JPS6119851Y2 - - Google Patents

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JPS6119851Y2
JPS6119851Y2 JP1977090120U JP9012077U JPS6119851Y2 JP S6119851 Y2 JPS6119851 Y2 JP S6119851Y2 JP 1977090120 U JP1977090120 U JP 1977090120U JP 9012077 U JP9012077 U JP 9012077U JP S6119851 Y2 JPS6119851 Y2 JP S6119851Y2
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shaped protrusion
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Description

【考案の詳細な説明】 本考案は爪により締付保持される被加工物に加
工作業による外力が作用した際に爪が傾動して締
付状態が強化されるような構造のスクロールチヤ
ツクに関するものである。
一般にパイプねじ切り機に使用される被加工物
取付用のスクロールチヤツクは、爪により締付保
持される被加工物に切削力等の外力が作用する
と、爪先端部と被加工物外周との間に滑りを生ず
ることがあつて加工精度の低下その他の不都合が
あつた。そこで爪の先端部に該爪の軸芯線をはさ
んで対称の位置にそれぞれ山形状の爪先を形成す
るとともに前記のような外力が被加工物に作用し
たときに爪がチヤツク本体に対し若干傾動可能な
構成としておき、該傾動の際に爪を被加工物側へ
前進させることにより被加工物に対する爪の締付
状態を強化させて滑りの発生を阻止するようにし
たスクロールチヤツクが開発されている。このよ
うなスクロールチヤツクは第7図に示すように、
工作機械等の回転部に固定されるチヤツク本体3
1の筒体部にスクロール歯33を有するスクロー
ル盤32が回転可能に嵌着され、さらにスクロー
ル歯33に噛み合う弧状歯34を裏面に備え、か
つ、先端部に2個の山形状の爪先35a,35b
を形成する複数個の爪35が、その両側面に形成
される案内面36,37によりチヤツク本体31
の半径方向に平行な側面39,40を有する溝3
8に摺動自在に嵌着されており、前記爪35の爪
先側において溝38の側面40より側面39側に
向かつて作用する弾性的圧力により、爪35の案
内面36は前記側面39に沿つて圧接されて爪3
5の軸芯線は半径方向と一致され、この状態で爪
35が溝38内を摺動することにより該爪35は
チヤツク本体31の半径方向へ進退される構成と
され、また溝38の側面40に対向する爪35の
案内面37は、爪35の軸芯線に対し先細り状に
縮小する傾斜面とされ、従つて前記の弾性的圧力
によりより爪35の案内面36が溝38の側面3
9へ当接された場合は、案内面37と側面40と
の間に該側面40に対しチヤツク本体31の外端
より内方に向かつて拡開される楔状の隙間41が
形成され、この状態でスクロール盤32を回転さ
せることによつてスクロール歯33と弧状歯34
の噛合関係により爪35は溝38の側面39に案
内されてチヤツク本体31の半径方向に進退さ
れ、被加工物締付時には爪35の爪先35a,3
5aにより被加工物をチヤツク本体31の中心に
締付保持するとともに被加工物の加工のための外
力が作用したときには第8図に示すように爪35
はチヤツク本体31に対し傾動され、該傾動およ
び傾動に伴いスクロール歯33と弧状歯34の噛
合位置が進められることにより爪35の進出が行
われて被加工物の締付保持が強化される構成とさ
れている。このため被加工物の締付時には爪35
の爪先35a,35bは半径方向に平行に進出さ
れるが、被加工物の寸度が第7図の鎖線で示すよ
うな小径の場合には、チヤツク本体31の中心と
爪先35aの頂点とを結ぶ線と前記半径方向との
なす角度C2が大径の場合の角度C1より大とな
り、従つて小径のもの程爪35が傾動したときの
爪先35aの食い込み量が大きくなつて不適当で
あり、また爪35の軸芯線と爪先35aの頂点と
の間の距離Dは、その値が大きい程傾動時の爪先
35aの食い込み量が大となつて被加工物の締付
けが確実となるが、その結果爪先35a,35b
の間隔が大となつて各爪35の前進は、第9図に
示すように、隣り合う爪35の爪先35a,35
bが互いに当接して干渉することにより制限され
て、小径の被加工物の締付けが不可能である等の
欠点がある。さらに、この種スクロールチヤツク
はいずれも爪の先端に形成されている山形状をし
た締付用の爪先をもつて被加工物の締付操作時に
この被加工物をチヤツク本体の正しい中心位置ま
で押進めるようにしたものであるため、、中心位
置まで押進める間に被加工物の表面は爪先により
傷付けられる欠点もある。
そこで本出願人は先に実願昭52−67842号(実
開昭53−161385号)として、溝の案内面をチヤツ
ク本体の半径線に対してわずかに傾斜させるとと
もに、この溝に沿つて進退動する爪の先端の偏心
位置に1個の山形突部を平面部とを形成したスク
ールチヤツクを考案した。この考案は被加工物を
平面部によつてチヤツク本体の中心部まで押進め
られること、被加工物の径の大小にかかわらず山
形突部の被加工物への食込み量を大きくできる利
点を持つものであるが、樹脂被覆管をチヤツクす
る場合には山形突部が樹脂被覆層に深く入りす
ぎ、樹脂被覆層が大きく損傷されて腐食の原因と
なり易い問題のあることが判明した。
本考案は前記の従来技術の欠点を解決して、被
加工物をチヤツク本体の中心部まで押進める際の
傷付きを防止でき、また被加工物の大小にかかわ
らず山形突部の被加工物への食込み量を略一定に
できるようにしたうえで、更に前記の先願考案の
欠点をも解決して樹脂被覆管をチヤツクする場合
にも樹脂被覆層を大きく損傷させることのないス
クロールチヤツクを提供するために完成されたも
のである。
そして上記の目的を達成するためになされた本
考案はスクロール歯付のスクロール盤を回転自在
に嵌着したチヤツク本体にその半径方向に対して
僅かに反時計方向へ傾いた方向に平行な後方側面
と前方側面とを有する複数個の溝を配設し、各溝
には前記スクロール歯と噛合う弧状歯を裏面に形
成するとともに両側を案内面に形成した先細り状
の複数個の爪体をチヤツク本体に設けられた押圧
装置により溝に向つて押圧して前方側面との間に
楔状の隙間を形成しつつチヤツク本体に対して進
退動できるようにそれぞれ嵌装し、また、各爪体
の先端には1個の締付用の山形突部を爪体の軸心
線よりも後方側面寄りに偏位させて突設するとと
もに、爪体の先端の山形突部より前方側には山形
突部より低い位置に平面部を山形突部との間に切
込部を介して形成する一方、爪体の先端の山形突
部より後方側には前記平面部と同一または若干高
い位置に平面部より幅の狭い平面部を形成し、か
つ前記した溝の反時計方向への傾斜角度を爪体の
進退動の際に山形突部がチヤツク本体の略中心に
向かう角度としたことを特徴とするものである。
以下に実施例について詳細に説明する。
1は旋盤等の工作機械の回転部2にボルト等の
締結具3により固定されるチヤツク本体で、該チ
ヤツク本体1の筒体部4の外周にはスクロール盤
5が回転自在に嵌合保持され、該スクロール盤5
の表面にはスクロール歯6が形成されるとともに
裏面の周縁部に突起7が設けられており、さらに
前記チヤツク本体1の外周にはカバー8が回転自
在に嵌合保持され、該カバー8の後側の内周面よ
り連結体9が前記の突起7に連結可能に突設され
ていて、チヤツク本体1を中心としてカバー8を
回転させることにより同時にスクロール歯6も回
転する構成とされている。10は前記スクロール
歯6と噛合う弧状歯11を裏面に備えるとともに
両側に溝状の案内面12,13を形成するととも
に先端を爪部14とした被加工物締付保持用の爪
体で、第4図に示すように爪体10の先端の一側
方に該爪体10の軸芯線よりAの距離だけ右方
(後方側面18寄りの方向)に偏位させた位置に
1個の締付用の山形突部14″が形成されてい
る。ここで爪体10の軸芯線とは、爪体10の案
内面12が後述する溝17の後方側面18と密着
した通常の状態において、溝17の中心線を爪体
10上へ投影した直線を意味するものであり、実
用新案登録請求の範囲の軸芯線も同一の意味であ
ることは勿論である。また爪体10の先端の山形
突部14″よりも前方側には山形突部14″よりも
低い位置に切込部15を介して被加工物をチヤツ
ク本体の正しい中心位置まで押進めるための平面
部16が隣接して形成されている一方、爪体10
の先端の山形突部14″よりも後方側には前記平
面部16と同一または若干高い位置に平面部16
より幅の狭い平面部14′を形成している。さら
に爪体10はその案内面12,13がチヤツク本
体1の半径方向に対し角度αだけ僅かに反時計方
向へ傾けて形成される平行な後方側面18、前方
側面19よりなる複数個の溝17にそれぞれ進退
可能に嵌着されている。ここで溝17の反時計方
向への傾斜角度は爪体10が進退動する際に山形
突部14″がチヤツク本体1の略中心に向かう角
度とされている。溝17の後方側面18に対する
爪体10の案内面12は、該爪体10の軸芯線と
平行に形成され、これに対し前方側面19に対向
する爪体10の他方の案内面13は爪体10の軸
芯線に対し先細り状に縮小する傾斜面とされてい
て、該爪体10がその案内面12を溝17の後方
側面18に沿つて当接されたとき、爪体10の案
内面13と溝17の前方側面19との間にチヤツ
ク本体1の外端より内方へ向かつて拡開する楔状
の隙間20が形成されて、爪体10により締付保
持された被加工物に加工による外力が作用したと
きに、前記スクロール歯6と爪体10の弧状歯1
1との接点を進ませて山形突部14″を被加工物
側へ進出させる方向に該爪体10を傾動可能とし
てある。従つて爪体10がその案内面12を溝1
7の後方側面18に沿つて当接された場合は、爪
体10の軸芯線はチヤツク本体1の半径方向に対
し角度αの傾斜をなし、この状態で爪体10が溝
17に沿つて進出する場合には、該爪体10の進
出方向はチヤツク本体1の半径方向に対し角度α
だけ傾いた方向とされて第4図に示すように爪体
10の山形突部14″の先端はチヤツク本体1の
略中心、すなわち締付保持される被加工物のほぼ
中心に向かつて進むことは前述したとおりであ
る。従つて被加工物の径が変化した場合における
それぞれの山形突部14″の先端と被加工物の中
心を結ぶ直線とチヤツク本体1の半径方向とのな
す角度θとθは略等しくなり、被加工物の径
の大小による角度差はほとんど生じない。21は
隙間20が形成される側のチヤツク本体1の筒体
部4にそれぞれ設けられた爪体10の押圧装置
で、爪体10の先端部における裏面端部の傾斜切
欠部に当接される球状の押圧体2と、該押圧体2
2を出入り自在とするようにチヤツク本体1に透
設される案内孔23と、該案内孔23の端部と回
転部2との間にわたつて嵌入保持される動力伝達
用の平行ピン24と、該平行ピン24と前記押圧
体22との間に介在される圧縮コイルばね等の弾
性体25とより構成されていて、弾性体25の弾
発力のもとに押圧体22により爪体10はその裏
面側より上方へ押圧され、該押圧作用により爪体
10は溝17の後方側面18に沿つて確実に当接
され、チヤツク本体1の半径方向に対し角度αを
もつて進退可能な状態に保持される。なお、押圧
装置21としては前記したように裏面側より爪体
10を押圧する代わりに案内孔23をチヤツク本
体1の表面に平行として爪体10の側面をその先
端位置の側方より溝17の後方側面18側へ直接
押圧する構成としてもよい。なお26は爪体10
に適宜形成される切欠、27は被加工物を示す。
このように構成されたものは、カバー8を回転
することにより突起7、連結体9を介してスクロ
ール盤5を回転させれば、押圧装置21の押圧体
22による押圧下に、各爪体10はその案内面1
2をそれぞれ溝17の後方側面18に案内されて
円滑にチヤツク本体1の半径方向に対し角度αを
もつて同時に進出し、爪体10の先端の山形突部
14″よりも低い位置に設けられた前方側に平面
部16により被加工物27を爪先による傷がつか
ぬように押進めて正しい中心位置へ導くことがで
きるものである。即ち、第1図に示すように各爪
体10を後退させたときには被加工物27は爪体
10の先端の山形突部14″よりも低い位置に形
成された平面部16に向かつて落下して支持さ
れ、各爪体10がチヤツク本体1の中心に向かつ
て進出するにつれて次第に正しく芯出しがなされ
ることとなる。また第6図のように被加工物の径
が小さい場合にも下側の爪体10の平面部16に
よつて支持されていた被加工物は最終的には左上
方の爪体10の山形突部14″によつて下側の爪
体10の山形突部14″の斜面に沿つて先端へ押
上げられて正しく芯出しが行われる。このような
芯出し工程においては第8図が第9図に示される
従来のもののように被加工物が山形突部の先端で
支持される機会が少ないので、被加工物を傷付け
ることがない。
続いて各爪体10を更に進出させると、被加工
物27は各爪体10の先端の軸心線よりも後方側
面18よりに偏位した位置に1個形成されている
締付用の山形突部14″の先端によりチヤツク本
体1へ締付保持される。そしてチヤツク本体1を
回転させて加工作業を行うことにより被加工物2
7に加工による切削トルク等の外力が作用する
と、爪体10はその案内面13と溝17の前方側
面19との間に形成されるチヤツク本体1の外端
より内方へ向かつて拡開する楔状の隙間20の存
在によつて押圧装置21の押圧体22による押圧
力に抗して反時計方向に傾動され、第5図に示す
ように爪体10の案内面13が溝17の前方側面
19に当接保持されることにより前記傾動は停止
されるとともにスクロール歯6と弧状歯11との
噛合位置が進められ、このような爪体10の傾動
およびスクロール歯6と弧状歯11との噛合位置
の進みにより爪体10はチヤツク本体1の中心側
へ進出され、先端の山形突部14″は被加工物2
7へ食い込む状態となつて強固な締付保持が達成
されて滑りを生ずることなく被加工物の加工が行
われる。また爪体10の先端の山形突部14″よ
り後方側には平面部16と同一か若干高い位置に
幅の狭い平面部14′が形成されているので、樹
脂被覆管をチヤツクする場合に山形突部14″が
樹脂被覆層27′に食い込む量はこの平面部1
4′により規制され、過大な食い込みによる樹脂
被覆層27′の損傷を防止することができる。ま
た被加工物が小径の場合は、第4図に示されるよ
うに、爪体10はチヤツク本体1の半径方向に対
し角度αをもつて進出されて山形突部14″の先
端は被加工物の略中心に向かつて進む構成とされ
ているため、後述する理由により大径の場合と小
径の場合における山形突部14″の先端と被加工
物の中心を結ぶ直線とチヤツク本体1の半径方向
とのなす角度θとθの差はあまり大きくはな
らず、加工の際に生ずる爪体10の傾動時の被加
工物27への食い込み量は径の変化にかかわらず
略一定となる。なお、爪体10の山形突部14″
と平面部16との間には切込部15が形成してあ
るので、被加工物27の表面が切削油やこれに付
着したごみ等により汚れていても、切込部15が
これらの付着物の逃げ場として作用するので山形
突部14″の食い込みに支障を生ずることはな
い。
次に、本考案のスクロールチヤツクにおいて前
記の角度θとθの差が第7図に示される従来
のものにおける角度C1,C2の差よりも小さくな
つて爪体10の傾動時の被加工物27への食い込
み量が径の変化にかかわらず略一定となる点につ
いて第10図、第11図により更に詳しく説明す
る。なお、後記の食い込み量L1は被加工物27
が大径の場合を示し、食い込み量L2は被加工物
27が小径の場合である。爪体10の食い込み量
は外力が作用して爪体10が最も内側のスクロー
ル歯6と弧状歯11との接点を回転中心として反
時計方向に傾動することによりスクロール歯6と
噛合う弧状歯11が第10図で実線に示す位置か
ら一点鎖線で示す位置まで噛合を進めることによ
つて生じる爪体10の進出量L3(このL3の大き
さは爪体10の傾動角度のみによつて定まり、被
加工物の径の大小にかかわらず一定である。)
と、爪体10が傾動してその山形突部14″が第
10図に実線で示す締付位置から一点鎖線で示す
位置まで傾動することにより生じる食い込み量
L1,L2との和であり、該食い込み量L1,L2は第
11図に示すように、被加工物27と山形突部1
4″との接点から半径方向の垂線Bに直交するよ
うに引いた直線と弦イとする弧状部の弧の高さロ
で代表させて考えるとができる。ところで、径を
異にする被加工物をチヤツクする場合において、
弧の高さロは弦イの長さを一定とすれば被加工物
の径が小さいほど高くなつて食い込み量L1,L2
に差を生ずることとなる。しかるに本考案におい
ては溝17を半径方向に対して僅かに反時計方向
へ傾けるとともに爪体10の軸心線よりも後方側
面18寄りに偏らせて山形突部14″を形成し、
しかも溝17の傾斜角度を爪体10の進退動の際
に山形突部14″がチヤツク本体1の略中心に向
かう角度としたので、第11図に示すように山形
突部14″の先端を被加工物の径が小さくなるほ
ど垂線Bに近接させることができ、従つて弦イの
長さを短くしてその弧の高さロを被加工物が大径
の場合とほぼ同一とすることができる。従つて本
考案においては第10図に示すL1+L3とL2+L3
をほぼ同じ大きさとすることができ、被加工物の
径の大小にかかわらず山形突部14″の食い込み
量は一定となるとともに結果的にθとθとの
間にもさほど大きい差は生じなくなる。なお第1
0図、第11図においてθとθとの間に多少
の差が存在するのは、次の理由による。即ち、被
加工物の径が小さくなるほど爪体10がスクロー
ル盤5から内側へ突出する量が大きくなるが、爪
体10の傾動の回転中心は最も内側のスクロール
歯6上に位置して変らないので、被加工物の径が
小さくなるほぼ爪先の移動量が大きくなる。この
ためθとθとを完全に一致させると被加工物
が小径のときには傾動後の爪先の山形突部14″
の位置が垂直線Bを大幅に越えてしまい、L2
マイナスの値を取つて却つて締付力が低下するお
それがあるためである。従つて実際上はθとθ
よりわずかに大としておくものである。これに
対して従来のスクロールチヤツクにおいては爪3
5が2個の山形状の爪先35a,35bを形成し
ているから締付位置まで爪35を半径方向に平行
に進出させる必要があり、第12図、第13図に
示すように弦イの長さは一定でその弧の高さロは
径が小さくなるほど高くなるから食い込み量l2
l1よりも大きくなる。また結果的に角度C2は角度
C1よりもはるかに大きくなることとなる。な
お、このように爪体10の食い込み量が被加工物
27の径の大小によつて殆んど変化しないのは、
各溝17のチヤツク本体1の半径方向に対し若干
傾いた方向に設けた場合のみであつて、仮に各溝
17をチヤツク本体1の半径方向に対して傾ける
ことなく平行移動させた場合には山形突部の数が
1個であつても複数個であつても従来のスクロー
ルチヤツクと同様被加工物27の径が小さくなる
ほど爪の傾動による食い込み量が大きくなつて所
期の目的を達成することはできない。
本考案は前記の実施例による説明によつて明ら
かなように、爪体の先端に1個の締付用の山形突
部と、被加工物をチヤツク本体の正しい中心位置
まで押進めるための平面部と、この平面部と同一
又は若干高い位置にある幅の狭い平面部とを形成
するとともに、この爪体をチヤツク本体の半径方
向に対し反時計方向に傾いた溝にそつて進退動で
きるようにし、また進出時に山形突部を被加工物
の略中心に向かわせるようにしてあるので、被加
工物はチヤツク本体の正しい中心位置まで平面部
により押進められることとなつてこの間被加工物
が爪先により傷付けられることがないうえに被加
工物に対する山形突部の食い込み量を大きくでき
て安定強固な締付け保持ができることとなる。ま
た、被加工物の径の大小にかかわらず食い込み量
を略一定にできて常に締付け保持状態が得られ、
しかも樹脂被覆管をチヤツクする場合にも山形突
部よりも後方側に形成された幅の狭い平面部によ
り山形突部が深く樹脂被覆層に食い込みすぎるこ
とが防止されるので樹脂被覆層の損傷を防ぐこと
ができる。よつて本考案は従来及び先願のこの種
スクロールチヤツクの欠点を除いたものとして実
用的価値極めて大なものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の実施例を示す一部切欠正面
図、第2図は一部切欠側面図、第3図は第1図の
B−B矢視図、第4図は要部の一部切欠正面図、
第5図は状態を異にして示す要部の一部切欠正面
図、第6図は最小径の被加工物の締付時における
爪の関係を示す説明図、第7図は従来のスクロー
ルチヤツクの要部を示す一部切欠正面図、第8図
は状態を異にして示す一部切欠正面図、第9図は
最小径の被加工物の締付時における従来のスクロ
ールチヤツクの爪の関係を示す説明図、第10
図、第11図は本考案における爪の食い込みの説
明図、第12図、第13図は第7図、第8図、第
9図に示す従来のスクロールチヤツクにおける爪
の食い込みの説明図である。 1:チヤツク本体、5:スクロール盤、6:ス
クロール歯、10:爪体、11:弧状歯、12:
案内面、13:案内面、14′:平面部、14″:
山形突部、15:切込部、16:平面部、17:
溝、18:後方側面、19:前方側面、20:隙
間、21:押圧装置。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. スクロール歯6付のスクロール盤5を回転自在
    に嵌着したチヤツク本体1にその半径方向に対し
    僅かに反時計方向へ傾いた方向に平行な後方側面
    18と前方側面19とを有する複数個の溝17を
    配設し、各溝17には前記スクロール歯6と噛合
    う弧状歯11を裏面に形成するとともに両側を案
    内面12,13に形成した先細り状の複数個の爪
    体10をチヤツク本体1に設けられた押圧装置2
    1により溝17の後方側面18に向つて押圧して
    前方側面19との間に楔状の隙間20を形成しつ
    つチヤツク本体1に対して進退動できるようにそ
    れぞれ嵌装し、また、各爪体10の先端には1個
    の締付用の山形突部14″を爪体10の軸心線よ
    りも後方側面18寄りに偏位させて突設するとと
    もに、爪体10の先端の山形突部14″より前方
    側には山形突部14″より低い位置に平面部16
    を山形突部14″との間に切込部15を介して形
    成する一方、爪体10の先端の山形突部14″よ
    り後方側には前記平面部16と同一または若干高
    い位置に平面部16より幅の狭い平面部14′を
    形成し、かつ前記した溝17の反時計方向への傾
    斜角度を爪体10の進退動の際に山形突部14″
    がチヤツク本体1の略中心に向かう角度としたこ
    とを特徴とするスクロールチヤツク。
JP1977090120U 1977-07-07 1977-07-07 Expired JPS6119851Y2 (ja)

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