JPS6141647Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は自動車に装備される車載ジヤツキを
トランクルーム内の一隅に格納する装置に関する
ものである。

従来車載ジヤツキは一般に自動車のトランクル
ーム内の床板上またはスペアタイヤ取着個所の後
部などに留め金具で固定されていた。従つてトラ
ンクルームに荷物を積み込んだ場合にジヤツキを
取り出すには荷物をいちいちどけてから行わなけ
ればならず取り扱いが面倒であつたばかりでな
く、トランクルーム内の空隙がジヤツキの容積分
だけ狭小となつていた。

また、実開昭56−30139号公報に示された車両
用ジヤツキ取付部構造のようにトランクルーム内
のアウタパネルとインナパネルとの間にジヤツキ
収納室を形成し、インナパネルにはジヤツキ収納
室への開口を開設するとともに、この開口の下縁
部に、ジヤツキ取付用の上部に突起片、下部に突
出部をもつジヤツキブラケツト又は水平突出部と
連結した縦壁をレインフオースで開口の上縁に連
結したブラケツトを装着したものもあるが、イン
ナパネルがタイヤハウスの後方に設けられ、ここ
でインナハウスに開口してアウタパネルとの間を
ジヤツキ収納室としているので、トランクルーム
内、殊にタイヤハウス以後をアウタパネル内側一
杯まで使用できない。また、前記ブラケツトはジ
ヤツキの拡張によるブラケツト間に突張りのみで
ジヤツキを支持するので不確実となる欠点があ
る。

本考案は上記従来例に鑑み、自動車のトランク
ルーム内で従来デツドスペースとなつていたホイ
ールハウス板上方の空間部の有効活用を図り、且
つトランクルーム内への荷物の積載時にもジヤツ
キの取り出しが容易に行えるようにするととも
に、ジヤツキの固定を確実にすることを目的とし
て案出されたもので、自動車のトランクルーム内
のホイールハウス板と該板上方の外板内面との間
に、前記ホイールハウス上方に空間を設けて仕切
板を取りつけるとともに、ジヤツキが搭載される
下部挿入板とジヤツキ上端と係合する上部挿入板
を有するブラケツトの上記挿入板を前記仕切板に
あけた上記挿入板の幅及び厚さよりやゝ大きいス
リツトに前記空間に向けて挿通して、上記ブラケ
ツトを蝶ねじにより仕切板にねじ結合してなるこ
とを要旨とする。

本考案を図面によつて説明すれば、１は自動車
のトランクルームで、ホイールハウス板２と該板
上方の外板３内面との間に、ホイールハウス上方
に空間９を設けて仕切板４の両端面を溶接等によ
り取り付ける。

６はほゞコ字形をしたジヤツキ固定用ブラケツ
トでジヤツキ８が搭載される下部挿入板６ｂとジ
ヤツキ８上端に係合する上部挿入板６ａを有す
る。５，５は仕切板４にあけたスリツトで、前記
ブラケツト６の上部、下部挿入板６ａ，６ｂの幅
及び厚さよりやゝ大きくあけられている。前記ブ
ラケツト６は前記挿入板６ａ，６ｂを前記空間９
に向つて上記スリツト５，５に挿入し、その中心
に挿通した蝶ねじ及びナツト７によつて仕切板４
にねじ結合されている。

以上のように構成された本考案格納装置におい
て、ジヤツキ８を格納する場合は前記蝶ねじ７を
ゆるめておき、ジヤツキ８を縮小した状態で空間
９の後方からジヤツキ固定用ブラケツト６の下部
挿入板６ｂに載置して前方に押し込んだ後、ジヤ
ツキ８を拡張すると、ジヤツキ８の上面が上部挿
入板６ａを押圧してジヤツキ８がジヤツキ固定用
ブラケツト６に固定される。

ここで蝶ねじ７を締め付けると、ブラケツト６
の上部、下部挿入板６ａ，６ｂの先端が弾発力で
せばまるので、ジヤツキ８は一層しつかりと保持
される。

また、ジヤツキ８を取り出そうとする場合はト
ランクルーム１の後方から空間部９内に手を入れ
てジヤツキ８を縮小し、ジヤツキ８の上面と上部
挿入板６ａとの押圧状態を解除してのち、ジヤツ
キ８を下部挿入板６ｂ上を滑らせて引き出せば取
り出すことができる。

この考案は上述の如く、自動車のトランクルー
ム内のホイールハウス板と該板上方の外板内面と
の間に前記ホイールハウス上方に空間を設けて仕
切板を取りつけるとともに、ジヤツキが搭載され
る下部挿入板とジヤツキ上端と係合する上部挿入
板を有するブラケツトの上記挿入板を、前記仕切
板にあけた上記挿入板の巾及び厚さよりやゝ大き
いスリツトに前記空間に向けて挿通して、上記ブ
ラケツトを蝶ねじにより仕切板にねじ結合したの
で、自動車のトランクルーム内のホイールハウス
板と該板上方の外板内面間に、前記ホイールハウ
ス上方に空間を設けて仕切板を取りつけることに
より、上記空間をジヤツキの格納場所とすること
ができ、トランクルームの殊にタイヤハウスより
後方を外板内面一杯まで使用することができる。
また上記により、トランクルーム内に荷物等がか
なり積まれていてもジヤツキの出し入れが容易に
行える効果がある。

また、前記ブラケツトの上部挿入板と下部挿入
板を仕切板にあけた、上記挿入板の幅及び厚さよ
りやゝ大きいスリツトに前記空間に向けて挿通し
て、ブラケツトを蝶ねじにより仕切板にねじ結合
したことにより、ジヤツキが両挿入板間に自己の
突張り力のみならずブラケツトの弾発力により一
層堅く保持される効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の実施例を示した斜面図、第
２図はこの考案の要部拡大図、第３図は第２図Ａ
−Ａ縦断面図である。 １……トランクルーム、２……ホイールハウス
板、３……外板、４……仕切板、５……スリツ
ト、６……ジヤツキ固定用ブラケツト、７……蝶
ねじ、８……ジヤツキ、９……空間。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 自動車のトランクルーム内のホイールハウス板
   と該板上方の外板内面との間に、前記ホイールハ
   ウス上方に空間を設けて仕切板を取りつけるとと
   もに、ジヤツキが搭載される下部挿入板とジヤツ
   キ上端と係合する上部挿入板を有するブラケツト
   の上記挿入板を、前記仕切板にあけた上記挿入板
   の幅及び厚さよりやゝ大きいスリツトに前記空間
   に向けて挿通して、上記ブラケツトを蝶ねじによ
   り仕切板にねじ結合してなる自動車用ジヤツキの
   格納装置。