JPS6157323B2 - - Google Patents

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JPS6157323B2
JPS6157323B2 JP53015759A JP1575978A JPS6157323B2 JP S6157323 B2 JPS6157323 B2 JP S6157323B2 JP 53015759 A JP53015759 A JP 53015759A JP 1575978 A JP1575978 A JP 1575978A JP S6157323 B2 JPS6157323 B2 JP S6157323B2
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JP
Japan
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water
dispersion medium
polymer
soluble
monomer
Prior art date
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Application number
JP53015759A
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English (en)
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JPS54107992A (en
Inventor
Osamu Kamata
Kenzo Watanabe
Shigeru Sawayama
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Mitsubishi Kasei Corp
Original Assignee
Mitsubishi Kasei Corp
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Publication date
Application filed by Mitsubishi Kasei Corp filed Critical Mitsubishi Kasei Corp
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Publication of JPS54107992A publication Critical patent/JPS54107992A/ja
Publication of JPS6157323B2 publication Critical patent/JPS6157323B2/ja
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Description

【発明の詳細な説明】
本発明は水溶性の優れた固体状のカチオン性高
分子量重合体の含水物を脱水する方法に関するも
のである。 ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレー
トの中和塩または4級化物を含む水溶性ビニル単
量体を重合して得られる水溶性高分子量重合体
は、凝集剤、製紙時の各種充填物の歩留向上剤、
パルプの回収、繊維の処理、などの目的に用いら
れる重要なポリマーである。 近年、特に、し尿処理場、下水処理場、化学お
よび食品工場の活性汚泥処理施設において発生す
る余剰汚泥の脱水処理剤として多量用いられ、排
水処理薬剤の重要な位置を占めつつある。 ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレー
トの中和塩または4級化物単独、あるいはこれを
成分として含む水溶性重合体を製造する方法は、
ポリアクリルアミドのように一般のラジカル機構
により得られる水溶性の重合体の重合法を用いる
ことができる。水溶液重合法、沈殿重合法、懸濁
重合法などが挙げられるが、余剰汚泥の脱水を目
的とするような凝集剤として用いることを目的と
する場合は高分子量のポリマーほど性能が優れる
ため重合法としては水溶液重合法と懸濁重合法が
適している。重合発熱の少ない単量体成分を重合
する場合高濃度の単量体水溶液を重合してそのま
ま製品とすることが可能であるが、一般には重合
発熱を抑制するために単量体を水で希釈して重合
に供する。したがつて得られる重合体は50重量%
以上の水分を含むので粉末、顆粒または粒状の、
水分含有量の少ない固体状の製品を得るためには
適当な脱水処理を施す必要がある。 水溶性高分子を脱水する方法の1つとして共沸
蒸留が知られているが、カチオン性水溶性重合体
は、ポリアクリルアミドの単独重合体やアニオン
変性重合体と異なり粘着性が高く、共沸蒸留の過
程で相互に付着固化、あるいは塊状化して脱水操
作が著しく困難となる傾向があつた。 例えば特公昭43−15681号公報記載の方法のよ
うに、粒径約8mmの水溶性高分子の含水物を分散
媒中に懸濁し、共沸脱水する方法や、特公昭49−
29423号公報記載の方法のように水溶性高分子の
水溶液を分散媒中に油中水型のエマルジヨンとな
して共沸脱水し、粒径5μ以下の微粉体を得る方
法が知られている。 ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレー
トの中和塩または4級化物を含む単量体水溶液を
重合して得られる重合体含水物について、粒径
0.1mm以上の粉砕物となし、特公昭43−15681号公
報記載の方法で脱水するとこの重合体特有の粘着
性のため塊状化し、脱水操作が不可能となる。さ
らに粒径10μ以下のエマルジヨンとして特公昭49
−29423号公報記載の方法で共沸脱水するとやは
り重合体の粘着性のために全体が粘稠液になつた
り、塊状化して脱水操作が不可能になる。 一方ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリ
レートの中和塩または4級化物を含む単量体水溶
液を重合して得られる重合体含水物を0.01mm〜5
mm好ましくは0.1mmから2mmの粒径となし水に不
溶性のセルロースエステルまたはエーテルの存在
下分散媒中に懸濁し、分散媒と重合体に含まれる
水との共沸脱水を施すと極めて容易に脱水するこ
とが可能であり粒径10mm以上の塊状物を生じな
い。さらに生成した重合物は微粉を含まず製品を
溶解する時に粉塵を生ずることがないため衛生上
好ましい。 本発明者等はジアルキルアミノアルキル(メ
タ)アクリレートの中和塩または4級化物、また
はこれらと共重合し得る他の水溶性ビニル単量体
の水溶液を重合して得られる重合体の脱水方法に
ついて鋭意検討した結果、特定の分散安定剤、を
溶解した分散媒を用いて、分散媒と重合体に含ま
れる水との共沸蒸留を行うことにより、効率よく
水溶性カチオン性重合体を脱水できることを見出
し本発明を完成した。 すなわち本発明は下記一般式() (式中R1は水素原子またはメチル基を示し、R2
びR3は同一でもよく、炭素数1〜4の直鎖また
は分枝アルキル基を示し、R4は水素原子または
炭素数1〜8の直鎖または分枝アルキル基、炭素
数1〜4のヒドロキシ置換アルキル基、またはベ
ンジル基を示し、Yは炭素数2〜4のアルキレン
基またはヒドロキシ置換アルキレン基を示し、X
は陰イオンを示す。) で示されるビニル単量体、または一般式()で
示される単量体と該単量体と共重合し得る他の水
溶性ビニル単量体との混合物の5〜70重量%水溶
液を重合して得られるカチオン性水溶性重合体
を、水と共沸する分散媒に懸濁して、該重合体に
含まれる水と分散媒との共沸蒸留を行い、水を系
外に排出することにより該重合体を脱水する方法
において、水に不溶で分散媒に可溶なセルロース
エステルまたはエーテルの存在下、共沸蒸留を行
うことを特徴とするカチオン性水溶性重合体の脱
水方法に存する。 以下更に詳しく本発明を説明する。 本発明のジアルキルアミノアルキル(メタ)ア
クリレートの中和塩または4級化物は次の一般式
() (式中R1は水素原子またはメチル基を示し、R2
びR3は同一でもよく、炭素数1〜4の直鎖また
は分枝アルキル基を示し、R4は水素原子、炭素
数1〜8の直鎖、または分枝アルキル基、炭素数
1〜4のヒドロキシ置換アルキル基、またはベン
ジル基を示し、Yは炭素数2〜4のアルキレン基
またはヒドロキシ置換アルキレン基を示し、X
はCl、Brなどのハロゲンイオン、硫酸イオン、
硝酸イオン、リン酸イオン、カルボン酸イオン、
スルホン酸イオン、炭素数1〜8のアルキル基を
有するアルキル硫酸イオンなどの陰イオンを示
す。) で示されるビニル単量体である。たとえば、ジメ
チルアミノエチルアクリレート、ジメチルアミノ
エチルメタクリレート、ジエチルアミノエチルア
クリレート、ジエチルアミノエチルメタクリレー
ト、ジブチルアミノエチルアクリレート、ジブチ
ルアミノエチルメタクリレートなどと塩酸、硫
酸、硝酸、リン酸、酢酸、プロピオン酸、ベンゼ
ンスルホン酸などの酸との中和塩、およびβ−メ
タクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウ
ムクロライド、β−メタクリロイルオキシエチル
トリメチルアンモニウムメチルサルフエート、β
−メタクリロイルオキシエチルジメチルエチルア
ンモニウムブロマイド、β−メタクリロイルオキ
シエチルジメチルエチルアンモニウムモノエチル
サルフエート、β−メタクリロイルオキシエチル
ジメチルベンジルアンモニウムクロライド、β−
アクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウ
ムクロライド、β−アクリロイルオキシエチルト
リエチルアンモニウムブロマイド、2−ヒドロキ
シ−3−メタクリロイルオキシプロピルトリメチ
ルアンモニウムクロライドなどの4級化物が挙げ
られる。 本発明の対象となるカチオン性水溶性重合体は
一般式()で示されるビニル単量体の単独重合
体、または一般式()で示されるビニル単量体
と、これと共重合し得る他のビニル単量体との重
合体である。共重合体としては例えば一般式
()で示されるビニル化合物を少なくとも5モ
ル%以上含むアクリルアミド、メタクリルアミド
等の水溶性ビニル単量体との共重合体が挙げられ
る。 共沸蒸留に供する重合体は、公知の水溶液重
合、懸濁重合のいずれの方法で得られたものでも
よいが、単量体水溶液濃度5〜70重量%のものを
重合して得られる含水量95〜30重量%の重合体が
好適に用いられる。含水量が30重量%より少ない
重合体は、既にそのままで十分に粘着性が少く、
さらに共沸蒸留を行うことにより脱水を施しても
特に利点はない。 共沸蒸留による脱水時に分散安定剤として用い
るセルロースエステルまたはエーテルとしては水
に溶解しないセルロースの誘導体であるセルロー
スアセテート、セルロースプロピオネート、セル
ロースブチレート、セルロースアセテートブチレ
ート、セルロースアセテートフタレート、エチル
セルロース、エチルヒドロキシエチルセルロー
ス、ベンジルセルロースなどが挙げられるが特に
セルロースアセテートブチレート、エチルセルロ
ース、エチルヒドロキシエチルセルロースが好ま
しい。 分散安定剤の使用量は重合体を分散する分散媒
に対して0.05〜10重量%好ましくは0.5〜5重量
%である。 重合体を分散する分散媒は、上記の分散安定剤
を溶解し、かつ水と共沸する化合物が用いられ
る。具体的には、ケトン、エステル、ハロゲン化
アルキル、芳香族炭化水素、ハロゲン化芳香族炭
化水素、脂環式化合物、エーテル、アルコール、
沸点65〜250℃の鎖状飽和炭化水素等が挙げら
れ、使用する分散安定剤により、適宜選択され
る。 ケトンとしては総和炭素数4〜8の脂肪族ケト
ンおよび総和炭素数8〜10の芳香族ケトンであ
る。具体的にはメチルエチルケトン、メチルイソ
ブチルケトン、シクロヘキサノン、メチルアミル
ケトン、ヘキシルメチルケトン、アセトフエノン
等が挙げられる。 エステルとしては炭素数1〜8の脂肪酸または
炭素数7〜8の芳香族カルボン酸と、炭素数1〜
8のアルカノールまたはアルコキシ置換アルカノ
ールとのエステルである。具体的には酢酸メチ
ル、酢酸エチル、酢酸−n−ブチル、酢酸ベンジ
ル、メトキシアセテート、カプロン酸メチル、安
息香酸メチル、ジエチルフタレート等が挙げられ
る。 ハロゲン化アルキルとしては炭素数2〜4のハ
ロゲン化アルキルである。具体的には四塩化炭
素、1・2−ジクロロエタン、1・1・2−トリ
クロロエタン、ペンタクロロエタン、1・2−ジ
クロロプロパン、1・2−ジクロロエタン、1・
2−ジブロモエタン等が挙げられる。 芳香族炭化水素及びハロゲン化芳香族炭化水素
としては、炭素数6〜8の化合物であり、具体的
にはベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベン
ゼン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、ブロ
モベンゼン、ジブロモベンゼン等が挙げられる。 脂環式化合物としては、炭素数6〜10の脂環式
炭化水素あるいはアルキル置換脂環式炭化水素で
あり、具体的にはシクロヘキサン、シクロヘプタ
ン、メチルシクロヘキサン、シクロオクタン、デ
カリン等が挙げられる。 エーテルとしては総和炭素数4〜8の直鎖ある
いは環状エーテルであり、具体的にはジ−n−プ
ロピルエーテル、ジ−n−ブチルエーテル、テト
ラヒドロフラン、ジオキサン、ジエチレングリコ
ールジメチルエーテル等が挙げられる。 アルコールとしては、炭素数2〜8のアルカノ
ールまたはアルコキシ置換アルカノールであり、
具体的にはエタノール、n−プロパノール、n−
ブタノール、n−オクタノール、メトキシエタノ
ール、エトキシエタノール、ブトキシエタノー
ル、ジエチレングリコールノモメチルエーテル等
が挙げられる。 重合体を分散する分散媒は分散安定剤を溶解
し、かつ水と共沸する化合物による単一化合物を
使用するのが取扱い上好ましいが、必要に応じて
他の分散媒を混合して用いることができる。この
場合水との共沸は混合分散媒−水系の多成分共沸
系になる場合と、分散媒のすくなくとも1成分が
水と共沸する場合があるが、いずれにおいても共
沸蒸留操作を遂行することが可能である。 分散媒は分散安定剤が不溶化しやすい状態にな
るものを選択するのが好ましい。具体的には水に
不溶性のセルロースエステルまたはエーテルを良
く膨潤する溶媒にセルロースエステルまたはエー
テルを良く溶解する化合物を混合し、分散安定剤
を可溶化して用いる方法と、水に不溶性のセルロ
ースエステルまたはエーテルを室温において良く
膨潤する溶媒中に加熱条件下分散安定剤を溶解し
て用いる方法がある。 たとえばセルロースエステルまたはエーテル、
とりわけセルロースアセテートブチレートをよく
溶解するエステル、ケトン、ハロゲン化アルキル
などとセルロースアセテートブチレートをよく膨
潤する化合物である芳香族炭化水素またはハロゲ
ン化芳香族炭化水素を混合して分散媒として用い
ると分散安定性が向上する。エステル、ケトン、
ハロゲン化アルキルなどのセルロースエステルま
たはエーテルを溶解する化合物に混合される芳香
族炭化水素またはハロゲン化芳香族炭化水素など
の芳香族炭化水素系化合物の量は分散安定剤の溶
解性により異なるが、水に不溶性のセルロースエ
ステルまたはエーテルを不溶化しない範囲で最大
限に添加した時に最も良い分散条件が得られる。
具体的にはエステル、ケトンおよびハロゲン化ア
ルキルなどの化合物から選ばれる1種または2種
の化合物に対する芳香族炭化水素系化合物の重量
比は以下のような範囲で決定するのが好ましい。 n>x≧n/3好ましくはn>x≧n/2 ここでxはエステル、ケトン、ハロゲン化アル
キルなどのセルロースエステルまたはエーテルを
溶解する化合物から選ばれる1種または2種以上
の化合物の使用量に対する芳香族炭化水素系化合
物の使用量の重量比。nは分散安定剤であるセル
ロースエステルまたはエーテルが不溶化し始める
ときのxの値を示す。ここで不溶化とはセルロー
スエステルまたはエーテルの析出が肉眼で観察で
きる状態をいう。 比較的非極性化合物に可溶であるセルロースエ
ステルまたはエーテルを用いる場合は溶解性の温
度依存性が大きいため、共沸蒸留中の分散安定性
を良くするためには混合分散媒系を用いるより
も、分散安定剤が室温で不溶、共沸蒸留温度で可
溶であるような分散媒を用いるのが良い。 例えば、エトキシ基重量が47〜50%であるエチ
ルセルロースは、エステル、ケトン、ハロゲン化
アルキルの他、芳香族炭化水素によく溶解する
が、室温において脂環式化合物に不溶であり加熱
条件下では溶解するので、加熱条件下脂環式化合
物に溶解することにより、分散安定性良好な分散
系を調整できる。具体的には55℃以上で重合体を
分散した後共沸蒸留すれば良い。このようなエチ
ルセルロースを用いた場合セルロースエステルま
たはエーテルを溶解する化合物は分散安定性を向
上するよりも分散安定性良好な温度範囲を下げる
目的で適宜加えるのが良い。このようなエチルセ
ルロースを溶解する化合物として用いられる化合
物は芳香族炭化水素、ハロゲン化芳香族炭化水
素、エステル、ケトン、ハロゲン化アルキル、エ
ーテル、アルコールなどである。 上述のエチルセルロースには、分散媒として芳
香族炭化水素またはハロゲン化芳香族炭化水素の
単一分散媒を用いることもできるが分散安定性が
やや不充分である。 脂環式化合物に対して芳香族炭化水素化合物ま
たはハロゲン化芳香族炭化水素を混合して用いる
場合はこれらを脂環式炭化水素に対し4倍以内好
ましくは2倍以内の重量の範囲で添加して用いる
のが良い。脂環式化合物にエステル、ケトン、ハ
ロゲン化アルキルを混合して用いる場合脂環式化
合物に対して2倍以内、好ましくは1.5倍以内の
重量の範囲で添加して用いるのが良い。さらに脂
環式化合物にエーテル、アルコールなどを混合す
る場合脂環式化合物に対して0.3倍以内、好まし
くは0.2倍以内の重量の範囲で添加して用いるの
が良い。 またアルカリセルロースをエチレンオキサイド
及びエチルクロライドと反応させて得られるエチ
ルヒドロキシエチルセルロースは非常に広範囲の
有機溶媒に可溶であるという性質を有する化合物
であり特に沸点35〜400℃の鎖状飽和炭化水素を
用いると分散安定性が良い。エチルヒドロキシエ
チルセルロースは室温において鎖状飽和炭化水素
に溶解しないが沸点35〜180℃の範囲の鎖状飽和
炭化水素に加熱条件下溶解するのでこの鎖状飽和
炭化水素を単独で用いる場合は55℃以上で重合体
を分散すれば分散安定性の良好な条件が得られ共
沸脱水に供することができる。またこのような場
合必要に応じ圧力を調節して加熱しても良い。分
散媒である鎖状飽和炭化水素の沸点が高くなるに
従つてエチルヒドロキシエチルセルロースを溶解
する温度が高くなり沸点180℃以上の分散媒にな
ると100℃に熱しても溶解しにくくなるので鎖状
飽和炭化水素単独で用いる場合は沸点35〜180℃
のものを用いるのが好ましい。 一方鎖状飽和炭化水素にエチルヒドロキシエチ
ルセルロースを室温において溶解する化合物を混
合すれば沸点35〜400℃の範囲のいかなる鎖状飽
和炭化水素も分散媒として使用することができ
る。エチルヒドロキシエチルセルロースを室温で
溶解する化合物としては、エステル、ケトン、ハ
ロゲン化アルキル、エーテル、アルコール、芳香
族炭化水素、ハロゲン化芳香族炭化水素、脂環式
化合物等のいずれでもよい。沸点35〜180℃の鎖
状飽和炭化水素にエチルヒドロキシエチルセルロ
ースを溶解する化合物を混合すれば室温において
も分散安定性の良い条件が得られる。また、沸点
180〜400℃の鎖状飽和炭化水素にエチルヒドロキ
シエチルセルロースを溶解する化合物を混合すれ
ば、混合する量により、室温あるいは加熱条件下
において分散安定性の良い条件が得られる。 エチルヒドロキシエチルセルロースを用いる場
合、分散媒として、鎖状飽和炭化水素にエチルヒ
ドロキシエチルセルロースを溶解する化合物を混
合して分散剤とする場合以下に示すような範囲で
混合するのが良い。鎖状飽和炭化水素に混合され
るエステル、ケトン、ハロゲン化アルキル、エー
テルおよびアルコールは、鎖状飽和炭化水素の重
量に対して0.3倍以内の範囲で用いるのが良い。
鎖状飽和炭化水素に混合される芳香族炭化水素お
よびハロゲン化芳香族炭化水素は、鎖状飽和炭化
水素の重量に対して等量までの範囲で用いるのが
よい。鎖状飽和炭化水素に混合される脂環式炭化
水素の量は鎖状飽和炭化水素の重量に対して10倍
以内の範囲で用いるのが良い。上述の範囲以上に
添加すると分散安定性が悪くなる傾向にある。加
熱条件下エチルヒドロキシエチルセルロースを溶
解して分散媒として用いるか他の分散媒と混合し
て用いられる沸点35〜180℃の鎖状飽和炭化水素
としては、直鎖または分枝の飽和炭化水素で、具
体的にはペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタ
ン、ノナン、デカンなどである。他の溶媒と混合
して分散媒として用いる沸点180〜400℃の鎖状飽
和炭化水素としては、ウンデカン、ドデカン、テ
トラデカン、オクタデカン、テトラコサン、ペン
タトリアコサンなどが挙げられる。また、沸点35
〜180℃の鎖状の飽和炭化水素を含有する石油の
各留分も上記の飽和炭化水素と同様に用いられ
る。鎖状の飽和炭化水素の純度が高い場合は鎖状
飽和炭化水素と同じ性質を示し、芳香族炭化水素
及び脂環式化合物を含む場合は、鎖状飽和炭化水
素にこれらの化合物を混合して分散媒とした場合
と同様の性質を示す。分散媒として用いられる石
油留分としては、石油エーテル、リグロイン、ケ
ロシン、流動パラフインなどである。 分散媒の沸点は単一系の分散媒の場合通常70〜
150℃の範囲のものが使用されるが2種の化合物
を混合する場合少なくとも1方が沸点70〜150℃
の範囲であれば良い。150℃より高沸点の化合物
を分散媒として用いた場合は共沸蒸留後150℃以
下の溶剤で洗浄するのが良い。分散媒の使用量は
重合物に対して0.5倍から10倍好ましくは1倍か
ら5倍の重量の範囲で用いられる。 共沸蒸留に供するために分散媒中に重合体含水
物を供給する方法としては種々の方法を用いるこ
とができる。水重合法で得られる重合体含水物を
懸濁する場合重合体含水物に流動性があるときに
はセルロースエステルまたはエーテルを溶解した
分散媒中に重合体含水物を加えて撹拌するだけで
よいが重合体含水物が固体状であるときはあらか
じめ粉砕しておくことが必要である。単量体水溶
液に溶解しない分散媒中で非イオン系乳化剤の存
在下一般式()で示される化合物を含む単量体
水溶液を重合して得られる粒径0.01m/m以上の
重合体含水物が分散している懸濁液を用いる場合
は、重合中または重合終了後、分散媒中にセルロ
ースエステルまたはエーテルを添加し、必要によ
り新たに分散媒を添加して共沸蒸留を行うことが
できる。最も有利な方法としては、単量体5〜70
重量%、好ましくは20〜70重量%水溶液を、上述
した共沸蒸留に使用する分散媒及び分散安定剤を
使用して、撹拌分散しながら重合を行えば、重合
後そのまま、あるいは必要に応じ重合終了時に分
散媒、あるいは分散安定剤を追加するのみでひき
つづき共沸蒸留を行うことができる。この場合、
重合時の油中水滴型の分散力を適宜加減して、粒
径0.05〜2mm程度のビーズ状重合体が得られるよ
うにすれば、取り扱い及び溶解性の優れた重合体
を得ることができる。また驚くべきことに本発明
方法を使用すればビーズ重合体中の水を除去した
後も重合により得られた時の粒径のまま変化のな
い、安定した製品を得ることができるのである。 以上述べたように本発明によれば、特定の分散
安定剤を使用して分散媒−水系の共沸蒸留を行え
ば、溶解性の良い極めて高分子量のカチオン性水
溶性重合体を効率よく固体状で得ることができ
る。 次に実施例により本発明を具体的に説明する。 なお、実施例及び表中で用いる各略号は以下の
内容を示す。 DMAEMA・MC;β−メタクリロイルオキシエ
チルトリメチルアンモニウムクロライド DMAEMA・MS;β−メタクリロイルオキシエ
チルトリメチルアンモニウムメチルサルフエー
ト DMAEMA・1/2H2SO4;ジメチルアミノエチル
メタクリレートの硫酸塩 (1%水溶液のPHは6であつた) DEAEA・EB;β−アクロイルオキシエチルト
ルエチルアンモニウムブロマイド AAM;アクリルアミド また実施例、比較例中のセルロースエステルま
たはエーテルとしては次のものを用いた。 セルロースアセテートブチレート イーストマンコダツク社製 CAB171−40(ア
セチル基29.5重量% ブチリル基17重量%) イーストマンコダツク社製 CAB381−20(ア
セチル基37重量% ブチリル基13重量%) エチルセルロース ダウケミカル社製 ETHOCEL STD−100
(エトキシ基48〜49.5重量%) ハーキユリーズ社製 エチルセルロースN−
200(エトキシ基47.5〜49.0重量%) エチルヒドロキシエチルセルロース ハーキユリーズ社製 EHEC−Low 重合体の還元粘度(ηsp/c)は、25℃の1N食
塩水に重合体を溶解し、0.1重量%溶液とし、オ
ストワルド粘度計によりT0=30.0として測定した
値である。 実施例 1 共沸蒸留装置、窒素導入管、およびSUS製の撹
拌翼を備えた1のセパラブルフラスコに2−ヒ
ドロキシ−3−メタクリロイルオキシプロピルト
リメチルアンモニウムクロライドの10%水溶液
200gを導入する。反応器内に窒素ガスを通じて
脱酸素したのち2gの10%過硫酸カリウムを加え
て撹拌しつつ昇温し窒素ガス雰囲気中で60℃にて
5時間保温した。 200gのトルエンと200gの酢酸エチルの混合分
散媒系に8gのセルロースアセテートブチレート
(アセチル基29.5重量%、ブチリル基17重量%)
を溶解する。この溶液を反応器内に導入し、撹拌
して生成した含水重合物を懸濁する。200r.p.m.
の撹拌速度で撹拌しつつ90℃の湯浴で加熱し、分
散媒−水系の共沸蒸留を行い、水分を分離した。
約180c.c.の水分を除去したのち冷却し、生成物を
過し、分散媒を乾燥すると20gの粒径0.1〜1.2
m/mである固体ビーズ状の重合体が得られた。
重合体の還元粘度は0.70であつた。 実施例 2〜7 冷却管、温度計、窒素導入管、滴下ロートおよ
びsus製のイカリ型撹拌翼を備えた1のセパラ
ブルフラスコに180gの酢酸エチルを導入する。
次いで7.2gのセルロースアセテートブチレート
(アセチル基29.5重量%、ブチリル基17重量%)
を加えて溶解したのち、180gのトルエンを加え
て均一になるまで撹拌する(重量比x=1、n=
2)。滴下ロート中に表−1に示す単量体水溶液
240gと2・2′−アゾビス−2−アミジノプロパ
ン塩酸塩の10%溶液2.4gを導入する。反応器と
滴下ロート中に窒素ガスを通じて脱酸素する。し
かるのち100〜120r.p.mの撹拌条件下滴下ロート
中の単量体水溶液を導入し120〜150r.p.mの撹拌
条件下昇温する。窒素雰囲気中撹拌しつつ50℃に
て3時間保温する。ついで窒素の導入を止め、冷
却管を外し、共沸蒸留装置を備える。浴温を90〜
93℃に保温し、共沸蒸留により水を除去する。 水の留出がほとんどなくなつたのち冷却し、生
成物を別し分散媒を乾燥すると均一な固体ビー
ズ状のポリマーが得られた。共沸脱水時に反応器
へのポリマーの付着およびポリマーの粒子の付着
はほとんどなかつた。 粒径は0.1m/m〜1.0m/mのものが95重量%以
上で歩留は94%以上であつた。結果を表−1に示
す。
【表】 実施例8〜13、比較例1〜2 冷却管、温度計、窒素導入管、滴下ロート、及
び弗素樹脂製撹拌翼を備えた200c.c.のセパラブル
フラスコに表−2に示す分散剤3gを、同じく表
−2に示す分散媒100gに溶解した溶液を導入す
る。単量体としてDMAEMA・MC(10モル%)、
AAM(90モル%)の混合比の単量体の40%水溶
液50gを用いて実施例2と同様の操作を施した。
結果を表−2に示す。
【表】 実施例10〜13は60℃で分散安定剤を溶解後、撹
拌しつつ単量体水溶液を分散して重合した。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 下記一般式() (式中R1は水素原子またはメチル基を示し、R2
    びR3は同一でもよく、炭素数1〜4の直鎖また
    は分枝アルキル基を示し、R4は水素原子、炭素
    数1〜8の直鎖または分枝アルキル基、炭素数1
    〜4のヒドロキシ置換アルキル基、またはベンジ
    ル基を示し、Yは炭素数2〜4のアルキレン基ま
    たはヒドロキシ置換アルキレン基を示し、Xは
    陰イオンを示す。)で示されるビニル単量体、ま
    たは一般式()で示されるビニル単量体と、該
    単量体と共重合し得る他の水溶性ビニル単量体と
    の混合物の5〜70重量%水溶液を重合して得られ
    るカチオン性水溶性重合体を、水と共沸する分散
    媒に懸濁して、該重合体に含まれる水と分散媒と
    の共沸蒸留を行い、水を系外に排出することによ
    り該重合体を脱水する方法において、水に不溶で
    分散媒に可溶なセルロースエステルまたはエーテ
    ルの存在下、共沸蒸留を行うことを特徴とするカ
    チオン性水溶性重合体の脱水方法。 2 特許請求の範囲第1項記載のカチオン性水溶
    性重合体の脱水方法において、一般式()で示
    されるビニル単量体、または一般式()で示さ
    れる単量体と、該単量体と共重合し得る他の水溶
    性ビニル単量体との混合物の5〜70重量%水溶液
    を、分散媒の存在下、撹拌しつつ重合して製造し
    た粒径0.05〜2mmのビーズ状カチオン性水溶性重
    合体を共沸蒸留に供することを特徴とするカチオ
    ン性水溶性重合体の脱水方法。
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