JP3024551U - 臀部を持ち上げないで便と尿をとれる便尿器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【目的】寝たきりで臀部を持ち上げられない人、持ち上
げてはいけない人の便と尿を、臀部を持ち上げないで採
る用具の提供。 【構成】便尿器本体１に受け口部２を設け、底部に受け
口の高さをシーソー的に変化させる二つの面とその稜線
３を設け、患者自身が持つ取っ手４がつき、介助者用の
取っ手５がつき、長時間固定用のベルト通し部６がつ
く。付属品として適切な受け口の高さを保持する為の台
７と防臭用のフタ８からなる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は手術後や重病の人が寝たままで臀部を上げずに排便できる便尿器で外科 手術を行う病院や寝たきりの重病人のいる家庭に有効に活用される。

【０００２】

【従来の技術】

従来の便器類では臀部を持ち上げられない人は、３人以上の介助者で静かに平行 に患者の身体を持ち上げてその下に便器やおむつを挿入する等、患者本人も介助 者も大変な苦労をしていた。

【０００３】

【考案が解決する課題】

便器には種々あるが患者の臀部を持ち上げてその下に挿入するものがほとんどで ある。しかし、整形外科的手術後の人や重篤で寝たきりの人は臀部を持ち上げる ことが出来ない。本考案はそのような人が楽に排泄出来るための便尿器である。 私が計測した７０人の闘病中の中、高齢者の仰臥位での肛門部の高さは表１に示 すように個人差はあるが最も低い人で布団面から３．５ｃｍなので大便を採る受 け口を３ｃｍ以下に低くすれば採取できる。しかし人は便と一緒に尿もするので 採取後は中の尿が揺れたりすると低い受け口から零れやすいので受け口を高くし ないとどこかへ置いた時に、すぐ尿が受け口部から零れてしまう問題がある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案は、この矛盾する二つの要求を衛生的で簡便な構造で解決する為に、便と 尿を採る時は受け口部が低く、採取後よそに置いた時には中の尿が零れにくいよ うに受け口部が自然に高くなる、シーソー的機能を持つ二つの面とその稜線を底 面に持たせたものである。

【０００５】

【作用】

患者が便と尿を本噐の受け口にすると便はその付近に止まり尿は後方の広い面積 部に流れるため、低い受け口部から尿が零れることはない。介助者が静かに陰部 から外して余所に置く時は本噐の後部の重量と尿の重さでシーソー的に受け口の 方が高くなって、尿が揺れても零れにくくなる。 また、採便時に 受け口部の高さを個人、個人に合わせて固定できるように高さ調節用台を組み合 わせて使用する。 また、片手を使える人が自分の力で受け口を押し付けられる患者専用の取っ手を 設定した。 排便が長時間にわたる時に本噐をベルトで固定するためのベルト通しを後部に設 定し、底面にはスベリ止めゴムシートを張った。

【０００６】

【実施例及び考案の効果】

試作器による病院、在宅での臨床テストでは、これまで述べてきた特色を持つ機 能が充分発揮されて患者本人も介助者も排泄が楽になり快適な療養生活を送るこ とが出来ると報告されている。また、本噐を使かうことでおむつ使用を止めた人 では褥瘡が治った人もいる。

【０００７】

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案臀部を持ち上げないで便と尿をとれる便
尿器の見取り図と裏面図である。

【図２】臀部を持ち上げないで便と尿をとれる便尿器
の一部断面図である。

【図３】［臀部を持ち上げないで便と尿をとれる便尿
器］の原理図と使用図である。

【符号の説明】

１ 便尿器本体 ２ 受け口部 ３ シーソー的機能の支点となる傾斜面の稜線 ４ 患者用取っ手 ５ 介助者用取っ手 ６ 長時間固定用ベルト通し部 ７ 受け口部の高さを調節する台 ８ 防臭用フタ

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 臀部を持ち上げないでねたままの姿勢
   （仰臥位）で便と尿が採れる用具で、便と尿を採る時は
   受け口が低く、採取後には中の尿が零れにくいように受
   け口部が高い位置になる、受け口の高さが変化すること
   を特徴とする便尿噐。