JPS6152522B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、曲間センシングによつてオートプレ
イするレコードプレーヤに関する。

従来レコードプレーヤにおけるオートプレイの
手段として、サブアームによる曲間あるいはオー
トカツトの位置を検出する方法、演奏地点までへ
のトーンアーム動作中の曲間を検出する方法など
がある。

しかしこれら従来の方法においては、前者はサ
ブアームと再生用トーンアームとの間の相対関係
の維持やデザイン的な点で制約があり、また後者
においては遂次検出となるため信号処理が簡単で
なく制御回路が複雑となる欠点がある。

そこで本発明は、上記従来の欠点にかんがみサ
ブアームを設けることなく、トーンアームの必然
的動作の中で、演奏するレコードの曲間を、トー
ンアームがレコード円盤をその外周からその中心
迄と中心から他の外周側に至る迄の２回検出し、
この２回の検出値を比較することによつて精度が
高く動作の確実なオートプレイをするレコードプ
レーヤを提供することを目的としている。

以下本発明の実施例を実施例につき図面によつ
て詳細に説明する。

先づ第１図によつてトーンアームの機構につい
て説明する。ターンテーブル１は円板軸２を軸心
として水平に回転しうる。ヘツドシエル３および
カウンタウエイト４が装着されたトーンアーム５
は中心軸６を軸心として水平に回動しうるように
なつており、通常のレコードプレーヤにおけるレ
スト位置にある（すなわち第１図においてターン
テーブル１の右側）アームレスト７上に係止しう
るようになつている。この場合トーンアーム５が
アームレスト７上に係止された位置を第２の保留
位置とする。本実施例においては従来のトーン
アーム５の係止される第２の保留位置からヘツ
ドシエル３の針先（図示せず）が針先軌跡８（二
点鎖線で示す）にそつて移動しターンテーブル１
を通過して第２の保留位置と円板軸２に対して
ほぼ対称的な位置にある第１の保留位置まで回
動しうるようになつている。すなわちヘツドシエ
ル３′、カウンタウエイト４′、トーンアーム
５′、第２のアームレスト７′に示された位置まで
トーンアーム機構が回動しうるようになつてお
り、演奏休止中はアームレスト７′上に係止され
るようになつている。

第２図は本発明に使用するヘツドシエル３の拡
大斜視図で下方より眺めたものを示し、カートリ
ツジ９の取付位置より先端に発光素子１０、受光
素子１１を配置し、発光素子１０の発射光線ａが
レコード円盤（図示せず）上面に投射され、その
反射光ｂが受光素子１１に入射されるようにヘツ
ドシエル３に取付けてあり、発射光線ａがレコー
ド円盤に投射される位置がカートリツジ９の針先
と一定関係にあるように曲間センサー部が構成さ
れている。

第３図は本発明のレコードプレーヤのオートプ
レー制御回路を示し、スタート釦１２の押下によ
りセツト状態となり、アームレスト７の上にトー
ンアーム５が係止されたことによりリセツト状態
となるフリツプフロツプ１３の出力によりアーム
駆動装置１４を動作させ、同時に第１の記憶装置
１５を制御するように接続され、また前述の発光
素子１０と受光素子１１によつて構成された曲間
センサー１６からの出力が第１の記憶装置１５に
入力されている。同時に第２の記憶装置１７にも
フリツプフロツプ１３の出力と曲間センサー１６
の出力が入力されるようになつている。上記にお
いて第１の記憶装置１５はトーンアーム５が第１
の保留位置からレコード円盤の中心を通過する
迄のレコード円盤上の曲間を記憶し、第２の記憶
装置１７はレコード円盤の中心から第２の保留位
置にいたる迄のレコード円盤上の曲間を記憶す
るように回路構成されている。従つて、レコード
円盤に記憶された曲から考えれば同一曲間を異つ
た位置で２回記憶するようになつている。

操作部１８によつて設定された演奏順序を示す
指令が自動演奏装置１９に入力され、自動演奏装
置１９の出力はアーム駆動装置１４に入力され、
第１の記憶装置１５の出力と第２の記憶装置１７
の出力はそれぞれ比較器２０のそれぞれの比較端
子に入力されていて、第１の記憶装置15の出力と
第２の記憶装置１７の出力が不一致のとき比較器
２０の出力が発生してアラーム２１を鳴らすよう
になつている。また第１の記憶装置１５の出力は
分岐されて自動演奏装置１９の制御端子１９ａに
入力されている。

以上のように構成された本実施例のレコードプ
レーヤの動作について説明すると、まずトーンア
ーム５を第１の保留位置にアームレスト７′に
よつて係止しておき、演奏を希望するレコード盤
をターンテーブル１に載置後、演奏開始を指示す
るスタート釦１２を押下すると、アーム駆動装置
１４がフリツプフロツプ１３のセツト状態にある
ことによつて動作して、トーンアーム５が第１の
保留位置から第２の保留位置に向つて、停止
状態にあるレコード円盤上を移動する。この移動
中にヘツドシエル３内に設けられた曲間センサー
１６によつてレコード円盤面上の録音帯と曲間無
音帯における反射光ｂの受光量の差を検出し、曲
間位置を認知することができる。この場合トーン
アーム５が第１の保留位置からレコード盤面上
を第１図に示すトーンアーム位置３０′，２０′，
１０′を径過して円盤中心位置０迄移動する間
に、レコード盤面上の曲間位置とトーンアーム回
動角度を第１の記憶装置１５に記憶させる。更に
前記円盤中心位置０から更にトーンアーム位置１
０，２０，３０と移動しレコード円盤端に至るま
での間に、前記レコード盤面上と同じ曲間位置を
検出し第２の記憶装置１７に前記曲間位置とトー
ンアーム５の回動角度を記憶させる。上記におい
て第１の記憶装置１５と第２の記憶装置１７の記
憶値に差があつた場合はその両者の出力の差によ
り比較器２０が出力してアラーム２１を鳴動させ
曲間位置検出が不完全であつたことを知らせるよ
うになつており、この場合レコード盤の置きなお
し等操作を始めからやりなおせばよい。

次に上記操作によつてアラーム２１が鳴動しな
い時は前記曲間位置の検出が確実に行われたもの
として、操作部１８によつて設定された演奏順序
の指令と第１の記憶装置１５に記憶された前記曲
間位置を示す信号とが自動演奏装置１９によつて
演算され、その出力がアーム駆動装置１４を動作
させトーンアーム５を第２の保留位置からレコ
ード盤上に移動し降下して希望の順序に演奏した
り、リピート、オートカツト等のオートプレイを
行う。

以上において、曲間センサー１６を構成する発
光素子１０、受光素子１１の配置を第４図に示す
ようにカートリツジ９の位置すなわち針先と中心
軸６を結ぶ線ｌから例えば角度θだけ偏位した線
l′においてもよく、この場合曲間記憶位置を角度
θだけ補正して第１の記憶装置１５および第２の
記憶装置１７に記憶させればよい。

以上のように本発明によれば、演奏開始に当り
通常のレコードプレーヤのレスト位置にトーンア
ームをセツトさせる際に演奏レコードの曲間情報
を予め記憶してオートプレー動作をさせているか
ら、自動演奏中に曲間を逐次記憶する方式よりも
回路構成が簡単になり、またトーンアームの演奏
休止中の位置をターンテーブルの後方に配置して
あるから、レコード円盤の載せ替えの際邪魔にな
らず、更に演奏開始直前にトーンアームを演奏休
止中の位置から通常のレスト位置にセツトすると
いう必然動作中に曲間が２回検出され、かつこの
２回の検出位置が不一致のときブザーが鳴るよう
になつて検出が不確実であることを警告するよう
になつているから取扱が容易かつ動作が確実であ
る。

【図面の簡単な説明】

図面はいずれも本発明を説明するもので、第１
図はトーンアームの動きとターンテーブルの関係
を示すプレーヤ部の平面略図、第２図はヘツドシ
エルの拡大斜視図、第３図はオートプレー制御回
路のブロツク図、第４図はヘツドシエルの他の実
施例を示す斜視図である。 １……ターンテーブル、５……トーンアーム、
７，７′……アームレスト、１５……第１の記憶
装置、１６……曲間センサー、１７……第２の記
憶装置、２０……比較器、２１……アラーム、
……第１の保留位置、……第２の保留位置。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ ターンテーブルを水平方向にはさんで演奏休
   止中にトーンアームが係止される第１の保留位置
   と、演奏開始前にトーンアームが位置される第２
   の保留位置とを設け、演奏開始に先だち前記トー
   ンアームを第１の保留位置から第２の保留位置に
   移動させ、該第２の保留位置からターンテーブル
   上にトーンアームを移動し降下させて演奏を開始
   するように成すと共に、前記第１の保留位置から
   第２の保留位置へのトーンアームの移動の過程に
   おいてレコード盤面上の曲間位置を第１の保留位
   置と前記レコード盤の中心との間と、前記中心か
   ら第２の保留位置までの間の２回にわたつて検出
   記憶し、前記２回にわたつて検出記憶した値を比
   較することによつて曲間位置が確実に検出された
   か否かを報知するオートプレイ動作をするレコー
   ドプレーヤ。