JPH0136738Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本考案は、包装用の箱にケーキ等の壊れ易い物
品を収納する際に用いられる中舟に関するもので
ある。

〈従来の技術〉 デコレーシヨンケーキ等の壊れ易い物品は、パ
ーチとよばれる薄紙皿にのせられるか、あるいは
アルミニウム箔等でその底面と側面を被覆して包
装用の箱内に収納されている。

しかも、デコレーシヨンケーキ等はその上面部
分が特に壊れ易い為に、使用される箱は、高さの
ある所謂深箱が多く、消費者がケーキ等を箱から
取り出す際にケーキ等の一部を壊してしまうとい
う問題があつた。

〈考案が解決しようとする課題〉 本考案は以上の様な従来技術の問題点を解決
し、輸送中あるいは運搬中にケーキ等の収納物を
保護し、かつ消費者が深箱から該収納物を取り出
す際にも、収納物を破損することなく容易に取り
出すことのできる中舟を提供しようとするもので
ある。

〈課題を解決するための手段〉 すなわち本考案の取手付中舟は、底板部１と、
その上端に筋押しｃおよびｅを介して順次連設し
て成る側板部４および折り返し板部６と、底板部
１の下端に筋押しｄおよびｆを介して順次連設し
て成る側板部５および折り返し板部７と、底板部
１の左右端に各々筋押しａおよび、ｂを介して連
設された湾曲側板部２および湾曲側板部３とから
構成されて成り、側板部４および側板部５は各々
筋押しｃおよびｄ部分から谷折りされて上方に折
り曲げられ、湾曲側板部２および湾曲側板部３は
各々筋押しａおよびｂ部分から谷折りされて上方
に折り曲げられると共に、その両端部分を内方に
湾曲させ、その両端部に形成した係合切溝ｇとｈ
が、および係合切溝ｉとｊが、前記側板部４およ
び側板部５の外側の位置において各々係合されて
惰円柱状の中舟体が形成され、かつ湾曲側板部
２，３の下縁が底板部１の係合肩部ｘ，ｘ，ｘ，
ｘの上に載置され、折り返し板部６および折り返
し板部７は筋押しｅおよびｆによつて外側に折り
返されると共に、該折り返し板部６の両端部に形
成した係合肩部ｋ，ｌが前記湾曲側板部２，３の
外側に形成した係合肩部ｏ，ｐに同じく折り返し
板部７の両端部に形成した係合肩部ｍ，ｎが湾曲
側板部２，３の外側に形成した係合肩部ｑ，ｒに
各々係合されて成ることを特徴とする取手付中舟
である。

〈実施例〉 以下図面に従つて本考案を詳細に説明する。

本考案の中舟の構成は第１図のブランクスに示
す通りであり、底板部１、その上下に連設された
側板部４，５、更にその上下に連設された折り返
し板部６，７、底板部１の左右に連設された湾曲
側板部２，３から成つている。

更に、底板部１の側板部連設部両端には、湾曲
側板部２，３の下縁が載置される係合肩部ｘ，
ｘ，ｘ，ｘが形成されている。

折り返し板部６，７の幅は側板部４，５の幅よ
りも広く構成されているので、その両端部には係
合肩部ｋ，ｌ，ｍ，ｎが形成されている。

湾曲側板部２，３の外側には、前記係合肩部
ｋ，ｌ，ｍ，ｎに係合される係合肩部ｏ，ｐ，
ｑ，ｒが形成され、更に該湾曲側板部２，３の
各々の両端部には、係合切溝ｇ，ｈ，ｉ，ｊが、
係合切溝ｇ，ｈが側板部４の外側の位置で、同じ
く係合切溝ｉ，ｊが側板部５の外側の位置で各々
係合可能に形成されている。

以上の様な構成の中舟を組み立てるには、筋押
しｃ，ｄを谷折りして側板部４，５を上方に折り
曲げ、次に筋押しａ，ｂを谷折りして湾曲側板部
２，３を上方に折り曲げ、各々の両端を彎曲させ
て、側板部４の外側で係合切溝ｇ，ｈを係合さ
せ、又、側板部５の外側で係合切溝ｉ，ｊを係合
させることによつて全体を舟形に構成し、更に折
り返し部６，７に設けた係合肩部ｋ，ｉ，ｍ，ｎ
を湾曲側板部の係合肩部ｏ，ｐ，ｑ，ｒに各々係
合して惰円柱状の中舟を構成するものである。

本考案の中舟の素材としては通常の容器に使用
される厚紙が使用されるが、収納される食品等の
性状に応じて耐水、耐油性を備えたグラシン紙等
が用いられる。

〈考案の効果〉 本考案の取手付中舟は、その中にケーキ等を収
納して包装用の箱内に詰めたり取り出したりする
に際して、折り返し板部を両手で持つことによつ
て容易に出し入れすることができ、又、包装用の
箱から取り出した後は、筋押しｅ，ｆを介して折
り返し板部６，７を外方に折り曲げて、体裁の良
いトレーとして利用することのできるものであ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の取手付中舟の一実施例の展開
図、第２図はその組み立てが完了したものの斜視
図、第３図は湾曲側板部の係合部の状態を示す説
明図である。 １……底板部、２，３……湾曲側板部、４，５
……側板部、６，７……折り返し板部、ａ，ｂ，
ｃ，ｄ，ｅ，ｆ……筋押し、ｇ，ｈ，ｉ，ｊ……
係合切溝、ｏ，ｐ，ｑ，ｒ……係合肩部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 底板部１と、その上端に筋押しｃおよびｅを介
   して順次連設して成る側板部４および折り返し板
   部６と、底板部１の下端に筋押しｄおよびｆを介
   して順次連設して成る側板部５および折り返し板
   部７と、底板部１の左右端に各々筋押しａおよび
   ｂを介して連設された湾曲側板部２および湾曲側
   板部３とから構成されて成り、側板部４及び側板
   部５は各々筋押しｃおよびｄ部分から谷折りされ
   て上方に折り曲げられ、湾曲側板部２および湾曲
   側板部３は各々筋押しａおよびｂ部分から谷折り
   されて上方に折り曲げられると共に、その両端部
   を内方に湾曲させ、その両端部に形成した係合切
   溝ｇとｈが、および係合切溝ｉとｊが、前記側板
   部４および側板部５の外側の位置において各々係
   合されて惰円柱状の中舟体が形成され、かつ湾曲
   側板部２，３の下縁が底板部１の係合肩部ｘ，
   ｘ，ｘ，ｘの上に載置され、折り返し板部６およ
   び折り返し板部７は筋押しｅおよびｆによつて外
   側に折り返されると共に、該折り返し板部６の両
   端部に形成した係合肩部ｋ，ｌが前記湾曲側板部
   ２，３の外側に形成した係合肩部ｏ，ｐに同じく
   折り返し板部７の両端部に形成した係合肩部ｍ，
   ｎが湾曲側板部２，３の外側に形成した係合肩部
   ｑ，ｒに各々係合されて成ることを特徴とする取
   手付中舟。