JPS6211483B2 - - Google Patents

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JPS6211483B2
JPS6211483B2 JP53142258A JP14225878A JPS6211483B2 JP S6211483 B2 JPS6211483 B2 JP S6211483B2 JP 53142258 A JP53142258 A JP 53142258A JP 14225878 A JP14225878 A JP 14225878A JP S6211483 B2 JPS6211483 B2 JP S6211483B2
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Japan
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magnetic
amorphous magnetic
amorphous
magnetic core
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JP53142258A
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Kazuo Ooya
Kazuhito Minezaki
Yasuhiko Kominami
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TDK Corp
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TDK Corp
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Description

【発明の詳細な説明】
本発明は積層形磁心材料に関する。更に詳しく
は、複数枚の非晶質磁性合金薄板を有機系接着剤
からなる接着層を介して積層してなる積層形磁心
材料において、その剥離強度が向上し、例えば磁
気ヘツド用として好適な積層形磁心材料に関す
る。 非晶質磁性合金が近年注目を集めている。これ
は、そのすぐれた機械的および物理的性質に基づ
くものである。この非晶質磁性合金のすぐれた特
性の一例としては、結晶質磁性合金と比較したと
き、すぐれた磁気特性を有する軟磁性を示し、又
電気抵抗が高く、薄板加工性が良好である等を挙
げることができる。このような特性から、非晶質
磁性合金の、磁気ヘツド用や各種コイル用の磁心
としての応用が脚光を浴び、その研究が盛んに行
なわれている。 このような磁心、特に磁気ヘツド用磁心を製作
するに当つては、渦電流損失を少なくする必要が
あり、磁心は磁性材料の薄板を多数枚接着層を介
して接着して、積層化して製作する必要がある。
この場合、接着は通常有機系接着剤を用いて行な
う。しかし、この有機系接着剤を用いて薄板を積
層化する場合、非晶質磁性合金では、従来のパー
マロイ、センダスト等の結晶質磁性合金と比較し
て、有機系接着剤のヌレが劣り、その接着性が著
るしく劣るものとなり、実用に耐えず、そのすぐ
れた特性を活かせないという欠点があつた。 磁気ヘツド用積層形磁心材料を一例にとつて説
明すると、磁心材料は、非晶質磁性合金薄板を数
枚から数十枚用い、これらを有機系接着剤によ
り、接着層が数μmになるごとく接着し、全体が
必要なトラツク巾となるよう積層化して製作され
る。このようにして得られた積層形磁心材料は、
次に所望の形状となるごとく研削される。この研
削は、予め薄板を形状加工しておいて、それを積
層するときには必ずしも行なう必要はないが、そ
れでもこの研削を行なうか否かに拘らず、積層化
した磁心材料には研摩を行なう必要がある。すな
わち、磁気ヘツドのギヤツプの突合せ面および磁
気ヘツドの前面は、それぞれ鏡面研摩を行ない、
1μ程度のギヤツプにおける実効ギヤツプ間隙を
精密に保ち、かつテープとの接触を良好にする。
従つて、磁気ヘツド用積層形磁心材料には、それ
を磁気ヘツドに適用するに際し、研削、研摩等を
行なう必要から、接着面に対して直角方向の力が
加えられることになり、積層体に大きな剥離強度
が要求されることになる。これに対し、従来の非
晶質磁性合金は有機系接着剤との接着性に劣る。
そこで、接着層を厚くして剥離強度を大きくする
ことも考えられるが、接着層を厚くすると、磁気
記録を行なうときに高周波成分の記録が十分に行
なえず、記録後再生すると出力が小さくなり、実
効的な線密度が減少し、磁気ヘツドの磁心から出
て来る磁束が減少し、記録が十分に行なわれず、
又満足のゆく録再特性が得られないという不都合
が生ずる。従つて、このような点からは、接着層
は数μ程度としなければならない。しかし、この
ような接着層厚さで積層したときには、研削、研
摩等により、積層された薄板が剥離してしまう。 本発明は、このような従来の非晶質磁性合金薄
板を用い、有機系接着剤により積層してなる積層
形磁心材料の剥離強度を向上することを主たる目
的とする。 本発明者は、このような目的につき種々研究を
行なつたところ、有機系接着剤としてエポキシ系
接着剤を用い、これに対し特定の組成の非晶質磁
性合金薄板を組み合せ用いたとき、この場合のみ
接着性が格段と向上し、剥離強度がきわめて大き
い積層形磁心材料が得られることを見出し、本発
明をなすに至つたものである。 本発明における非晶質磁性合金は下記式で示さ
れる原子組成を有する。 式 MaYbZc 上式において、MはFe、CoおよびNiから選択
された少なくとも1種以上のものであり、YはP.
B.CおよびSiから選択された少なくとも1種以上
のものであり、ZはNbおよび/またはMoであ
り、a、bおよびcはそれぞれ正の数であり、a
とbとcとの和が100原子%である条件の下で、
aは70〜82原子%、cは0.05〜10原子%である。 上式で示されるような成分からなるもの、すな
わちFe―Co系やFe―Co―Ni系等の非晶質磁性合
金であつて、Nbおよび/またはMoを含有してな
るものは従来知られているところのものである。
例えば、特開昭53−103924号公報においては、そ
のような非晶質磁性合金が、熱的に安定で、しか
もその磁気特性がすぐれ、磁気ヘツド用として好
適である旨が記載されている。 この公報によれば、Nbおよび/またはMoにか
え、Ti、Zr、V、Ta、Alを含有せしめても熱的
安定性および磁気特性は同等であるとされてい
る。一方、有機系接着剤として後述のエポキシ系
接着剤と組み合せて積層形磁心としたときには、
上式の組成成分および組成比を有するもののみが
選択的に剥離強度が向上し、同じ成分を有しても
NbまたはMoの組成比が異なるもの、あるいは
Nb、MoをTi、Zr等に置換したものを用いたとき
には、その剥離強度は十分なものを得ることがで
きなかつた。 本発明は、このような予測しがたい発見に基づ
くものである。 上式において、遷移金属成分MはFe、Coまた
はNiのうちの1種以上であるが、好ましい磁気
特性の点ではFeおよびCoまたはFe、CoおよびNi
であることが好ましい。又、半金属成分Yとして
は前述のとおりであつて、種々変更可能である。
更にaは70〜82原子%である必要がある。この場
合、aが70原子%未満では充分な磁気特性が得ら
れず、また82原子%をこえると非晶質化が困難と
なる。このような組成において、Nbおよび/ま
たはMoは、0.05〜10原子%含まれる必要があ
る。Nbおよび/またはMoが、これ未満の組成比
では充分大きな接着性および剥離強度を得ること
ができず、又これより大では非晶質磁性合金の製
造が困難ないし不可能となるからである。この場
合、ZとしてNb単独を含むときのNbの組成比(c)
は0.05〜3原子%、ZとしてMo単独を含むとき
のMoの組成比(c)は0.2〜5原子%であるとより好
ましい接着性が実現し、又ZとしてNbおよびMo
両者を含むときも、NbおよびMoはこの組成比で
あることが好ましい。 なお、上式で示される組成を有する非晶質磁性
合金中には、5原子%の範囲内でTi、V、Cr、
Mn、Cu、Zn、Al、Ga、Ge、Zr、In、Sn、Sb、
Ta、W、Au、Ag、Pd、Pt、Pb等の1種以上が
含有されていてもよい。 このような非晶質磁性合金は、公知の高速急冷
法により、母材料合金溶湯をノズルから噴射して
冷却体に接触せしめ、104〜106℃/secの冷却速
度で急冷することにより薄板として製造される。
このようにして製造された薄板は厚さ10〜100μ
程度であり、そのまま、あるいはそれに焼鈍処理
を施して、本発明の積層形磁心材料に使用され
る。 本発明において、以上のような組成の非晶質磁
性合金と組み合せて用いられる有機系接着剤はエ
ポキシ系接着剤である。従来、積層形磁心材料に
おいて用いる有機系接着剤としては、種々のもの
が知られているが、エポキシ系以外の他の有機系
接着剤では、接着性ないし剥離強度の向上は実現
しなかつた。 この場合、エポキシ系接着剤には、エポキシ樹
脂を主剤として、これを公知の種々の硬化剤と混
合して硬化せしめたもの全てを包含する。ただ、
より好ましい接着性、剥離強度を実現するものと
して、主剤としてビスフエノールA型エポキシ樹
脂を用いるものを用いることが好ましい。この中
でも、エピクロルヒドリンとビスフエノールAと
の縮合物であるエピクロルヒドリン―ビスフエノ
ールA型エポキシ樹脂を用いるとより好ましい効
果が実現する。このエピクロルヒドリン―ビスフ
エノールA型エポキシ樹脂は、分子量数十〜数千
のものが好ましく、中でも分子量1000〜4000程度
の固体状のものがより好ましい。固体状のエピク
ロルヒドリン―ビスフエノールA型エポキシ樹脂
を用いるときは、これを適当量の有機溶剤、例え
ばエチルセルソルブと混合して主剤を構成すれば
よい。又、硬化剤としては種々のものを用いるこ
とができるが、中でもポリアミド系またはアミン
系の硬化剤を用いることが好ましい。ポリアミド
系硬化剤としては、種々のポリアミド樹脂を、適
当量のメチルエチルケトン等の有機溶剤と混合し
たものが好ましく、又アミン系硬化剤としては、
ジシアンアミド等のアミンを、適当量のアセト
ン、ジアセトンアルコール等の有機溶剤と混合し
たものが好ましい。これらの場合、ポリアミド樹
脂はエポキシ樹脂1重量部に対し0.5〜1.5重量部
用い、又アミンはエポキシ樹脂1重量部に対し2
〜10重量%用い、これらを使用直前に混合して硬
化せしめればよい。 本発明の積層形磁心材料は、以上詳述した特定
の組成を有する非晶質磁性合金薄板と、エポキシ
系接着剤とを用いてなるものであり、当該薄板
を、エポキシ系接着剤からなる数μ程度の接着層
を介して、数〜数10枚積層してなるものである
が、通常以下のようにして製造される。 先ず、公知の高速急冷法により、上記組成の非
晶質磁性合金薄板を得る。この場合、冷却速度が
104―106℃/secであれば、その際の溶融条件、
溶湯噴出条件、雰囲気等は種々の条件とすること
ができる。又、冷却体としては、片ロール方式、
双ロール方式、遠心急冷方式等種々の方式で用い
るものを使用すればよい。このようにして得た10
〜100μ程度の厚さの薄板から、所定形状の薄板
を得、これを数〜数十枚積層し、薄板間には上述
のエポキシ系接着剤からなる接着層を形成して、
積層形磁心材料を得る。接着層を得るには、上記
エポキシ系接着剤の主剤と硬化剤とを所定量使用
直前に混合し、これを薄板の片面または両面に、
刷子塗布、スプレー塗布等し、各薄板を積層し、
加圧して、加熱処理を行なう。加熱処理は、通常
予備乾燥処理と硬化処理とから構成し、予備乾燥
処理は、例えば80〜100℃で10〜30分間加熱し、
その後160〜200℃で20分〜5時間程度硬化処理を
行なえばよい。このようにして、数μ程度の厚み
を有する接着層が形成され、積層形磁心材料が得
られる。 なお、この積層前に、非晶質磁性合金薄板を、
無磁揚中で熱処理および冷却して、焼鈍しておけ
ば、接着性および剥離強度は増大し、しかも薄板
内の内部歪が除去され、磁心として好ましい特性
を得る。この熱処理としては、200℃以上、好ま
しくは合金のキユリー点以上、より好ましくはキ
ユリー点から20℃以上であつて、しかも合金の結
晶化温度未満、好ましくは結晶化温度から40℃以
下の温度範囲にて、無磁揚中で行なうとよい。こ
の場合、この焼鈍は、空気中で行なつても、不活
性ガス雰囲気下で行なつてもよいが、酸素濃度を
例えば1%以上含む雰囲気下で行なうとより好ま
しい結果を得る。 このようにして製造される本発明の積層形磁心
材料は、きわめて大きい接着性と剥離強度とを有
し、磁気ヘツド用、各種コイル用の磁心として有
用である。 このような積層形磁心材料は、必要に応じ、研
削等を行ない形状加工したり、鏡面研摩等を行な
つたりして、その後公知の種々の方法に従い、捲
線され磁気ヘツド、各種コイルとして形成され
る。 本発明者らは、本発明の効果を確認するため
種々実験を行なつた。以下にその一例を掲げる。 実験例 1 非晶質磁性合金組成(Fe5.0Co95.080-c
(Si50B5020Nbcにて、cがそれぞれ0、0.05、
0.3、0.7および3.0原子%である非晶質磁性合金薄
板を、双ロール法を用いた高速急冷法により104
℃/secの冷却速度で母合金を急冷して作成し
た。薄板は40μの厚さとした。 得られた薄板を長さ30mm、巾5mmに切断し、長
手方向中央部を直角に折り曲げ加工し、L型薄板
として、T型剥離試験を行なつた。すなわち、こ
のL型薄板1,1′を2枚用い、両者が第1図に
示されるごとくT字型を形成するように相対向せ
しめ、両者間に1μの接着層2を形成した。接着
剤としては、分子量約3000のエピクロルヒドリン
―ビスフエノールA型エポキシ樹脂をエチルセル
ソルブに混合した主剤と、ジシアンジアミドをア
セトンに混合した硬化剤とからなるエポキシ系接
着剤を用いた。この主剤と硬化剤とを、エポキシ
系樹脂対ジシアンジアミドとが重量比で100:6
となるごとく混合し、これを両L型薄板1,1′
間に塗布し、予備乾燥後、180℃にて2時間加熱
して硬化させ、第1図に示されるT型サンプルを
得た。 このようにして得たT型サンプルを、20℃に
て、両L型薄板1,1′の折り曲げ部11,1
1′を互いに反対方向に引張り、接着層2に対し
直角な力を加えて剥離試験を行なつた。10個のサ
ンプルにつき剥離強度を測定し、その値を平均し
たものを上記5種の合金薄板それぞれについて、
下記第1表に示す。なお、第1表中には参考値と
して、同一の測定を行なつたときの40μ厚のパー
マロイの測定結果も列記した。
【表】 第1表の結果より、非晶質磁性合金中のNb含
有量が上述の範囲であるとき、その剥離強度は格
段と向上し、しかもその値はパーマロイよりも大
となることが判る。なお、Nbを含有しないもの
では、その剥離強度はパーマロイに比し、格段と
小さい。 実験例 2 非晶質磁性合金組成(Fe50Co5080-c
(Si50B50)Mocにて、cがそれぞれ0、0.2、1、
5および10原子%である40μ厚の非晶質合金薄板
を、実験例1と同一の条件で作成し、実験例1と
全く同一の条件でエピクロルヒドリン―ビスフエ
ノール型エポキシ樹脂/ジシアンジアミド エポ
キシ系接着剤を用い、T型剥離試験を行なつた。 得られた結果を10対につき平均した値を第2表
に示す。
【表】 第2表の結果より、NbにかえMoを含有させた
ときも、Mo含有量が上述の範囲であるとき、そ
の剥離強度は格段と向上し、しかもその値はパー
マロイよりも大となることが判る。なお、Moを
含有しないものでは、その剥離強度はパーマロイ
と比較して格段と小さい。 実験例 3 実験例1と同様にして、本発明の非晶質磁性合
金薄板(Fe5.0Co65.0Ni3079.5Si10B10Nb0.5および
(Fe5.0Co65.0Ni3077Si10B10Nb0.5Mo2.5と、本発明
外の非晶質磁性合金薄板
(Fe5.0Co65.0Ni3080Si10B10
(Fe5.0Co65.0Ni3079.5Si10B10Cr0.5および
(Fe5.0Co65.0Ni3077Si10B10Al3を作成した。これ
ら5種の40μ厚の非晶質磁性合金薄板と40μ厚パ
ーマロイを用い、実験例1と同一のT型剥離試験
を行なつた。この場合、接着層としては、実験例
1と異なり、エピクロルヒドリン―ビスフエノー
ルA型エポキシ樹脂をエチルセルソルブに混合し
た主剤と、ポリアミド樹脂をメチルエチルケトン
に混合した硬化剤とからなるエポキシ系接着剤を
用いた。又、この主剤と硬化剤とは、エポキシ樹
脂対ポリアミド樹脂が重量比で1:1となるごと
く使用直前に混合し、これを両L型薄板1,1′
間に塗布し、予備乾燥後、150℃、1時間加熱し
て硬化させた。T型剥離試験の結果、10対のサン
プルにつき得られた値を平均したものを第3表に
示す。
【表】 第3表の結果から、主剤としてビスフエノール
A型エポキシ樹脂を用い、硬化剤としてアミン系
にかえアミド系を用いたときも、Nbおよび/ま
たはMoを上述の組成範囲で含有する非晶質磁性
合金のみが大きな剥離強度を有することがわか
る。又、Nbおよび/またはMoを含まないもの、
ならびにNbおよび/またはMoを、Cr、Alに代え
た非晶質磁性合金は、その剥離強度は、パーマロ
イと比較して、非常に小さいことが判る。 実験例 4 非晶質磁性合金組成(Ni50Fe5080-cP14B6Zcに
おいてc=0;Z=Nb、c=3;Z=Mo、c=
1である3種の非晶質磁性合金薄板、ならびに
Co75―cSi15B10Zcにおいて、c=0;Z=Nb、c
=1;Z=Mo、c=4である3種の非晶質磁性
合金薄板を実験例1と同様に作成し、実施例1と
同一のT型剥離試験を行なつたところ、Nbまた
はMoを含有する本発明の非晶質磁性合金薄板の
みがパーマロイより大なる剥離強度を示し、一方
Nbおよび/またはMoを含有しないものは、パー
マロイに比し格段と小さい剥離強度しか示さなか
つた。 比較実験例 非晶質磁性合金組成(Ni50Fe5080-cP14B6Zcに
おいて、c=0;Z=Nb、c=3;Z=Mo、c
=1;Z=V、c=1である4種の非晶質磁性合
金薄板を実験例1と同様に作成し、又接着剤とし
て、フエノール樹脂―ニトリルゴム接着剤を用
い、実験例1と全く同一の条件でT型剥離試験を
行なつた。この場合、フエノール樹脂―ニトリル
ゴムは、200℃、1時間で硬化させて接着層とし
た。得られた結果を10対につき平均した値を第4
表に示す。
【表】 第4表の結果から、本発明の範囲外の組成を有
するものはもとより、本発明の範囲内の組成を有
する非晶質磁性合金薄板を用いても、本発明外の
接着剤を用いたときには、満足すべき剥離強度が
得られないことが判る。 以上の諸実験例より、本発明の組成範囲を有す
る非晶質磁性合金薄板と、エポキシ系樹脂とを用
いたときのみ、格段と大きい接着性の向上が実現
することが明白である。以下に本発明の実施例を
掲げ、本発明を更に詳細に説明する。 実施例 上記実験例1と同様(Fe5.0Co95.079.7
(Si50B5020Nb0.3の組成を有する、非晶質磁性合
金薄板を作成した。この薄板を400℃、1時間、
空気中、無磁場中で加熱処理を行なつた。次に、
実験例1と同一のエピクロルヒドリン―ビスフエ
ノールA型樹脂/ジシアンジアミド エポキシ系
接着剤を用い、上記薄板25枚を1μの接着層を介
し貼り合わせ積層形磁心材料を得た。 この積層形磁心材料を、砥石研削を行ない所定
の形状に加工し、又、砥石研摩によりギヤツプお
よび前面の鏡面研摩を行なつた後、捲線を行ない
磁気ヘツドを製造した。この研削および研摩にお
いて、積層体の剥離は何んら生じなかつた。又、
この磁気ヘツドの電磁変換特性を測定したとこ
ろ、特に周波数16KHzでの録再の出力が、従来
のパーマロイを用いたものと比較して、きわめて
良好な特性を示した。 なお、上記実験例において得た本発明の範囲内
の非晶質磁性合金とビスフエノールA型エポキシ
系接着剤とを用いて、上記と同様の積層形磁心材
料を得、次いで研摩および研削を行ない、磁気ヘ
ツドを製造したところ、積層体の剥離は何んら生
じなかつた。一方、上記実験例における本発明の
範囲内の非晶質磁性合金とエポキシ系接着剤以外
の接着剤を用いた場合、ならびに本発明の範囲外
の非晶質磁性合金とエポキシ系または他の種々の
接着剤を用いた場合には、研摩および研削に際
し、積層体が剥離するに及んだ。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の積層形磁心材料の効果を確
認するためのT型剥離試験用サンプルを示す正面
図である。 1,1′……非晶質磁性合金薄板、2……接着
層。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 複数枚の非晶質磁性合金薄板を有機系接着剤
    からなる接着層を介して積層してなる積層形磁心
    材料において、非晶質磁性合金薄板が下記式で示
    される原子組成を有し、しかも有機系接着剤がエ
    ポキシ系接着剤であることを特徴とする積層形磁
    心材料。 式 MaYbZc 〔式中、MはFe、CoおよびNiから選択された少な
    くとも1種以上のものであり、YはP.B.Cおよび
    Siから選択された少なくとも1種以上のものであ
    り、ZはNbおよびMoから選択された1種または
    2種のものであり、aは70〜82原子%であり、c
    は0.05〜10原子%であり、しかもa、bおよびc
    の和は100原子%である。〕
JP14225878A 1978-11-20 1978-11-20 Laminated type magnetic core material Granted JPS5568601A (en)

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