JPS6146032B2 - - Google Patents

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JPS6146032B2
JPS6146032B2 JP11429479A JP11429479A JPS6146032B2 JP S6146032 B2 JPS6146032 B2 JP S6146032B2 JP 11429479 A JP11429479 A JP 11429479A JP 11429479 A JP11429479 A JP 11429479A JP S6146032 B2 JPS6146032 B2 JP S6146032B2
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dye
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Shuji Imazeki
Akio Kobi
Yasusada Morishita
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Hitachi Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
本発明は電気光学素子に関し、特に特定の色素
を含む液晶組成物を対向する二枚の電極板間に介
在させ、液晶のゲスト・ホスト効果を利用して良
好なカラー表示を可能にした電気光学素子に関す
る。 液晶はその分子配列の状態によりネマチツク、
コレステリツク及びスメクチツク液晶の3種類に
分類される。このうち、ネマチツク液晶では定常
状態においてすべての分子がその長軸方向が互い
に平行である配列をしている。そして液晶分子の
長軸が電気光学素子の容器壁に垂直の場合にはそ
の配列はホメオトロピツクと呼ばれ、平行な場合
にはその配列はホモジニアスと呼ばれる。又、ネ
マチツク液晶は適当な配向処理によりツイストし
た配列をとらせることができる。一方、コレステ
リツク液晶では定常状態において分子はその長軸
方向を互いに平行にして配列しているが、更にこ
の長軸方向と直交する方向に極めて薄い層を形成
し、各層は分子の長軸方向が全体的にみて層を垂
直に貫く軸を中心に順次回転しているような螺旋
構造を示す。このような構造はネマチツク液晶に
光学活性物質を添加することによつても得ること
ができる。こうしたコレステリツク液晶には、そ
の液晶分子の長軸が電界を印加した場合に電界方
向に揃つて、ホメオトロピツク構造のネマチツク
状態になる性質を有するものがある。このような
性質を利用し、液晶セルの電極表面上を、ホモジ
ニアス若しくはホメオトロピツク配向処理するこ
とにより、あるいは、特に配向処理を施すことな
くコレステリツク相からネマチツク相へ、若しく
はネマチツク相からコレステリツク相への相転移
を起こさせて表示する方法が知られている。 一般に液晶表示装置には液晶物質自体の電気光
学的効果を用いるものと、他の混入体との相互作
用の結果生じる電気光学的効果を利用するものと
がある。後者には、例えば、ネマチツク液晶又は
コレステリツク液晶に多色性色素を溶解した液晶
組成物を用いた液晶表示装置がある。 ところで、多色性色素の中には、可視光の吸収
の遷移モーメントの方向が分子の長軸と殆ど平行
で、ゲスト分子として上記液晶物質中に溶解した
とき、色素分子軸が液晶分子軸と同方向に良好に
配列するもののあることが知られている。液晶物
質中に溶解された色素分子の配列状態の程度は後
述するオーダー・パラメーターSで表わすことが
できる。 このような多色性色素を含むネマチツク液晶を
対向する二枚の電極板間に介在させ、これに電圧
を印加すれば、液晶の誘電特性及び流動特性に基
づいて、液晶分子は擾乱運動を起こしたり、ある
いは電場方向に分子整列を起こしたりする。この
とき、色素分子は液晶分子と共働的に運動し、こ
れによつて色素分子の吸収遷移モーメントに方向
変化が誘起され、液晶表示装置の吸収特性に変化
を誘起することが可能となり、電気的制御による
カラー表示装置を構成することができる。このよ
うな現象は「ゲスト・ホスト効果」として広く知
られている。(“GuestHost Interaction in
Nematic Liquid Crystals:A New Electro−
Optic Effect”G.H.Heilmeier,Applied
Physics Letters、1968年8月1日発行、第91ペ
ージ参照。) 又、光学活性物質(旋光性物質)の添加によ
り、螺旋構造を有するに至つたネマチツク液晶又
は、コレステリツク液晶をホスト物質として、こ
れに多色性色素を溶解した場合には、これらのホ
スト物質の有する螺旋構造により、多色性色素の
分子は配列される。このようなゲスト・ホスト物
質の螺旋軸に平行に光が伝播するとき、螺旋分子
配列により楕円二色性が順次誘起される。電界を
加えない場合、ゲスト・ホスト物質は、本来偏光
していない白色入射光を2つの基準モードで伝播
し、それぞれ右まわり左まわりの楕円偏光にな
る。これらのモードを表示する電気ベクトルの向
きはゲスト物質分子の長軸と密接に関係してお
り、入射光の特定の波長領域がゲスト物質によっ
て吸収され、結果としてゲスト・ホスト物質は着
色状態をとる。電界を加えていくと、ゲスト・ホ
スト物質の螺旋構造は巻き戻されて、同一方向の
分子配向(ホメオトロピツク配向)を生ずる。こ
の配列では、入射光はゲスト物質分子によつて殆
ど吸収されず、したがつて、ゲスト・ホスト物質
は透明に見える。(このようなカラー表示法は、
例えば特開昭49−127645号公報に詳しく述べられ
ている。) このようなゲスト・ホスト効果を利用してカラ
ー表示を行なう電気光学素子を、二色性色素とい
う観点から見ると、ある種のアゾ色素、メロシア
ニン色素及びスチリル色素が知られているにすぎ
ず、未だ十分な開発がなされていない。しかる
に、ゲスト・ホスト効果を利用する液晶カラー表
示装置の開発及び実用化は、良好な特性を有する
二色性色素の出現如何にかかつていると言うこと
ができる。 一般に、二色性色素を溶解した液晶を対向する
二枚の電極板間に介在させて、ゲスト・ホスト効
果に基づきカラー表示を行なう型の電気光学素子
においては、二色性色素は、(1)電界の有無に応じ
て大きなコントラストを示すために、オーダー・
パラメーターS(又は二色性比)が大きいこと、
(2)鮮明な色彩を有すること、(3)光、熱、水及び酸
素等に対する安定性が優れていること、(4)液晶に
対する溶解性が大きく、必要な範囲で任意の濃度
が得られること等の条件を満たす特質を有してい
なければならない。 既知の色素のうち、二色性を有しかつ液晶への
溶解性が良好なものはごく少数である。ゲスト・
ホスト効果を利用した液晶表示素子において、オ
ン状態とオフ状態の間で優れたコントラストを得
るためには、二色性色素は、一方の状態で強い着
色を示し、他方の状態で透明に近い非着色となる
ような性質を有していなければならない。すなわ
ち、強い着色を与えるためには、二色性色素の長
軸が入射白色光の電気ベクトルに平行すなわち光
の伝播方向に垂直にされる必要があり、透明に近
い非着色な状態を与えるためには、二色性色素分
子の長軸が入射白色光の電気ベクトルに垂直すな
わち、光の伝播方向に平行に配列される必要があ
る。入射白色光の液晶物質内での伝播方向は、通
常、素子の空間的構成によつて決定される。この
方向は、通常、一対の対向電極面に垂直である。
すなわち、電界が印加される方向に固定される。 しかしながら、液晶分子および色素分子は、配
列に関して無秩序な熱的揺動を起こし、光の伝播
方向に対して常に直交若くは平行であることはで
きない。したがつて、色素分子の液晶内での特定
な方向に対する配列の秩序正しさが、素子のコン
トラストに大きな影響を与えることになる。液晶
媒体中における色素分子の配列の程度は、通常、
オーダー・パラメーターと呼ばれる数値で表わさ
れる。オーダー・パラメーターSは、色素分子の
吸収遷移モーメントの液晶分子の配向方向(通
常、デイレクターと呼ばれるベクトルで表わされ
る)に対する平行度を表わし、次のように定義さ
れる。 S=1/2(32−1) 式中、cos2θの項は時間平均されており、θは
二色性色素の吸収遷移モーメントと液晶の配向方
向(デイレクター)とのなす角である。液晶中に
溶解された二色性色素のオーダー・パラメーター
Sは、二色性比Rの測定から次式を用いて求める
ことができる。 S=R−1/R+2 二色性比Rは次のように定義される。 R=A〃/A⊥ 式中、A〃及びA⊥はそれぞれホスト液晶の配
向方向(デイレクター)に対して平行および垂直
に偏光した光に対する色素分子の吸光度を表わ
す。したがつて、吸収スペクトルの測定により、
A”及びA⊥を求めれば色素のホスト液晶中にお
けるオーダー・パラメーターSが得られ、色素の
配向性を評価することができる。(“Absorption
And Pitch Relationships in Dichroic Guest−
Host Liquid Crystal System” H.S.Cole,Jr.
,S.Aftergut,Journal of Chemical Physics、
1978年、第68巻、第896ページ参照。) 本発明以前にも、アントラキノン色素をゲスト
色素として液晶表示素子に用いた例は見られる。
(例えば、特開昭50−56386号公報及び特開昭53−
126033号公報参照。)しかしながら、ゲスト色素
として必要とされる良好なオーダー・パラメータ
ーSとアントラキノン色素の分子構造との関係は
これまで不明であつた。このことがその優れた安
定性にもかかわらずアントラキノン系色素がこれ
までアゾ色素ほどにはゲスト・ホスト液晶表示素
子に広汎に用いられなかつた理由となつていた。
実際、アントラキノン系色素において0.7以上の
オーダー・パラメーターの値を実現させることは
困難であつた。 本発明は、このような現状にある従来技術に鑑
みてなされたものであり、その目的は特定の色素
を含む液晶組成物を対向する二枚の電極板間に介
在させ、液晶のゲスト・ホスト効果を利用して良
好なカラー表示を可能にした電気光学素子を提供
することである。 本発明につき概説すれば、本発明の電気光学素
子はゲスト・ホスト液晶組成物が、一般式 (式中、R1炭素数1〜18のアルキル基又はア
ルコキシ基を示す)又は一般式 (式中、R1は炭素数1〜18のアルキル基又は
アルコキシ基を示す) で表わされる少なくとも1種のアントラキノン系
色素を含むことを特徴とするものである。 本発明者等は、前記したアントラキノン系色素
の分子構造と諸特性特にオーダー・パラメータS
との関係につき鋭意研究を重ね、特に二色性色素
すなわちゲスト色素として必要とされる前記諸特
性を有するアントラキノン系色素の開発に検討を
加えた結果、前記一般式()又は()で表わ
される一連の化合物が前記諸特性を満たす良好な
二色性色素であることを見出して本発明に到達し
たものである。 本発明における前記一般式()又は()で
表わされるアントラキノン系色素は、液晶に対す
る溶解性が大きい、良好なオーダー・パラメータ
ー(二色性比)を呈する、吸光係数が大きいとい
う三つの重要な特性を有する。 ゲスト色素の分子が液晶中でオーダー・パラメ
ーターを呈するためには、分子の形が長く棒状で
かつ硬い(rigid)ことが必要とされるが、本発
明におけるアントラキノン系色素は、これらの要
件を満足するものである。一般に、アントラキノ
ン骨格自体は硬い骨格であるにもかかわらず分子
の形が十分に長い棒状ではないため、それのみで
は良好な配向性を示さない。しかるに、本発明に
おけるアントラキノン系色素は、アントラキノン
骨格の特定の位置に特定の置換基を導入すること
により、下記に示すように、分子の硬さを保つた
まま長い棒状にし、その結果、良好なオーダー・
パラメーターを実現させることができたものと考
えられる。 なお、上記矢印は分子の長軸方向を示す。 又、本発明におけるアントラキノン系色素の構
造式中のアミノ基の水素原子は、隣接する酸素原
子と水素結合を形成してアミノ基全体のアントラ
キノン骨格に対する自由回転を阻止する。その結
果、分子は硬さを保つたまま長い棒状の形をとる
ことができる。 更に又、置換基
【式】 は、強い電子供与性を有しているため、色素の吸
光係数の増大に大きく寄与することができる。
又、上述したように、置換基
【式】は、オーダー・パ ラメーターの向上にも、吸光係数の向上にも大き
く寄与するので、この置換基を前記一般式()
又は()に示される位置に有するアントラキノ
ン系色素は、ゲスト色素として良好な特性を示す
ようになる。又、末端基R1は、液晶材料への良
好な溶解性を与えるように特別に選定することが
望ましい。 このような本発明におけるアントラキノン系色
素の代表的な例を構造式により下記に列挙する。
又、各色素の色相を右欄に示す。 本発明における一般式()及び()で表わ
されるアントラキノン系色素は既知の反応により
得ることができる。 すなわち、一般式()の色素は、キニザリ
ン、ロイコキニザリン及びビフエニルアミン誘導
体を、アルコール等の溶媒中ホウ酸等の脱水縮合
剤の存在下に加熱反応させ、反応終了後得られた
粗製色素をアルミナ及びシリカ等のカラム精製に
より精製し、その後適当な溶媒により数回再結晶
を繰り返すことにより得られる。又、一般式
()の色素は、例えば、1,5−ジクロルアン
トラキノン及びビフエニルアミン誘導体を適当な
溶媒の存在下若しくは無溶媒下かつ脱塩化水素剤
及び適当な触媒の存在下に加熱反応させ、反応終
了後得られた粗製色素をアルミナ及びシリカ等の
カラム精製により精製し、その後適当な溶媒によ
り数回再結晶を繰り返すことにより得られる。 本発明におけるネマチツク液晶としては、動作
温度範囲でネマチツク相を示すものであれば、か
なり広い範囲で選択することができる。又、この
ようなネマチツク液晶に後述の光学活性物質を加
えることによりコレステリツク相をとらせること
ができる。 本発明におけるネマチツク液晶の代表的な例を
種類及び構造式により下記に列挙するが、本発明
においては、これらの誘導体を使用することもで
きる。 (a) フエニルシクロヘキサン系 (b) ビフエニル系 (c) エステル系 (d) シツフ系 (e) チオエステル系 (f) ピリミジン系 (g) ターフエニル系 (h) ジエステル系 (i) ビフエニルエステル系 なお、上記式中、R2は水素原子、アルキル基
又はアルコキシ基を示し、Xはハロゲン原子、ニ
トロ基又はシアノ基を示す。 上記の液晶は、いずれも誘電異方性が正である
が、誘電異方性が負の既知のエステル系、アゾキ
シ系、アゾ系、シツフ系、ピリミジン系、ジエス
テル系又はビフエニルエステル系の液晶も誘電異
方性が正の液晶を混合して、全体として正とする
ことができる。 本発明における光学活性物質としては、カイラ
ルネマチツク化合物、例えば、2−メチルブチル
基、3−メチルブトキシ基、3−メチルペンチル
基、3−メチルペントキシ基、4−メチルヘキシ
ル基及び4−メチルヘキトキシ基等の光学活性基
をネマチツク液晶に導入した化合物を挙げること
ができる。又、特開昭51−45546号公報に開示さ
れたl−メントール及びd−ボルネオール等のア
ルコール透導体、d−シヨウノウ及び3−メチル
シクロヘキサン等のケトン誘導体、d−シトロネ
ラ酸及びl−シヨウノウ酸等のカルボン酸誘導
体、d−シトロネラール等のアルデヒド誘導体、
d−リノネン等のアルケン誘導体及びその他のア
ミン、アミド及びニトリル誘導体等の光学活性物
質も使用することができる。 本発明における電気光学素子としては、既知の
液晶表示用素子を使用できる。ツイストネマチツ
ク方式のような偏光板を用いない電気光学素子と
しては、一般に少なくとも一方が透明なガラス基
板上に任意のパターンの透明電極を設け、電極面
に対向するように適当なスペーサを介して平行に
素子を構成したものが用いられる。この場合、ス
ペーサーにより素子のギヤツプが決められる。素
子のギヤツプとしては3〜100μm、特に5〜50
μmが実用的見地から望ましい。 次に、本発明を実施例により説明するが、本発
明はこれらによりなんら限定されるものではな
い。 実施例 1 フエニルシクロヘキサン系混合液晶(メルク社
製、ZLI−1132、液晶温度範囲−6〜70℃)に、
光学活性物質として4−(2−メチルブチル)−
4′−シアノビフエニル(British Drug House社
製)を液晶組成物の重量に対し7重量%添加し、
次いで二色性色素(以下色素という)として、構
造式 で表わされるアントラキノン系色素を液晶組成物
の重量に対し0.5重量%添加し、この混合物を70
℃以上に加熱し、アイソトロピツク状態でよく撹
拌した後放置冷却した。この工程を繰り返し行な
つて色素を溶解した。 このようにして調製した液晶組成物を、透明電
極を有し液晶と接する面をポリアミド樹脂を塗布
してラピングした上下2枚のガラス基板からなる
ギヤツプ10μmの素子に封入した。 上記の配向処理を施した素子内の液晶組成物の
配向状態を電圧無印加の場合と電圧印加の場合に
つき図面により説明する。第1図は電圧無印加の
場合の素子内の液晶組成物の配向状態を示した断
面概略図、第2図は電圧印加の場合の素子内の液
晶組成物の配向状態を示した断面概略図であり、
1は透明ガラス基板、2は二色性色素分子、3は
ホスト液晶分子、4は透明電極、5は入射光を示
す。配向処理を施した素子内では、電圧無印加の
場合には、第1図に示すように、液晶組成物は螺
旋軸が基板1の面に垂直であるグランジヤン配向
と呼ばれるコレステリツク状態をとり、二色性色
素分子2もホスト液晶分子3にしたがつて同様の
配向をとる。その結果、素子を透過した光は強く
着色して見える。又、電圧印加の場合には、第2
図に示すように、液晶組成物は配向方向が基板1
の面に垂直であるホメオトロピツク配向をとり、
二色性色素分子2もホスト液晶分子3にしたがつ
て同様の配向をとり、その結果、素子は非着色状
態を呈する。 本実施例により上記の色素を用いた場合、電圧
無印加の状態で鮮やかな青色、電圧印加の状態で
ごくうすい青色を呈し、オン状態とオフ状態の間
で良好なコントラストが得られた。 第3図は本実施例の素子の電圧無印加時及び電
圧印加時における分光特性を示したグラフであ
り、Aは電圧無印加の場合、Bは電圧印加の場合
を示す。第3図に示されるように、本実施例にお
ける色素のホスト液晶中における最大吸収波長は
590nmであり、又、オーダー・パラメーターは
0.70であつた。 次に、本実施例における色素の実用的安定性を
調べるために促進劣化試験を実施した。すなわ
ち、上記色素を溶解した上記液晶を、上記素子に
封入したものをサンシヤイン・ウエザーメーター
中に100時間放置して吸光度の減少率を追跡し
た。又、比較のために、従来色素のうち代表的な
ものを同時に素子化し、上記本実施例における色
素と同時に併せて促進劣化試験を行なつた。本実
施例で用いたサンシヤイン・ウエザーメーターで
は、カーボン・アークによりほぼ白色に近い強力
な光が試料に連続照射される。更に、スプレーに
より、120分間に18分間の割合で水が試料に対し
て直接吹きつけられる。ウエザー・メーターの試
料室内は大気圧で、温度35〜60℃、湿度30〜70%
にそれぞれ保持される。 第4図はウエザー・メーターによる素子の吸光
度の経時変化を示したグラフであり、図中のCは
本実施例における色素、Dは従来の下記構造式で
表わされるメロシアニン色素、 Eは従来の下記構造式で表わされるアゾ色素、 Fは従来の下記構造式で表わされるアゾメチン色
をそれぞれ含む素子の吸光度の経時変化を示す。
なお、縦軸のA/Aiは初期吸光度Aiに対する各
時点での吸光度Aの比を示す。第4図より明らか
なように、従来の二色性色素に比べて、本発明に
おける色素の安定性が極めて高い。すなわち、本
実施例における色素の吸光度の減少率は、上記ウ
エザー・メーターによる促進劣化100時間で10%
以下であつた。 なお、本実施例で使用した透明ガラス基板は、
300nm以下の波長での透過率がほとんど0であつ
た。 実施例 2 実施例1で用いた液晶と全く同様の液晶(光学
活性物質7重量%)に、二色性色素として、構造
で表わされるアントラキノン系色素を0.5重量%
添加した液晶組成物を実施例1と全く同様の素子
に封入し、電圧無印加時及び電圧印加時の吸収ス
ペクトルを測定した。その結果を第5図に示す。
第5図は本実施例の素子の電圧無印加時及び電圧
印加時における分光特性を示したグラフであり、
Gは電圧無印加の場合、Hは電圧印加の場合を示
す。この場合も実施例1と同様にオン状態とオフ
状態の間で良好なコントラストが得られ、本実施
例における色素のホスト液晶中における最大吸収
波長は554nmであり、又、オーダー・パラメータ
ーは0.73であつた。 実施例 3 実施例1で用いたものと全く同様の液晶(光学
活性物質7重量%添加)に二色性色素として、構
造式 で表わされるアントラキノン系色素を1重量%添
加した液晶組成物を実施例1と全く同様の素子に
封入し、電圧無印加時及び電圧印加時の吸収スペ
クトルを測定した。その結果を第6図に示す。す
なわち、第6図は本実施例の素子の分光特性を示
したグラフであり、Iは電圧無印加の場合、Jは
電圧印加の場合を示す。この場合もオフ状態とオ
ン状態の間で良好なコントラストが得られた。本
実施例における色素の上記液晶中での最大吸収波
長は590nm、オーダー・パラメーターは0.67であ
つた。 又、実施例1と同様の方法で100時間の促進劣
化試験を行なつたところ、吸光度の減少率は10%
以下であり、きわめて安定性が優れていることが
わかつた。 以上の実施例から明らかなように、本発明の二
色性色素を用いたゲスト・ホスト型液晶表示素子
によれば、コントラストが良好な表示を行なうこ
とができる。 以上説明したように、本発明によれば、特定の
二色性色素を用いることにより、液晶のゲスト・
ホスト効果を利用して良好なカラー表示を行なう
ことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は電圧無印加の場合の素子内の液晶組成
物の配向状態を示した断面概略図、第2図は電圧
印加の場合の素子内の液晶組成物の配向状態を示
した断面概略図、第3図は実施例1の素子の電圧
無印加時及び電圧印加時における分光特性を示し
たグラフ、第4図は実施例1におけるウエザー・
メーターによる素子の吸光度の経時変化を示した
グラフ、第5図は実施例2の素子の電圧無印加時
及び電圧印加時における分光特性を示したグラ
フ、第6図は実施例3の素子の電圧無印加時及び
電圧印加時における分光特性を示したグラフであ
る。 1……透明ガラス基板、2……二色性色素分
子、3……ホスト液晶分子、4……透明電極、5
……入射光。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 ゲスト・ホスト液晶組成物が、一般式 (式中、R1は炭素数1〜18のアルキル基又は
    アルコキシ基を示す。)又は一般式 (式中、R1は炭素数1〜18のアルキル基又は
    アルコキシ基を示す。) で表わされる少なくとも1種のアントラキノン系
    色素を含むことを特徴とする電気光学素子。 2 ゲスト・ホスト液晶組成物が、構造式 で表わされるアントラキノン系色素を含む特許請
    求の範囲第1項記載の電気光学素子。 3 ゲスト・ホスト液晶組成物が、構造式 で表わされるアントラキノン系色素を含む特許請
    求の範囲第1項記載の電気光学素子。
JP11429479A 1979-09-07 1979-09-07 Electrooptic element Granted JPS5638376A (en)

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