JPH0329056Y2 - - Google Patents
Info
- Publication number
- JPH0329056Y2 JPH0329056Y2 JP1983035999U JP3599983U JPH0329056Y2 JP H0329056 Y2 JPH0329056 Y2 JP H0329056Y2 JP 1983035999 U JP1983035999 U JP 1983035999U JP 3599983 U JP3599983 U JP 3599983U JP H0329056 Y2 JPH0329056 Y2 JP H0329056Y2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- drill
- axis
- shank
- main body
- convex portion
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired
Links
- 230000005540 biological transmission Effects 0.000 claims description 26
- 210000000078 claw Anatomy 0.000 claims description 17
- 230000002093 peripheral effect Effects 0.000 claims description 7
- 238000005553 drilling Methods 0.000 description 5
- 238000004519 manufacturing process Methods 0.000 description 4
- 230000000694 effects Effects 0.000 description 1
- 238000003754 machining Methods 0.000 description 1
- 230000002265 prevention Effects 0.000 description 1
- 239000002699 waste material Substances 0.000 description 1
Landscapes
- Gripping On Spindles (AREA)
Description
【考案の詳細な説明】
技術分野
本考案はドリル用チヤツクの改良に関する。
背景技術
ドリルにはその切刃先端にチゼルエツジと呼ば
れる直線状陵線が形成されることが永く常識であ
つた。しかし、最近、この常識の盲点を突き、チ
ゼルエツジを持たずに一点から始まる切刃と新形
シンニングを持ち、高速重切削に耐える画期的な
ドリルが開発された(発明者出願人=細井俊明)。
そして、これに更に、剛性を大きくして切削性を
向上させると共に、芯振れが生じないように改良
が加えられた(発明者出願人=細井俊明、昭和58
年1月26日付特許出願)。
れる直線状陵線が形成されることが永く常識であ
つた。しかし、最近、この常識の盲点を突き、チ
ゼルエツジを持たずに一点から始まる切刃と新形
シンニングを持ち、高速重切削に耐える画期的な
ドリルが開発された(発明者出願人=細井俊明)。
そして、これに更に、剛性を大きくして切削性を
向上させると共に、芯振れが生じないように改良
が加えられた(発明者出願人=細井俊明、昭和58
年1月26日付特許出願)。
しかし、このドリルで切削するに際して、従来
どおりにドリルの長さ方向に沿う側面をチヤツク
爪でつかんでいたので、爪と工具との間に滑りが
生じて大きな切削トルクで切削することができな
い。超硬ドリルでは一層その現象が大きい。従つ
て、せつかく開発された前記高速重切削の機能を
充分に発揮させることができなかつた。それ故に
エンドミル用の強力チヤツクを使用し、直径によ
り種々の大きさの薄肉円筒状のコレツトを取り換
えて使用せざるを得ず、極めて不便、かつ、高価
なものについていた。
どおりにドリルの長さ方向に沿う側面をチヤツク
爪でつかんでいたので、爪と工具との間に滑りが
生じて大きな切削トルクで切削することができな
い。超硬ドリルでは一層その現象が大きい。従つ
て、せつかく開発された前記高速重切削の機能を
充分に発揮させることができなかつた。それ故に
エンドミル用の強力チヤツクを使用し、直径によ
り種々の大きさの薄肉円筒状のコレツトを取り換
えて使用せざるを得ず、極めて不便、かつ、高価
なものについていた。
他の先行技術は実開昭50−99585に開示されて
いるドリルチヤツクの空転防止機構である。この
先行技術では、チヤツクアーバーの先端面にくさ
び形のへこみ部を設け、このへこみ部に嵌まるよ
うにV字状に先細に形成されたドリルの柄側端部
を、前記へこみ部に突き合せ状に嵌合して回り止
めさせるように構成されている。
いるドリルチヤツクの空転防止機構である。この
先行技術では、チヤツクアーバーの先端面にくさ
び形のへこみ部を設け、このへこみ部に嵌まるよ
うにV字状に先細に形成されたドリルの柄側端部
を、前記へこみ部に突き合せ状に嵌合して回り止
めさせるように構成されている。
この先行技術では、チヤツクのドリルへの回転
動力を大きくして空転防止を図ることはできるけ
れども、新たな重要な問題が生じる。すなわちこ
の先行技術では、ドリルの柄をドリルチヤツクの
爪で把持し、これによつてドリルの軸線とチヤツ
クの軸線とを一致させ、さらに、チヤツクアーバ
ーのへこみ部に、ドリルのV字状柄側端部を嵌合
し、これによつてチヤツクの軸線とドリルのV字
状柄側端部の軸線とが一致するようにする。その
ため、へこみ部にV字状柄側端部が嵌合すること
によつて、チヤツクとドリルとの軸線が一致が一
致する方向のいわば求心力が生じる。したがつて
ドリルの軸線とチヤツクの軸線とは正確に一直線
上に存在するようにするためには、(a)チヤツクの
爪によるドリルの柄の把持構造を高精度に構成す
るとともに、(b)チヤツクアーバーのへこみ部とド
リルのV字状柄側端部とを高精度に構成する必要
がある。したがつて製造が困難である。
動力を大きくして空転防止を図ることはできるけ
れども、新たな重要な問題が生じる。すなわちこ
の先行技術では、ドリルの柄をドリルチヤツクの
爪で把持し、これによつてドリルの軸線とチヤツ
クの軸線とを一致させ、さらに、チヤツクアーバ
ーのへこみ部に、ドリルのV字状柄側端部を嵌合
し、これによつてチヤツクの軸線とドリルのV字
状柄側端部の軸線とが一致するようにする。その
ため、へこみ部にV字状柄側端部が嵌合すること
によつて、チヤツクとドリルとの軸線が一致が一
致する方向のいわば求心力が生じる。したがつて
ドリルの軸線とチヤツクの軸線とは正確に一直線
上に存在するようにするためには、(a)チヤツクの
爪によるドリルの柄の把持構造を高精度に構成す
るとともに、(b)チヤツクアーバーのへこみ部とド
リルのV字状柄側端部とを高精度に構成する必要
がある。したがつて製造が困難である。
特に前述のように高速重切削に耐えるドリルを
使用するときには、たとえばドリル径の約10倍程
度の穿孔を行うことができ、したがつてドリルの
軸線とチヤツクの軸線とが正確に一致している必
要があり、さもなければ、ドリルの偏心によつ
て、正確な穿孔を行うことができない。これに対
して、在来のドリルでは、そのドリル径のせいぜ
い約3倍程度の深さの穿孔しかできず、このよう
なときには、ドリルの軸線とチヤツクの軸線とが
むやみに高精度でなくても、正確な穿孔は、或る
程度、可能である。したがつて高速重切削に耐え
るドリルを使用するときには、上述の先行技術で
は、爪によつてドリルの柄の軸線とチヤツクの軸
線とを一致させるとともに、そのチヤツクアーバ
ーのへこみ部とドリルの柄側端部の急進力作用時
におけるドリルとチヤツクとの軸線の一致を達成
しなければならず、精度の向上が要求される。
使用するときには、たとえばドリル径の約10倍程
度の穿孔を行うことができ、したがつてドリルの
軸線とチヤツクの軸線とが正確に一致している必
要があり、さもなければ、ドリルの偏心によつ
て、正確な穿孔を行うことができない。これに対
して、在来のドリルでは、そのドリル径のせいぜ
い約3倍程度の深さの穿孔しかできず、このよう
なときには、ドリルの軸線とチヤツクの軸線とが
むやみに高精度でなくても、正確な穿孔は、或る
程度、可能である。したがつて高速重切削に耐え
るドリルを使用するときには、上述の先行技術で
は、爪によつてドリルの柄の軸線とチヤツクの軸
線とを一致させるとともに、そのチヤツクアーバ
ーのへこみ部とドリルの柄側端部の急進力作用時
におけるドリルとチヤツクとの軸線の一致を達成
しなければならず、精度の向上が要求される。
考案が解決すべき課題
本考案の目的は、高速重切削に耐えるドリル
に、チヤツクから大きな回転動力を伝達すること
ができるとともに、ドリルの軸線とチヤツクの軸
線とを正確に一致させるための構成を簡便に行う
ことができるようにして、むやみに高精度の製造
を必要とせず、これによつて生産性を向上するこ
とができるようにしたドリル把持構造を提供する
ことである。
に、チヤツクから大きな回転動力を伝達すること
ができるとともに、ドリルの軸線とチヤツクの軸
線とを正確に一致させるための構成を簡便に行う
ことができるようにして、むやみに高精度の製造
を必要とせず、これによつて生産性を向上するこ
とができるようにしたドリル把持構造を提供する
ことである。
考案の構成
本考案は、回転スピンドルに同心に着脱自在と
される本体11と、 その本体11の先部に取付けられた爪間隔調整
部12と、 この爪間隔調整部12の内側に収容されかつ周
方向に隣接して配置された複数の爪13とを持
ち、 爪13によつてドリルDの軸線が本体11の軸
線と一致するようにドリルDのシヤンク1の外周
面を把持し、 ドリルDのシヤンク1は、円形軸直角断面を有
し、 このシヤンク1の末端には、そのシヤンク1の
円形外周面の半分の第1円弧状部分1eと、シヤ
ンク1の軸線を通る平面状の第1回転伝達面1b
とから成る半円形軸直角断面を有する凸部1dを
設け、 本体11の先部には、その本体11の軸線方向
に開口した凹部11cが形成され、 この凹部11cには、前記凸部1dが嵌合し、 凹部11cは、本体11の回転軸線を通る平面
であつて、凸部1dの第1回転伝達面1bが面接
触する第2回転伝達面11dと、シヤンク1の円
弧状部分1eに対向して形成される第2円弧状部
分11hとを有することを特徴とするドリル把持
構造である。
される本体11と、 その本体11の先部に取付けられた爪間隔調整
部12と、 この爪間隔調整部12の内側に収容されかつ周
方向に隣接して配置された複数の爪13とを持
ち、 爪13によつてドリルDの軸線が本体11の軸
線と一致するようにドリルDのシヤンク1の外周
面を把持し、 ドリルDのシヤンク1は、円形軸直角断面を有
し、 このシヤンク1の末端には、そのシヤンク1の
円形外周面の半分の第1円弧状部分1eと、シヤ
ンク1の軸線を通る平面状の第1回転伝達面1b
とから成る半円形軸直角断面を有する凸部1dを
設け、 本体11の先部には、その本体11の軸線方向
に開口した凹部11cが形成され、 この凹部11cには、前記凸部1dが嵌合し、 凹部11cは、本体11の回転軸線を通る平面
であつて、凸部1dの第1回転伝達面1bが面接
触する第2回転伝達面11dと、シヤンク1の円
弧状部分1eに対向して形成される第2円弧状部
分11hとを有することを特徴とするドリル把持
構造である。
実施例
以下、本考案の一実施例を図面にもとづき説明
する。第1図、第2図において、チヤツクCは、
図外のボール盤スピンドルに対し同心に着脱自在
とされる本体11と、その本体11の先部にねじ
によつて着脱自在とされる円筒状の爪間隔調整部
12と、その内側に収容された複数の楔形爪13
とよりなる。しかして、前記本体11は、テーパ
外面を持つ基部11aと、外ねじ付先部11bと
よりなる。また爪間隔調整部12は、前記本体先
部11bに取付けられる内ねじ付基部12aと、
前記爪13を収容するテーパ内面付先部12bと
よりなる。14は爪13を移動自在に保持するた
めの爪13間に接続されたばねである。爪13に
よつてドリルDの軸線が、本体11の軸線と一致
するように、ドリル10のシヤンク1が図示のよ
うに把持される。
する。第1図、第2図において、チヤツクCは、
図外のボール盤スピンドルに対し同心に着脱自在
とされる本体11と、その本体11の先部にねじ
によつて着脱自在とされる円筒状の爪間隔調整部
12と、その内側に収容された複数の楔形爪13
とよりなる。しかして、前記本体11は、テーパ
外面を持つ基部11aと、外ねじ付先部11bと
よりなる。また爪間隔調整部12は、前記本体先
部11bに取付けられる内ねじ付基部12aと、
前記爪13を収容するテーパ内面付先部12bと
よりなる。14は爪13を移動自在に保持するた
めの爪13間に接続されたばねである。爪13に
よつてドリルDの軸線が、本体11の軸線と一致
するように、ドリル10のシヤンク1が図示のよ
うに把持される。
ここで、前記チヤツク本体先部11bの端面に
は、回転伝達面11dを持つ凹部11cが設けら
れる。この回転伝達面11dは、第3図の如く回
転方向に向く回転円周接線Tに対し角度A1(実
線示90度)で交る。また、この伝達面11dは第
4図示の如く、先部11bの端面に対し角度A2
(実線示90度)をなす。凹部11cは、本体11
の軸線方向に、第1図の下方に開口している。
は、回転伝達面11dを持つ凹部11cが設けら
れる。この回転伝達面11dは、第3図の如く回
転方向に向く回転円周接線Tに対し角度A1(実
線示90度)で交る。また、この伝達面11dは第
4図示の如く、先部11bの端面に対し角度A2
(実線示90度)をなす。凹部11cは、本体11
の軸線方向に、第1図の下方に開口している。
また、ドリルDのシヤンク1の末端には、前記
チヤツク凹部11cが嵌合して回転伝達面1bを
持つ凸部1dが設けられている。1aは凸部1d
に隣り合う凹部であり、シヤンク1の円形外周面
の周方向の一部分を研削などによつて除去した部
分である。1eは、シヤンク1の円形外周面の凹
部1aを除去したあとの円弧状部分である。この
伝達面1bも前記と同様に、第5図示の如く、回
転方向に向く回転円周接線Tに対し角度B1(実
線示90度)で交り、更に、第6図示の如く、肩面
1cに対し角度90度をなす。
チヤツク凹部11cが嵌合して回転伝達面1bを
持つ凸部1dが設けられている。1aは凸部1d
に隣り合う凹部であり、シヤンク1の円形外周面
の周方向の一部分を研削などによつて除去した部
分である。1eは、シヤンク1の円形外周面の凹
部1aを除去したあとの円弧状部分である。この
伝達面1bも前記と同様に、第5図示の如く、回
転方向に向く回転円周接線Tに対し角度B1(実
線示90度)で交り、更に、第6図示の如く、肩面
1cに対し角度90度をなす。
凹部11cには、凸部1dが、第1図に明らか
なように、嵌合する。凸部1dの外周面と凹部1
1cとの内周面との動力伝達時に当接する部分で
ある伝達面1b,11dは、本体11の軸線11
g(第3図参照)を通る平面であり、かつ本体1
1の軸線11gに平行である。ドリルDのシヤン
ク1は、円形軸直角断面を有する。このシヤンク
1の末端に形成される凸部1dは、そのシヤンク
1の円形外周面の一部分を除去した形状を有し、
たとえばそのシヤンク1を研削確保するなどして
簡便に凸部1dを形成することができる。
なように、嵌合する。凸部1dの外周面と凹部1
1cとの内周面との動力伝達時に当接する部分で
ある伝達面1b,11dは、本体11の軸線11
g(第3図参照)を通る平面であり、かつ本体1
1の軸線11gに平行である。ドリルDのシヤン
ク1は、円形軸直角断面を有する。このシヤンク
1の末端に形成される凸部1dは、そのシヤンク
1の円形外周面の一部分を除去した形状を有し、
たとえばそのシヤンク1を研削確保するなどして
簡便に凸部1dを形成することができる。
シヤンク1の末端に形成されている回転伝達面
1bは、シヤンク1の軸線を通る平面状である。
凹部11cに形成されている回転伝達面11d
は、本体11の回転軸線を通る平面であり、凸部
1dの回転伝達面1bと面接触する。凹部11c
の円弧状部分11hは、シヤンク1の円弧状部分
1eに対向して形成される。
1bは、シヤンク1の軸線を通る平面状である。
凹部11cに形成されている回転伝達面11d
は、本体11の回転軸線を通る平面であり、凸部
1dの回転伝達面1bと面接触する。凹部11c
の円弧状部分11hは、シヤンク1の円弧状部分
1eに対向して形成される。
従つて、今ドリル作業をする場合、チヤツクC
はボール盤スピンドルに基部11aによる摩擦結
合により強固に取付けられる。次いで、チヤツク
凹部11cにドリル凸部1dを嵌合させて爪間隔
調整部12をねじ込んでゆけば、爪13によつて
ドリルDは本体11に対し心合せされると同時に
把持固定される。切削トルクによる回転力は伝達
面11d,1b、もつと詳しくは、第2図におい
てチヤツクが時計回りに駆動されるとき、チヤツ
クの参照符11eで示す部分から、ドリルの参照
符1fで示す部分に伝達される。このため、チヤ
ツクの凹部11cに隣り合う部分又はドリルDの
凸部1dが根元で剪断されるまで、強力な切削力
が得られることとなる。
はボール盤スピンドルに基部11aによる摩擦結
合により強固に取付けられる。次いで、チヤツク
凹部11cにドリル凸部1dを嵌合させて爪間隔
調整部12をねじ込んでゆけば、爪13によつて
ドリルDは本体11に対し心合せされると同時に
把持固定される。切削トルクによる回転力は伝達
面11d,1b、もつと詳しくは、第2図におい
てチヤツクが時計回りに駆動されるとき、チヤツ
クの参照符11eで示す部分から、ドリルの参照
符1fで示す部分に伝達される。このため、チヤ
ツクの凹部11cに隣り合う部分又はドリルDの
凸部1dが根元で剪断されるまで、強力な切削力
が得られることとなる。
効 果
(a) 本考案は以上の如くであるので、ドリル自体
の強さを有効に利用して強力な切削力と高速切
削が可能となつたのである。すなわち本考案で
は、爪13によつてドリルDのシヤンク1を、
そのドリルDの軸線が本体11の軸線と一致す
るように把持する。このシヤンク1は円形軸直
角断面を有しており、そのシヤンク1の末端に
形成されている凸部1dは本体11の先部に形
成されている凹部11cに、嵌合する。したが
つて凸部1dが凹部11cに嵌合している状態
で、動力伝達時に当接する凹部1dの第1回転
伝達面1bとシヤンク1の第2回転伝達面11
dとの面接触によつて高速重切削のための回転
動力が確実に伝達される。このようにして爪1
3の働きによつてドリルDの軸線と本体11の
軸線とを一致させ、凸部1dと凹部11cとの
嵌合によつて、大きな回転動力を確実に伝達す
ることを可能にしている。したがつてドリルD
の軸線と本体11の軸線とを正確に一致するよ
うに爪13などを高精度で製造し、また第1お
よび第2回転伝達面1b,11dを高精度で製
造する必要はあるけれども、凸部1dおよび凹
部11cのその他の部分を高精度に製造する必
要はなく、これによつて前述の先行技術(実開
昭50−99585)に比べて生産性が格段に向上さ
れる。
の強さを有効に利用して強力な切削力と高速切
削が可能となつたのである。すなわち本考案で
は、爪13によつてドリルDのシヤンク1を、
そのドリルDの軸線が本体11の軸線と一致す
るように把持する。このシヤンク1は円形軸直
角断面を有しており、そのシヤンク1の末端に
形成されている凸部1dは本体11の先部に形
成されている凹部11cに、嵌合する。したが
つて凸部1dが凹部11cに嵌合している状態
で、動力伝達時に当接する凹部1dの第1回転
伝達面1bとシヤンク1の第2回転伝達面11
dとの面接触によつて高速重切削のための回転
動力が確実に伝達される。このようにして爪1
3の働きによつてドリルDの軸線と本体11の
軸線とを一致させ、凸部1dと凹部11cとの
嵌合によつて、大きな回転動力を確実に伝達す
ることを可能にしている。したがつてドリルD
の軸線と本体11の軸線とを正確に一致するよ
うに爪13などを高精度で製造し、また第1お
よび第2回転伝達面1b,11dを高精度で製
造する必要はあるけれども、凸部1dおよび凹
部11cのその他の部分を高精度に製造する必
要はなく、これによつて前述の先行技術(実開
昭50−99585)に比べて生産性が格段に向上さ
れる。
(b) しかもまた本考案では、凸部1dは円形軸直
角断面を有するシヤンク1の円形外周面の周方
向の一部分を除去した形状を有しており、した
がつてそのシヤンク1をたとえば研削などによ
つて部分的に除去して凸部1dを形成し、その
凸部1dを、本体11の先部に形成した凹部1
1cに嵌合すればよく、そのため機械加工の現
場において、高速重切削に耐えるドリルを、そ
のような高速重切削のための使用を可能とする
ように上述のように凸部1dを形成する機械加
工がきわめて簡便である。このような高速重切
削に耐えるドリルを軽負荷で使用するとき、お
よび高速重切削に適していないドリルを軽負荷
で使用するときには、そのドリルのシヤンク1
の末端に凸部1dを形成する必要はない。この
ようにして高速重切削に耐えるドリルを軽負荷
で使用するときには、そのシヤンク1に凸部1
dを形成しないで、円形軸直角断面のままとし
ておけばよく、高速重切削を行うときにのみ、
凸部1dを簡便に形成すればよく、そのような
ドリルの使用がきわめて容易となる。高速重切
削に耐えるドリルを軽負荷で使用するときに
は、長寿命とすることができ、そのときには、
シヤンク1の末端に凸部1dを形成する必要は
なく、したがつてそのようなドリルのシヤンク
1の末端に凸部1dが形成されるていることに
よる違和感を払拭することができる。
角断面を有するシヤンク1の円形外周面の周方
向の一部分を除去した形状を有しており、した
がつてそのシヤンク1をたとえば研削などによ
つて部分的に除去して凸部1dを形成し、その
凸部1dを、本体11の先部に形成した凹部1
1cに嵌合すればよく、そのため機械加工の現
場において、高速重切削に耐えるドリルを、そ
のような高速重切削のための使用を可能とする
ように上述のように凸部1dを形成する機械加
工がきわめて簡便である。このような高速重切
削に耐えるドリルを軽負荷で使用するとき、お
よび高速重切削に適していないドリルを軽負荷
で使用するときには、そのドリルのシヤンク1
の末端に凸部1dを形成する必要はない。この
ようにして高速重切削に耐えるドリルを軽負荷
で使用するときには、そのシヤンク1に凸部1
dを形成しないで、円形軸直角断面のままとし
ておけばよく、高速重切削を行うときにのみ、
凸部1dを簡便に形成すればよく、そのような
ドリルの使用がきわめて容易となる。高速重切
削に耐えるドリルを軽負荷で使用するときに
は、長寿命とすることができ、そのときには、
シヤンク1の末端に凸部1dを形成する必要は
なく、したがつてそのようなドリルのシヤンク
1の末端に凸部1dが形成されるていることに
よる違和感を払拭することができる。
(c) 本考案では、凸部1dの外周面と凹部11c
の内周面との動力伝達時に面接触する第1およ
び第2回転伝達面1b,11dは、本体11の
軸線11gを通る平面であり、したがつて本体
11からドリルDへの動力の伝達が確実である
ことは勿論、その相互に面接触する第1および
第2回転伝達面1b,11dは、本体11の軸
線11gに平行であるので、動力伝達時におい
てドリルDのシヤンク1の凸部1dに、回転力
のドリルD軸線方向に作用する分力がそれらの
面接触する第1および第2回転伝達面1b,1
1dにおいて発生することが抑制される。した
がつて本体11からの回転動力が、無駄なくド
リルDの回転のために使用され、高速重切削の
ための動力源の負担を軽減させることができ
る。もしも凸部1dの外周面と凹部11cの内
周面との動力伝達時に第1および第2回転伝達
面1b,11dにおいて、ドリルDに、そのド
リルDの軸線方向に沿う分力が作用すると、シ
ヤンク1を把持している爪13に、本体11の
軸線方向に対して垂直な方向の力が作用するこ
とになり、そのような軸線方向の力が大きいと
きには、爪13を備えるチヤツクが破損するお
それがある。このことは、高速重切削では大き
な問題となる。本考案はこのような問題を解決
する。
の内周面との動力伝達時に面接触する第1およ
び第2回転伝達面1b,11dは、本体11の
軸線11gを通る平面であり、したがつて本体
11からドリルDへの動力の伝達が確実である
ことは勿論、その相互に面接触する第1および
第2回転伝達面1b,11dは、本体11の軸
線11gに平行であるので、動力伝達時におい
てドリルDのシヤンク1の凸部1dに、回転力
のドリルD軸線方向に作用する分力がそれらの
面接触する第1および第2回転伝達面1b,1
1dにおいて発生することが抑制される。した
がつて本体11からの回転動力が、無駄なくド
リルDの回転のために使用され、高速重切削の
ための動力源の負担を軽減させることができ
る。もしも凸部1dの外周面と凹部11cの内
周面との動力伝達時に第1および第2回転伝達
面1b,11dにおいて、ドリルDに、そのド
リルDの軸線方向に沿う分力が作用すると、シ
ヤンク1を把持している爪13に、本体11の
軸線方向に対して垂直な方向の力が作用するこ
とになり、そのような軸線方向の力が大きいと
きには、爪13を備えるチヤツクが破損するお
それがある。このことは、高速重切削では大き
な問題となる。本考案はこのような問題を解決
する。
(d) さらにまた本考案では、高速重切削に耐える
ドリルを使用することができ、このようなドリ
ルは、そのドリルの外径のたとえば約10倍もの
深さに穿孔することができる。このとき、爪1
3によつてドリルDの軸線と本体11の軸線1
1gとが正確に一致されるように保たれている
ことによつて、正確な内径を有するドリル孔を
形成することが可能であるとともに、ドリル
に、その軸線に垂直方向の力が切削時に作用す
ることを防ぐことができ、円滑な切削加工が容
易に可能となる。
ドリルを使用することができ、このようなドリ
ルは、そのドリルの外径のたとえば約10倍もの
深さに穿孔することができる。このとき、爪1
3によつてドリルDの軸線と本体11の軸線1
1gとが正確に一致されるように保たれている
ことによつて、正確な内径を有するドリル孔を
形成することが可能であるとともに、ドリル
に、その軸線に垂直方向の力が切削時に作用す
ることを防ぐことができ、円滑な切削加工が容
易に可能となる。
このようにして本考案では高速重切削に耐える
ドリルに大きな回転トルクを伝達し、しかもその
ドリルDの軸線と本体11の軸線とを正確に一致
させることが、むやみに高精度の製造を必要とす
ることなく、可能となる。
ドリルに大きな回転トルクを伝達し、しかもその
ドリルDの軸線と本体11の軸線とを正確に一致
させることが、むやみに高精度の製造を必要とす
ることなく、可能となる。
また本考案によれば、第1回転伝達面1bの直
径方向の幅(第2図および第3図の上下方向の長
さ)は、第2回転伝達面11dの幅未満であつて
もよく、したがつてそのような幅の小さい第1回
転伝達面1bを有する小径のシヤンク1を備える
各種のドリルDに関して、本体11を共用するこ
とができ、好都合である。
径方向の幅(第2図および第3図の上下方向の長
さ)は、第2回転伝達面11dの幅未満であつて
もよく、したがつてそのような幅の小さい第1回
転伝達面1bを有する小径のシヤンク1を備える
各種のドリルDに関して、本体11を共用するこ
とができ、好都合である。
第1図は本考案の一実施例の縦断面図、第2図
はその−断面要部図、第3図、第5図は各々
第2図の要部図、第4図、6図は第1図の要部で
ある。 C……チヤツク、11……本体、12……爪間
隔調整部、13……爪、14……ばね、D……ド
リル、11c……凹部、11d……回転伝達面、
1d……凸部、1b……回転伝達面。
はその−断面要部図、第3図、第5図は各々
第2図の要部図、第4図、6図は第1図の要部で
ある。 C……チヤツク、11……本体、12……爪間
隔調整部、13……爪、14……ばね、D……ド
リル、11c……凹部、11d……回転伝達面、
1d……凸部、1b……回転伝達面。
Claims (1)
- 【実用新案登録請求の範囲】 回転スピンドルに同心に着脱自在とされる本体
11と、 その本体11の先部に取付けられた爪間隔調整
部12と、 この爪間隔調整部12の内側に収容されかつ周
方向に隣接して配置された複数の爪13とを持
ち、 爪13によつてドリルDの軸線が本体11の軸
線と一致するようにドリルDのシヤンク1の外周
面を把持し、 ドリルDのシヤンク1は、円形軸直角断面を有
し、 このシヤンク1の末端には、そのシヤンク1の
円形外周面の半分の第1円弧状部分1eと、シヤ
ンク1の軸線を通る平面状の第1回転伝達面1b
とから成る半円形軸直角断面を有する凸部1dを
設け、 本体11の先部には、その本体11の軸線方向
に開口した凹部11cが形成され、 この凹部11cには、前記凸部1dが嵌合し、 凹部11cは、本体11の回転軸線を通る平面
であつて、凸部1dの第1回転伝達面1bが面接
触する第2回転伝達面11dと、シヤンク1の円
弧状部分1eに対向して形成される第2円弧状部
分11hとを有することを特徴とするドリル把持
構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3599983U JPS59143607U (ja) | 1983-03-11 | 1983-03-11 | ドリル用チヤツク |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3599983U JPS59143607U (ja) | 1983-03-11 | 1983-03-11 | ドリル用チヤツク |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS59143607U JPS59143607U (ja) | 1984-09-26 |
JPH0329056Y2 true JPH0329056Y2 (ja) | 1991-06-21 |
Family
ID=30166670
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3599983U Granted JPS59143607U (ja) | 1983-03-11 | 1983-03-11 | ドリル用チヤツク |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS59143607U (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN1054089C (zh) * | 1993-12-29 | 2000-07-05 | 优开洼精工株式会社 | 卡盘装置 |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN104002171A (zh) * | 2014-06-16 | 2014-08-27 | 高宇峰 | 一种钻头锁紧结构 |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5099585U (ja) * | 1974-01-14 | 1975-08-18 |
-
1983
- 1983-03-11 JP JP3599983U patent/JPS59143607U/ja active Granted
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN1054089C (zh) * | 1993-12-29 | 2000-07-05 | 优开洼精工株式会社 | 卡盘装置 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS59143607U (ja) | 1984-09-26 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US5466100A (en) | Multi-stepped power drill bit having handle chuck adaptor | |
JP4747282B2 (ja) | インサート着脱式ドリル | |
JP3108654B2 (ja) | キーレスドリルチャック | |
US4413937A (en) | Elements for a tool system | |
US20080143062A1 (en) | Drill chuck | |
JPH0146243B2 (ja) | ||
US5816584A (en) | Chuck with improved jaw bite | |
US20160031017A1 (en) | Tool bit holder for power tool | |
CA1216442A (en) | Drill chuck for use in percussion drilling | |
US3999869A (en) | Combination hole saw arbor | |
US2387339A (en) | Chuck | |
US4666353A (en) | Eccentricity adjustment device | |
JPH0329056Y2 (ja) | ||
US7172377B2 (en) | Router or cutter bit chuck or extension | |
JPS6137446Y2 (ja) | ||
US6004083A (en) | System for mounting a chuck device to a rotary power tool | |
JPS5852039Y2 (ja) | 回転工具用ホルダ− | |
JP6718575B2 (ja) | 動力伝達用ソケットのアンビルチャックへの取り付け構造 | |
JPH0141524Y2 (ja) | ||
EP0245354B1 (en) | Attachment means for a workpiece | |
JP3037765U (ja) | 段付きドリル | |
JPH0225724B2 (ja) | ||
JPH0321852Y2 (ja) | ||
KR200456102Y1 (ko) | 터렛공구대용 공구홀더 | |
JPH0214889Y2 (ja) |