JPS6134256Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はバター、マーガリン等を収容する組立
式の容器に関する。

従来、紙箱などに収納されて市販されているバ
ター、マーガリン等は、内容物を一旦容器形状と
した後、特殊処理を施した紙で包装し、これを紙
箱（例えばアルミ蒸着などの処理をした紙箱な
ど）に収容していた。

本考案はこのような予め内容物を容器形状とす
る工程と特殊処理をした紙等による包装を省き、
いまだ流動状態にある内容物を直接充填し、かつ
シールしうる容器を提供しようとするものであ
る。

本考案は底部、長側部、短側部、天井部からな
る箱型の組立式の容器において、底部の周辺に長
側部と、短側部とを連設して容器の側壁を構成
し、また一方の長側部の上方に天井部と長側部と
を、さらに他方の長側部の上方に折返し部をそれ
ぞれ連設し、各長側部の両端と、各短側部の両端
との間に、それぞれ折込部を連設して、これらの
折込部を容器の内側に折込み、さらにこれらの折
込部には折返し部と切込を設けた折返し部とを連
設して、これら折返し部と前記折返し部とを容器
の内側にそれぞれ折返し、一方、前記各短側部の
上方に片部を設けた折返し部を連設して、該折返
し部を容器の内側に折返し、前記折返し部の各切
込に対し、この片部をそれぞれ挿入係止せしめる
ことを特徴とする容器である。

以下、本考案の実施例について図面に参照しな
がら詳細に説明する。

第１図は本考案の容器の展開図で、１は底部、
２，３は相対する長側部、４，５は相対する短側
部、６は天井部、７は天井部６に連続し、組立時
に長側部３に重複する他の長側部、８，９は短側
部４，５にそれぞれ連設された折返し部、１０は
長側部３に連設された折返し部１１，１２，１
３，１４，１５，１６，１７，１８は内側にそれ
ぞれ折込まれる折込部、１９，２０，２１，２２
は前記折返し部１０と同じ状態に容器上辺を形成
する折返し部、２３，２４は長側部７の両側に設
けられた挿入部、２５，２６は折返し部２１と２
２上に設けられた切込、２７，２８は折返し部
８，９に設けられた切欠である。これらの各部は
第１図の展開図上に破線で示す折曲線によつて
夫々仕切られている。この容器の材料はローを浸
透させた紙、アルミ箔を貼着した紙、プラスチツ
クシートなどの流動状態のバター、マーガリン等
に接触しても変形、劣化しない材料を用いる。

第２図は本考案の容器を組立てる途中の状態を
示し、長側部３，２、折返し部１０を夫々内側に
折曲げ、また折込部１１と１２、折込部１５と１
６を内側に折込むようにして短側部４を折曲げ、
さらに折返し部１９および２１を図示のように内
側に折曲げる。図示を省略したが反対側も同じ要
領で折曲げればよい。

次に第３図に示す状態に組上げるため、天井部
６を折曲線に沿つて折り立て、続いて折返し部８
を内側に折曲げ、折返し部１０，１９，２１上に
第３図に示すように折り重ねる。この場合、折返
し部２１上に設けた切込２５に、折返し部８の切
欠き２７に形成された片部３０を第４図に示すよ
うに挿入する。これによつて折返し部８はその位
置に引掛り立ちあがらない。反対側も同じ要領で
折返し部９の片部３１を引掛け止着する。

このような状態において、内部に流動状態にあ
る内容物を充填し固化せしめる。充填後は、内容
物を被覆するためのフイルム（例えばポリエチレ
ンフイルム、ロー付紙、アルミ箔など）をかけ、
折返し部８，９，１０上でフイルムの周端を止着
する。

次に第５図に示すように天井部６、長側部７お
よび挿入部２３，２４を折り曲げ、挿入部２３，
２４を長側部３と短側部４とで形成される隙間に
矢印のように挿入すればよい。なお他の実施例と
して挿入部２３，２４を省き、長側部７と長側部
３または底部１の裏面にラベル、テープなどで止
着してもよい。

以上のように本考案の容器は折返し部８，９の
一部を折返し部２１，２２に設けられた切込２
５，２６に挿入して止着するようにしたので、第
３図に示す状態に組立後、折返し部８，９を何等
抑えることなく、その状態が維持でき、したがつ
て加熱されていまだ流動状態にある内容物を容器
の形状通りの定量に充填できる。また、折返し部
８，９，１０も、変位しないから、これらを利用
してフイルムを貼着することができる。したがつ
て、バター、マーガリンなどの容器に直接充填す
る場合に適しており、従来の包装作業などの工程
を省略することができる。

また、消費者が使用する場合、第２図の状態に
折返し部８を引張つて箱を分解すれば、内容物を
取り出す場合に使用し易いという利点がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る容器の展開図、第２図〜
第５図は同容器の組立要領を示す図、特に第４図
は第３図のＡ部拡大図である。 １……底部、２，３，７……長側部、４，５…
…短側部、６……天井部、８，９……折返し部、
１０，１９，２０，２１，２２……折返し部、２
５，２６……切込、２７，２８……切欠、３０…
…片部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 底部、長側部、短側部、天井部からなる箱型の
   組立式の容器において、底部１の周辺に長側部
   ２，３と、短側部４，５とを連設して容器の側壁
   を構成し、また長側部２の上方に天井部６と長側
   部７とを、さらに長側部３の上方に折返し部１０
   をそれぞれ連設し、長側部２，３の両端と、短側
   部４，５の両端との間に、それぞれ折込部を連設
   して、これら折込部を容器の内側に折込み、さら
   にこれらの折込部には折返し部１９，２０と切込
   ２５，２６を設けた折返し部２１，２２とを連設
   して、これら折返し部１９，２０，２１，２２と
   前記折返し部１０とを容器の内側にそれぞれ折返
   し、一方、前記短側部４，５の上方に片部３０，
   ３１を設けた折返し部８，９を連設して、該折返
   し部８，９を容器の内側に折返し、前記折返し部
   ２１，２２の各切込２５，２６に対し、この片部
   ３０，３１をそれぞれ挿入係止せしめることを特
   徴とする容器。