端部のピン通孔にピン
   を抜き差し可能に挿着し、上記主枠の１方の支柱
   に側枠の基端を回動自在に取付けてその側枠の先
   端には上方枠組足場の横材に嵌合するコ形取付金
   具を装着し、該取付金具の先端部のピン通孔にピ
   ンを抜き差し可能に挿着してなる枠組足場用通路
   手摺。