JPH021905B2 - - Google Patents

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JPH021905B2
JPH021905B2 JP205584A JP205584A JPH021905B2 JP H021905 B2 JPH021905 B2 JP H021905B2 JP 205584 A JP205584 A JP 205584A JP 205584 A JP205584 A JP 205584A JP H021905 B2 JPH021905 B2 JP H021905B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
temperature
molybdenum
processing
melting point
powder
Prior art date
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Expired
Application number
JP205584A
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English (en)
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JPS60149755A (ja
Inventor
Miharu Fukazawa
Hideo Ishihara
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Toshiba Corp
Original Assignee
Tokyo Shibaura Electric Co Ltd
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Publication date
Application filed by Tokyo Shibaura Electric Co Ltd filed Critical Tokyo Shibaura Electric Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
〔発明の技術分野〕 本発明は高温強度に優れたモリブデン材の製造
方法に関する。 〔発明の技術的背景とその問題点〕 一般に、炉用ヒータや蒸着用ボートなど高温下
で使用される材料には、融点が高く高温強度の大
きいモリブデン材が使用されている。 このようなモリブデン材は通常次のようにして
製造されている。すなわち、まずモリブデン粉末
を焼結したインゴツトに高温下で鍛造、圧延など
の熱間加工を施こして、組織を緻密化すると同時
にモリブデンの等軸状結晶を繊維状に引きのばし
て配列させ、板状、線状又は棒状体に成形する。
この過程で靭性が付与される。 このようにして得られたモリブデン材に所定の
二次成形加工を施こしたのち、そのまま実用に供
されるか、又は、一次再結晶温度以下の温度、通
常は800〜1200℃の温度域で加工歪みを除去する
ための焼鈍を施こしたのち所定の二次成形加工を
施こして実用に供されている。 そして、モリブデン材はその使用温度が二次再
結晶温度以上の高温域で使用され、しかも加熱、
冷却を伴なつて使用されるのが通例である。 このような熱環境の中にあつて、モリブデン材
には結晶粒の成長が起こり加工組織が等軸状結晶
粒の再結晶組織に変化してその部分が脆化する。
すなわち高温強度が低下する。そして熱疲労やク
リープ現象によつて、モリブデン材には大きな変
形又は粒界割れの現象が生じ始め、時間の経過と
ともにそれが進んでいく。このような状態になる
と、例えば炉用ヒータの場合、上記した部分が短
絡して溶断したり、炉内の温度分布が異常となつ
て正常な機能が発揮されなくなる。 このような組織を概念的に第1図に示す。図の
各ブロツクはそれぞれ等軸状結晶粒の再結晶組織
であり、太線の経路イロハニは結晶粒界を表わ
す。この組織では粒界経路は比較的単純でかつ短
かいのでクリープ応力により粒界割れは容易に伝
播していく。そしてここから破断し前記した問題
点を生ずるのである。 したがつて、二次再結晶温度以上の高温下にあ
つても、上記したような現象を起こすことのない
高温強度の大きいモリブデン材の開発は強く求め
られている。 〔発明の目的〕 本発明は、高温下にあつても変形又は割れが少
なく高温強度に優れたモリブデン材の製造方法の
提供を目的とする。 〔発明の概要〕 本発明者らは、第1図に示したような従来の二
次再結晶粒の組織ではなく、第2図に概念的に示
すように、細長い二次再結晶粒が交互に重なり合
う組織の場合には、結晶粒界ホヘトチリヌルオは
ジグザグと入り組んでいて長いので、クリープ応
力による粒界すべりは抑制され、その結果、粒界
割れは発生し難くなり全体のクリープ強度が向上
するとの着想を得た。 そしてこの着想に基づき、このような二次再結
晶粒を成長させる方法に関し、鋭意研究を重ねた
結果、本発明を完成するに到つた。 すなわち、本発明のモリブデン材の製造方法
は、高融点化合物の1種又は2種以上が添加され
たモリブデン粉末の焼結体に、室温から一次再結
晶温度未満の温度域において加工率80%以上の鍛
造又は圧延加工を施したのち、得られた加工材に
二次再結晶温度より100℃高い温度から2200℃未
満の温度域で加熱処理を施こすことを特徴とす
る。 本発明方法にあつては、次のようなモリブデン
の焼結体が用いられる。すなわち、高融点化合物
の1種又は2種以上が添加されたモリブデン粉末
を常法によつて焼結した焼結体である。 この高融点化合物は、後述する加熱処理によつ
てモリブデン材に成長させる二次再結晶粒の組織
を後述する加工方向とは直交する方向に細長くか
つ大きく成長させるために添加する成分である。
具体的には、二酸化ジルコニウム(ZrO2)、酸化
イツトリウム(Y2O3)、酸化ランタン(La2O3)、
酸化マグネシウム(MgO)などがあげられる。
これらは単独で用いてもよいし適宜な組合せで2
種以上を用いてもよい。 これら高融点化合物は通常、粒径0.005〜0.1μ
mの粉末の形で用いられ、モリブデン粉に所定量
混合される。混合の割合は0.05〜5.0重量%でよ
い。 本発明にあつては、まず、上記した焼結体を室
温から一次再結晶温度未満の温度域で鍛造又は圧
延する。このときの加工温度が一次再結晶温度以
上になると、加工中にサブグレインが発生し、加
工繊維組織の発達と加工繊維組織に沿つた高融点
化合物の粒子の配列ができなくなるなどの問題が
生じてくる。また、鍛造、圧延は常法をそのまま
適用すればよい。 この加工処理により、焼結体の組織が加工方向
と直交する方向には押しつぶされ加工方向には引
き伸ばされて全体として繊維状組織に配列されて
いく。このとき、添加した高融点化合物の粉末の
多くは上記した繊維状組織に沿つて配列する。ま
た一部は繊維状組織内に分散してその組織の強度
を高める。 本発明にあつては、この冷間加工の加工率が80
%以上であることを最大の特徴とする。ここで、
加工率とは、加工前後におけるモリブデン材の断
面積の減少を加工前の断面積で除した値の百分率
表示値であつて、この値が大きいほど加工は進ん
でいることを意味する。 加工率が80%未満の場合には、上記した繊維状
組織に沿つて高融点化合物の粉末が充分に配列せ
ず、後述の加熱処理時に二次再結晶粒が亀甲状の
等軸状結晶粒の集合組織になり易すい。そのた
め、高温下での使用時には、前記したようにモリ
ブデン材には粒界すべりに伴なう異常変形、粒界
割れ等の現象が発生し易すくなる。加工率として
は90%以上であることが望ましい。ただし、加工
率100%はあり得ないので本発明にあつて加工率
100%は含まない。 本発明にあつては、以上のようにして得られた
加工材に、二次再結晶温度より100℃高い温度か
ら2200℃未満の温度域で加熱処理を施こす。 その結果、加工材の中には細長く大きな二次再
結晶粒が成長する。この二次再結晶粒の形状は、
その長さをL、幅をWとした場合、L/Wが3以
上であるような扁平形状のものが好ましい。 このため、加工処理は二次再結晶温度より100
℃高い温度で行なわれる。この加熱処理が上記温
度以下で行なわれた場合には、そもそも二次再結
晶粒の成長が不充分であり、そのため、高温下で
の使用時にモリブデン材には不安定な結晶粒の成
長が進んで熱疲労強度やクリープ強度にバラツキ
が生ずる。 しかしながら、加熱処理時の温度が2200℃以上
になると、二次再結晶粒が過大に成長して等軸状
結晶粒の集合組織に類似した結晶粒界の状態にな
つてしまう。 また、二次再結晶粒の成長は、加工段階で繊維
状組織に沿つて存在する高融点化合物の配列状態
によつても影響を受ける。このようなことから高
融点化合物のモリブデン粉末への混合割合は上記
した範囲にあることが好ましい。 なお、本発明にあつては、鍛造又は圧延加工を
施こした加工材に直接上記した加熱処理を施こす
が、加工後に一度二次再結晶温度より低い温度で
歪み除去の焼鈍を行なつてから上記加熱処理を施
こしてもよい。 〔発明の実施例〕 第1表に示した割合でMo粉末と高融点化合物
の粉末とを混合して7種類の混合粉末試料を調製
した。試料1〜5についてはポツトローラ中で20
時間混合し、試料6、7は各ゾルとMo粉末を撹
拌機で5時間混合したのち120℃で加熱乾燥した。
【表】 これらの混合粉末をそれぞれ約2ton/cm2の圧力
でプレス成形し、得られた成形体を1830℃の水素
炉中で9時間焼結した。比較のために、Moのみ
の焼結体も同様の条件で製造した。 これらの焼結体につき、1100〜1400℃で鍛造し
ついで1100℃以下の温度で圧延して加工率95%と
加工率75%との2種類の加工率の厚み2mmの板材
とした。各板材につき第2表に示した熱処理を施
こした。 加熱処理後の各板材の組織を顕微鏡で観察し、
二次再結晶粒50個につきその長さ(L)と幅
(W)を測定してL/Wを算出した。その平均値
を第2表に示した。 また、各板材から長さ100mm幅10mmの短ざく状
試片を切り出した。各試片の一端を固定し他端に
は曲げ応力で0.5Kg/mm2となるように錘りをのせ
て水平支持し、この状態で1800℃の水素気流中に
10時間放置後、室温下に1時間放置という加熱−
冷却サイクルを20回反復した。そのときの試片先
端のたわみ量(mm)を測定した。以上の結果を一
括して第2表に示した。
〔発明の効果〕
以上の説明で明らかなように、本発明の方法で
製造したモリブデン材は、たわみ量が非常に小さ
く、耐熱疲労特性及び耐クリープ性に優れてい
る。すなわち高温強度が大きい。したがつて、本
発明方法は、高温下で使用される炉用ヒータ、蒸
着用ボートなどの破壊寿命を大幅に伸ばしかつ長
時間安定化させ、電気炉や蒸着装置などの運転効
率と信頼性を大幅に向上せしめるモリブデン材を
提供できる。 更に、本発明で製造したモリブデン材を使用す
ることにより、希少金属の有効活用が可能になり
その工業的価値は大である。
【図面の簡単な説明】
第1図、第2図はいずれも二次再結晶粒の存在
状態を概念的に示す図であり、第1図は等軸状再
結晶粒の場合(従来)、第2図は細長く大きな再
結晶粒の場合(本発明)を表わす。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 高融点化合物の1種又は2種以上が添加され
    たモリブデン粉末の焼結体に、室温から一次再結
    晶温度未満の温度域において加工率80%以上の鍛
    造又は圧延加工を施したのち、得られた加工材に
    二次再結晶温度より100℃高い温度から2200℃未
    満の温度域で加熱処理を施こすことを特徴とする
    モリブデン材の製造方法。
JP205584A 1984-01-11 1984-01-11 モリブデン材の製造方法 Granted JPS60149755A (ja)

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JP205584A JPS60149755A (ja) 1984-01-11 1984-01-11 モリブデン材の製造方法

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JPS60149755A JPS60149755A (ja) 1985-08-07
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