JPS6145479B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

本発明は、任意に選び出した洗濯コースの各行
程の所要時間を自由に変更し得るものに於て、変
更後の全行程所要時間が一定値を越えた時はブザ
ーを鳴動して警報せんとするものである。 特にドライクリーナでは洗剤として化学溶剤を
使用するために、洗いすぎると衣類を傷めるおそ
れがあり、又乾燥時間を長くとりすぎてもこのよ
うなおそれがある。 マイクロコンピユータにあらかじめ記憶されて
いる洗濯コースに従つて運転を行う場合にはこの
ようなおそれはないが、繊維の種類や汚れの程度
に応じて前記洗濯コースの各行程の所要時間を変
更したい場合があり、そのような場合に全行程を
必要以上に長くするとブザーを鳴動して警報し、
前述のようなおそれをなくさんとするものであ
る。 以上本発明を図に基いて説明すると、第２図は
本発明全自動洗濯機に内蔵した制御用マイクロコ
ンピユータのブロツクダイヤグラムで、１は洗濯
機全体の制御装置（CPU）、２はこのCPUの一部
を構成するアキユムレータで論理演算結果を一時
的に貯えるもの、３は一時記憶装置であるレジス
タアレー４の内容を論理演算時に一時的に貯える
テンパラリレジスタ、５はこれ等アキユムレータ
２とテンパラリレジスタ３の内容から算術論理演
算するALU（演算論理回路）、６はこの論理演算
の結果から生ずるキヤリーボロー等を保持してお
くフラグ、７は命令を一時的に記憶しておく命令
レジスタ、８は命令デコーダ及びエンコーダ、９
は洗濯機のコントロール及びタイミング信号を出
す制御部、１０，１１はシステム間のアドレス・
データを転送するためのバツフアである。１２，
１３は第1ROM及び第2ROM（読出し専用メモ
リ）で、第1ROM１２は抜差し自在で容易に変換
できるようになつており、10種類の洗濯コースを
記憶している。一方第2ROM１３はバルブ開閉等
の命令内容を記憶しており、容易には交換できな
い。第1ROM１２が交換できるようになつている
のは、別の洗濯コースを記憶しているROMと交
換したい場合があるからである。１４は書込みメ
モリ（RAM）で、後述するプログラムキーの操
作によつて前記第1ROM１２から読出された所望
の洗濯コースを記憶するもの、１５，１６はＩ／
Ｏデバイスで、一方のＩ／Ｏデバイス１５は、キ
ーボード１７からの信号を読込んだり、行程表示
装置１８洗濯コース表示装置１９及び時間表示装
置２０の発光ダイオードや螢光管を点灯するも
の、他方のＩ／Ｏデバイス１６は、ドアスイツチ
や振動スイツチ等のスイツチ類２１からの信号を
読込んだり、外部出力２２に信号を発するための
ものである。 第３図はキーボード１７を示しており、プログ
ラムキー２３と０〜９の数字キー２４を押すこと
によつて、前記第1ROM１２に記憶されている10
種類の洗濯コースのうち所望のコースをRAM１
４に読出すようになつている。２５は決められた
洗濯コースによらず手動運転をする場合に使用す
る手動キー、２６は運転途中で停止するストツプ
キー、２７はスタートキー、２８は特殊洗濯キー
で、そのうちの低液位キーは洗濯槽内の溶剤量を
少くして洗う場合に使用し、洗い弱キーは、20秒
運転・３秒停止の反転周期を、２秒運転・20秒停
止に切換えるためのもの、フイルタ循環キーは、
洗濯運転中に溶剤をフイルタに通して循環するた
めのもの、フイルタバイパスキーはフイルタを側
路して循環せしめるもの、ソープ投入キーは洗濯
槽内にソープを投入するために使用するものであ
る。 ２９はフアンクシヨンキーで、このフアンクシ
ヨンキーと前記数字キー２４とを押すことによつ
て各運転の継続時間を設定あるいは変更できる。
例えばプログラムキー２３と数字キー２４とによ
つて所望の洗濯コースを前記第1ROM１２から
RAM１４に読出した後、フアンクシヨンキー２
９のうちの脱臭キー２９−１と数字キー２４を押
すと、前記洗濯コースのうちの脱臭時間を任意に
変更することができる。又手動キー２５を押した
後、例えばドラム回転キー２９−２と数字キー２
４とを押すと、数字キーで指定された時間だけ洗
濯ドラムを回転した後停止する。即ち指定時間だ
け単一運転をすることができる。なお本発明の場
合、手動キー２５とフアンクシヨンキー２９のみ
を押して数字キー２４を押さない場合は、前記フ
アンクシヨンキーによつて指定された運転内容を
４分間行うようになつている。なおフアンクシヨ
ンキーのうちの乾燥キー２９−５を押すと、洗濯
槽内の温度を55℃にコントロールしながら４分間
乾燥運転を行うようになつている。勿論乾燥キー
を押した後数字キー・乾燥温度キー・数字キーと
順次押せば乾燥運転時間も乾燥温度も自由に設定
することができる。 第４図は行程表示装置で、「タンク１から」、
「タンク２から」という表示は、夫々溶剤タンク
１・タンク２から洗濯槽に溶剤を入れて洗濯して
いることを表示するもの、「フイルタ循環」及び
「フイルタバイパス」は、洗濯中溶剤がフイルタ
を通して循環しているかバイパスして循環してい
るかを表示するもの、「蒸溜器へ」は洗濯を終え
た洗濯槽内の溶剤が蒸溜器に入つて蒸溜されてい
ることを表示するもの、「タンク１へ」は２浴目
の洗いが終了した後洗濯槽内の溶剤を第１タンク
へ戻していることを表示するもの、以下「脱液」
は脱液中であることを表示し、「スプレー」は仕
上剤をスプレー中であることを表示し、「乾燥」、
「脱臭」は夫々乾燥及び脱臭運転中であることを
表示しており、各表示文字に対応して発光ダイオ
ード３０，３１…３９が設けられている。 第５図は螢光管よりなる時間表示装置２０と発
光ダイオードからなる洗濯コース表示装置１９
で、時間表示装置４０に表わされている数字は通
常は現在行われている行程の残り時間を表示して
いるが、運転中にスタートキー２７を押すと、全
行程が終了するまでの残り時間が総計して表示さ
れる。又洗濯コース表示装置１９に近接して１〜
０の数字が付されており、どの洗濯コースに従つ
て運転しているかを運転中表示している。例えば

【式】とキーを押すと、３の洗濯コ ース表示装置１９−３が点灯する。 第６図は温度表示装置と特殊洗い表示装置で、
左側の温度表示装置４２は乾燥行程時の熱風温度
を、右側の温度表示装置４３は水分を凝縮するた
めのクーラの水温を表示している。又特殊洗い表
示装置は夫々の発光ダイオード４４，４５，４
６，４７が点灯することによつて、低液位・ひた
し洗い・ソープ投入・ドラム低速回転を夫々表示
するようになつている。 以下その動作について説明する。例えば

【式】とキーを押すと、第1ROM１ ２からRAM１４に第１洗濯コースの内容が移さ
れると同時に、洗濯コース表示装置の１の発光ダ
イオード１９−１が点灯し、且つ行程表示装置の
「タンク１から」「タンク２から」「フイルタ循
環」「フイルタバイパス」「蒸溜器へ」「タンク１
へ」「脱液」「乾燥」「脱臭」に夫々対応する発光
ダイオード３０，３１，３２，３３，３４，３
５，３６，３８，３９が点灯する。その後スター
トキー２７を押すと、前記第１洗濯コースに従つ
て洗濯が行なわれる。即ちまずポンプ４８が回転
し、第１タンク４９からバルブ５０，５１，５２
を経て洗剤が洗濯槽５３に入れられる。一定量の
溶剤が入るとバルブ５０が閉じ、逆にバルブ５４
が開いて、洗濯槽５３内の溶剤は、ボタントラツ
プ５５→バルブ５４→ポンプ４８→バルブ５１→
サイトグラス５６→バルブ５２→洗濯槽５３と循
環すると共に、洗濯槽内のドラム５７が回転して
１浴目の洗いを行う。これはフイルタバイパスの
洗いである。なお洗い行程中は、時間表示装置２
０に洗い運転の残り時間が刻々と表示される。残
り時間が０となつて１浴目の洗いが終了すると、
バルブ５４，５８が開いてポンプ４８が回転し、
洗濯槽５３内の溶剤が蒸溜器５９に入れられる。
この蒸溜器で蒸溜された溶剤はクーラ６０で凝縮
され、水分離器６１で水分を分離した後第２タン
ク６２に戻る。この蒸溜中にポンプ４８が回転
し、バルブ６３，５１，５２を通して第２タンク
６２内の溶剤が洗濯槽５３内に入れられ、２浴目
の洗いを行う。２浴目の洗い時には洗濯槽５３内
の溶剤は、ボタントラツプ５５→バルブ５４→ポ
ンプ４８→バルブ６４→フイルタ６５→サイトグ
ラス５６→バルブ５２→洗濯槽５３と循環し、所
謂フイルタ循環洗いが行われる。２浴目の洗いが
終ると、バルブ５４，５０を通して洗濯槽５３内
の溶剤が第１タンク４９に戻される。その後ドラ
ム５７が高速度で回転して脱液を行つた後乾燥が
行われる。乾燥は熱風循環通路６６内の送風機６
７が回転すると共に、ヒータ６８とクーラ６９と
が作動して行われる。即ちヒータ６８によつて加
熱された空気が洗濯槽５３内に含まれている衣類
から溶剤を蒸発させ、クーラ６９で凝縮させて乾
燥を行う。乾燥後は吸気弁７０と排気弁７１が開
き、送風機６７は回転を続けて、残つていた溶剤
蒸気を前記排気弁７１より排出してしまう。 このような洗濯コースに従つて自動運転をする
場合、数字キー２４を使用することによつて各行
程の所要時間を自由に変更することができる。そ
れを第７図のフローチヤートに従つて説明する。
プログラムキー２３と数字キー２４とによつて所
望の洗濯コースを読出した後、時間変更を希望す
る行程のフアンクシヨンキー２９を押し、更に数
字キー２４を押して変更後の時間を指定する。例
えばフアンクシヨンキーのうち

【式】 を押し、更に数字キーを□１□３と押すと、前記１浴
目の洗いが13分と変更される。このようにして数
字キーを押すと、前記ALU５に於て洗濯コース
の全所要時間が演算され、演算結果が100分を越
えていないかどうかを調べる。100分を越えてい
なければスタートキー２７の操作を待つて運転を
開始するが、100分を越えていると温度表示装置
４２に「E7」と表示される。E7という表示は、
全行程時間が100分を越えていることを示してお
り、その他故障の種類に応じてE₁，E₂…と表示
される。その表示と故障内容の種類とを示した対
応表は、この洗濯機の側壁に張りつけられてい
る。このように「E7」という表示により100分を
越えていることを視覚にうつたえて知らせると共
に、ブザーを断続的に鳴動して聴覚にも訴え、且
つ行程表示装置のタンク１からの発光ダイオード
３０も点滅する。次に何かのキーが押されたか否
かを調べ、何も押されていない時は15秒間前記ブ
ザーの鳴動と発光ダイオード３０の点滅及び
「E7」の表示を続ける。15秒経過するとブザーの
み止まる。キーが押されているとそれがストツプ
キーか否かを調べ、ストツプキーでなければ前記
表示を続け、ストツプキーである場合には故障の
種類を調べる。その故障がE7である場合、即ち
全行程時間が100分を越えている場合は、最も標
準的な洗濯コースである洗濯コース１の内容が第
1ROM１２からRAM１４に移され、スタートキ
ー２７の操作を待つて運転が開始される。なお時
間変更前の洗濯コースを記憶しておいて、このコ
ースに従つて運転するようにすることも可能であ
る。 以上の如く本発明は、任意の洗濯コースを読出
してそれに従つて運転することができるので、使
用者がいちいち洗濯コースを組合わす必要がなく
て使用に便利であると共に、前記読出した洗濯コ
ースのうち所要の行程の時間を変更することがで
きるので、繊維の種類や汚れの程度に応じて最適
の洗濯をすることでき、且変更後の全行程所要時
間が一定値を越えている時にはブザーで警報する
ようにしているので、不必要に運転時間を長くし
て衣類を傷めるようなこともない。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明全自動洗濯機の溶剤回路図、第
２図は本発明に使用されているマイクロコンピユ
ータの情報伝達経路図、第３図はキーボードを示
す図、第４図は行程表示装置、第５図は時間表示
装置と洗濯コース表示装置、第６図は温度表示装
置と特殊洗い表示装置、第７図はフローチヤート
である。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ プログラムキー、フアンクシヨンキー及びス
   タートキーから成る入力部と、複数の洗濯コース
   を記憶している一方の記憶部と、一方の記憶部か
   ら読出された洗濯コースを記憶する他方の記憶部
   と、読出された洗濯コース中の各行程の時間を変
   更できる演算部と、前記入力部の操作によつて２
   つの記憶部及び演算部を制御するものであつて、
   プログラムキーの操作によつて一方の記憶部から
   洗濯コースを読出して他方の記憶部に記憶させ、
   フアンクシヨンキーの任意の操作によつて他方の
   記憶部に記憶された洗濯コースの行程の時間を演
   算部で変更させ、時間変更後の洗濯コースの所要
   時間が予め定められた所定時間を越えるかを判定
   し、越えていなければスタートキーの操作によつ
   て他方の記憶部に記憶された、或いは更に時間変
   更された洗濯コースの運転を開始し、越えていれ
   ば、スタートキーの操作を受付けず且つ異常を知
   らせる手段を作動する運転制御装置とを備えた全
   自動洗濯機。 ２ プログラムキー、フアンクシヨンキー、スタ
   ートキー及びストツプキーから成る入力部と、標
   準コースを含む複数の洗濯コースを記憶している
   一方の記憶部と、一方の記憶部から読出された洗
   濯コースを記憶する他方の記憶部と、読出された
   洗濯コース中の各行程の時間を変更できる演算部
   と、前記入力部の操作によつて２つの記憶部及び
   演算部を制御するものであつて、プログラムキー
   の操作によつて一方の記憶部から洗濯コースを読
   出して他方の記憶部に記憶させ、フアンクシヨン
   キーの任意の操作によつて他方の記憶部に記憶さ
   れた洗濯コースの行程の時間を演算部で変更さ
   せ、時間変更後の洗濯コースの所要時間が予め定
   められた所定時間を越えるかを判定し、越えてい
   なければスタートキーの操作によつて他方の記憶
   部に記憶された、或いは更に時間変更された洗濯
   コースの運転を開始し、越えていればスタートキ
   ーの操作を受付けず且つ異常を知らせる手段を作
   動すると共にストツプキーの操作によつて他方の
   記憶部に標準コースを読出してこの記憶部に記憶
   されていた洗濯コースを標準コースに書き換える
   運転制御装置とを備えた全自動洗濯機。