JP3338623B2

JP3338623B2 - チューブ容器収納箱

Info

Publication number: JP3338623B2
Application number: JP35266396A
Authority: JP
Inventors: 直樹山中
Original assignee: 関西チューブ株式会社
Priority date: 1996-12-12
Filing date: 1996-12-12
Publication date: 2002-10-28
Anticipated expiration: 2016-12-12
Also published as: JPH10167333A

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、内容物を充填する
前の空のチューブ容器を輸送、保管するための、チュー
ブ容器収納箱に関する。

【０００２】

【従来の技術】チューブ容器は、その容器内に充填物
（流動性物質）を充填するまでは、充填物の取出口を有
する容器首部にキャップをして螺着し、チューブ胴の端
部を開口した状態にて取扱っており、そのためにかかる
未充填のチューブ容器をその製造工場から薬剤などの充
填工場に運搬する間の取扱いには多くの注意を必要と
し、通常は輸送箱に収納された状態で保管・流通されて
いる。

【０００３】そして、チューブ容器収納箱に於て、空箱
時の輸送や保管の際にその取扱いを容易にするために、
帯状材を折曲げて形成する枠体と底蓋とから構成された
分離型はすでに使用されている。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
技術では、図８と図９に示す如く、帯状体を折曲げて形
成する枠体ｃの場合、角部ｄ…にアールが残ってしまう
ので、正確な矩形の枠体ｃを形成できず、正確な数のチ
ューブｅ…を収納することが困難だった。また、図10に
示す如く、空箱状態で、枠体ｃを折畳んだ場合、各々の
（アールの残った）角部ｄ…の復元力によってふくらむ
ので、その厚みの増大のために積み重ねた時に安定せ
ず、輸送や保管が容易ではなかった。

【０００５】また、プラスチックで製造されたチューブ
容器収納箱は、空箱状態で積み重ねた時、嵩張り運搬し
にくかった。さらに、金属製の場合は、重量が大きく扱
いにくかった。段ボールや厚紙等で形成した場合、軽量
ではあるが、紙粉のようなほこりが発生するので、医薬
品や食品等の衛生が重視される製品においては不適当で
あった。しかも、耐久性の面でも良くなかった。

【０００６】そこで、本発明では、取扱いが容易でかつ
チューブ容器を傷つけたり変形させるおそれがなく、さ
らに、正確な数のチューブ容器を収納でき、かつ清潔な
使用状態を保つことが可能なチューブ容器収納箱を提供
することを目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明では、ポリオレフィン系の低〜中発泡材から
なる帯状材を、該帯状材の両側端縁に所定小寸法だけ残
して切込み線を入れて、該切込み線を外側として、開く
方向に90°折曲げて４個の角部を形成し、全体が矩形乃
至正方形の枠体を構成し、該枠体の形状を保つように上
記枠体に外嵌させた底蓋と、から構成されている。

【０００８】また、帯状材の幅が50mmから250mm であ
り、かつ、該帯状材の厚みが 1.5mmから5.0mm であっ
て、さらに、上記所定小寸法が５mmから30mmに設定され
ている。さらに、底蓋が平面状に展開可能に構成されて
いるのがよい。

【０００９】

【発明の実施の形態】以下、実施の形態を示す図面に基
づき、本発明を詳説する。

【００１０】図１は、本発明のチューブ容器収納箱の実
施の一形態（展開状態）を示す。このチューブ容器収納
箱１は、帯状材で形成された枠体２と、嵩の低い底蓋３
と、から構成される。このチューブ容器収納箱１の組立
て方法を述べると、図１（ａ）に示す帯状材を折曲げて
４個の角部２ａ…を形成し、同図（ｂ）に示す如く、全
体が矩形の枠体２を構成する。そして、この枠体２の形
状を保つように、矢印Ａ方向に枠体２を底蓋３に嵌込
み、枠体２に底蓋３を外嵌し、チューブ容器収納箱１が
構成される。

【００１１】具体的に説明すると、図２に示す如く、帯
状材に切込み線５を入れて、この切込み線５を外側とし
て、開く方向にθ＝90°に折曲げて角部２ａを形成す
る。同様に、残り３個の角部２ａ…を形成し、全体矩形
の枠体２を構成する。また、帯状材は図１に示す如く、
延長部４を有し、この延長部４を同図にて示した如く、
隣接する側部の外方に重なり合わせて枠体２を形成す
る。

【００１２】なお、この延長部４と重なり合う部分を、
リベットにて固着（連結）して枠体２を固定するも、ま
た、面状ファスナーを貼着したり、若しくは、雄雌スナ
ップを付設することで、枠体２を着脱自在に連結するも
好ましい。

【００１３】さらに、底蓋３は、平面状に展開可能に構
成されており、空箱状態では、コンパクトにすることが
できる。展開方法としては、例えば、底蓋３の側面端部
に面状ファスナー式、スナップ式あるいはマグネット式
等にて隣接する端部同士を脱着自在とする方法や底蓋側
面端部を折畳み式に構成する等の方法がある。

【００１４】図３は、チューブ容器６…を収納した状態
を示したものである。（図２で示した如く、）角部２ａ
の角度θが正確に90°に折曲げられて、全体が正確な矩
形の枠体２が形成できるので、一列に決まった個数のチ
ューブ容器６…を並べることができ、かつ、隙間なく整
然と並べることができるので、正確な数のチューブ容器
６…を収納することができる。

【００１５】そして、図４と図５に示す如く、枠体２を
折畳んだ状態では、切込み線５にて折曲げているので、
アールが角部２ａ…に残らず、弾性にて外側に拡大する
ことがない。そのため、枠体２が外側に広がらない状態
でコンパクトに折畳むことが可能である。なお、この切
込み線５は、帯状体の両側端縁に所定小寸法Ｗ，Ｗを残
しているので、折曲げ時に切込み線５に指を挟む心配が
ない。

【００１６】なお、枠体２は上記の実施の形態以外にも
変更自在である。例えば、図６と図７に示す如く、延長
部４を設けなくともよい。この場合には、図６に示す如
く、帯状材の両端部を相互に突き合わせて形成したり、
図７に示す如く、間隙部７を枠体２の一角部２ａに形成
して、底蓋３にて外嵌してチューブ容器収納箱１を構成
してもよい。

【００１７】また、本発明のチューブ容器収納箱１は、
ポリオレフィン系の低〜中発泡材を材質に使用してい
る。例えば、発泡倍率 1.3〜４倍のポリプロピレンや、
その他の低〜中発泡材を使用することが好ましい。さら
に、枠体２を形成する帯状材は、幅が50mmから250mm で
あり、かつ、厚みが 1.5mmから5.0mm である。さらに、
所定小寸法Ｗは５mmから30mmに設定する。

【００１８】上記設定値を設けた理由について述べる。
材質を低〜中発泡材に限定したのは、製造の際の扱いや
すさと折曲げ等に対する耐久性とのバランスの点からで
ある。発泡倍率が４倍を越える場合、強度が不十分で折
損してしまうことがある。一方、発泡倍率が 1.3倍未満
の場合には、材質が固くなり過ぎて扱いにくい問題があ
る。

【００１９】そして、帯状材の幅を50mmから250mm とし
たのは、収納するチューブ容器６…のサイズに対応して
設定している。また、厚みに関しては、取扱いやすさと
耐久性の両面から設定している。即ち、1.5mm 未満で
は、強度と剛性が不足し、耐久性に劣り、逆に、5.0mm
を越えると重量が過大となって取扱いしにくくなる。さ
らに、所定小寸法Ｗが５mm未満の場合は、角部２ａ…を
折損してしまうことがあり、一方、30mmを越した場合
は、折曲げにくくなってしまう。

【００２０】さらに、本発明のチューブ容器収納箱１
は、上蓋を使用してもよいが、上蓋を用いずに実公昭56
ー28948 号公報に開示されているような熱収縮性フィル
ムで密封してもよい。上蓋を使用した場合、上蓋と底蓋
３と共に自由に取り外すことができるので、チューブ容
器６…の製造後にその検査を行う際、収納箱１に収納し
たままの状態で、天地反転して、チューブのキャップ
側、裾側の両面から目視できるという利点を有する。

【００２１】

【発明の効果】本発明は上述の構成により、次のような
著大な効果を奏する。

【００２２】（請求項１によれば、）チューブ容器収納
箱１は、帯状材で形成された枠体２と底蓋３の２品で構
成されているので、部品管理が容易でかつ製造コストが
低減できる。また、帯状材は、切込み線５を外側とし
て、開く方向に90°折曲げて角部２ａ…を形成している
ので、全体が正確な矩形となり、整然と正確な数のチュ
ーブ容器６…を収納することができる。

【００２３】しかも、隙間なく整然と収納することがで
きるので、輸送時にチューブ容器６…が倒れたりするこ
とがなく、チューブ容器６…が収納箱１内で動いたりし
て、チューブ容器６…を傷つけたりする心配がない。ま
た、チューブ容器収納箱１は、ポリオレフィン系の低〜
中発泡材を材質としているので、軽量でかつ耐衝撃性・
耐水性がある。かつ、紙粉等のほこりが発生しないの
で、衛生的であり、チューブ容器６…の内容物が医薬品
や食品等のように衛生が重視される場合は特に適当であ
る。

【００２４】さらに、枠体２は、切込み線５にて折畳め
るので、薄い厚みでコンパクトな状態にでき、しかも、
空箱状態の際、積み重ねやすく保管や輸送時に於てスペ
ース効率がよい。そして、帯状材の両側縁に所定小寸法
Ｗ，Ｗだけ残して切込み線５を入れているので、折畳み
時に切込み線５に指を挟むことがなく、安全である。ま
た、繰り返し使用した場合も、所定小寸法Ｗ，Ｗが設け
られているので、角部２ａ…が折損しにくく、耐久性が
よい。

【００２５】（請求項２によれば、）扱いやすく、か
つ、繰り返し折曲げても折損しにくい。また、収納する
チューブ容器６…のサイズに対応して、大きさの異なる
帯状体に変えることができる。さらに、この所定小寸法
Ｗに設定したことで、折曲げやすく、かつ、繰り返し折
曲げても、角部２ａ…を折損しにくい。

【００２６】（請求項３によれば、）底蓋３は平面状に
展開自在なので、空箱状態の際には積み重ねやすくコン
パクトに輸送や保管ができる。また、底蓋３内を常に清
潔に保つことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係る実施の一形態を示す斜視図であ
る。

【図２】要部拡大断面図である。

【図３】使用状態を示す平面図である。

【図４】折畳んだ状態を示す斜視図である。

【図５】要部拡大図である。

【図６】実施の他の形態を示す平面図である。

【図７】実施の別の形態を示す平面図である。

【図８】従来の実施の一形態を示す平面図である。

【図９】図８に係る要部拡大断面図である。

【図10】従来のチューブ容器収納箱を折畳んだ状態を示
す斜視図である。

【符号の説明】

２枠体２ａ角部３底蓋５切込み線Ｗ所定小寸法

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献特開平７−237668（ＪＰ，Ａ) 特開平４−189773（ＪＰ，Ａ) 特開平８−52829（ＪＰ，Ａ) 特開平５−124640（ＪＰ，Ａ) 特開平８−164933（ＪＰ，Ａ) 特開昭52−113897（ＪＰ，Ａ) 特開昭61−149030（ＪＰ，Ａ) (58)調査した分野(Int.Cl.⁷，ＤＢ名) B65D 81/133

Claims

(57)【特許請求の範囲】

【請求項１】ポリオレフィン系の低〜中発泡材からな
る帯状材を、該帯状材の両側端縁に所定小寸法Ｗ，Ｗだ
け残して切込み線５を入れて、該切込み線５を外側とし
て、開く方向に90°折曲げて４個の角部２ａ…を形成
し、全体が矩形乃至正方形の枠体２を構成し、該枠体２
の形状を保つように上記枠体２に外嵌させた底蓋３と、
から構成されたことを特徴とするチューブ容器収納箱。
【請求項２】帯状材の幅が50mmから250mm であり、か
つ、該帯状材の厚みが1.5mmから5.0mm であって、さら
に、上記所定小寸法Ｗが５mmから30mmに設定された請求
項１記載のチューブ容器収納箱。
【請求項３】底蓋３が平面状に展開可能に構成されて
いる請求項１又は２記載のチューブ容器収納箱。