JPH0685761B2 - 器具洗浄機 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （イ） 産業上の利用分野 本発明は、洗浄槽に各種の給水手段、排水手段、洗浄水
の噴出ノズル、ヒータ等を配設し、槽内に収容された試
験管、ビーカ等の器具を洗い、すすぎ、乾燥させる器具
洗浄機に関する。

（ロ） 従来の技術 この種の器具洗浄機の一例は、実開昭61−121992号公報
に開示されているが、予洗い、本洗い、数回のすすぎ、
乾燥の各行程を順次実行し、洗いとすすぎの各行程にあ
つてはその都度給水と排水を実行しており、例えば最終
のすすぎの水があまり汚れていないにも拘らず捨ててい
た。

（ハ） 発明が解決しようとする問題点 本発明は、最終のすすぎ行程でのすすぎ水を次回の運転
に再利用できるようにしたものである。

（ニ） 問題点を解決するための手段 本発明の解決手段は、洗浄槽内に貯められた洗浄水及び
すすぎ水を洗浄ポンプによって被洗浄器具に噴射する洗
い行程及び数回のすすぎ行程と、前記すすぎ工程ですす
がれた被洗浄器具を乾燥する乾燥行程とから成る運転プ
ログラムを記憶している記憶部と、この運転プログラム
に従って前記各行程を順次実行する制御部と、前記洗い
行程及びすすぎ行程の終了後、前記制御部の指示により
前記洗浄槽内から排水を行う排水手段とを備えた器具洗
浄機に於いて、前記運転プログラムの各行程に於ける行
程時間及び前記洗浄槽内にすすぎ水の貯水をするか否か
を変更可能に設定するためのキー操作手段と、このキー
操作手段により、前記洗浄槽内にすすぎ水の貯水をする
と設定されていて且つ乾燥行程が設定されていない場合
には、前記すすぎ行程に於ける最終のすすぎ行程の後の
前記排水手段の作動を禁止する作動制御部とを備えた構
成である。

（ホ） 作用 即ち、運転プログラムをキー操作によつて変更でき、す
すぎ水に仕上剤を投入しない等のようにすすぎ水が次回
の洗いに使用できる場合に、例えばすすぎ水の貯水を設
定する。すると、プログラムの最終すすぎ行程に至る
と、次の乾燥行程が、例えば時間零の操作によつて無く
なつていれば、排水手段の作動を停止状態に保持し、洗
浄槽内にそのまますすぎ水を残すのである。

（ヘ） 実施例 図面に基づいて説明すると、第３図に於いて、（１）は
内部に洗浄槽（２）及び機械室（３）を配設すると共
に、この洗浄槽（２）の前面開口を扉（４）によつて開
閉し、前面にはキー群や表示器等を配したパネル（５）
を取付けた洗浄機本体である。上記洗浄槽（２）には、
上下に噴出ノズル（６）（６）を配設すると共に底部に
シーズヒータ（７）を配設し、外底部には水温検出用の
サーミスタ（８）を付設し、中段には試験管等の被洗浄
器具（９）…を支持するラック（10）の載置レール（1
1）を設けている。

一方、機械室（３）には、槽底部から吸込んだ洗浄水を
上下の噴出ノズル（６）（６）に供給する洗浄ポンプ
（12）と、排水ポンプ（13）と、溢水ポンプ（14）と、
水位検出装置（15）と、洗剤や仕上剤の投入機構（1
6′）（17′）を夫々付設して成る給湯弁（16）、給水
弁（17）及び投入機構の無い純水弁（18）の弁機構と、
運転全体を制御する回路ユニット（19）とを設けてい
る。水位検出装置（15）内には、通常の水位スイッチの
他に、フロート型等の各水位スイッチの異常を検出する
ための低水位スイッチが設けてあり、この低水位スイッ
チを給水（湯）の極めて初期に作動させ、その後の一定
時間経過時に通常の各水位スイッチが作動しない時には
異常として検出する。即ち、低水位スイッチの作動と給
水（湯）時間との積により、異常を検出できるようにし
てあり、閉弁して報知、表示を行なうのである。

上記回路ユニット（19）は、マイクロコンピュータ（以
下マイコン）（20）を中心に構成してあり、このブロッ
ク図を第１図に示している。マイコン（20）には上記キ
ー群を構成するプログラム呼出しキー（21）、行程時間
の変更キー（22）、すすぎ回数の変更キー（23）、変更
後のプログラムの書込みキー（24）、洗浄槽（２）内に
すすぎ水を残すか否かを設定するすすぎ水の貯水（以下
プール）キー（25）、スタート／ストップキーから入力
することができる。マイコン（20）は、予洗い、本洗
い、複数回のすすぎ、乾燥の各行程から成る少くとも１
個の運転プログラムを予めROMに記憶しており、呼出し
キー（21）の操作によつてこの運転プログラムをRAMに
呼出してそのままスタートキーの操作によつて実行させ
ることができる。また、RAMに呼出した運転プログラム
を変更キー（22）（23）とプールキー（25）の操作によ
つて変更した後に書込みキー（24）の操作によつて新運
転プログラムとして記憶しておくことができ、同時にこ
の新運転プログラムをスタートキーの操作によつて実行
させることができる。

尚、ROMに予め記憶してある運転プログラムは、最終す
すぎ行程を洗剤等を使用せず純粋のみを供給する行程と
してプログラムしてある。

次に、運転プログラムのすすぎ行程の動作について第２
図を参照して説明すると、この行程ではまず最終すすぎ
行程かをカウンタ内容で判別し、最終すすぎ行程（カウ
ンタ＝１）であれば純水弁（18）を開放し、そうでなけ
れば給水か、給湯か、純水供給かを判別し、給水か給湯
であれば更に洗剤（仕上剤）の投入を判別する。判別結
果に応じて開弁し、給水（湯）等が終了すると閉弁し、
ヒータ（７）をサーミスタ（８）で温度制御して設定温
度を保持しつつ洗浄ポンプ（12）を作動する。当該すす
ぎ行程の行程時間が経過すると、洗浄ポンプ（12）及び
ヒータ（７）の作動を停止し、再び最終すすぎ行程かを
カウンタ内容で判別する。カウンタ内容が２以上であれ
ば、排水ポンプ（13）を作動して排水し、カウンタ内容
を１だけ減算して２回目のすすぎ行程を実行していく。

こうしてすすぎ行程を進行させてカウンタ内容が１の最
終すすぎ行程であれば、純水を供給してすすぎ作業を実
行し、作業実行後にプールキー（25）の設定を判別す
る。プールキー（25）が設定されていることは表示器が
示している。設定が無ければ、排水して終了する。設定
が有れば、次の乾燥行程が設定されている（行程時間が
零でない）かを判別し、設定があれば排水して終了し、
無ければすすぎ水を洗浄槽（２）内に残したまま終了す
る。

洗浄槽（２）に残された最終すすぎ行程の水は、純水で
あり、また温められているので、次回の予洗い、或いは
本洗いの行程を殺菌等の効果良く、また短時間で行なう
ことができる。

（ト）発明の効果 本発明の構成によれば、最終すすぎ行程でのすすぎ水を
洗浄槽に残すことにより、このすすぎ水を次回の運転で
洗浄水として再利用することができるので、節水ができ
ると共に次回の運転の立ち上がりを早めて時間を短縮で
き、よって運転経費を軽減することができる。

その上、キー操作手段によりすすぎ水の貯水をすると設
定されていて且つ乾燥行程が設定されていない場合にの
み排水を禁止するようにし、すすぎ水の貯水をすると設
定されていても乾燥行程が設定されている場合には排水
を実行するようにしているので、洗浄槽内にすすぎ水を
残したまま乾燥が行われるということがなくなり、乾燥
に用いる熱が残ったすすぎ水の加熱にうばれて乾燥効率
が低下してしまうという危惧を防止することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明による器具洗浄機の制御ブロック図、第
２図は動作説明のためのフローチャート、第３図は側断
面図である。 （12）……洗浄ポンプ、（13）……排水ポンプ（排水手
段）、（16）……給湯弁、（17）……給水弁、（18）…
…純水弁、（20）……マイコン、（22）……行程時間の
変更キー、（23）……すすぎ回数の変更キー、（25）…
…プールキー。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】洗浄槽内に貯められた洗浄水及びすすぎ水
   を洗浄ポンプによって被洗浄器具に噴射する洗い行程及
   び数回のすすぎ行程と、前記すすぎ工程ですすがれた被
   洗浄器具を乾燥する乾燥行程とから成る運転プログラム
   を記憶している記憶部と、この運転プログラムに従って
   前記各行程を順次実行する制御部と、前記洗い行程及び
   すすぎ行程の終了後、前記制御部の指示により前記洗浄
   槽内から排水を行う排水手段とを備えた器具洗浄機に於
   いて、前記運転プログラムの各行程に於ける行程時間及
   び前記洗浄槽内にすすぎ水の貯水をするか否かを変更可
   能に設定するためのキー操作手段と、このキー操作手段
   により、前記洗浄槽内にすすぎ水の貯水をすると設定さ
   れていて且つ乾燥行程が設定されていない場合には、前
   記すすぎ行程に於ける最終のすすぎ行程の後の前記排水
   手段の作動を禁止する作動制御部とを備えた器具洗浄
   機。