JPH0125641B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は一般にインサートの保持又は締め付け
構造に関する。とくに、本発明は、突切りバイト
の金属切削インサートの支持締め付けブレードに
関する。

突切り又はみぞ切りのような金属切削作業を行
なうためのインサートは代表的には、比較的巾の
狭い支持ブレードによつて作業位置に保持され、
支持ブレードは工作機械に取付けられたばち形保
持器に締付けられる。これらの先行技術による支
持ブレードでは、代表的にはインサートの係合面
を位置決めするための細長いスロツトを備え、イ
ンサートの切刃が支持ブレードの前縁の前方に延
びる。このような支持ブレードを開示している発
明者に知られた最も適切な先行特許は米国特許第
3894322号、同第3785021号、同第3775818号、同
第3748710号、同第3655969号、及び同第3523349
号である。

作用でバイトインサートを固定する突切りバイ
トもこの分野で知られている。発明者に知られて
いるこの分野の最も適切な先行技術は米国特許第
2293006号、同第2343855号、同第1480938号、同
第1458973号、同第1169594号、同第1112185号、
同第1110281号、および同第1090810号である。

一般に、上に掲げた特許の第１グループは、イ
ンサート位置決め突を有するインサート支持ブレ
ードの使用を教え、締め付けはブレード自身の一
部のばね付勢作用によるか、ブレードののこ切り
込みと関連して作動する比較的複雑で非単一性の
締め付け作動子の使用によるかして行なわれる。

別々の締め付け作動子のないこれらの先行技術
は代表的にはインサートを動作位置に保持する切
削力に依存する。このような対策は、たとえばこ
のような工具が逆の作動位置で使用されるとき、
不十分なインサート保持能力をもたらす、これら
の先行技術の特許の他のものに開示された別々の
締め付け作動子は形が複雑で、したがつて製造費
が高く、さらに支持ブレードの厚さの狭い寸法に
一致せずこれによつてすき間の問題をもたらして
しまう。これらの先行技術の装置のいくつかに見
出される他の不利益は、開示された支持装置によ
つて締め付けられた切削インサートを挿入又は解
放するための特別な工具が必要となることであ
る。

上に掲げた特許の第２のグループは、一般的に
は、ブレード又は他の型式のインサートホルダの
位置決めスロツトにインサートを固定するカムの
使用を教示する。しかしながら、開示された装置
は切削要素に直接あたるカムを使用する。この解
決策はカム面に直接及ぼしている望ましくない力
を引き起し、この力はカム面の損耗を引き起して
しまう。さらに開示されたカムでは、前記カムに
よつて保持されるインサート又はブレードに加え
られる切削力は用いられるカム要素に逆の動作を
生じさせる傾向がある。

したがつて、本発明の目的は、先行技術の対策
における上記欠陥を克服する方法で巾の狭いイン
サート支持ブレードでインサートを保持すること
にある。

この目的のため、突切りバイトインサート用の
支持ブレードはインサートと係合する形をした第
１の溝孔を含む。第２の溝孔が、第１及び第２溝
孔で一般に境界づけられた支持ブレード材料のた
わみ部分を作るためにブレードに設けられ、ブレ
ードの側面間に延びる穴が第２の溝孔と連通しか
つ同様な形のカム部材を保持するような形状を有
し、カム部材は時計回り又は反時計回りの回転で
第２の溝孔の向い合い面に当るように作動し、ブ
レード材料のたわみ部分を介して第１の溝孔の対
向面を互に向つて押圧し、第１溝孔にはめ込まれ
たインサートに締め付け力を加える。

本発明の目的および利点は図面についてなされ
る本発明の態様の詳細な説明から明らかになろ
う。

図面の第１図から第５図に関して、同じ参照番
号は異なる図面に示されている装置の同じ構成要
素又は部分について使用されている。

第１図及び第２図から理解されるように、突切
りバイトインサート１４０の支持ブレード１００
は比較的巾の狭い厚さのものであつて、第２図か
ら理解されるように側面から見た場合、一般的に
長方形である。支持ブレード１００はＶ字形の頂
面１０２と底面１０４、実質的に平らな後面１０
３および実質的に平らな前面部分１２２，１２
４，１２６，１２８によつて取囲まれている。前
面部分１２８は実質的に頂面１０２と底面１０４
に対して直角であり、一方前面部分１２４，１２
６は支持ブレードの前平面から二番取りされた平
面内にある。前面部分１２４を頂面１０２と連結
する前面部分１２２はインサート１４０が突切り
作業にたずさわるとき適正な隙間を提供するため
にさらに後方に二番取りされる。

支持ブレード１００は前面部分１２４と１２６
の間に開放する第１の溝孔１０６を含み、この溝
孔はインサート１４０の係合を位置決めするため
の形を成す。溝孔１０６は実質的に平らな上面１
０８および後面１０９と、インサート１４０（第
３図参照）の下縁の係合面と一般的に一致する一
般的にＶ字形の先細りの側を有する下面１１０と
を含む。図示した好ましい実施例では、溝孔１０
６は、30度程度の前方に向う角度で、支持ブレー
ド１００の長さ方向軸線と交差する後面１０９に
直角な長さ方向軸線を有する一般に長方形のスロ
ツトからなる。スロツト１０６の後面１０９での
インサートの正しい着座を容易にするためアンダ
カツト１０５，１０７がスロツト面１０８，１１
０とスロツト後面１０９との接合部に設けられて
いる。

第１図、第２図を引続き参照すると、支持ブレ
ード１００は、図示した好ましい実施例ではイン
サート位置決め溝孔１０６の上方かつ後方に位置
た第２の溝孔１１２を備えている。溝孔１１２の
好ましい形は、実質的に平行な上面１１６及び下
面１１８を有する、しかつアンダカツト１１５で
終つている巾の狭いスリツトである。スリツト１
１２は、支持ブレード１００の長さ方向軸線と平
行な線と30度程度の後方に向う角度を形成する。
支持ブレード１００は、ブレードの側面間に延び
かつブレードの頂縁のスリツトの開口部と、アン
ダカツト１１５のスリツトの内部終点との間のほ
ぼ中間領域でスリツトと連通するように位置決め
された穴１１４を備えている。僅かに二番取りさ
れた支持面１２０が、穴１１４スリツト１１２の
交点の反対側のスリツト１１２の上面１１８に設
けられている。穴１１４は、又弦の形をなしてス
リツトで終る円周を有することが理解される。

図に示されるように、インサート位置決めスロ
ツト１０６とスリツト１１２の関連位置決めで、
一般に前面に１２４，１２２、頂面１０２、及び
横面１０８，１１８によつて境界づけられ、支持
ブレード１００の横平面でたわむ支持ブレード材
料部分１８０が作られる。

支持ブレード１００のたわみ部分１８０のため
の作動装置は、カム部材１３０（第４図及び第５
図に詳しく示される）からなる。カム部材１３０
は、厚さが支持ブレード１００の厚さと実質的に
等しく、穴１１４の周囲およびスリツト面１１８
の二番取面１２０とぴつたりと回転係合する形を
している。カム部材１３０は、例えば、第２図の
側面に見えるハツシユマーク１５０によつて示さ
れているように、穴１１４の周囲近くで支持ブレ
ード１００の側面のピーニングによつて穴１１４
に実質的に恒久的に取付けられている。しかしな
がら、部材１３０は、後で部材を打ち抜き、新ら
たなカム部材を挿入し、穴１１４を囲こむブレー
ド面を再調整（たとえばピーニングによつて）す
ることによつて交換することができる。

第４図及び第５図を参照すると、カム部材１３
０は一部が平らな円形をなす周面を有し、円形部
分１３５は点１３３，１３４で実質的に直線部分
１３２と接合する。円形部分１３５は穴１１４の
円形の周面と実質的に等しい半径を有する。カム
部材１３０はさらに、寸法が標準寸法の６角レン
チを支持するための６角ソケツト１３１を含む。
これにより、カム部材を作動するに当つて、以下
に述べられるようなインサートの締め付を行なわ
せるのにいかなる特別の道具又は装置も必要な
い。

カム部材１３０の平らな部分１３２を、スリツ
ト１１２の長さ方向軸線と実質的に平行にして穴
１１４の中に置かれたとき、カム部材１３０は、
スリツト上面１１８の支持面部分１２０から離
れ、締め付け力は生じない。この中位位置即ち力
を伝達しない位置から時計回り又は反時計回りの
方向（第４図の矢印１３６又は１３７）に回転さ
せるとき、カム部材の周面１３５の半径部分は面
１２０を押圧し、その結果、支持ブレードのたわ
み部分１８０をたわませ、スロツト上面１０８を
スロツト下面１１０に向つて押す。これ故に、突
切りバイトインサート１４０があらかじめスロツ
ト１０６に置かれているならば、点１３３又は１
３４のどちらかを越えて中立位置からのカム部材
の回転により、たわみ部分１８０を介してインサ
ートに締め付け力が伝達される。

締め付け力の伝達始めに、ブレード部分１８０
は面１０８の部分がインサート１４０に当たるま
でほぼ点１６０の周りにたわむ。次にカム部材１
３０の更に僅かな回転でブレード部分１８０はほ
ぼ点１７０のまわりにたわみ、締め付固定位置に
カム装置１３０をくさび止めする力を生じさせ
る。

本発明の原理に従つて開示された支持ブレード
とともに使用可能な代表的なインサートの本質的
な特徴は、第２図および第３図に一層詳細に示さ
れている。インサート１４０はスロツトの後面１
０９と実質的に係合する後面を有し、それにより
インサート１４０に対する積極的なストツプを提
供し、ステツプはインサート切刃１４１のより正
確な位置決めを行う。インサート１４０はさらに
すぐ面１４２を含みすぐ面は切刃１４１を強化し
それにより、このようなすくい面がない場合に、
用いられるよりも大きな送り速度の性能を可能に
する。さらにすくい面１４２は平滑な仕上げ形の
切削面を切削作業中に生じさせることができる。

切刃の後方のインサート１４０の頂き前部分お
よびすくい面１４２にはチツプ形成用くぼみ１４
３があり、くぼみ１４３は、切刃１４１によつて
切削されたチツプの巾を狭くし加工されている工
作物によつて両側部分が典型的に境界づけられた
突切りバイトの通路にチツプが結るのを最少にす
る。

ここに述べられた発明は、特定の実施例に関し
て示されていることに留意すべきである。このよ
うな特定の実施例の説明を容易にするために使用
される多くの詳細は便宜上選ばれたものであつて
本発明の範囲に制限を加えるものではないことを
理解すべきである。本発明の範囲および精神から
逸脱することなしに当業者によつて多くの他の実
施例が案出されるかもしれない。したがつて、本
発明は、添付した特許請求の範囲と精神によつて
のみ制限されるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明の原理に従つて構成された支
持ブレード、切削インサート及びカム部材の斜視
図である。第２図は第１図の組立てられた装置の
側面図である。第３図は第２図の線３に沿う部分
図である。第４図は第１図及び第２図のカム部材
の軸線方向図である。第５図は、第４図を線４−
４で切つた断面図である。 １００……ブレード、１０６……溝孔（スロツ
ト）、１０８……スロツト面、１０９……スロツ
ト後面、１１０……スロツト面、１１２……溝孔
（スリツト）、１１４……穴、１３０……カム部
材、１８０……ブレードたわみ部分。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 切削インサートの上、下面を受けるための形
   をなす上、下面を有する第１の溝孔と、第１及び
   第２の溝孔によつて境界づけられた支持ブレード
   材料のたわみ部分を作るために設けられた第２の
   溝孔と、ブレードの側面間を延び、第２の溝孔と
   連通している開口部と、穴の中に位置し、少なく
   とも第１の回転位置で、第２の溝孔の第１の面に
   あたるように作動して第１の溝孔の上面及び下面
   の対向する部分を互いに向つて移動させる作動装
   置とを有する支持ブレードからなる突切りバイト
   インサート保持装置。 ２ 第１の溝孔はスロツトからなり、該スロツト
   はスロツトの長さ方向の軸線に実質的に直角な後
   面を有しかつ支持ブレードの前縁に向つて開口
   し、スロツトの後面はスロツトに位置するインサ
   ートの後面のための積極的なストツプを提供して
   いる特許請求の範囲第１項に記載の装置。 ３ 第２の溝孔は、一般に第１の溝孔の後方の点
   で支持ブレードの頂縁から延びるスリツトからな
   り、スリツトは、ブレードの頂縁の開口から下方
   に第１の溝孔に向つて前方に延び、それにより、
   支持ブレードのたわみ部分が、スロツトの上面
   と、スリツトの上面と、スリツトの開口部および
   ブレードの前縁によつて境界づけられた頂縁の部
   分と、スロツトの上面およびブレードの頂縁によ
   つて境界づけられたブレードの前縁の部分の間に
   形成される特許請求の範囲第２項に記載の装置。 ４ 作動装置が、これに回転運動を与えるための
   標準の六角レンチを受け入れるための六角形の空
   洞を含む特許請求の範囲第１項に記載の装置。 ５ 作動装置が、装動装置の軸線の周りに第１と
   第２の両回転方向に廻わされるとき、第２の溝孔
   の第１の面に当る特許請求の範囲第１項記載の装
   置。