JPS641397Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、工事用仮設足場のための階段周り用
防護柵に関する。

例えば建築現場においては、構築される建物の
周囲に、通路や作業台となる複数階の床部を有す
る仮設足場が組み立てられる。これらの床部は相
互に階段で連絡され、該床部には前記階段に通じ
る開口が設けられる。

ところで、仮設足場の床部では、建築資材の運
搬中、あるいは前記開口近傍での吹付け塗装のよ
うに前記開口を背後に控えての作業中に作業員が
誤つて前記開口に落ち込む虞れがあり、したがつ
て安全対策を講ずる必要がある。

本考案の目的は、前記開口への落下を防止する
とともに設置および撤去が容易な防護柵を提供す
ることにある。

本考案は、矩形の開口を有し、該開口の相対す
る両縁部の一方に階段梁としての第１の縁部材を
また他方の縁部に第２の縁部材を有する床部を備
える工事用仮設足場のための階段周り用防護柵で
あつて、下端に緊結具を有し、該緊結具を介して
前記第１の縁部材に解除可能に固定された棒状の
第１の柵部材と、下端に一対の緊結具を有し、該
緊結具を介して前記第２の縁部材に解除可能に固
定されたコ字状の第２の柵部材と、前記開口の他
の相対する縁部の一方に沿つて配置された全体に
矩形状の第３の柵部材とを備え、該第３の柵部材
がその両側部に鉤部を有し、前記第１の柵部材が
その側部に、また前記第２の柵部材がその側部の
一方に、それぞれ、前記鉤部を受け入れる受部を
有することを特徴とする。

本考案に係る防護柵によれば、これが前記開口
の隣接縁部を取り囲んで前記開口からの転落を防
止する。また、分解可能の三つの柵部材で構成さ
れた防護柵は、その運搬、設置および撤去に便利
である。

本発明が特徴とするところは、図示の実施例に
ついての以下の説明により、さらに明らかとなろ
う。

本考案に係る防護柵１０は、棒状の第１の柵部
材１２と、コ字状の第２の柵部材１４と、第１の
柵部材１２および第２の柵部材１４に連結され
る、全体に矩形状の第３の柵部材１６とを含み、
工事用の仮設足場１８に設置される。

第１図および第２図に示すように、仮設足場１
８を構成する複数段の床部２０が相互に階段２２
を介して連絡されており、床部２０は階段２２と
の連絡口となる矩形の開口２４を有する。開口２
４の相対する縁部（図示の例では短縁部）には、
それぞれ、仮設足場１８を構成する鋼管のような
第１の縁部材２６および第２の縁部材２８が配置
されている。第１の縁部材２６は前記開口を規定
するとともに階段梁として用いられている。すな
わち、階段２２がその上端に設けられたフツクを
介して第１の縁部材２６に係止されている。第１
の縁部材２６および第２の縁部材２８は、それぞ
れ、これらの間にフツクを介して掛け渡された足
場板３０の幅寸法のほぼ２倍の長さ寸法を有し、
開口２４の他の相対する縁部（図示の例では長縁
部）の一方が、足場板３０の長手方向側縁により
規定されている。

防護柵１０を構成する第１の柵部材１２は、そ
の下端に、内面が前記縁部材の横断形状に適合さ
れヒンジ構造とねじ係合による締付け構造とを有
する足場クランプのような緊結具３２と、また第
２の柵部材１４は、その下端に、緊結具３２と同
様の一対の緊結具３４有し、第１の柵部材１２お
よび第２の柵部材１４が、それぞれ、緊結具３
２，３４のを介して第１の縁部材２６および第１
の縁部材２８に解除可能に固定されている。

第３の柵部材１６は、第３図に詳細を示すよう
に、両側部のそれぞれに、上下に間隔をおいて配
置された一対の鉤部３６，３８を有し、第１の柵
部材１２はその側部に鉤部３６を回転可能に受け
入れるスリーブから成る一対の受部４０を、また
第２の柵部材１４はその側部の一方に受部４０と
同様の一対の受部４２を有する。鉤部３６と受部
４０との係合および鉤部３８と受部４２との係合
により、第３の柵部材１６が第１の柵部材１２と
第２の柵部材１４とに連結される。これにより、
足場板３０の側の長縁部と第２の縁部材２８の側
の短縁部に沿つて、防護柵１０が全体にＬ形を構
成して設置される。防護柵１０は、また、前記柵
部材間の係合を解きかつ緊結具による前記縁部材
との固定を解除することにより三つの柵部材に分
解される。

第２図を参照すると、例えば建築現場において
は、通常、足場板３０が、構築される建物（図示
せず）の側に位置するようにまた開口２４が足場
板３０の外方に位置するように仮設足場１８が組
み立てられる。足場板３０はその前後に引き続い
て配置された他の足場板４４とともに通路や作業
床として利用されるが、足場３０上を通過しある
いは開口２４を背にして足場３０上で作業する
際、防護柵１０によつて開口２４からの転落が防
止される。

本考案によれば、階段との連絡のために仮設足
場の床部に配置された開口からの転落事故を防止
し、床部上での作業の安全性を確保することがで
きる。

また、本考案の防護柵は分解可能の三つの柵部
材で構成されていることから仮設足場に対する防
護柵の設置または撤去の際の運搬が容易である。
さらに第１の柵部材および第２の柵部材がそれぞ
れの下端に配置された緊結具により仮設足場の構
成部材に固定されまたその固定が解除され、しか
も第３の柵部材が鉤部と受部とにより第１の柵部
材と第２の柵部材とに連結されまたその連結状態
が解除されることから、これらの組み立ておよび
分解を容易に行なうことができ、これにより短時
間でかつ少ない労力で防護柵を設置しまた撤去す
ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図および第２図は仮設足場に設置された本
考案に係る防護柵の立面図および平面図、第３図
は防護柵を構成する三つの柵部材が一直線上にお
いて連結された状態を示す立面図である。 １０：防護柵、１２，１４，１６：第１の柵部
材、第２の柵部材および第３の柵部材、１８：仮
設足場、２０：床部、２２：階段、２４：開口、
２６，２８：第１の縁部材および第２の縁部材、
３２，３４：緊結具、３６，３８：鉤部、４０，
４２：受部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 矩形の開口を有し、該開口の相対する両縁部の
   一方に階段梁としての第１の縁部材をまた他方の
   縁部に第２の縁部材を有する床部を備える工事用
   仮設足場のための階段周り用防護柵であつて、下
   端に緊結具を有し、該緊結具を介して前記第１の
   縁部材に解除可能に固定された棒状の第１の柵部
   材と、下端に一対の緊結具を有し、該緊結具を介
   して前記第２の縁部材に解除可能に固定されたコ
   字状の第２の柵部材と、前記開口の他の相対する
   縁部の一方に沿つて配置された全体に矩形状の第
   ３の柵部材とを含み、該第３の柵部材はその両側
   部に鉤部を有し、前記第１の柵部材はその側部
   に、また前記第２の柵部材はその側部の一方に、
   それぞれ、前記鉤部を受け入れる受部を有する、
   防護柵。