JPS6137021Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は例えば電気機器、ロツカ等に使用する
カードホルダーに係り、特にカードの挿入を容易
にしかつ脱落を防止したカードホルダーに関す
る。

従来、例えば電気機器等では、機器盤面にスイ
ツチやランプ等の機能を表示するカードホルダー
を装着している。第１図は従来のカードホルダー
を示す図であつて、機器盤面１にサラネジ２を用
いてカード保持体３が取着され、このカード保持
体３は前面にカード保持溝４が形成され、かつ前
面上下両端部より後方に向つて細幅となるような
傾斜部５を設けた断面が台形状を呈するものであ
る。そして、カード保持体３の傾斜部５より多少
急傾斜角度を有するコ字形透明カバー６をカード
保持体３の前面より前記傾斜部５を利用して嵌合
させた後、カード保持体３の一側部よりカード保
持溝４にカード７を挿し込む構造としている。

従つて、以上のようなカードホルダーの場合、
透明カバー６がカード保持体３に設けた傾斜部５
と完全に嵌合する寸法精度を維持していないと、
傾斜部５と小なる接触面積となつて抜けやすくな
り、また透明カバー６の両端接触面積が異なると
ガタの生ずる不都合がある。

さらに、カード保持体３の溝４にカード７を挿
入するに際し、そのカード保持溝４が浅すぎると
挿し込みにくくなり、カード保持溝４が深すぎる
と挿入後のカード７がガタついたり、抜け出たり
する欠点がある。従つて、一般的には、カード保
持溝４を多少深溝に形成し、接着剤でカード７を
固定した後、透明カバー６を嵌合させている。こ
の場合はカード７の取付けが非常に煩雑であり、
カード７の差し換えが不便であり、機器やロツカ
等を損傷する欠点がある。

本考案は上記実情にかんがみてなされたもの
で、その目的とするところは、前面に配置する透
明カバーの脱落をなくし、かつカードを側方より
容易に挿し込んで確実に保持できるようにするカ
ードホルダーを提供するものである。

以下、本考案の一実施例について第２図ないし
第４図を参照して説明する。これらの図において
１１は電気機器、ロツカ等の盤面であつて、これ
には上端部を下方に、下端部を上方に折曲させた
爪１２ａ，１２ｂを有するＣ字形の保持枠１２を
密着せしめるように配置する。さらに、保持枠１
２の内部にネジ挿通孔１３ａを設けた上下方向に
所定の幅Ｗを有する当て板１３を当て、同ネジ挿
通孔１３ａにサラネジ１４を保持枠外側より盤面
側に向けて挿通させて盤面ネジ孔１１ａに螺着す
ることにより、前記保持枠１２を盤面１１に固定
している。ここで、当て板１３は幅Ｗは保持枠両
端の爪１２ａ，１２ｂの間隔より小なる値として
カード１５の挿し込みを容易にし、かつガタつき
をなくすような機能を持たせている。また、当て
板１３の両端部に第３図および第４図に示すよう
な傾斜部１６を設けてカード１５の挿し込みを容
易にしている。このカード１５および透明カバー
１７は同カバー１７が外側になるように当て板１
３と保持枠両端の爪１２ａ，１２ｂとの隙間に挿
し込み配置される。従つて、当て板１３の高さＬ
は保持枠１２の高さおよびカード１５、透明カバ
ー１７の厚みによつて定められる。また、透明カ
バー１７は多少弾性を有する材質のものを用い
る。

なお、第３図はカード１５、透明カバー１７お
よび当て板１３の一部を切欠いて保持枠１２の内
部を示しており、同図から明らかなようにサラネ
ジ１４の通る部分が上下方向に長孔１２ｃを形成
してカードホルダーの位置調整を可能にしてい
る。また、第４図は当て板１３の両端が傾斜部１
６であることを示しており、これにより左右何れ
の方向からでもカード１５および透明カバー１７
が容易に挿し込みできるようになつているが、必
要により当て板１３の一側端部のみ傾斜部１６と
してもよい。

従つて、以上のようなカードホルダーによれ
ば、カード１５は保持枠１２の一端側に設けた傾
斜部１６をガイドとして容易に挿し込みができる
とともに、当て板１３の幅Ｗが両爪１２ａ，１２
ｂの間隔より小なる値としているので多少彎曲状
にすれば比較的容易に挿し込むことができる。ま
た、透明カバー１７も同様にしてカード１５の外
側に接して挿し込む。この時、カード１５と透明
カバー１７の両厚みが当て板１３と爪１２ａ，１
２ｂとの隙間より大きい場合でも当て板１３の幅
Ｗが両爪１２ａ，１２ｂの間隔より小なるため彎
曲状にして挿し込みが可能となり、かつ挿し込み
後は透明カバー１７の反力が両爪１２ａ，１２ｂ
に加わつて確実に保持される。何れにせよ、透明
カバー１７は爪１２ａ，１２ｂによつて外部に抜
け出ることはない。なお、カード１５および透明
カバー１７は別個あるいは同時に重ねて挿し込ん
でもよく、別個の場合は何れを先に挿し込んでも
よい。

次に、第５図および第６図は本考案の他の例を
示す図であつて、第５図は当て板１３の前面部を
多少曲状に形成したものであり、第６図は保持枠
１２の上下端部に設けた爪１２ａ，１２ｂを当て
板１３側に傾斜させて透明カバー１７を押しつけ
るようにしたものである。この場合、透明カバー
１７は完全な剛体であつてもよいものである。

その他、本考案は上記実施例に限定されず種種
変形実施できる。例えば保持枠１２と当て板１３
は別体に形成したが、これを一体成形したもので
もよい。

以上詳記したように本考案によれば、保持枠内
部に当接する当て板の幅を保持枠上下両端部の２
つの爪の間隔より小なる値としたので、カードお
よび透明カバーを多少曲状にすることにより容易
に挿し込みが可能となり、挿し込み後は透明カバ
ーの爪に対する反力で確実に固定される。また、
透明カバーは保持枠の爪に保持されるために外部
に抜け出るようなことがなくなる。また、当て板
の端部を傾斜としたので挿し込み口が広くなり、
かつ傾斜によるガイドによつてカードを容易に挿
し込めるカードホルダーを提供できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のカードホルダーの側面図、第２
図ないし第４図は本考案に係るカードホルダーの
一実施例を示すものであつて、第２図は側面図、
第３図は一部切欠いて保持枠内部を示す分解斜視
図、第４図は同じく一部切欠いて当て板端部を示
す斜視図、第５図および第６図はそれぞれ本考案
の他の実施例を示す側面図である。 １１…盤面、１２…保持枠、１２ａ，１２ｂ…
爪、１３…当て板、１４…サラネジ、１５…カー
ド、１６…傾斜部、１７…透明カバー。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 盤面に密接して取り付けられ上下端部に爪を
   設けた保持枠と、この保持枠内部に当接された
   当て板と、この当て板と前記保持枠の爪との間
   に挿入配置されるカードおよび透明カバーとを
   備えたことを特徴とするカードホルダー。 (2) 当て板は、保持枠の上下端部に設けた両爪の
   間隔よりも小なる幅を有することを特徴とする
   実用新案登録請求の範囲第１項記載のカードホ
   ルダー。 (3) 当て板は、側端部に傾斜部を設けたことを特
   徴とする実用新案登録請求の範囲第１項記載の
   カードホルダー。