JPH035036Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 (イ) 産業上の利用分野 本考案は携帯用テープレコーダーの背面に対す
るベルトクリツプの取付装置に関する。

(ロ) 従来の技術 近年の携帯用テープレコーダーは小型、軽量化
が進んでいる。このような携帯用テープレコーダ
ーは手に持つて使用することが出来るようになつ
ているが、使用者の腰のベルトに取付けた状態で
使用すると一層便利である。

このためテープレコーダーの背面にベルトクリ
ツプを取付けたものが種々提案されているが、こ
のベルトクリツプはテープレコーダーを手に持つ
て使用する際には邪魔になるものであつた。機器
本体の背面にベルトクリツプを取付けるものとし
て、例えば実開昭58−148971号公報に記載された
如き装置が知られている。

(ハ) 考案が解決しようとする問題点 上記の従来装置においては、ベルトクリツプを
機器本体の背面に螺子によつて取付けているの
で、ベルトクリツプの取付け作業が煩わしく手間
が掛かると同時に螺子を紛失してしまうとベルト
クリツプの取付けが出来なくなるという問題が生
じるものである。

(ニ) 問題点を解決するための手段 上記の問題点を解決する本考案は、背面板に逆
Ｕ状突壁からなり、その対向した左右の突壁が断
面Ｌ字になつた嵌合用リブ及び該嵌合用リブ間に
下から上に向う傾斜面を有する弾性係合片が一体
に形成された機器本体と、前記機器本体の一対の
嵌合用リブに対して下から上に向つてスライド式
に嵌合し且つ前記逆Ｕ状突壁の上方の突壁に当接
する一対の嵌合用溝及び前記弾性係合片の傾斜面
を通じてその上端縁に対して係合する係合突部が
一体に形成されたベルトクリツプとより成るベル
トクリツプの取付装置を提供するものである。

(ホ) 作用 本考案装置は、ベルトクリツプを機器本体の背
面に取付ける時、逆Ｕ状突壁の左右の嵌合用リブ
に対して嵌合用溝がスライド式に嵌合し、この嵌
合状態は逆Ｕ状突壁の上方の突壁に当接してそれ
以上のスライドが止められると同時に係合突部が
弾性係合片の端縁に係合して抜け止めされるもの
である。

(ヘ) 実施例 以下図面に示す本考案装置の実施例について説
明する。

１はテープレコーダー機器本体を示し、合成樹
脂成形から成る背面板２を有する。該背面板２に
は逆Ｕ状突壁からなり、その対向した左右突壁に
断面Ｌ字になつた嵌合用リブ３，３が一体に形成
されると共にこの一対の嵌合用リブ３，３間に下
から上方に向う傾斜面４ａを有する弾性係合片４
が一体に形成されている。５は該弾性係合片４を
形成するための抜き孔である。

６は前記機器本体１の背面板２に対して着脱さ
れるため合成樹脂成形から成るベルトクリツプで
ある。該ベルトクリツプ６は前記嵌合用リブ３，
３に対して下から上方に向つてスライド式に嵌合
するため一対の嵌合用溝７，７が形成され、その
スライドによる嵌合は前記逆Ｕ状突壁の上方の突
壁１０に当接して止められると同時に前記弾性係
合片４の傾斜面４ａを通じてその端縁４ｂに対し
て係合する係合突部８が一体に形成されている。
そして前記ベルトクリツプ６には第４図の断面図
に示すように、前記弾性係合片４と対向する取外
し用弾性変形部９が一体に形成されている。

本考案装置は上述のように構成されているの
で、ベルトクリツプ６を機器本体１に取付けるに
は、ベルトクリツプ６の嵌合用溝７，７を背面板
２の嵌合用リブ３，３に対し下から上方に向つて
スライドさせながら嵌合することにより、ベルト
クリツプ６の係合突部８の先端が弾性係合片４の
傾斜面４ａに摺接し該係合片４を内方向に撓ませ
ながらスライドする。そしてベルトクリツプ６の
係合突部８の先端が弾性係合片４の端縁４ｂを通
過することにより、該係合片４が弾性復帰し、そ
の端縁４ｂに係合突部８を係合させることが出
来、同時に逆Ｕ状突壁の上方の突壁１０に当接し
てそのスライドが止められることとなる。

上述した嵌合動作によつて第１図に示すように
ベルトクリツプ６を機器本体１の背面板２の取付
けることが出来る。

次にベルトクリツプ６を機器本体１から取外す
には、第４図の断面図にて明らかなように、ベル
トクリツプ６の取外し用弾性変形部９に対して矢
印方向の押圧力を加えながら下方向にスライドさ
せる。即ち、取外し用弾性変形部９の矢印方向の
力を加えると、下部分を支点にして点線で示す如
く変形し機器本体側の弾性係合片４を点線で示す
ように内方に撓ませることとなり、その係合片４
の端縁４ｂを係合突部８から離脱した状態にして
下方向にベルトクリツプ６をスライドすることに
より、嵌合用溝７，７を嵌合用リブ３，３から離
間させてベルトクリツプ６を取外すことが出来る
ものである。

(ト) 考案の効果 本考案装置に依れば、ベルトクリツプの機器本
体への取付けのために各部材を合成樹脂成形にて
一体に形成し、螺子等を用いないので、紛失の懸
念がなくワンタツチでの取付けが可能であり、又
外圧やシヨツクに対しても安定した取付状態を保
つことが出来るものである。

又、ベルトクリツプを取付ける弾性係合片はベ
ルトクリツプの裏側に隠されているので、外観上
の見栄えが良好になるという効果を有する。

【図面の簡単な説明】

図は本考案装置を示し、第１図はベルトクリツ
プを取付けた状態の斜視図、第２図はベルトクリ
ツプを取外した状態の斜視図、第３図は本考案ベ
ルトクリツプを背面から見た斜視図、第４図は要
部の縦断面図である。 １……機器本体、２……背面板、３……嵌合用
リブ、４……弾性係合片、４ａ……傾斜面、４ｂ
……端縁、６……ベルトクリツプ、７……嵌合用
溝、８……係合突部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 背面板に逆Ｕ状突壁からなり、その対向した左
   右の突壁が断面Ｌ字になつた嵌合用リブ及び該嵌
   合用リブ間に下から上に向う傾斜面を有する弾性
   係合片が一体に形成された機器本体と、前記機器
   本体の一対の嵌合用リブに対して下から上に向つ
   てスライド式に嵌合し且つ前記逆Ｕ状突壁の上方
   の突壁に当接する一対の嵌合用溝及び前記弾性係
   合片の傾斜面を通じてその上端縁に対して係合す
   る係合突部が一体に形成されたベルトクリツプと
   より成るベルトクリツプの取付装置。