JPS6151164B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は外ねじ付部材を受け入れる締め具に関
し、特に回転しないで挿入された外ねじ付締め具
を受け入れかつ、長手方向に保持する自動保持式
締め具に関する。

回転しないで挿入される外ねじ締め具を受け入
れかつ、長手方向に保持する自動保持式締め具は
従来、よく知られている。従来の装置の最も適し
た例としては、本発明の譲渡人に譲渡されている
ヨセフ・Ｈ・バスカート氏の米国特許第3952475
号に説明されているものである。全て他の従来の
装置は、複雑で、製造費が高くつき、締め具が長
手方向に抜けることに対する防止効果が比較的弱
いという欠点があつた。

更に、引用した締め具を含む従来の締め具は、
電気接合箱のような製品の製造時に遭遇するよう
な反復組立操作に於て、装着構造体へ前方から挿
入したとき、長手方向に動かず、かつ回転しない
ことが非常に望ましいとされているが、そのよう
な保持がなされなかつた。

従来の締め具で引用した欠点に即応して、本発
明の目的は外ねじ付締め具を回転しないで長手方
向に挿入することを可能にし、それが回転しない
で長手方向に抜けることを防ぐようになつた簡単
で安く作ることが出来る自動保持式締め具を提供
することである。

本発明のもう１つの目的は従来の装置に比べ
て、結合したとき、長手方向に抜けることに対す
る抵抗を改善した締め具を提供することである。

本発明のもう１つの目的は装着面に前部から挿
入する際、回転及び長手方向の自動保持を可能に
するように形造られた締め具を提供することであ
る。

これらの目的や他の目的及び特徴は添付図面に
関連して説明された次の詳細な説明を続む時、こ
の技術に熟達した人々にとつて明らかとなるであ
ろう。

ここで、図面、特にはじめに第２図に参照する
とわかるように、改良型締め具１０は、スタンピ
ング法又はその関連法のように、ばねシートメタ
ルのような弾性材で形成される一体化したほぼ円
筒形構造として形成されている。

説明が進むにたがつて、頂部、底部または左
側、右側のように位置への参照があるが、それは
第１図に説明されている向きであることを注意し
ておく。

改良型締め具１０は頂部の締め具受入れ部分１
２と、側部の長手方向保持部分１４と、側部の案
内部分１６と、底部の底部締め具保持部分１８と
を有する。

締め具受入れ部分１２は第２，５図に最もよく
示すように平坦でほぼ矩形であり、１図にねじ２
２として示されている外ねじ付締め具をゆるく受
入れるようなサイズに作られ、クリアランス穴２
０のような、中央部の締め具受入れ用貫通穴２０
を有する。以下締め具受入れ貫通穴２０をクリア
ランス穴２０と記す。

長手方向保持部分１４はクリアランス穴２０の
中心軸に平行に締め具受入れ部分１２から下方へ
伸長する。締め具１０全体ははじめには事実上、
平板の打抜き（フラツトスタンピング）として形
成され、締め具受入れ部分１２、長手方向保持部
分１４、案内部分１６、底部締め具保持部分１８
の全部が事実上、同一平面に位置し、次に、れら
の種々の部分は事実上、図面に示す形に折り曲げ
られる。最初のスタンピング操作中、種々の締め
具部分の交線の近くは、次の折り曲げで容易に最
終の形にすることができるような半径をもたせて
形成される。また、スタンピング操作中、長手方
向保持部分１４の外面１５はクリアランス穴２０
の中心軸のまわりに半円形をつくるように形成さ
れ、半径方向外向きに伸長する突出部２６は長手
方向保持部分１４の下端部に形成されている。本
実施例では突出部２６はかえり部分を形成してい
る。以下、突出部２６をかえり部分２６と記す。

案内部分１６は締め具入れ部分１２から下方へ
伸長し、折曲げ可能にする半径をもち、半円形外
面１７を形成するように、長手方向保持部分１４
と同様に形成される。その案内部分１６は更に、
それが底部締め具保持部分１８との折り曲げによ
る交差が生ずる下端部付近ではその半径は種々の
値をとる。

底部締め具保持部分１８は、クリアランス穴２
０と締め具との中心軸に対して約30〜50゜の鋭角
をつくるように上方に傾斜したほぼ平坦なプレー
トとして形成され、締め具係止用穴（ねじ受入れ
穴）３６を有する。その自由端はねじ受入れ穴３
６を横切る面の位置で約６゜だけ下方に屈曲す
る。

ここで第１，２図を参照すれば、本発明の締め
具１０は、カバープレート４２を保持するため
に、電気接続箱４０内に示されている。その締め
具１０はその箱４０に形成されたフランジ４６に
支承され、フランジ４６を通つて形成された穴４
４のような開口に挿入することによつて取付けら
れている。特許請求の範囲に記載されている支承
部材は、本実施例ではフランジ４６である。かえ
り部分２６のテーパーがついている先端の縁の部
分２６ａは穴４４内への挿入を容易にし、長手方
向保持部分１４は、かえり部分の尾部の縁の部分
２６ｂがフランジ４６の下面４８をこえるまで弾
力的に内方へ変形する。それからかえり部分２６
は第１図に示す位置へ外方へスナツプし、そのか
えり部分２６が内方へ押されない限り、締め具１
０が上方へ長手方向に動くのを防ぐ。締め具受入
れ部分１２はフランジ４６に形成された係止用ソ
ケツト５０の一部分内に着座するように肩部１３
が形成されている。肩部１３はそれらが第２図に
示す位置にある時、締め具１０の回転を防ぐ。

締め具１０がそのように位置づけられた時、ね
じ２２はプレート４２のクリアランス穴５２を通
り、締め具１０のクリアランス穴２０を通つて長
手方向へ挿入される。ねじ２２が底部締め具保持
部分１８に到達する時、それはねじの外径に近接
した穴３６の左側（第１図でみて）に接触し、底
部締め具保持部分１８はねじ２２が、穴３６を通
るように半時計方向へ回転する。ねじの外径のピ
ークが穴３６を通つた時、底部締め具保持部分１
８はスナツプして戻り、更に長手方向に挿入する
ことによつて、ねじ２２と底部締め具保持部分１
８との間でラチエツト動作が行われる。

ねじ２２の頭部２２ａがプレート４２の近くに
来る位置までねじ２２が挿入されると、ねじ２２
は、そのねじ山と底部締め具保持部分１８の反対
側の縁部とがかみ合うように通常のように回転さ
れ、それによつて底部締め具保持部分１８はねじ
山のらせん角と一致するように向き、それによつ
てねじと締め具との間に摩擦係止が増大する。ね
じ２２をさらに続けて回転させると、底部締め具
保持部分１８の自由端３８が引つぱられてかえり
部分２６とかみ合い、ねじのねじ山に比較的強い
軸方向の係止力が生じる。本発明の締め具１０は
長手方向に挿入され、次に回転される外ねじ付締
め具の自動ロツクを提供することが判る。

これまで、本発明の締め具１０の１つの実施例
について説明して来たけれども、本発明の範囲と
本旨から離れることなしに、種々の変形がこの技
術に熟達した人々にとつて明らかとなるであろ
う。

【図面の簡単な説明】

第１図は、装着構造体に装着されかつ、外ねじ
付締め具を受入れる本発明の締め具を示す部分横
断面であり、第２図は装着構造体内に備えられた
本発明の締め具の第１図の矢印２−２の方向に見
た平面図であり、第３図は本発明の締め具の正面
図であり、第４図は本発明の締め具の側面図であ
り、第５図は本発明の締め具の平面図である。 １０……締め具、１２……締め具受入れ部分、
１３……肩部、１４……長手方向保持部分、１６
……案内部分、１８……底部締め具保持部分、２
０……クリアランス穴（締め具受入れ用貫通
穴）、２２……ねじ（外ねじ付締め具）、２６……
かえり部分（突出部）、４０……電気接続箱、４
６……フランジ（支承部材）、３６……ねじ受入
れ穴（締め具係止用穴）、５２……プレート４２
のクリアランス穴。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 挿入後、ねじが回転しないで抜けることを防
   ぎ、ねじが回転すると、挿入されたねじとロツク
   して係止し、長手方向へ回転させずに挿入された
   ねじを受入れ保持するための、支承部材４６にあ
   けられた穴へ前方から挿入するのに適した自動ロ
   ツク自動保持式締め具であつて、 前記自動ロツク自動保持式締め具は締め具受入
   れ用貫通穴２０を有する締め具受入れ部分１２
   と、前記締め具受入れ部分１２の一方の側に接続
   され、前記締め具の長手方向軸に平行に伸びる長
   手方向保持部分１４と、前記長手方向保持部分１
   ４の反対側にあつて前記締め具受入れ部分に接続
   されて前記締め具の長手方向軸に平行に伸びる案
   内部分１６と、前記締め具受入れ部分１２の反対
   側の前記案内部分１６の末端に接続された片持梁
   状の底部締め具保持部分１８を含む弾性単体に形
   成され、 前記長手方向保持部分１４、締め具受入れ部分
   １２および案内部分１６は前記長手方向保持部分
   １４、案内部分１６、長手方向軸を通過する平面
   上で概ねＵ字型の断面を形成しており、 前記底部締め具保持部分１８は鋭角で長手方向
   軸と交叉する面内にあつて、その中に前記長手方
   向軸と実質的に一直線に並んだ締め具係止用穴３
   ６を有し、 前記締め具係止用穴３６は、前記ねじのねじ部
   の外径に係止しかつそれを保持することになる対
   向した縁部を有し、 前記長手方向保持部分１４はこの自由端の近く
   に少くとも一つの突出部２６を有し、 前記突出部２６は、前記締め具の長手方向軸か
   ら外方に伸び、前記締め具が前記支承部材４６に
   挿入されるとき、前記支承部材４６の一部と係止
   するように適合され、受入れられたねじの回転締
   めつけは、前記突出部２６が前記長手方向軸の方
   へ動くのを妨げるために前記底部締め具保持部分
   １８の自由端を前記長手方向保持部分１４の自由
   端と係止させるために有効であり、それによつて
   前記締め具を前記支承部材４６に締めつけ、そし
   て底部締め具保持部分１８が長手方向保持部分１
   ４に対して更に動くことを防止し、それによつて
   受入れられたねじと締め具係止用穴３６との間に
   著しい摩擦係止を生じさせる自動ロツク自動保持
   式締め具。 ２ 前記鋭角が約30−50度である特許請求の範囲
   第１項記載の自動ロツク自動保持式締め具。