JPS61266342A - タイルの融着防止方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は粗粒子の安定懸濁液に係り、特に粒径１００ｇ
ｍ以上の非常に大きな粒子であっても、長時間沈殿する
ことなく、高濃度で均一かつ安定な゛懸濁状態を保つこ
とができ、例えば、タイル等の焼成を行う際の融着防止
剤として用いるに好適な粗粒子の安定懸濁液に関する。

［従来の技術］ 周知のように、タイルは使用目的に応じて外装、内装、
床、モザイク等に分類され、建築用材料として重要な製
品の一つである。このタイルは一般に、粘土等の原料を
成形し、焼成炉内に成形物を側面で積み重ねて載置し、
１３００〜１４００℃程度の高温で焼成して製造される
。

この焼成に際しては、積み重ねたタイルの側面の融着防
止のために１通常はアルミナ懸濁液を調製し、この懸濁
液を未焼成の成形物の側面に塗布した後、積み重ねて焼
成している。

しかして、このタイルの融着防止に用いるアルミナ懸濁
液は、アルミナ粗粒子と、これを液体中に均一に分散さ
せるためのＣＭＣ（カルボキシメチルセルロース）、小
麦粉等の沈殿防止剤とを水に添加して調製されている。

［発明が解決しようとする問題点］ しかしながら、従来のＣＭＣ１小麦粉等の沈殿防止剤を
用いる懸濁液の調製方法では、粒径２０ｕＬｍ以上の粗
粒子を、３０重量％以上の高濃度で、長期間安定して懸
濁状態に維持することは不可能であった。

例えば、水１００重量部に対して小麦粉を２０重量部添
加した液への粗粒アルミナの懸濁量の限界は３０重量部
であり、これを超えて粗粒アルミナを添加した場合には
、直ちにあるいは時間の経過と共に粗粒アルミナが沈殿
する。しかも、この懸濁液は長期間保存すると腐敗する
おそれがある。

［問題点を解決するための手段］ 本発明は上記従来の問題点を解決し、粒径２０μｍ以上
とりわけ粒径１００ｇｍ以上の粗大粒子をも、高濃度で
長期間安定して均一な分散状態に維持し得る懸濁液を提
供するものであって、粗粒子を水で懸濁した液であって
、膨潤剤、該膨潤剤の吸水能力の２重量倍以下の水、及
び水の重量の７０％以下の粗粒子からなることを特徴と
する粗粒子の安定懸濁液、 を要旨とするものである。

以下に本発明の詳細な説明する。

本発明の懸濁液を調製するには、まず水に膨潤剤を添加
して混合攪拌し、ゲル化させ、更に粗粒子を添加して攪
拌し、均一な分散懸濁液とする。

本発明で用いられる１ｇ調剤としては、水と接触したと
きに自重の１００〜１０００倍の水を速やかに吸収して
ゲル化し、一旦吸収した水は多少の圧力をかけても遊離
しないようなものを用いるのが好ましい、このような膨
潤剤としては、澱粉系、セルロール系あるいは合成樹脂
系など各種のものを用いることができる。澱粉系のもの
としては例えばアクリロニトリルグラフト化水分解物や
アクリル酸グラフト化物が挙げられる。またセルロース
系のものとしてはグラフト重合物やカルボキシメチル化
物が挙げられる０合成樹脂系のものとしてはポリアクリ
ル酸塩系、ポリビニルアルコール系あるいはポリエチレ
ンオキサイド系のものなどを用いることができる。

また懸濁させる粗粒子としては特に制限はなく、珪砂、
シャモット、アルミナ等の無機物質、その池水に分散し
て懸濁状態となるものであればいずれでも良い。

ところで、タイルの融着防止のためにアルミナ懸濁液を
塗布した場合、アルミナは白色であることから、焼成後
、タイルの側面に白く残り、濃い色のタイルの場合には
、かなり目立って製品の美観を損ねることとなる。

これに対し、珪砂、シャモットは有色物質であるため、
ｃｌい色のタイルの側面に残った場合、目立つこともな
く、製品の美観を損なわない、そこで、タイルの融着防
止剤として珪砂、シャモット等の有色物質の懸濁液を用
いることが考えられるが、珪砂、シャモット等は粒径２
０　ＩＬｍ程度の粒子では耐火度が低く、タイルの焼成
温度、１３００〜１４００℃に耐え得ない、ただし、粒
径１１００ｐ以上の非常に大きな粒子であれば、耐火度
が高くなり、タイルの焼成温度にも耐え得るようになる
。

本発明によれば、このような相当大きな粒径の粒子をも
安定して懸濁させることができ、例えば２０ｇ、ｍ以上
、あるいはｌ　ＯＯＩＬｍ以上の粗粒子をも均一な懸濁
状態とし得る。なお、粗粒子中に粒径２０ＩＬｍ未満の
粒子が混合していても良いことは言うまでもない。

本発明の懸濁液は、水の量に対するｓａ剤の量が多す□
ざると、液がママコ（継粉）状態となり。

タイル側面への塗布等の用途に供するには、不適となる
。また、膨潤剤が少なすぎると、後で粗粒子が沈殿しや
すい。

本発明において、膨潤剤、水及び粗粒子の懸濁割合は、
水を重量で膨潤剤の吸収能力の２重量倍以下、好ましく
は１〜２重量部とし、粗粒子を重量で水の７０％以下と
する。

例えば、自重の２００倍の吸水能力を有するＩ＆１潤剤
を用いてアルミナ懸濁液を調製する場合には、水１００
ｇに対して１１１調剤を０．２５〜０．５ｇ添加したも
のに、粗粒アルミナを７０ｇ程度まで均一に分散させて
、長期間にわたって（あるいは半永久的に）、良好な懸
濁状態とすることが可能である。

［作用］ 膨潤剤の作用により、水がゲル化されるため、粗粒子は
この水ゲル中に攪拌混合されて均一に分散し、極めて安
定な懸濁状態に維持される。

［実施例］ 以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本
発明はその要旨を超えない限り、以下の実施例に限定さ
れるものではない。

実施例１ 水１００重量部に、自重の２００倍の吸水能力を有する
膨潤剤（本例においてはポリアクリル酸のアンモニウム
塩を使用した）を０．３５重量部添加し、十分に攪拌混
合した後、平均粒径２００ＪＬｍのケイ酸を５０ｇ添加
し、再び十分に攪拌混合した。

得られた懸濁液は、アルミナ粗粒子が極めて均一に分散
しており、この懸濁液は５０日間林層重た後も、粗粒子
が沈殿することはなかった。

［効果］ 以上詳述した通り１本発明の粗粒子の安定懸濁液は、膨
潤剤と、膨潤剤の吸水能力の２重量倍以下の水と、水の
重量の７０％以下の粗粒子からなるものであり、粒径２
０ＩＬｍ以上の粗粒子であっても、水中に３０重量％以
上の高濃度で、極めて均一な分散状態とすることができ
る。しかも液中に分散された粗粒子は、１ケ月以上の長
期間保存した場合においても、沈殿することなく、極め
て安定な懸濁液となる。また本発明の懸濁液は長期間保
存しても腐敗することはない。

本発明によれば、珪砂、シャモット等の粗大粒子をも高
濃度懸濁液とすることができる。従って、タイル焼成時
のタイル融着防止剤として□珪砂、シャモットを適用す
ることが可能となり、工業的に極めて有利である。

特　許　出　願　人　株式会社イナックス代表取締役　
　伊　奈　輝　三

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. （１）粗粒子を水で懸濁した液であって、膨潤剤、該膨
   潤剤の吸水能力の２重量倍以下の水、及び水の重量の７
   ０％以下の粗粒子からなることを特徴とする粗粒子の安
   定懸濁液。
2. （２）膨潤剤は、自重の１００〜１０００倍の水を吸収
   する能力を有するものであることを特徴とする特許請求
   の範囲第１項に記載の安定懸濁液。
3. （３）粗粒子は粒径２０μｍ以上の粒子であることを特
   徴とする特許請求の範囲第１項又は第２項に記載の安定
   懸濁液。