JPS6210732B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明はトランスフアプレスにおける型交換装
置に関するものである。詳しくはフイードバーを
型と共にプレスから出し入れして交換する型交換
装置に関するものである。

（従来の技術） トランスフアプレスにおいてはフイードバーに
はその使用型に合せた特有の装備を設けているの
で、型交換のときフイードバーの取扱いには慎重
を要していた。従つて従来は主として人手によつ
てフイードバーの取外しをしてから型交換をして
いた。

（発明が解決しようとする問題点） 従来は主として人手によつてフイードバーを持
ち運びしてから型交換をしたので安全上からも能
率の点でも充分なものでなかつた。

また一部にフイードバーを取外してから下型台
に載置し移動装置を用いて交換する型交換装置も
あるが、該フイードバーの固定装置及び位置決め
装置がないために、再びフイードバーをトランス
フアユニツト及びクランプユニツトに連結すると
き人手を借りなければならず完全な自動化ができ
ない問題点を有していた。

（問題点を解決するための手段） 本発明はこれらの問題点を解決し、安価で、能
率よく、かつ確実な動作で型交換できる方法を提
供せんとするものである。

この目的のために本発明はフイードバー６，６
を通常のアンクランプの位置より更に開離させる
アンクランプ中段及び開限装置を設けて、該フイ
ードバー６，６の交換を簡易化する型交換装置を
提供せんとするものである。また本発明は下型台
３１にフイードバー６，６を摺動自在に保持する
フイードバー受け８，８を設け、該フイードバー
受け８，８に前記フイードバー６，６の固定及び
位置決め装置を設けて型交換を確実かつ容易にし
た型交換装置を提供せんとするものである。

（実施例） 以下図面に示した実施例に基いて本発明を詳細
に説明する。

本発明のトランスフアプレスは型交換のため公
知の型のリフト装置（図示せず）及び移動装置
（図示せず）を内設している。

第１図、第２図及び第４図に於て、１はクラウ
ン、１０はスライド、２０は左後コラム、２１は
右後コラム、２２は左前コラム、２３は右前コラ
ム、２５はボルスタ、３３はベツドである。右前
コラム２３と右後コラム２１の間にトランスフア
ユニツト２６が設けられ、該ユニツト２６のアド
バンス・リターン駆動用ピン２７に係合するフイ
ードバー６，６にアドバンス・リターン動作をさ
せる。ベツド３３の中央にボルスタ２５を、その
左右にクランプユニツト１６，１６を上設してい
る。フイードバー６，６は前記クランプユニツト
１６，１６の各フイードバー受け２８，２８に係
接しクランプ・アンクランプの運動を行なう。ボ
ルスタ２５上に下型台３１が設けられ、該下型台
３１の上面にはトランスフア加工用の複数の型２
９が並設され、その右側には製品取出用のコンベ
ア３０が設けられている。スライド１０の下面に
は上型台３２が前記下型台３１に対向して設けら
れ、その下面には図示しないが上型が設けられる
のは通常の構造と変りない。下型台３１の上面に
は４個の位置決め用のフイードバー受け８が設け
られ、フイードバー６，６は第５図のごとく前記
フイードバー受け８，８の上面に摺動自在に保持
されている。スライド１０の前面にはクランプ・
アンクランプ駆動用のカム１１が設けられ、クラ
ウン１に固設されたブラケツト２に揺動自在に保
持されたレバー３の一端のローラ１２と係接して
いる。

前記レバー３の他端にはジヨイント１３が設け
られ、該ジヨイント１３に連結するロツド１４及
びラツク１７を介して左前コラム２２及び右前コ
ラム２３の内側に設けられたクランプユニツト駆
動装置１５，１５の駆動ピニオン（図示せず）に
噛合している。クランプユニツト駆動装置１５及
びクランプユニツト１６の構成は図示詳記しない
が、例えば実開昭52−53478号公報に記載された
構成を有し、前記ラツク１７の往復動により噛合
する駆動ピニオンの軸を往復回動させ、偏心ピ
ン、駆動ロツドを介してクランプユニツト１６内
の対向ラツクに対向往復動を伝え、前記対向ラツ
クと係接するフイードバー受け２８，２８にクラ
ンプ・アンクランプの動作をさせる。

またラツク１７の下端はクランプユニツト駆動
装置１５を貫通してベツド側板２４に固設したブ
ラケツト３４の先端に揺動自在に設けられたクラ
ンプシリンダ５のピストンロツドの上端と連結し
ている。

本発明の型交換装置においては、フイードバー
６は通常のクランプ・アンクランプ動作の他にア
ンクランプ中段及び開限の動作を行なうことを特
徴としているが、アンクランプ中段とは第１図に
於てレバー３のローラー１２がカム１１の山より
若干高い位置に持ち上げたときのフイードバー６
の開いた状態（通常のアンクランプより若干開い
た状態）をいい、アンクランプ開限とは第１図に
於てローラ１２をカム１１の山より更に高い位置
に持ち上げてフイードバー６をアンクランプ中段
を越え限界まで開いた状態をいう。

前記のアンクランプ中段及び開限装置について
詳細に説明すれば、レバー３の上方に油圧シリン
ダ４を設け、該レバー３をアンクランプ方向に開
離したとき突き当るごとくしている。クランプシ
リンダ５の下側にエアーを入れてレバー３を通常
のアンクランプの位置より更に開離して油圧シリ
ンダ４に当つた所をアンクランプ中段とし、それ
から油圧シリンダ４の油圧をぬいて油圧シリンダ
４のストローク分だけさらに開離した所をアンク
ランプ開限とする。油圧シリンダ４は電磁弁１８
により、クランプシリンダ５は電磁弁１９よりそ
れぞれ制御される。前記のアンクランプ中段及び
開限を解除すると、スライド１０に付いているカ
ム１１がスライド１０の上下動によりローラ１２
を介してレバー３を振りロツド１４を介してラツ
ク１７を上下するとフイードバー６が再びクラン
プ・アンクランプ動作をする。

なお、油圧シリンダ４とクランプシリンダ５の
関係を詳細に説明すれば、油圧シリンダ４のスト
ロークは2.5mmあるとしアンクランプ中段にして
さらに油圧をぬくとラツク１７が更に2.5mm動い
てアンクランプ開限の位置になる。

クランプシリンダ５は常時はエアーを上側に入
れておくがフイードバー６をアンクランプする時
は下側にエアーを入れるとラツク１７は上昇しフ
イードバー６はアンクランプする。その時レバー
３の頭Ａと油圧シリンダ４の頭Ｂが当る。この時
のアンクランプを中段とする。この位置にある時
はプレスのスライド１０を動かしてもフイードバ
ー６はアドバンス、リターン運動のみを行なう。

本発明の型交換装置における他の特徴はフイー
ドバー６の位置決め装置を設けたことであつて、
該位置決め装置について詳細に説明すると、フイ
ードバー６には位置決め用プレート７を設け、フ
イードバー６を摺動自在に保持するフイードバー
受け８には開限にした時位置決め用７プレートが
係合する様に溝８ａを設け、かつ移動中にフイー
ドバーがずれない様にフイードバー受け８の溝８
ａにマグネツト９を設け位置決め用プレート７を
吸着する。

（作用） 本発明による型交換装置の作用を図面に基づき
順を追つて説明する。先ず作業の終つたトランス
フアプレスを定位置で止める。フイードバー６を
アンクランプ中段にする。スライド１０を下死点
付近にする。（このとき上型と下型は重なる）上
型クランパ（図示せず）を解放し上型台３２をは
ずす。スライド１０をクランク角度290゜まで上
昇する。（この角度ではトランスフアユニツト２
６はアドバンス前の休止状態にあるので、アドバ
ンス・リターン駆動用ピン２７は停止状態の定位
置にある。）次にフイードバー６をアンクランプ
開限にする。下型クランパ（図示せず）を解放し
下型台３１をはずす。上、下型台を重ねたままで
ボルスタ２５に設けられたリフター（図示せず）
で持上げる。（下型台３１に設けられたフイード
バー受け８に保持されたフイードバー６も一緒に
リフトする。）このときフイードバー６はトラン
スフアユニツト２６のアドバンス・リターン駆動
用ピン２７の係止からはずれ、又同時にクランプ
ユニツトフイードバー受け２８の係合からもはず
れる。かくてフイードバー６は型２９を含む上型
台３２及び下型台３１と共に移動自在の状態とな
り、下型台３１に設けられた移動装置（図示せ
ず）によりプレス外に持ち出せるか、プレス内に
持ち込みができる。

以上の型交換方法はフイードバー６をアンクラ
ンプ中段及び開限とする動作を除いては慣用の型
交換方法と変りがない。しかしながらこの動作
で、先ずフイードバー６を中段にするから、フイ
ードバー６はクランプ・アンクランプ動作からは
ずれる。次にスライド１０を下死点付近まで下げ
て上型をはずし、それから290゜の位置に上昇さ
せるが、プレスと連動してトランスフアユニツト
２６は駆動するので、フイードバー６，６はアド
バンス・リターン駆動用ピン２７によりクラン
プ・アンクランプ動作はしないがアドバンス・リ
ターン動作は行つて、フイードバー６に設けられ
た位置決め用プレート７がフイードバー受け８に
設けられた溝８ａと対向する位置まで移動を行な
う。なお第３図ｂのごとくアンクランプ中段の時
はフイードバー受け８は位置決め用プレート７に
スキマｅがあるのでフイードバーは左右に動け
る。次にフイードバー６をアンクランプ開限にす
るから、フイードバー６の位置決め用プレート７
が下型台３１に設けられたフイードバー受け８の
溝８ａに入ると共に溝８ａの中に設けられたマグ
ネツト９に吸着され、フイードバー６はフイード
バー受け８に固着される。またこの状態のとき前
記駆動用ピン２７はアドバンス動作のスタート位
置にあり、爾後前記駆動用ピンからフイードバー
６をリフトさせて外し、移動させても、復元時に
位置決めが正確かつ容易であり、自動化が可能と
なる。

（発明の効果） 以上のごとく本発明によれば、型のリフト装置
及び移動装置を有する従来のトランスフアープレ
スに更にアンクランプ中段及び開限装置を設けて
フイードバーの交換時の位置を簡単に規制でき、
かつフイードバーに位置決め用プレート及びフイ
ードバー受にマグネツトを設け正確な位置に固着
することにより、フイードバーをトランスフアユ
ニツト及びクランプユニツトから確実に着脱で
き、型と共に交換でき、かつ型に対しフイードバ
ーを正確かつ自動的に取出し又は取付けできるよ
うになるのでトランスフアプレスの稼動率向上、
型交換作業の簡易化及び安全性向上に著しい効果
を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に使用される装置の説明用立面
図、第２図は同じく平面図、第３図ａ，ｂは第２
図のフイードバーのアンクランプ開限とアンクラ
ンプ中段の際の状態を示す拡大断面図、第４図は
フイードバーの下降係止及び上昇離脱の状態説明
用図、第５図は第２図のＳ矢視図である。 １はクラウン、２はブラケツト、３はレバー、
４は油圧シリンダ、５はクランプシリンダ、６は
フイードバー、７は位置決め用プレート、８は位
置決め用のフイードバー受け、９はマグネツト、
１０はスライド、１１はカム、１２はローラ、１
３はジヨイント、１４はロツド、１５はクランプ
ユニツト駆動装置、１６はクランプユニツト、１
７はラツク、１８は電磁弁、１９は電磁弁、２０
は左後コラム、２１は右後コラム、２２は左前コ
ラム、２３は右前コラム、２４はベツド側板、２
５はボルスタ、２６はトランスフアユニツト、２
７はアドバンス・リターン駆動用ピン、２８はフ
イードバー受け、２９は型、３０はコンベア、３
１は下型台、３２は上型台、３３はベツド、３４
はブラケツト。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 下型台３１のリフト装置及び移動装置を備
   え、スライド１０にクランプ・アンクランプ用の
   カム１１を設け、該カム１１と係合するローラ１
   ２を一端に設け他端をクランプユニツト駆動装置
   １５及びクランプシリンダ５に連結するレバー３
   をクラウン１に設けて前記下型台３１上のフイー
   ドバー６，６にクランプ・アンクランプ動作をさ
   せるトランスフアプレスにおいて、前記下型台３
   １にフイードバー６，６を摺動自在に保持するフ
   イードバー受け８，８を設け、また前記クランプ
   シリンダ５及び前記レバー３の位置規制用の油圧
   シリンダ４により前記フイードバー６，６を更に
   アンクランプ方向に開離するアンクランプ中段及
   び開限装置を設け、また前記フイードバー受け
   ８，８の形状を外側に立上り部を設け内側を平坦
   にしたＬ型状にし、また前記フイードバー６，６
   の外側には位置決め用プレート７を設け、前記フ
   イードバー受け８，８の立上り部内側に前記フイ
   ードバー６，６の開限時その位置決め用プレート
   ７に係合する溝８ａを設け、かつ該溝８ａに吸着
   用のマグネツト９を内設したことを特徴とするト
   ランスフアプレスにおける型交換装置。