JPS6130669Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、入院患者や家庭における重度身体障
害者、老人等に使用する携帯用便器に関するもの
である。

従来、携帯用便器は大半がブリキ、あるいは合
成樹脂製で作られており、入院患者、重度身体障
害者、老人等が使用するに際し、携帯用便器の角
などが腰などに当り快適に用をすますことが出来
ないばかりでなく、携帯用便器を使用位置に置く
場合、入院患者等本人が行おうとすれば下半身が
よく見えない場合が多く、看護婦、付き添い人に
より配置しなければ衛生的に処理が行へなかつ
た。

したがつて、入院患者等が生理現象を起すと人
手がいる場合のみならず、下半身が露出すること
となるため入院患者等が生理現象を我慢すること
がしばしばであり、入院患者等の精神衛生上悪影
響を及ぼしていた。

本考案は従来の欠点を解消せしめ、入院患者、
重度身体障害者、老人等が軽快に用便し得るよう
にしたことを目的とした携帯用便器に関するもの
である。

本考案は強化プラスチツク、その他の合成樹
脂、金属等適宜の材料で下方部が両側に膨出した
受容部１の上方を鶴首形状に突出せしめて受口部
２を形成し、受容部１と受口部２との前方に半円
弧状の受入口３をあけ、かつ受口部２の上方に握
手４を設けたことを特徴とする携帯用便器であ
る。

なお、図中５は提手、６は不使用時に掛止具に
掛ける引掛部、７は蓋である。

本考案は上述のように便器における下方の受容
部１を両側に膨出せしめてあるから使用者は両脚
を立ひざになし脚うらを受容部１に当て、上方の
鶴首形状の受口部２を脚の間に挾み半円弧状に形
成した受入口３を尻部に当てると便器が使用者の
身体に確実に当接され排便は受入口３へ確実に受
入れられ外部に洩れるおそれがなく清潔的に排便
し得られるし、使用者は握手４を握つて便器を身
体に押当てるようにすることができるので、使用
も簡便であり又、使用後は握手４を持つて排便を
捨てることができ携帯にも便利である。

従つて、本考案によれば楽な姿勢でしかも便器
を身体に当接したときは身体に布団や毛布等を掛
けて安心して排便動作を行ない得るため確実に携
帯用便器内に処理が可能であり、衣類、寝具、ベ
ツト等を汚ごすことはほとんどなく、携帯用便器
の位置が患者等本人が行なつても常に尻部に正確
に当接することが出来るため看護婦、付き添い人
の助力を必要としないことより夜中など付近に人
がいない場合でも排便をすますことが出来る上、
従来のように便器の角に腰を当てることもなく苦
痛より開放される。又、本考案により陰部を完全
にかくすことが出来るため、入院患者等が安心し
て用をすますことが出来る。

なお、上述の受入口は単に半円弧状としている
が、弧状の中間部を受入口内方へ曲げ、つまり例
えばひようたんのような形状とし入院患者等が股
に挾み込む形状とすることも出来る。

なお、又本考案では製作コスト、強度という点
で強化プラスチツクを用いたがこれに限るわけで
なく、金属、ガラス、プラスチツクを用いても良
い。

以上のように本考案によれば大量に安価に生産
出来る上、使用する人本人のみで用をすますこと
が出来るため、看護婦、付き添い人の労力の削減
にもつながり、かつ入院患者、重度身体障害者、
老人自身も安心して使用出来るため精神衛生上も
良好となり病気の回復を促進せしめ得る等の効果
がある。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示したもので、第１
図は本考案の側面図、第２図は同上の平面図、第
３図は同上の正面図、第４図は第２図Ａ−Ａ線の
断面図である。 １は受容部、２は鶴首形状の受口部、３は半円
弧状の受入口、４は握手、５は提手、６は引掛
部、７は蓋。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 下方部が両側に膨出した受容部の上方を鶴首形
   状に突出せしめて受口部を形成し、受容部と受口
   部との前方に半円弧状の受入口をあけ、かつ受口
   部の上方に握手を設けたことを特徴とする、携帯
   用便器。