JPS6265912A - スリツプ成形用窒化アルミニウム系セラミツクス粉末 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［発明の技術分野］ 本発明はスリップ成形用窒化アルミニウム系セラミック
ス粉末に関する。

［発明の技術的背景とその問題点］ 窒化アルミニウム系セラミックスは良熱伝導性、高絶縁
性を同時に有する材料であり、特に高温構造材料として
近年注目されているものである。

ところでこの窒化アルミニウム成形体の成形法としては
、粉末を加圧成形するプレス成形法、混線物による射出
成形法あるいはスラリー状混和物を成形するスリップ成
形法等多くの方法が知られているが、特にスラリー状混
和物を成形する成形法は複雑な形状を有する成形体を容
易に、かつ安価に成形し得る方法として知られている。

しかしながらこのスラリー状混和物を作るための溶媒と
しては通常水が用いられているので、窒化アルミニウム
粉末のような水と反応しやすい粉末をスラリー状混和物
とすることは非常に困難であった。このため水と反応し
やすい粉末については溶媒として適当な有機溶媒を用い
ることが考え　−られているが、この方法は、コスト的
に、あるいは安全性、生産性の点で好ましい方法とはい
えない。

しかし窒化アルミニウム成形体を成形するに際し、その
形状によってはスリップ成形が非常に有効な場合も多（
、したがって安価にスリップ成形する方法が望まれてい
た。

［発明の目的］ 本発明はこのような点に対処してなされたもので、水と
の反応性の低いスリップ成形用窒化アルミニウム系セラ
ミックス粉末を提供することを目的とする。

「発明の概要］ すなわち本発明のスリップ成形用窒化アルミニウム系セ
ラミックス粉末はセラミックス原料粉末として窒化アル
ミニウムに酸素または炭化ケイ素が固溶した窒化アルミ
ニウム系粉末を用いることを特徴とする。

本発明においてセラミックス原料粉末として用いる窒化
アルミニウムに酸素が固溶した窒化アルミニウム系粉末
は、窒化アルミニウム粉末と酸化アルミニウム粉末との
混合粉末を約１：１のモル比で混合し、これを非酸化性
雰囲気中で１６００〜２０００℃の温度でたとえば０．
５〜４時間加熱反応させることにより得られる。

得られた窒化アルミニウム系粉末は 一般式 ％式％） （ただし、Ｘは０．８〜１．２、Ｙは０．８〜１゜２を
示す）で表されるスピネル系化合物である。

また窒化アルミニウムに炭化ケイ素が固溶した窒化アル
ミニウム系粉末は窒化アルミニウム粉末に、窒化アルミ
ニウムに対して０．０１〜２０モル％の炭化ケイ素を添
加して充分混合した侵、この混合粉末を非酸化性雰囲気
中で１６５０〜２２００℃の温度で熱処理することによ
って得られる。

本発明で得られるスリップ成形用窒化アルミニウム系セ
ラミックス粉末は、これに酸化イツトリウム、酸化ベリ
リウム、酸化マグネシウム、酸化カルシウム等の焼結助
剤を加えたものを水中で混合し、スラリー状としたのち
分散剤、バインダーの添加物を加えて所定形状に成形す
ることができる。成形法としては、スリップキャスト（
泥漿鋳込成形）の他、スプレーによる成形等の成形法が
適用できる。

得られた成形体は非酸化性雰囲気中で、１６００〜１９
００℃の温度で焼結される。このようにして得られた窒
化アルミニウム焼結体は、窒化アルミニウム粉末を使用
し、有機溶剤を用いてスラリー状とし、スリップ成形し
た場合と、特性的にほとんどかわりがなく、また水中で
の混合およびスリップ成形の過程において分解しないの
で、特性の安定した窒化アルミニウム焼結体を得ること
ができる。また上記の過程においてアンモニアガスを発
生しないので、作業環境を悪化させるようなこともない
。

［発明の実施例］ 次に本発明を実施例によって説明する。

実施例１ 平均粒径１．２μｍの窒化アルミニウム粉末に平均粒径
０．３μｍの炭化ケイ素粉末を窒化アルミニウム粉末に
対して１重量％加え、アルコールを分散媒として混合し
た。ついでこの混合物を乾燥してアルコールを揮散させ
たのち、得られた窒化アルミニウムー炭化ケイ素混合粉
末をアルゴンガス雰囲気中、約１９００℃で４時間熱処
理し、粉砕して平均粒径１．３μｍの炭化ケイ素が固溶
した窒化アルミニウム系セラミックス粉末を得た。

得られたセラミックス粉末は水を加えて４８時間放置後
も変化がなかった。　次にこのスリップ成形用窒化アル
ミニウム系セラミックス粉末を用いて窒化アルミニウム
焼結体を次のようにして製造した。

窒化アルミニウム系粉末に焼結助剤として、Ｙ２Ｏ３を
加え、この混合粉末を水とともにボールミルに入れ８時
間混合してスラリー状混和物を得た。上記のスラリーに
分散剤、バインダーを適量添加して混合し、スリップ成
形により３７リミ×３７リミ×１０リミの直方体状の成
形体を製造した。

次にこの成形体を乾燥した後、窒素雰囲気中で　−最高
温度５００℃で脱脂し、さらに窒素雰囲気中で１７８０
℃で２時間炉焼結し、窒化アルミニウム焼結体を得た。

得られた窒化アルミニウム焼結体の特性は密度、３点曲
げ強度ともに良好なものであった。

実施例２ 平均粒径１．２μ電の窒化アルミニウム粉末２９重量％
、平均粒径０，２μｍのへλ２０３粉末７１重量％との
混合粉末を窒素ガス雰囲気中、１８００℃で１時間熱処
理し、粉砕して平均粒径１．３μｍの酸素が固溶した窒
化アルミニウム系セラミックス粉末を得た。得られたセ
ラミックス粉末は、水を加えて４８時間放置侵も変化が
なかった。

次にこのスリップ成形用窒化アルミニウム系セラミック
ス粉末を用いて実施例１と同様にして窒化アルミニウム
焼結体を製造した。得られた窒化アルミニウム焼結体の
特性は密度、３点曲げ強度ともに良好なものであった。

［発明の効果コ 以上説明したように本発明による窒化アルミニウム系セ
ラミックス粉末は、純粋の窒化アルミニウム粉末に比べ
水との反応性が著しく小さいので、水を溶媒としてスリ
ップ成形することが可能であり、窒化アルミニウム焼結
体の成形コストを大幅に低減させることができる。

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. （１）セラミックス原料粉末として窒化アルミニウムに
   酸素または炭化ケイ素が固溶した窒化アルミニウム系粉
   末を用いることを特徴とするスリップ成形用窒化アルミ
   ニウム系セラミックス粉末。
2. （２）窒化アルミニウムに酸素が固溶した窒化アルミニ
   ウム系粉末は、 一般式 （ＡｌＮ）×（Ａｌ＿２Ｏ＿３）＿Ｙ （ただし、Ｘは０．８〜１．２、Ｙは０．８〜１．２を
   示す）で表されるスピネル系化合物である特許請求の範
   囲第１項記載のスリップ成形用窒化アルミニウム系セラ
   ミックス粉末。
3. （３）窒化アルミニウムに炭化ケイ素が固溶した窒化ア
   ルミニウム系粉末は窒化アルミニウム粉末に、窒化アル
   ミニウムに対して０．０１〜２０モル％の炭化ケイ素が
   固溶したものである特許請求の範囲第１項記載のスリッ
   プ成形用窒化アルミニウム系セラミックス粉末。