JPS6136253B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、マイクロ命令処理によるトレース処
理方式、特にマクロ命令の１つとして与えられる
例えばスタート・トレース命令にもとづいて、サ
ービス・プロセツサが外部からデータ処理装置内
の制御メモリ上の任意所望の処理ルーチン上にト
レース・ルーチンを呼び出すコール命令を書込む
よう構成され、以後データ処理装置が上記処理ル
ーチンを実行する間に、データ処理装置上の各種
トレース情報を抽出し格納できるようにしたマイ
クロ命令処理によるトレース処理方式に関するも
のである。

従来から、データ処理装置内の各種ハードウエ
アの状態情報をトレース情報として抽出し格納す
ることが行なわれている。この場合、任意の事象
に対応する処理が実行される際に上記トレース情
報を抽出するようにする方式として、従来マクロ
命令列中にトレース処理ルーチンを呼出すマク
ロ・コール命令を予め用意しておく方式がとられ
る。即ち、マクロ命令が順次実行される間に上記
マクロ・コール命令が読出され、これによつて当
該タイミング時点でのトレース情報を抽出し格納
する方式がとられる。しかし、この方式の場合、
上記マクロ・コール命令が読出される都度、一般
のマクロ命令の処理と同様に当該マクロ・コール
命令が解読され、その結果によつてトレース情報
の抽出が行なわれることとなり、時間的遅れを生
じる。

本発明は、上記の点を解決することを目的とし
ており、任意の通常のマクロ命令に対応した処理
がマイクロ命令によつて実行されている間に上記
トレース情報を抽出し得るようにすることを目的
としている。そしてそのため本発明のマイクロ命
令処理によるトレース処理方式は、与えられたマ
クロ命令が制御メモリ上に格納された処理ルーチ
ンの処理によつて実行されるデータ処理装置と該
データ処理装置の動作を監視するサービス・プロ
セツサとを有するデータ処理システムにおいて、
上記データ処理装置内のデータを抽出して格納す
る処理を実行するトレース・ルーチンが上記制御
メモリ上に格納されると共に、予め定められたマ
クロ命令によつて指示されるスタート・トレース
命令実行ルーチンが上記制御メモリ上に格納され
てなり、かつ上記制御メモリが少なくとも上記サ
ービス・プロセツサからの指示によつて書込み可
能に構成され、上記予め定められたマクロ命令に
もとづいて上記スタート・トレース命令実行ルー
チンが実行されることにもとづいて上記サービ
ス・プロセツサが上記制御メモリ上の任意所定の
処理ルーチン上に上記トレース・ルーチンを呼び
出すコール命令を書込むよう制御し、以後上記任
意所定の処理ルーチンが実行される間に上記コー
ル命令によつて上記トレース・ルーチンが実行さ
れ、上記データ処理装置内の所定のデータを抽出
して格納するよう処理することを特徴としてい
る。以下図面を参照しつつ説明する。

図は本発明の一実施例構成を示す。図中の符号
１はデータ処理装置、２はサービス・プロセツ
サ、３は主記憶装置であつて一例としてデータ処
理装置に内蔵された形で表わされているもの、４
は制御メモリであつてマイクロ・プログラムが格
納されるもの、５はトレース・データ情報源であ
つて簡単のために１つのボツクスで代表せしめた
もの、６は制御メモリ書込みアドレス・レジスタ
であつて図示の場合サービス・プロセツサ２から
アドレス情報がセツトされるとして示されるも
の、７は制御メモリ書込みデータ・レジスタであ
つて図示の場合サービス・プロセツサ２からデー
タがセツトされるとして示されるもの、８は制御
メモリ更新テーブルであつて例えばデイスク・メ
モリ上に格納されているもの、９は本発明にいう
スタート・トレース命令、１０はトレース事象に
対応したマクロ命令、１１はトレース情報格納
域、１２，１３は夫々マイクロ処理ルーチン、１
４はマイクロ処理ルーチンであつて上記トレース
事象に対応したマクロ命令の処理を実行するも
の、１５はスタート・トレース命令実行ルーチン
であつて上記スタート・トレース命令を実行する
ためのもの、１６はトレース・ルーチンであつて
当該ルーチンが実行されるとき上記トレース・デ
ータ源５からトレース情報が抽出されて上記トレ
ース領域１１に格納されるもの、１７はCS内容
変更処理ルーチンであつてサービス・プロセツサ
２によつて実行されるものを表わしている。

図示の場合、スタート・トレース命令９は、後
述するマイクロ・コール命令を任意のマイクロ処
理ルーチン例えば処理ルーチン１４上の任意所定
の位置に書込むための命令と考えてよい。そして
該スタート・トレース命令９には、(i)主記憶装置
３上の図示トレース領域１１を指定するトレース
領域指定情報と、(ii)上述のトレース情報を抽出す
るタイミングを指定するトレース・タイミング情
報とをもつている。

該スタート・トレース命令９が読出されると
き、当該スタート・トレース命令９を実行するた
めに、制御メモリ４上のスタート・トレース命令
実行ルーチン１５が起動される。該ルーチン１５
は所定の処理を実行した上でデータ処理装置１を
停止するストツプμ命令をそなえている。したが
つて、上記ルーチン１５が実行されてその内にデ
ータ処理装置１は処理を停止することとなる。

サービス・プロセツサ２は、常時データ処理装
置１の処理を監視しており、上記ストツプμ命令
によつてデータ処理装置１が処理を停止すると、
これを検出する。そして、上記スタート・トレー
ス命令９の実行にもとづいて停止したことを知
る。

サービス・プロセツサ２におけるCS内容変更
処理ルーチン１７は、上記スタート・トレース命
令９におけるトレース・タイミング情報を調べ、
図示制御メモリ更新テーブル８を参照して、制御
メモリ４上のいずれの処理ルーチン上のいずれの
位置にマイクロ・コール命令CALLを挿入すべき
かを判定する。そして、制御メモリ書込みアドレ
ス・レジスタ６に所定のアドレス情報をセツト
し、かつ制御メモリ書込みデータ・レジスタ７に
マイクロ・コール命令をデータとしてセツトす
る。

これによつて、制御メモリ４上の例えば処理ル
ーチン１４上の所定の位置にマイクロ・コール命
令CALLが書込まれる。該マイクロ・コール命令
CALLは、図示トレース・ルーチン１６の先頭番
地を呼出す機能をもつものと考えてよい。このよ
うなマイクロ・コール命令CALLの書込みを行な
つた後に、サービス・プロセツサ２はデータ処理
装置１の処理停止状態を解除し、データ処理装置
１は図示スタート・トレース命令実行ルーチン１
５を実行した後に、次のマクロ命令を実行するよ
うに処理を進める。

それ以後の状態においては、データ処理装置１
の処理は次の如く行なわれる。即ち、データ処理
装置１が図示マクロ命令１０を読出して実行する
こととなつたとき、言うまでもなく図示処理ルー
チン１４が走行する。該ルーチン１４が走行して
いる間に、上記マイクロ・コール命令CALLが実
行されることとなるが、このとき、図示トレー
ス・ルーチン１６が呼び出されて実行される。換
言すれば、マクロ命令１０のあずかり知らない状
態のもとで、トレース・ルーチン１６が実行され
る。そしてその結果、トレース・データ源情報５
からトレース情報がトレース領域１１内に格納さ
れる。

この状態は、図示マクロ命令１０が読出されて
実行される都度繰返されることとなり、その都度
トレース情報が抽出されて格納される。

なお、上記マイクロ・コール命令は、サービ
ス・プロセツサ２によつて、図示スタート・トレ
ース命令９内の上記トレース・タイミング情報に
対応して、任意の処理ルーチン中に挿入され得
る。また必要に応じて、複数個のマイクロ・コー
ル命令が挿入され得る。

以上説明した如く、本発明によれば、マイク
ロ・コール命令CALLを任意所望の位置に挿入す
ることができ、マクロ命令が実行される間に当該
マクロ命令があずかり知らない状態のもとでトレ
ース情報を抽出し格納することが可能となる。し
かも、マクロ命令１０が解読されて処理ルーチン
１４が実行される間にトレース・ルーチン１６が
実行されることから、従来の方式の如くトレー
ス・ルーチンを呼出すマクロ命令を解読した上で
トレース処理を実行する場合にくらべて、処理速
度が大きく向上する。

【図面の簡単な説明】

図は本発明の一実施例構成を示す。 図中、１はデータ処理装置、２はサービス・プ
ロセツサ、３は主記憶装置、４は制御メモリ、５
はトレース・データ情報源、６は制御メモリ書込
みアドレス・レジスタ、７は制御メモリ書込みデ
ータ・レジスタ、９はスタート・トレース命令、
１２，１３，１４は夫々処理ルーチン、１５はス
タート・トレース命令実行ルーチン、１６はトレ
ース・ルーチンを表わす。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 与えられたマクロ命令が制御メモリ上に格納
   された処理ルーチンの処理によつて実行されるデ
   ータ処理装置と該データ処理装置の動作を監視す
   るサービス・プロセツサとを有するデータ処理シ
   ステムにおいて、上記データ処理装置内のデータ
   を抽出して格納する処理を実行するトレース・ル
   ーチンが上記制御メモリ上に格納されると共に、
   予め定められたマクロ命令によつて指示されるス
   タート・トレース命令実行ルーチンが上記制動メ
   モリ上に格納されてなり、かつ上記制御メモリが
   少なくとも上記サービス・プロセツサからの指示
   によつて書込み可能に構成され、上記予め定めら
   れたマクロ命令にもとづいて上記スタート・トレ
   ース命令実行ルーチンが実行されることにもとづ
   いて上記サービス・プロセツサが上記制御メモリ
   上の任意所定の処理ルーチン上に上記トレース・
   ルーチンを呼び出すコール命令を書込むよう制御
   し、以後上記任意所定の処理ルーチンが実行され
   る間に上記コール命令によつて上記トレース・ル
   ーチンが実行され、上記データ処理装置内の所定
   のデータが抽出して格納するよう処理することを
   特徴とするマイクロ命令処理によるトレース処理
   方式。