JPS6137944A - モリブデン板及びその製造方法 - Google Patents

モリブデン板及びその製造方法

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JPS6137944A
JPS6137944A JP15968484A JP15968484A JPS6137944A JP S6137944 A JPS6137944 A JP S6137944A JP 15968484 A JP15968484 A JP 15968484A JP 15968484 A JP15968484 A JP 15968484A JP S6137944 A JPS6137944 A JP S6137944A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の技術分野〕 本発明はモリブデン板の製造方法に関する。
〔発明の技術的背景とその問題点〕
一般に、炉用ヒータや蒸着用ボートなど高温下で使用さ
れる構造用材料には、融点が高く高温強度の大きいモリ
ブデン板が使用されている。かかるモリブデン板は通常
数の用にして製造されている。
まず、モリブデン粉末を焼結したインゴットに高瀉下で
鍛造、圧延などの熱間加工を施して、組織を緻密化する
と同時にモリブデンの等軸状結晶を繊維状に引きのばし
て配列させ、板状体に形成する。この過程で靭性が付与
される。次いで、得られたモリブデン板に所定の二次成
形加工を施したのち、そのまま実用に供されるか、−次
頁結晶温度以下の温度、通常は800〜1200℃の温
度域で加工歪みを除去するための焼鈍を施したのち所定
の二次成形加工を施して実用に供されている。
ところで、モリブデン板はその使用温度が二次再結晶温
度以上の高温域で使用され、しかも加熱。
冷却を伴って使用されるのが通常である。こうした熱環
境の中において、モリブデン板には結晶粒の成長が起こ
り加工組織が等軸状結晶粒の再結晶組織に変化してその
部分が腸化する、つまり高温強度が低下する。そして熱
疲労やクリープ現象によって、モリブデン板には大きな
変形又は粒界割れの現象が生じ始め、時間の経過ととも
にそれが進んでいく。このような状態になると、例えば
炉用ヒータの場合、上記した部分が短絡して溶断したり
、炉内の温度分布が異常となって正常な機能が発揮され
なくなる。
上記したモリブデン板の組織を概念的に第2図に示す。
第2図に示す各ブロックはそれぞれ等軸状結晶粒の再結
晶組織であり、太線の経路41口。
ハ、二は結晶粒界を表わす。この組織では粒界経路は比
較的単純でかつ短いのでクリープ応力により粒界割れは
容易に伝播していく。そしてここから破断し前記した問
題点を生ずるのである。
したがって、二次再結晶温度以上の高温下にあっても、
上記したような現象を起こすことのない高温強度の大き
いモリブデン板の開発は強く求められている。
〔発明の目的〕
本発明は、高温下にあっても変形又は割れが少なく高温
クリープ強度に優れたモリブデン板の製造方法を提供し
ようとするものである。
〔発明の概要〕
本発明者らは、第2図に示したような従来の二次再結晶
粒の組織ではなく、第1図に概念的に示すように、薄い
板状の二次再結晶が交互に重なり合う組織の場合には、
結晶粒界ホ、へ、ト、チ。
す、ヌ、ル、オはジグザグと入り組んでいて長いので、
クリープ応力による粒界すべりは抑制され、その結果、
粒界割れは発生し難くなり全体のクリープ強度が向上す
るとの着想を得た。
そして、この着想に基づき、二次再結晶粒を成長させる
方法に関し、鋭意研究を重ねた結果、本発明を完成する
に到った。
すなわち、本発明のモリブデン板の製造方法は、Ca、
にの少なくとも1種とSiを重量%で0.05〜5%含
有したモリブデン粉末の焼結体を、加工方向が加工板面
に対して二方向以上で、かつトータル加工率が80%以
上となるように圧縮加工した後、該加工材に二次再結晶
温度以上の温度で加熱処理を施すことを特徴とする。
以下、本発明の詳細な説明する。
まず、Ca、にの少なくとも1種とS + ヲ0.05
〜5.0重量%含有したモリブデン粉末を常法によって
焼結して焼結体を作製する。この焼結体のCa、にの少
なくとも1種と81は後述する加熱処理によってモリブ
デン板に成長させる二次再結晶粒の組織を後述するモリ
ブデン板平面に平行する板状で、かつ横断面形状を幅(
W)と厚さ(T)の比(W/T)で3以上に大きく成長
させるために添加する成分である。このため、それらの
添加成分量を0.05重量%未渦にすると、効果が小さ
く、加工後の加熱処理によっても二次再結晶粒が亀甲状
の等軸結晶粒となる。一方それらの添加成分量が5.0
重量%を越えると加工性を悪くさせる。
次いで、作製した焼結体を室温から一次再結晶温度以下
の温度域で、加工によって焼結体が引き伸ばされる方向
が加工板平面に対して二方向以上のクロスする方向とな
るように鍛造や圧延などによって圧縮加工する。この時
の加工濃度が一次再結晶瀉度を越えると、加工繊維組織
の発達と加工!l維組織に沿ったCa、にの少なくとも
1種と81の粒子の配列ができなくなるなどの問題が生
じてくる。また、鍛造、圧延などは常法をそのまま適用
すればよい。
また、前記加工処理により、焼結体の組織が板厚方向に
押しつぶされ加工方向には引き伸ばされて全体として加
工板平面に平行する組織状組織に配列されていく。この
時、添加したCa、にの少なくとも1種と81の多くは
上記した繊維状組織に沿って配列する。また一部は繊維
状組織内に分散してその組織の強度を高める。
更に、前記加工処理においてはモリブデン板平面に対し
て少なくとも二方向以上を必要とし、かつトータル加工
率が80%以上にすることが必要である。この場合、該
加工率のうち少なくとも直交する片方の加工率が40%
以上であることが望ましい。ここで加工率とは、加工前
後におけるモリブデン板の断面積の減少を加工前の断面
積で除した値の百分率表示値であって、この値が大きい
ほど加工は進んでいることを意味する。加工率が80%
未満の場合には、上記した繊維状組織に沿ってCa1に
の少なくとも1種と81が充分に配列せず、後述の加熱
処理時に二次再結晶粒が亀甲状の等軸状結晶粒の集合組
織になり易い。また、加工方向のうち片方の二次再結晶
粒の横断面形状が亀甲状に近いものとなり易い。そのた
め、高温下での使用時には、前記したようにモリブデン
板には粒界すべりに伴う異常変形1粒界割れ等の現象が
発生し易くなる。トータル加工率としては90%以上で
あることが望ましい。ただし、加工率100%はあり得
ないので本発明にあって加工率100%は含まない。
次いで、得られた加工材に、二次再結晶温痕以上の温痕
域で加熱処理を施す。その結果、加工材の中には板平面
に平行する薄い板状で大きな二次再結晶粒が成長する。
この板状の二次再結晶粒の横断面形状は、その幅をW、
厚さ・をTとした場合、W/Tが3以上であるような薄
い板形状のものが好ましい。このため、加熱処理は二次
再結晶温度以上の高い温度で行われる。この加熱処理が
上記温度以下で行われた場合には、そもそも二次再結晶
粒の成長は無くなるため、高温下での使用時にモリブデ
ン板には不安定な結晶粒の成長が進んで熱疲労強度やク
リープ強度にバラツキが生ずる。
また、二次再結晶粒の成長は、加工段階でmN状組織に
沿って存在するCa、に、S iの配列状態によっても
影響を受ける。このようなことがらCa、にの少なくと
も1種とSiのモリブデン粉末への混合割合は上記した
範囲にあることが好ましい。
なお、本発明にあっては、鍛造や圧延加工を施した加工
材に直接上記した加熱処理を施すが、加工後に一関二次
再結晶温疾より低い温度で歪み除去の焼鈍を行なってか
ら上記加熱処理を施してもよい。
〔発明の実施例〕
実施例1 第1表に示した宙吊%の割合でMO粉末とCaとSiの
酸化物粉末とを混合して3種類の混合粉末試料を調製し
た。これら試料1〜3についてポットローラ中で20時
間混合した。
第1表 次いで、前記各混合粉末をそれぞれ約2ton/ cr
lの圧力でプレス成形し、得られた成形体を1830℃
の水素炉中で9時間焼結した。
次いで、前記各焼結体につき、1100〜1400℃で
鍛造しついで1200℃以下の温度で圧延して加工率8
2%の板材(X方向圧延)とした後、X方向と直交する
方向(y方向圧延)に圧延して厚み2mでトータル加工
率が90%と94%の板材とした。
しかして、得られた各板材からX方向およびY方向をそ
れぞれ引張方向とするクリープ試験片を作成し、二次再
結晶温度(約1650℃)以上の温度である1900℃
で1時間の加熱処理を施した後、1800℃のアルゴン
雰囲気炉中で引張応力1Kg/lllR2でのクリープ
試験を行ない、1時間当りのクリープ歪み速度を算出し
た。これらの試験結果を第2表に示す。
また、加熱処理後の各試験片の組織を顕微鏡で観察し、
二次再結晶粒の板平面に平行する幅(W)と厚さ(T)
を測定して、二方向(X、Y方向)の圧延方向に対する
横断面形状の比W/Tを算出した。その結果を同第2表
に併記した。
なお、第2表中には前記実施例1と同様な条件で作成し
たfvl+の焼結体について圧縮加工等を施した試験片
を比較例として併記した。
11一 実施例5〜8 第3表に示した重量%の割合でMe粉末とKとSlの酸
化物粉末とを混合して3種類の混合粉末試料を調製した
。試料1〜3についてポットローラ中で201I間混合
した。
第  3  表 次いで、前記各混合粉末をそれぞれ約2ton/ ci
の圧力でプレス成形し、得られた成形体を1830℃の
水素炉中で9時間焼結した。
これらの焼結体につき、1100〜1400℃鍛造しつ
いで1200’C以下の温度で圧延して加工率82%の
板材(×方向圧延)とした後、X方向と直交する方向(
Y方向圧延)に圧延して厚み2rntnでトータル加工
率が90%と94%の板材とした。
しかして、得られた各板材からX方向およびY方向をそ
れぞれ引張方向とするクリープ試験片を作成し、本発明
のモリブデン板の二次再結晶温度(約1650℃)以上
の温度である1900℃で1時間の加熱処理を施した後
、1800℃のアルゴン雰囲気炉中で引張応力1に9/
mm2でのクリープ試験を行ない、1時間当りのクリー
プ歪み速痕を算出した。
これらの試験結果を第4表に示ず。
また、加熱処理後の各試験片の組織を顕微鏡で観察し、
二次再結晶粒の板平面に平行する幅(W>と厚さ(T)
を測定して、二方向(X、Y方向)の圧延方向に対する
横断面形状の比W/Tを算出した。その結果を同第4表
に併記した。
なお、第4表中には前述したのと同様な比較例を併記し
た。
上記第2表及び第4表から明らかなように、本発明の方
法で製造したモリブデン板(実施例1〜8)は、従来の
純モリブデン板(比較例1)に比べ1時間当りのクリー
プひずみ速度が1/100〜1/1000で、かつ圧延
方向の違いによるクリープ歪み速度の違いも小さく、モ
リブデン板として優れた高温クリープ強度を持つことが
確認された。
〔発明の効果〕
以上詳述した如く、本発明によれば高温下で使用される
炉用ヒータ、蒸着用ボートなど高温構造用材料の破壊寿
命を大幅に伸ばしかつ長時間安定化させ、電気炉や蒸着
装置などの運転効率と信頼性を大幅に向上し得るモリブ
デン板の製造方法を提供できる。更に、本発明で製造し
たモリブデン板を使用することにより、希少金属の有効
活用が可能になりその工業的価値は大である。
【図面の簡単な説明】
第1図、第2図はいずれも二次再結晶粒の存在状態を概
念的に示す説明図であり、第1図は大きな板状再結晶粒
の場合(本発明)の説明図、第2図は等軸状再結晶粒の
場合(従来)の説明図である。 出願人代理人 弁理士 鈴江武彦 手続補正間 1.事件の表示 特願昭59−159684号 2、発明の名称 モリブデン板及びその製造方法 3、補正をする者 事件との関係  特許出願人 (307)株式会社 東芝 4、代理人 東京都港区虎ノ門1丁目26番5号 第17森ビル6、
補正により増加した発明の数      17、補正の
対象 発明の名称、明細書、図面 8、補正の内容 (1、発明の名称を1モリブデン板及びその製造方法」
と訂正する。 (2)明細書の全文を別紙の如く訂正する。 (3)第3図を別紙の如く追加する。 明細書 1、発明の名称 モリブデン板及びその製造方法 2、特許請求の範囲 (1)Ca、にの少なくとも1種とSiを重量%で0.
05〜0.5%含有し、残りが実質的にモリブデンより
なることを特徴とするモリブデン板。 (2)二次再結晶粒形状が板状であり、かつ二次再結晶
粒の横断面形状が幅(W)と厚さ(T)の比(W/T’
)で2以上であることを特徴とする特許請求の範囲第1
項記載のモリブデン板。 (3)Ca、にの少なくとも1種と3iを重量%で0,
05〜0.5%含有し、残りが実質的にモリブデンより
なるモリブデン粉末焼結体を、加工方向が加工板面に対
して二方向以上で、かつトータル加工率が85%以上と
なるように圧縮加工した後、該加工材に二次再結晶温度
以上の温度で加熱処理を施すことを特徴とするモリブデ
ン板の製造方法。 3、発明の詳細な説明 〔発明の技術分野〕 本発明は、高温クリープ強度の優れたモリブデン板及び
その製造方法に関する。 〔発明の技術的背景とその問題点〕 一般に、炉用ヒータや蒸着用ボートなど高温下で使用さ
れる構造用材料には、融点が高く高温強る。 まず、モリブデン粉末を焼結したインゴットに高温下で
鍛造、圧延などの熱間前■を施して、組織を緻密化する
と同時にモリブデンの等軸状結晶を繊維状に引きのばし
て配列させ、板状体に形成する。この過程で靭性が付与
される。次いで、得られたモリブデン板に所定の二次成
形加工を施したのち、そのまま実用に供されるか、−次
頁結晶温度以下の温度、通常は800〜1200℃の温
度域で加工歪みを除去するための焼鈍を施したのち所定
の二次成形加工を施して実用に供されている。 ところで、モリブデン板はその使用温度が二次再結晶温
度以上の高温域で使用され、しかも加熱。 冷却を伴って使用されるのが通常である。こうした熱環
境の中において、モリブデン板には結晶粒の成長が起こ
り加工組織が等軸状結晶粒の再結晶組織に変化してその
部分が脆化する、つまり高温強度が低下する。そして熱
疲労やクリープ現象によって、モリブデン板には大きな
変形又は粒界割れの現象が生じ始め、時間の経過ととも
にそれが進んでいく。このような状態になると、例えば
炉用ヒータの場合、上記した部分が短絡して溶断したり
、炉内の温度分布が異常となって正常な機能が発揮され
なくなる。 上記したモリブデン板の組織を概念的に第1図に示す。 第1図に示す各ブロックはそれぞれ等軸状結晶粒の再結
晶組織であり、太線の経路42口。 ハ、二は結晶粒界を表わす。この組織では粒界経路は比
較的単純でかつ短いのでクリープ応力により粒界割れは
容易に伝播していく。そしてここから破断し前記した問
題点を生ずるのである。 従って、二次再結晶温度以上の高温下にあっても、上述
した現象を起こすことのない高温強度の大きいモリブデ
ン板の開発は強く求められている。 〔発明の目的〕 本発明は、高温下にあっても変形又は割れが少なく高温
クリープ強度に優れたモリブデン板およびその製造方法
を提供しようとするものである。 〔発明の概要〕 本発明者らは、第2図に示したような従来の二次再結晶
粒の組織ではなく、第1図に概念的に示すように、薄い
板状の二次再結晶が交互に重なり合う組織の場合には、
結晶粒界ホ、へ、ト、チ。 す、ヌ、ル、オはジグザグと入り組んでいて長いので、
クリープ応力による粒界すべりは抑制され、その結果、
粒界割れは発生し難くなり全体のクリープ強度が向上す
るとの着想を得た。 そして、この着想に基づき、二次再結晶粒を成長させる
方法に関し、鋭意研究を重ねた結果、本発明を完成する
に到った。 即ち、本発明のモリブデン板はCa、にの少なくとも1
種とSiを重量%で0.05〜0.5%含有し、残りが
実質的にモリブデンよりなることを特徴とするものであ
る。 また、本発明のモリブデン板の製造方法はCa。 Kの少なくとも1種と3iを重量%で0.05〜0.5
%含有し、残りが実質的にモリブデンよりなるモリブデ
ン粉末焼結体を、加工方向が加工板面に対して二方向以
上で、かつトータル加工率が85%以上となるように圧
縮加工した後、該加工材に二次再結晶温度以上の温度で
加熱処理を施すことを特徴とするものである。 1ス下、本発明の詳細な説明する。 まず、常法によって焼結してCa、にの少なくとも1種
とSiを0.05〜0.5重量%含有したモリブデン粉
末焼結体を作製する。この焼結体のCa。 Kの少なくとも1種とSiは後述する加熱処理によって
モリブデン板に成長させる二次再結晶粒の組織を後述す
るモリブデン板平面に平行する板状で、かつ横断面形状
を幅(W)と厚さ(T)の比(W/T)で2以上に大き
く成長させるために添加する成分である。このため、そ
れらの添加成分量を0.05重量%未満にすると、効果
が小さく、加工後の加熱処理によっても二次再結晶粒が
亀甲状の等軸結晶粒となる。一方それらの添加成分量が
0.5重量%を越えると加工性を悪くさせる。より好ま
しいCa、K及びSiの範囲は、重量%でCa又はKが
0.03〜0.1%、3iが0.05〜0.4%である
。 次いで、作製した焼結体を室温から一次再結晶温度以下
の温度域で、加工によって焼結体が引き伸ばされる方向
が加工板平面に対して二方向以上のクロスする方向とな
るように鍛造や圧延などによって圧縮加工する。この時
の加工温度が一次再結晶温度を越えると、加工511m
組織の発達と加工繊維組織に沿ったCa、にの少なくと
も1種と81の粒子の配列ができなくなるなどの問題が
生じてくる。また、鍛造、圧延などは常法をそのまま適
用すればよい。 また、前記加工処理により、焼結体の組織が板厚方向に
押しつぶされ加工方向には引き伸ばされて全体として加
工板平面に平行する!!維状状組織配列されていく。こ
の時、添加したCa、にの少なくとも1種とSiの多く
は上記した繊維状組織に沿って配列する。また一部はI
IN状組織組織内散してその組織の強度を高める。 更に、前記加工処理においてはモリブデン板平面に対し
て少なくとも二方向以上を必要とし、かつトータル加工
率が85%以上にすることが必要である。この場合、該
加工率のうち少なくとも直交する片方の加工率が20%
以上であることが望ましい。ここで加工率とは、加工前
後におけるモリブデン板の断面積の減少を加工前の断面
積で除した値の百分率表示値であって、この値が大きい
ほど加工は進んでいることを意味する。加工率が85%
未満の場合には、上記した繊維状組織に沿ってCa、、
にの少なくとも1種と81が充分に配列せず、後述の加
熱処理時に二次再結晶粒が亀甲状の等軸状結晶粒の集合
組織になり易い。また、加工方向のうち片方の二次再結
晶粒の横断面形状が亀甲状に近いものとなり易い。その
ため、高温下での使用時には、前記したようにモリブデ
ン板には粒界すべりに伴う異常変形9粒界割れ等の現象
が発生し易くなる。トータル加工率としては90%以上
であることが望ましい。ただし、加工率100%はあり
得ないので本発明にあって加工率100%は含まない。 次いで、得られた加工材に、二次再結晶温度以上の温度
域で加熱処理を施す。その結果、加工材の中には板平面
に平行する薄い板状で大きな二次再結晶粒が成長する。 この板状の二次再結晶粒の横断面形状は、その幅をW、
厚さを王とした場合、W/Tが2以上であるような薄い
板形状のものが好ましく、厚さTが平均値で20μm以
上でW/Tが3以上がより好ましい。更に、実用上はT
を2゜0μm以上、W/Tを5以上とすることが好まし
い。このため、加熱処理は二次再結晶温度以上の高い温
度で行われる。この加熱処理が上記温度以下で行われた
場合には、そもそも二次再結晶粒の成長は無くなるため
、高温下での使用時にモリブデン板には不安定な結晶粒
の成長が進んで熱疲労強度やクリープ強度にバラツキが
生ずる。 また、二次再結晶粒の成長は、加工段階でtil、N状
組織に沿って存在するCa、に、S iの配列状態によ
っても影響を受ける。このようなことからCa、にの少
なくとも1種とSiのモリブデン粉末への混合割合は上
記した範囲にあることが好ましい。 なお、本発明にあっては、鍛造や圧延加工を施した加工
材に直接上記した加熱処理を施すが、加工後に一度二次
再結晶温度より低い温度で歪み除去の焼鈍を行なってか
ら上記加熱処理を施してもよい。 〔発明の実施例〕 以下、本発明の実施例を詳細に説明する。 実施例1 第1表に示した重量%の割合でMO粉末とCaとSiの
酸化物粉末とを混合して3種類の混合粉末試料を調製し
た。これら試料1〜3についてポットローラ中で20時
間混合した。 第1表 次いで、前記各混合粉末をそれぞれ約2ton/cdの
圧力でプレス成形し、得られた成形体を1830℃の水
素炉中で9時間焼結した。 次いで、前記各焼結体につき、1300℃で鍛造した後
、1250℃以下の温度に加熱し、繰返し圧延して加工
率82%の板材(×方向圧延)とした後、X方向と直交
する方向(y方向圧延)に圧延して厚み2姻でトータル
加工率が90%と94%の板材とした。なお、これら板
材中の残留Ca1Silを調べたところ、下記第2表の
結果を得た。 第2表 しかして、得られた各板材からX方向およびY方向をそ
れぞれ引張方向とするクリープ試験片を作成し、二次再
結晶温度(約1650℃)以上の温度である1900℃
で1時間の加熱処理を施した後、1800℃のアルゴン
雰囲気炉中で引張応力1Kg/#2でのクリープ試験を
行ない、1時間当りのクリープ歪み速度を算出した。こ
れらの試験結果を第3表に示す。 また、加熱処理後の各試験片の組織を顕微鏡で観察し、
二次再結晶粒の板平面に平行する幅(W)と厚さ(T)
を測定して、二方向(X、Y方向)の圧延方向に対する
横断面形状の比W/Tを算出した。その結果を同第3表
に併記した。 なお、第3表中には前記実施例1と同様な条件で作成し
たMOの焼結体について圧縮加工等を施した試験片を比
較例として併記した。 実施例5〜8 第4表に示した重量%の割合でMe粉末とKと3iの酸
化物粉末とを混合して3種類の混合粉末試料を調製した
。試料4〜6についてポットローラ中で20時間混合し
た。 第4表 次いで、前記各混合粉末をそれぞれ約2ton/cdの
圧力でプレス成形し、得られた成形体を1830℃の水
素炉中で9時間焼結した。 これらの焼結体につき、1100〜1400℃鍛造しつ
いで1200℃以下の温度で圧延して加工率82%の板
材(×方向圧延)とした後、X方向と直交する方向(Y
方向圧延)に圧延して厚み2tttmでトータル加工率
が90%と94%の板材とした。なお、これら板材中の
残留に1Si1を調べたところ、第5表に示す結果を得
た。 第5表 しかして、得られた各板材からX方向およびY方向をそ
れぞれ引張方向とするクリープ試験片を作成し、本発明
のモリブデン板の二次再結晶温度(約1650℃)以上
の渇疾である1900℃で1時間の加熱処理を施した後
、1800℃のアルゴン雰囲気炉中で引張応力18g/
rrm2でのクリープ試験を行ない、1時間当りのクリ
ープ歪み速度を算出した。 これらの試験結果を第6表に示す。 また、加熱処理後の各試験片の組織を顕微鏡で観察し、
二次再結晶粒の板平面に平行する幅(W)と厚さ(T)
を測定して、二方向(X、Y方向)の圧延方向に対する
横断面形状の比W/Tを算出した。その結果を同第6表
に併記した。 なお、第6表中には前述したのと同様な比較例を併記し
た。 上記第3表及び第6表から明らかなように、本発明の方
法で製造したモリブデン板(実施例1〜9)は、従来の
純モリブデン板(比較例1)に比べ1時間当りのクリー
プひずみ速度が1/100〜1/1000で、かつ圧延
方向の違いによるクリープ歪み速度の違いも小さく、モ
リブデン板として優れた高温クリープ強度を持つことが
確認された。 実施例10 実施例6で得られた厚さ2朧の板材を第3図に示した形
状(150s角で折返し高さ1.0m)のセラミック焼
成ボードに1200℃の渇麿で加熱、成形加工した。 前記セラミック焼成ボードに水素雰囲気中で1830℃
x7hrの二次再結晶処理を施した後、セラミック焼成
ボードの上面に直径40配のタングステン板を9枚、合
計重量で0.85kgを載せ、その状態で1800℃の
水素気流中に500時間放置し、更にセラミック焼成ボ
ードの四隅に対する中央部の反り量を測定した。その結
果、純モリブデン板製のセラミック焼成ボードの反り量
は約1hrで10配以上となるのに対し、本実施例10
のモリブデン板製のセラミック焼成ボードの反り量は約
0.1Hnと小さく、優れた高温クリープ強度を有する
ことが確認された。 〔発明の効果〕 以上詳述した如く、本発明によれば高温下で使用される
炉用ヒータ、蒸着用ボートセラミック焼成ボード破壊寿
命を大幅に向上すると共に長時間安定化させ、電気炉や
蒸着装置などの運転効率と信頼性を大幅に向上し得るモ
リブデン板及びその製造方法を提供できる。更に、本発
明で製造したモリブデン板を使用することにより、希少
金属の有効活用が可能になりその工業的価値は大である
。 4、図面の簡単な説明 第1図、第2図はいずれも二次再結晶粒の存在状態を概
念的に示す説明図であり、第1図は大きな板状再結晶粒
の場合(本発明)の説明図、第2図は等軸状再結晶粒の
場合(従来)の説明図、第3図はセラミック焼成ボード
の形状を示す斜視図である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)Ca、Kの少なくとも1種とSiを重量%で0.
    05〜5%含有したモリブデン粉末の焼結体を、加工方
    向が加工板面に対して二方向以上で、かつトータル加工
    率が80%以上となるように圧縮加工した後、該加工材
    に二次再結晶温度以上の温度で加熱処理を施すことを特
    徴とするモリブデン板の製造方法。
  2. (2)加熱処理を施したモリブデン板の二次再結晶粒形
    状が板状であり、かつ二次再結晶粒の横断面形状が幅(
    W)と厚さ(T)の比(W/T)で3以上であることを
    特徴とする特許請求の範囲第1項に記載のモリブデン板
    の製造方法。
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