JPS61192280A

JPS61192280A - 連続型微生物培養装置

Info

Publication number: JPS61192280A
Application number: JP60033960A
Authority: JP
Inventors: Takeshi Kobayashi; 猛小林; Masayuki Taniguchi; 正之谷口; Shunji Yasuda; 安田　俊二; Shigehito Ikeda; 茂仁池田
Original assignee: Toshiba Ceramics Co Ltd
Current assignee: Coorstek KK
Priority date: 1985-02-22
Filing date: 1985-02-22
Publication date: 1986-08-26
Also published as: JPS6234388B2

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】〔発明の技術分野〕本発明は連続型微生物培養装置の改良に関するものであ
る。

〔発明の技術的背景とその問題点〕

微生物の代謝機能を利用した連続型微生物培養装置を用
いて有用物質の生産を行なう場合、その生産性を向上さ
せるためには反応槽内の微生物（菌体）濃度を高濃度に
保つとともに、菌体増殖の阻害要因となる代謝産物を除
去することが必要となる。

このように菌体濃度を高濃度に保つ方法としては、例え
ば菌体を沈降させて凝集する方法や菌体を固定化する方
法が知られている。しかし、このような方法は長時間を
要するため、実用的ではないことが多い。

そこで、連続的に菌体と代謝産物との分離を比較的短時
間で行なうために、フィルターが用いられている。従来
、このようなフィルターとしては、タングステン焼結管
、素焼のセラミックス支持体に珪藻土をコーティングし
たもの、又は合成樹脂製の中空繊維等が用いられている
。このようなフィルターについて問題となるのは、その
耐久性、長時間の安定使用あるいは再使用の可否である
。特に使用状態に関しては、菌体による目詰まりを回避
するための逆洗や加熱殺菌ができるかどうかが問題とな
る。

しかし、タングステン焼結管は酸に侵されやすく、逆洗
を行なうにも適さない。また、セラミックス支持体に珪
藻土をコーティングしたフィルターでは、逆洗を行なう
ことができない。なお、支持体となるセラミックスは分
離を行なう作用は有していなくてもよいので、気孔径が
ｌθ〜５０１Ｌｍと粗いものが用いられている。更に、
合成樹脂製の中空繊維は逆洗、熱殺菌ができず、しかも
処理量が小さい等の問題がある。

〔発明の目的〕

本発明は上記欠点を解消するためになされたものであり
、逆洗及び加熱殺菌を行なうことができる連続型微生物
培養装置を提供しようとするものである。

〔発明の概要〕

本発明の連続型微生物培養装置は、微生物反応が行なわ
れる原液を円筒状のフィルター内を通過させて、代謝産
物を含む口過液と菌体を含む濃縮液とに分離し、濃縮液
を原液に循環させる連続型微生物培養装置において、前
記フィルターとして多数の気孔を有するセラミックス製
フィルターを用いるとともに該セラミックス製フィルタ
ーに逆洗装置を接続したことを特徴とするものである。

このような連続型微生物培養装置は、セラミック製フィ
ルターの機械的強度及び耐熱性が良好であるので、フィ
ルターの逆洗及び加熱殺菌を行なうことができ、長時間
にわたって安定使用することができ、再使用も可能であ
る。

なお、上記セラミックフィルターの気孔径は０．２〜ｌ
ｏｏｍであることが望ましい。これは、気孔径が０．２
１Ｌｍ未満ではフィルターからの口過液の流束が小さい
ため生産性が低下し、一方１０ｇｍを超えると菌体が漏
れて口過液への混入が多くなるためである。

〔発明の実施例〕

以下、本発明の実施例を第１図〜第４図を参照して説明
する。

第１図は本発明に係る連続型微生物培養装置の概略構成
図であ名。第１図において、原液槽１中にはパン酵母、
大腸菌等を懸濁又は培養した原液２が収容される。この
原液２は恒温槽３から送られる恒温水によって一定温度
に維持される。この原液２は配管４、ポンプ５、ポール
バルブ６を介装した配管７、流量計８、入口配管９を通
ってフィルターケースｌＯ内に設けられた円筒状のセラ
ミックフィルター１１内を通過する。このセラミックフ
ィルター１１を透過した代謝産物を含む口過液１２は電
磁弁１３を介装した口過液配管１４を通って口過液槽１
５に収容される。一方、菌体を含む濃縮液はポールバル
ブ１６を介装した出口配管１７を通って原液槽ｌへ循環
される。なお、配管４と配管７との間にはポンプ４と並
列して、ポールバルブ１８を介装した還波用のバイパス
配管１９が接続されている。また、口過液配管１４には
、電磁弁２２を介装した逆洗用のガス供給配管２３が接
続されている。

前記セラミックフィルター１１としては、高純度アルミ
ナからなり、内面から外面に向かって気孔径が大きくな
るような多層構造を有するもの（セラベールセラミック
フィルター：東芝セラミックス社製商品名）を用いた。

また、その寸法は内径１５ｍｍ、外径１９ｍｍ、長さ２
５０ｍｍとした。

」二記装置によれば、セラミックフィルター１１に逆洗
装置を接続しているので、目詰まりによる口過効率の低
下を防止することができる。また、セラミックフィルタ
ー１１の装着時、別の菌体の培養を行なう時、培養液が
汚染された時等にセラミックフィルター１１を加熱殺菌
して再使用することができる。したがって、微生物反応
による代謝産物を連続的に効率よく生産することができ
る。

実際に上記装置を用い、大腸菌（Ｅｓｃｈｅｒｉｃｈｉ
ａｃｏｌｉ　　Ｃ６００）懸濁液の口過流束に及ぼすセ
ラミックフィルタ−１１内面の気孔径の影響を調べた。

実験には内面の気孔径が０．２　、０．５　、１．５＃
Ｌｍの３種のセラミックフィルターを用いた。また、フ
ィルター人口の圧力を０．８ｋｇ／ｃ腸３、流量を３　
Ｘ　１０＝ｍ　３／＋ｍｉｎとした。この結果を第２図
に示す。

第２図から明らかなように、使用した０、２．０．５及
び１．５ｐＬｍの気孔径を有するセラミックフィルター
では気孔径は口過流束に影響を与えないことがわかる。

ただし、口過流束は口過開始１０分で急激に低下し、３
０分後にほぼ一定に達した。この時の流束は初期の約１
／ｌＯであった。このような口過流束の変化は、液流速
が小さいためにセラミックフィルター表面に菌体ケーク
が形成されたためであると考えられる。したがって、菌
体ケークが形成されないような、いわゆるクロスフロー
効果を達成するためには、液流速を大きくすることが必
要であると考えられる。

次に、−１−記装置で孔径１．５μｍのセラミックフィ
ルターを用いてパン酵母ｔ　ｏ　ｏ　ｇ７ａの懸濁液の
口過を行な゛った場合の口過流束に及ぼす液流速の影響
を調べた。この結果を第３図に示す。

第３図から明らかなように、液流速を速くすることによ
り、口過流束の低下を著しく抑えることができることが
確認された。この結果から、液流速を速くすれば、逆洗
の回数を減少できることが予想される。

更に、上記装置を用い、１０％グルコースを含む培地を
供給し、パン酵母によるエタノール発酵を行なった際の
口過液の流束、エタノール濃度及びグルコース濃度を第
４図に示す。なお、この実験ではセラミックフィルター
の気孔径は１．５１Ｊ−ｍのものを用い、圧力及び液波
量は第２図の場合と同様な条件とした。また、口過流束
の低下を防止するために、５分毎に０．５秒間５気圧の
Ｎ２ガスにより逆洗を行なった。

第４図から明らかなように、培養４時間後に残存グルコ
ースは認められなくなり、理論収酸の９０％の割合でエ
タノールが得られた。また、培養期間を通して菌体の漏
１１１ばほとんど認められなかった。

なお、上記実施例ではセラミックフィルターとしてアル
ミナ製のものを用いたが、これに限らず炭化珪素、窒化
珪素等信の材質のものを用いてもよい。このセラミック
フィルターの気孔径は微生物の大きさ、形状に応じて適
宜選択して使用することができる。更に、セラミックフ
ィルターの内部にスパイラル状、棒状等の形状を有する
液流制御冶具を挿入してクロスフロー効果を増大するこ
ともできる。

また、本発明の連続型微生物培養装置は、アルコール発
酵の他、アセトン・ブタノール発酵、乳酸菌（ビフィダ
ス菌を含む）等の微生物の培養、Ｅ、ｃｏｌｉ　ＣＥｉ
ｏｏ　、　Ｅ、ｃｏｌｉ　ＨＢＩＯｌ等の遺伝子組換え
宿主菌等の培養及び濃縮等あらゆる微生物反応に使用す
ることができる。また、動植物による抗体の生産等にも
使用することができる。

〔発明の効果〕

以上詳述した如く本発明の連続型微生物培養装置によれ
ば、長時間にわたって安定して微生物反応による代謝産
物を生産できる等顕著な効果を奏するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の実施例における連続型微生物培養装置
の概略構成図、第２図は同装置を用いて口過を行なった
場合のフィルターの気孔径と口過流束との関係を示す線
図、第３図は同装置を用いて口過を行なった場合の液流
速と口過流束との関係を示す線図、第４図は同装置を用
いたパン酵母によるアルコール発酵の生産性を示す線図
である。 ■・・・原液槽、２・・・原液、３・・・恒温槽、４．
７・・・配管、５・・・ポンプ、６．１６．１８・・・
ポールバルブ、８・・・流量計、９・・・入口配管、１
０・・・フィルターケース、１１・・・セラミックフィ
ルター、１２・・・口過液、１３．２２・・・電磁弁、
１４・・・口過液配管、１５・・・口過液槽、１７・・
・出口配管、１９・・・バイパス配管、２０．２１・・
・圧力計、２３・・・ガス供給配管。

Claims

【特許請求の範囲】

（１）微生物反応が行なわれる原液を円筒状のフィルタ
ー内を通過させて、代謝産物を含む口過液と菌体を含む
濃縮液とに分離し、濃縮液を原液に循環させる連続型微
生物培養装置において、前記フィルターとして多数の気
孔を有するセラミックス製フィルターを用いるとともに
該セラミックス製フィルターに逆洗装置を接続したこと
を特徴とする連続型微生物培養装置。
（２）セラミックス製フィルターの平均気孔径が０．２
〜１０μｍであることを特徴とする特許請求の範囲第１
項記載の連続型微生物培養装置。