JPS61251570A - 炭化ケイ素焼結体の製造法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産１上９上里分野 本発明は、メカニカルシール、プレーンベアリングなど
の摺動部品等に有用な、炭化ケイ素質焼結体の製造法に
関するものである。

従来の技術 高温構造材料として、近年、多くのセラミックスが開発
され実用化されるに至ったが、その一つである炭化ケイ
素質のものは、高温における強度が大きく強度劣化も少
ないこと、熱衝撃に強いこと、耐摩耗性にすぐれている
こと、軽量であること、耐食性がすぐれていること、な
ど多くの長所を持ち、製造技術面でも無加圧焼結法が発
明されて比較的容易に製造できるようになったため、ガ
スタービン用部品、自動車エンジン用部品、メカニカル
シール、各種軸受など、広い範囲での用途開発が進めら
れている。

上記無加圧成形法は、特開昭５０−７８６０９号公報、
特開昭５１−１４８７１２号公報などに開示されている
ように、サブミクロンの炭化ケイ素微粉末中に、焼結助
剤として、ホウ素、アルミニウムまたはそれらの化合物
と、炭素または炭化性有機化合物とを、いずれもサブミ
クロンの全粉末の形で均一に混合してなる易焼結性粉末
を、成形後、無加圧で焼成して焼結させる方法である。

この製法は、焼結を常圧下で行うという大きな利点があ
るが、炭化ケイ素と焼結助剤との混合がうまく行われな
いと、均一なｆｆｉ織を有する高密度焼結体は得られな
い。したがって、すべての原料を長時間混合して均一な
混合物としなければならないが、少量の焼結助剤を炭化
ケイ素微粉末中に均一に分散させることはきわめて難し
いか呟一定の条件で混合していても混和状態が安定しな
いことにより製品品質が安定を欠くことが多いという問
題がある。また、焼結助剤までサブミクロンの微粉末に
したものを用いる必要があるため、焼結助剤調製のため
のコストがかさむだけでなく、すぐれた焼結助剤として
使える可能性を持つ物質でも微粉末化が困難なために使
用できず、使用可能な焼結助剤が限られているという問
題もあった。

・　明が解決しようとする問題点 本発明は、従来の無加圧炭化ケイ素焼結体製造法におけ
る上述のような問題点を解決し、炭化ケイ素微粉末と焼
結助剤との均一混合が容易に達成され、それにより高品
質の炭化ケイ素焼結体が確実に得られる炭化ケイ素焼結
体の製造法を提供することを目的とするものである。

問題点を解決するための手段 上記目的を達成することに成功した本発明は、アルミニ
ウムアルコキシドおよびアルコールに可溶の炭化性有機
化合物からなる群から選ばれた１種以上の焼結助剤をア
ルコールに溶解したのち酸化ホウ素の水溶液または水と
混合してなる焼結助剤含有液をサブミクロンの炭化ケイ
素粉末と混合し、得られた混合物を加熱乾燥したのち成
形し次いで非酸化性雰囲気で焼成することを特徴とする
ものである。

上記本発明の製造法において、アルミニウムアルコキシ
ドは酸化ホウ素の水溶液または水と混合されたとき加水
分解してコロイド状の水酸化アルミニウムとなり、炭化
性有機化合物も溶剤のアルコールが水で希釈さＫた段階
でかなりの部分がコロイド状に析出するが、いずれも安
定な懸濁状態を保つから、上記焼結助剤混合液を炭化ケ
イ素微粉末と混合すると、炭化ケイ素微粉末の湿潤と同
時に焼結助剤の均一混合がほぼ達１＆され、以後、簡単
な混合と乾燥後の解砕だけで、高度に均一な原料混合物
が形成される。

本発明の製法で用いるアルミニウムアルフキシトとして
は、アルミニウムイソプロポキシド・ＡＩ［０ＣＨ（Ｃ
Ｈｓ）２）ｓが、使用効果が良く入手も容易なので好ま
しい。

アルコールに可溶の炭化性有機化合物としては、高温で
分解したときの炭素収率の大きいものが好ましく、その
具体例としては、フェノール樹脂、７ラン樹脂、ポリフ
ェニレン樹脂などがある。

アルミニウムアルフキシトおよび炭化性有機化合物を溶
解させるアルコールとしては、エタノール、イソプロピ
ルアルコール等が適当である。

アルミニウムアルコキシドおよび炭化性有機化合物は、
単一のアルコール溶液とするほか、別々にアルコール溶
液としてから混合してもよく、更に、混合前に酸化ホウ
素水溶液または水を加えてから混合してもよい。

酸化ホウ素は別に水溶液にしておく。

上記アルコール溶液および酸化ホウ素水溶液（または酸
化ホウ素を使わない場合における水）には、上記以外の
焼結助剤、分散剤その他成形性向上のための添加物等を
溶解させてもよい。

焼結助剤の使用量は特に制限されるものではないが、通
常、全固形原料当りアルミニウムアルコキシド０．１〜
２０重量％程度、炭化性有機化合物Ｏ〜２０重量％重量
％酸化ホウ素０〜１０重量％程度がそれぞれ用いられ、
特に好ましい使用量は、アルミニウムアルコキシド５〜
１０重量％、炭化性有機化合物５〜１０重量％、酸化ホ
ウ素１〜３重量％である。

アルミニウムアルコキシドおよび炭化性有機化合物のア
ルコール溶液と酸化ホウ素水溶液または水との混合は、
常温においてゆるやかに撹拌しながら行えばよい。これ
により、アルミニウムアルフキシトは加水分解されて微
細な粒子状の水酸化アルミニウムとなり、炭化性有機化
合物も、一部がコロイド状になる。

上述のようにして調製された焼結助剤混合液を次いでサ
ブミクロンの炭化ケイ素粉末と混合し、更に加熱しなが
ら混合を続けてアルコールを蒸発させる。次に、凝集粒
子がなくなるまで、ボールミル等を用いてこれを混合し
、再び加熱して充分に乾燥する。

得られた炭化ケイ素微粉末と焼結助剤との混合物の成形
と焼結は、無加圧焼結法の常法に従って行えばよい。す
なわち、任意の形状に成形後、約１９００〜２２００℃
の非酸化性雰囲気で焼成する。しかしながら、焼成する
成形体を粒径が８０〜２００μ程度の炭化ケイ素粉末中
に埋没させておく焼結法（特開昭５８−１９９７７９号
）は、酸化物である焼結助剤（Ａｌ□Ｏ１およびＢ　２
０３　）の気化が抑制されて特に高密度の焼結体を得る
ことができるので、本発明の製法における焼成法として
好ましい。

ス皇倒 ７％（全固形原料に対する重量％、以下同じ）のアルミ
ニウムイソプロポキシドをエタノールに溶解し、得られ
た溶液に、５％の７二／−ル樹脂およＶ２％のステアリ
ン酸（成形助剤）を溶解させたエタノールを加え、更に
１．５％の酸化ホウ素を溶解させた水を加えて混合した
。得られた混合液に、平均粒径０．３μの炭化ケイ素粉
末を加えて混合し、更に加熱しながら混合を続けること
により主としてアルコールを蒸発させ、次にこれをボー
ルミルにより充分混合し、その後、再び加熱して充分に
乾燥した。

得られた乾燥原料混合物を１５００　Ｋｇ／ａｍ２の圧
力で成形し、大気圧のアルゴンガス中で、且つ平均粒径
約９０　μの炭化ケイ素粉末で覆った状態で、２０００
℃に加熱して焼結させた。

得られた焼結体は、見かけ比重が３．１６、ビッカース
硬度が２４００　Ｋｇ／ｍｍ２で、均一なミクロ組繊を
有するものであった。

３囚ｎ効禾 本発明の製造法は、上述のように焼結助剤を溶液状にし
て炭化ケイ素微粉末と混合するので、粉末の形で混合す
る従来の製法の場合よりも焼結助剤が微細で且つ均一に
分散した混合状態が容易に達成され、それにより、組織
が均一で高密度の炭化ケイ素焼結体を確実に得ることが
できる。本発明の製造法はまた、原料の均一混合が容易
であるだけでなく原料のうち焼結助剤をサブミクロンの
微粉末として用意する必要がないことにより、製造コス
トが低減するという効果もある。

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. （１）アルミニウムアルコキシドおよびアルコールに可
   溶の炭化性有機化合物からなる群から選ばれた１種以上
   の焼結助剤をアルコールに溶解したのち酸化ホウ素の水
   溶液または水と混合してなる焼結助剤含有液をサブミク
   ロンの炭化ケイ素粉末と混合し、得られた混合物を加熱
   乾燥したのち成形し次いで非酸化性雰囲気で焼成するこ
   とを特徴とする炭化ケイ素焼結体の製造法。
2. （２）アルミニウムアルコキシドがアルミニウムイソプ
   ロポキシドである特許請求の範囲第１項記載の製造法。
3. （３）全固形原料当り０．１〜２０重量％のアルミニウ
   ムアルコキシド、０〜２０重量％の炭化性有機化合物、
   ０〜１０重量％の酸化ホウ素を用いる特許請求の範囲第
   １項記載の製造法。
4. （４）成形体を炭化ケイ素の粉末中に埋没させた状態で
   成形体の焼成を行う特許請求の範囲第１項記載の製造法
   。