JPS6132858Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、荷台アオリ板に、それの上縁よりも
上方に突出する延長枠を設けてある運搬車に関す
る。

この種の運搬車では、前記アオリ板及び延長枠
の存在により、荷物を多段積みしたり、或いは、
嵩高い荷物を積載した場合でも、脱荷等のない状
態での安定良い運搬を行なうことができるもの
の、大型や長尺の荷物の場合では、前記アオリ板
及び延長枠があると却つて荷物の積み込みの邪魔
になることがある。それ故に、このような場合で
は、前記アオリ板を水平又はそれに近い姿勢で保
持して、このアオリ板を延長荷台に使用すること
が望ましい。

従来は、上述の要望を充足する手段として、前
記荷台の底板側に、前記アオリ板に固着した係止
片に嵌係合して該アオリ板を水平又はそれに近い
姿勢で固定保持するロツクピンを固定解除自在に
設けていたのであるが、これによる場合は、アオ
リ板をロツクするための部品点数が多く、コスト
的に高く付き易い欠点があつた。

本考案は、上述の欠点を改善せんとする点に目
的を有するものであつて、前記延長枠を、それの
下端部がアオリ板の通常使用姿勢においてアオリ
板の揺動支点よりも上方に位置する第１状態とア
オリ板の揺動支点より下方に突出する第２状態と
に変更自在に構成するとともに、荷台の底板側に
は、前記の第２状態にある延長枠の突出端部との
接当により前記アオリ板を水平又はそれに近い姿
勢で係止保持する受止め部を設けてあることを特
徴構成とする。

上述の特徴構成による作用・効果は次の通りで
ある。

つまり、荷台のアオリ板に装備されている延長
枠を、アオリ板を水平姿勢で荷台底板側に係止保
持するためのロツクピンに兼用構成したことによ
り、従来構造に比して部品点数のみならずそれを
組付けるための手間も削減することが可能で、冒
述の要望を構造の簡素化を図り乍ら経済的に達成
し得るに至つた。

以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明す
る。

運搬車を構成するに、第１図，第２図で示す如
く、左右一対の操向用駆動前輪１及び左右一対の
駆動後輪２を備えた車体フレーム３の前部にキヤ
ビン４を立設し、このキヤビン４内に、ステアリ
ングハンドル５及び運転席６を備えた操縦部を構
成するとともに、前記キヤビン４の後部には、前
後軸芯を支点ａとして揺動開閉自在な左右一対の
横アオリ板７Ａ及び左右方向の軸芯を支点ｂとし
て揺動開閉自在な１つの後アオリ板７Ｂを備えた
荷台７を配設し、かつ、前記横アオリ板７Ａに
は、それの上縁よりも上方に突出する延長枠８を
設けている。

而して、第３図イ，ロで示すように、前記延長
枠８を、前記横アオリ板７Ａに対するスライド移
動によりそれの下端部が横アオリ板７Ａの通常使
用姿勢、つまり、鉛直姿勢において横アオリ板７
Ａの揺動支点ａよりも上方に位置する第１状態と
アオリ板７Ａの揺動支点ａよりも下方に突出する
第２状態とに変更自在に構成するとともに、前記
荷台７の底板７Ｃ側には、前記の第２状態にある
延長枠８の突出端部８ａとの嵌合接当により前記
横アオリ板７Ａを前記底板７Ｃと面一となる水平
又はほぼ水平姿勢で係止保持する受止め片（受止
め部の一例）９を固着している。

また、前記延長枠８は、これと横アオリ板７Ａ
との間に亘つて挿通可能なボルト（ピン様部材の
一例）１０の挿抜操作により前記の第１状態及び
第２状態で選択的に固定されるべく構成されてお
り、更に、前記ボルト１０を抜いた状態において
は、前記延長枠８が横アオリ板７Ａに対して自由
に着脱できるように構成されている。

また、前記車体フレーム３の前端下面に設けた
バンパー１３に、ステアリング伝達機構等を外物
から保護するアンダーガード本体１１を、その前
端部を支点として上下に揺動開閉自在に取付け、
このアンダーガード本体１１にアンダーガードカ
バー１２連設するとともに、前記アンダーガード
本体１１を閉塞姿勢でロツクするためのノブ付き
ボルト等の操作具１４を、キヤビン４内から操作
可能な状態で前記車体フレーム３に取付けてい
る。

上述実施例の一部を次のように改造して実施し
ても良い。

(イ) 前記後アオリ板７Ｂにも延長枠を設け、この
延長枠を横アオリ板７Ａの延長枠８と同様に構
成する。

(ロ) 第２状態にある延長枠８の突出端部８ａを荷
台７の底板７Ｃ又は車体フレーム３に直接接当
させて、アオリ板７Ａを水平又はそれに近い姿
勢で係止保持させる。つまり、前記受止め部９
を荷台７の底板７Ｃ又は車体フレーム３をもつ
て兼用構成する。

【図面の簡単な説明】

第１図は運搬車の全体側面図、第２図は平面
図、第３図イ，ロはアオリ板を鉛直姿勢と水平姿
勢に変更したときにおける第２図の−線断面
図である。 ７…荷台、７Ａ…アオリ板、７Ｃ…底板、８…
延長枠、９…受止め部、１０…ピン様部材。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 荷台７アオリ板７Ａに、それの上縁よりも上
   方に突出する延長枠８を設けてある運搬車にお
   いて、前記延長枠８を、それの下端部がアオリ
   板７Ａの通常使用姿勢においてアオリ板７Ａの
   揺動支点ａよりも上方に位置する第１状態とア
   オリ板７Ａの揺動支点ａより下方に突出する第
   ２状態とに変更自在に構成するとともに、荷台
   ７の底板７Ｃ側には、前記の第２状態にある延
   長枠８の突出端部との接当により前記アオリ板
   ７Ａを水平又はそれに近い姿勢で係止保持する
   受止め部９を設けてあることを特徴とする運搬
   車。 前記延長枠８を前記の第１状態及び第２状態
   で固定する手段がピン様部材１０の挿抜であ
   り、かつ、このピン様部材１０を抜いた状態に
   おいては、前記延長枠８がアオリ板７Ａに対し
   て着脱可能に構成されている実用新案登録請求
   の範囲第項に記載の運搬車。