JPS6244897Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、熱可塑性の合成樹脂シートの加熱成
型により、硬い（リジツド）上包み包装を容易に
行ない得るようにした包装容器に関する。

（従来の技術） たとえばスーパマーケツトのような陳列台を有
する店頭では、熱可塑性合成樹脂材の加熱成型容
器に、魚、肉、または漬物等を入れ、これら全体
をストレツチフイルム等で（オーバーラツプ）被
包し、陳列台に置いている。

成形容器として、側壁の外面に設けた突出部に
スカート状の延長片を設け、この延長片を内側に
折り込み、延長片の先端部を、側壁に設けた凸部
に係合して箱形をなすようにしたものは、実公昭
56−4572号公報により知られている。

上記成形容器を成形し、ストレツチフイルム等
でオーバーラツプ被包した際には、突出部が横方
向に突出し、全体として箱形を呈しない。

（考案が解決しようとする問題点） しかし上記形式の包装容器では、突出部が横方
向に突出しているため、ストレツチ包装等のオー
バーラツプ被包を行なつた際に、箱形を呈せず陳
列台へ整列した状態での積み重ねが難かしい。

本考案は上記した点に鑑みてなされたもので、
上包み包装（オーバーラツプ）を行なつた際に、
全体としてリジツト箱状を呈し、輸送時の積み重
ね梱包を可能にし、陳列台へ効果的に配列し得る
ようにした包装容器を提供することを目的とす
る。

（問題点を解決するための手段） 本考案の包装容器は、矩形状開口部を有する包
装容器本体の各辺に折り曲げ自在のフランジ片を
一体に設け、各フランジ片の裏面に折り曲げ時に
包装容器本体の外側面に当持し得る支持突部を設
け、フランジ片を下方に折り曲げて支持突部を包
装容器本体の外側面に当接させた際に、フランジ
片が包装容器本体の側面をなし箱状を呈するよう
に構成される。

（作用） 本考案の包装容器においては、包装容器本体の
各辺に折り曲げ自在に設けたフランジ片の裏面に
支持突部を設け、フランジ片を下方に折り曲げて
支持突部を包装容器本体の外側面に当接させた際
に、フランジ片が包装容器本体の側面をなしリジ
ツトな箱状を呈するようにしている。

（実施例） 以下本考案の一実施例を図面につき説明する。

第１図において符号１は熱可塑性合成樹脂性の
包装容器であつて、この包装容器１は、上方開口
の矩形断面の包装容器本体２と、この包装容器本
体２の各辺２ａ，２ｂ，２ｃ，２ｄに一体に連接
されるフランジ片３ａ，３ｂ，３ｃ，３ｄとを有
して構成されており、各フランジ片３ａ，３ｂ，
３ｃ，３ｄには長手方向に適当な間隔を置いて複
数の凹部４が形成されている。上記各凹部４はフ
ランジ片の裏面側に突き出る支持突部５を形成し
ている。上記支持突部５のフランジ面からの突出
長さは、第２図に示すように、この支持突部５が
包装容器本体２の外側面に当接した際に、フラン
ジ片が垂直方向に位置するような長さに設定され
ている。すなわち、上記包装容器１は、フランジ
片を折り曲げ成形した際に、箱形を呈する。

次に作用を説明する。

包装容器１をオーバーラツプフイルム６を用い
て上包み包装するには、まず包装容器１内に、た
とえば冷凍食品のような食品７を容れ、ついで各
フランジ片３ａ，３ｂ，３ｃ，３ｄを、下方に折
り曲げ、支持突部５を包装容器本体２の外側面に
当接させる。この状態においては、各フランジ片
は垂直方向に位置し、包装容器本体２は全体とし
て箱状を呈している。なお予め箱状を形成せしめ
て後に機械的に保持、内容物を容れてもさしつか
えない。

上記包装容器本体２の周囲には通常の手段で上
包み包装フイルム６が巻回され、上包み包装が施
される（第３図）。

第４図および第５図は本考案の他の実施例を示
すものであつて、第４図に示す実施例では、予め
フランジ片１０の巾方向中間位置に加熱成型によ
つて折り曲げ用凹部１１を設けておき、この部分
で折り曲げるようにしている上記折り曲げ部分１
２の下端にさらに折り曲げ片１３を連接するとフ
ランジ部の形態を強固に支持し得る。

また第５図に示す実施例では、フランジ片２０
をＬ字形のものとし加熱成型し、容器本体２と平
行に位置する辺２１の中間位置に折り曲げ用凹部
２２を設け、この部分で下側折り曲げ部２３を折
り曲げこの折り曲げ部２３の下端に折り曲げ片２
４を連接している。

なお上記実施例では図示しなかつたが、容器本
体２の各隅部に、フランジ片と容器本体２の接合
部端に切欠きを形成すると、フランジ片の折り曲
げ操作を容易に行ない得る。

（考案の効果） 以上述べたように本考案によれば、包装容器本
体の各辺に折り曲げ自在に設けたフランジ片の裏
面に、折り曲げ時に包装容器本体の外側面に当接
し得る支持突部を設けたので、フランジ片を折り
曲げた状態で、上包み包装を施せば、全体として
リジツトな箱状を呈し、輸送時の積み重ねができ
るとともに陳列台に陳列する際に整列配置できる
という効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案による包装容器の平面図、第２
図は同断面図、第３図は上包み包装状態を示す斜
視図、第４図および第５図は本考案の他の実施例
を示す図である。 １……包装容器、２……包装容器本体、３ａ，
３ｂ，３ｃ，３ｄ……フランジ片、４……凹部、
５……支持突部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 矩形状開口部を有する包装容器本体の各辺に折
   り曲げ自在のフランジ片を一体に設け、各フラン
   ジ片の裏面に折り曲げ時に包装容器本体の外側面
   に当持し得る支持突部を設け、フランジ片を下方
   に折り曲げて支持突部を包装容器本体の外側面に
   当接させた際に、フランジ片が包装容器本体の側
   面をなし箱状を呈するようにしたことを特徴とす
   る包装容器。