JPS6135673Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は二重の框枠体からなる堅牢な雨戸の構
成に関する。

従来一般の建物に使用されている雨戸は、上下
一対の横框を所定間隔を隔てて配列し、更にこの
横框の左右両端に一対の竪框を当接して方形状に
框組みして框枠体を形成しながら、この框枠体の
内側屋外側に金属製のパネルを嵌めた後、各框の
突き合わせ部を一体に螺子止めしたものであるか
ら、形成される雨戸の框枠体は一つである為、強
風の吹き付ける海岸添い等の建物に使用した場
合、框枠体が反つて建付けを困難とすることがあ
つたり、或いは横框と竪框との突き合わせ部に緩
みを生じ、框枠体が歪んで、建付け部に隙間等を
生じたりすることが応々にしてあつた。特に錠を
内装するときは、框枠体が変形しやすくなる傾向
があつた。

本考案は外側の框枠体に、錠内装用の空隙部を
有する内装框枠体を嵌めて、框枠体を内外二重と
して、上記従来の欠点を解決することを目的とし
た堅牢な雨戸に関するもので以下その一実施例を
図面に付き説明すれば下記の通りである。

図中１及び２は上下一対の横框で断面略Ｈ形に
形成した長尺の押出し型材を所定寸法に切断した
ものを使用する。３及び４は、横框１，２の左右
両端に当接する一対の竪框で、断面角筒状に形成
し、且、互いに対応する面に間隔を隔てて突片
５，６を突設し、両突片５，６間に溝部７を形成
してある。Ａは上下の横框１，２の左右両端に一
対の竪框３，４を当接して方形に框組みした框枠
体、８及び９は框枠体Ａに於ける横框１，２の内
側屋外側に収まる上下一対の内装横框で、断面コ
の字形に形成して屋内側に錠１０を内装し得る高
さを有し、且つ屋内側に錠１０取付け用の空隙部
１１を設け、且互いに対応する面の屋外側に円弧
状の化粧縁１２，１２を屋内側に、該化粧縁１
２，１２と相俟つて後記するパネルの嵌込み溝１
３，１３とを形成してある。１４及び１５は上記
框枠体Ａの竪框３，４に収まる左右一対の内装竪
框で、竪框３，４の溝部７へ嵌合する突片１６，
１７と、互いに対応する面の屋外側に円弧状の化
粧縁１８，１８を屋内側に、該化粧縁１８，１８
と相俟つてパネルの嵌込み溝１９，１９を形成し
てある。Ｂは左右一対の内装横框８，９の左右両
端に一対の内装竪框１４，１５を当接して方形状
に框組みした内装框枠体、２０は内装框枠体Ｂに
於ける各嵌込み溝１３，１３，１９，１９へ嵌め
た金属製のパネルで、表面に補強用のリブ２１を
打出し、且上下両端に上記嵌込み溝１３，１３へ
螺子２２止めする断面コの字形の止着部２３，２
３を設けてある。２４は内装竪框１４，１５の嵌
込み溝１９，１９と、パネル２０との間に介在さ
せた防振材、２５は框枠体Ａの下端に設けた戸車
である。

本考案に関する雨戸の一実施例は上記の様に構
成されているから、今この雨戸を実施例に基づい
て組立てる場合は、先ず上下の内装横框８，９を
所定間隔を隔てて配列させてから、この内装横框
８，９の左右両端に内装竪框１４，１５を夫々突
き合わせて、方形状に框組みし、所定の内装框枠
体Ｂを形成しながら、この内装框枠体Ｂの各嵌込
み溝１３，１３，１９，１９にパネル２０を嵌め
てから、各突き合わせた部分を一体に結合させた
後、形成した内装框枠体Ｂを、上下一対の横框
１，２の左右両端に一対の竪框３，４を当接して
方形に框組みした框枠体Ａの内側へ嵌めてから、
横框１，２と竪框３，４との当接部分を一体に結
合させ、更に内装框枠体Ｂに於ける一方の内装横
框９に於ける空隙部１１に錠を対応させて之れを
取付け、内装框枠体Ｂ付の雨戸を形成するもので
ある。

尚、本考案に於いて上記内装框枠体Ｂの嵌込み
溝１３，１３，１９，１９の屋外側に化粧縁１
２，１２，１８，１８を形成することにり、パネ
ル２０の端部を隠蔽し、且円弧状の装飾化と相俟
つて外観形状を良好として商品価置を高めると共
に、外部からの雨水の侵入等を防ぐことの出来る
実施上の効果がある。

上記の様に本考案に関する雨戸は上下一対の横
框の左右両端に一対の竪框を当接して方形に框組
みした框枠体と、断面略コの字形でこの框枠体に
於ける横框に収まるとともに、錠を内装し得る高
さを有し、且つ屋内側に錠取付け用の空隙部に設
けた上下一対の内装横框に、上記框枠体の竪框に
収まる左右一対の内装竪框を当接して方形状に框
組みした内装框枠体と、該内装框枠体の内側に張
設したパネルとより構成されるものであるから、
構成された雨戸には外側の框枠体と、内側の内装
框枠体とを設けて二重の框構成となつているとと
もに、錠取付け部を内装框枠体に設けたので、外
側の框枠体の強度が損なわれることがないので、
堅牢で強度が優れ、例への強風の吹き付ける海岸
添い等の建物に使用しても框枠体に反りを生ずる
ことなく、又竪框と横框との突き合わせ部の緩み
に起因する框枠体の歪みも生ずることがないか
ら、建付け部は常時、隙間なく建付けることが出
来るので、強固な雨戸として大きな実用的効果を
発揮するものである。また、錠は内装横框に取付
けることができるので、雨戸の框枠体及びパネル
の形状はなんら錠の取付けによつて制約されるこ
とはない。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案に関する雨戸の一実施例を示すも
ので、第１図は正面図、第２図は第１図に示すＸ
−Ｘ線の一部切欠拡大横断平面図、第３図は仝上
Ｙ−Ｙ線の一部切欠拡大縦断側面図である。 尚、図中１及び２は横框、３及び４は竪框、Ａ
は框枠体、８及び９は内装横框、１０は錠、１１
は空隙部、１４及び１５は内装竪框、Ｂは内装框
枠体、２０はパネルである。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 上下一対の横框の左右両端に一対の竪框を当接
   して方形に框組みした框枠体と、断面略コの字形
   でこの框枠体に於ける横框に収まるとともに、錠
   を内装し得る高さを有し、且つ屋内側に錠取付け
   用の空隙部を設けた上下一対の内装横框に、上記
   框枠体の竪框に収まる左右一対の内装竪框を当接
   して方形状に框組みした内装框枠体と、該内装框
   枠体の内側に張設したパネルとより構成される雨
   戸。