JPS6118538B2 - - Google Patents

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JPS6118538B2
JPS6118538B2 JP4893380A JP4893380A JPS6118538B2 JP S6118538 B2 JPS6118538 B2 JP S6118538B2 JP 4893380 A JP4893380 A JP 4893380A JP 4893380 A JP4893380 A JP 4893380A JP S6118538 B2 JPS6118538 B2 JP S6118538B2
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JP
Japan
Prior art keywords
cis
reaction
chloride
heptene
tetrahydrofuran
Prior art date
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Expired
Application number
JP4893380A
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English (en)
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JPS56145243A (en
Inventor
Akira Yamamoto
Toshinobu Ishihara
Kenichi Taguchi
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shin Etsu Chemical Co Ltd
Original Assignee
Shin Etsu Chemical Co Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Shin Etsu Chemical Co Ltd filed Critical Shin Etsu Chemical Co Ltd
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Priority to EP81102780A priority patent/EP0038052B1/en
Priority to DE8181102780T priority patent/DE3162481D1/de
Publication of JPS56145243A publication Critical patent/JPS56145243A/ja
Publication of JPS6118538B2 publication Critical patent/JPS6118538B2/ja
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  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はシス−8−ドデセニルアセテートの改
良された製造方法に関するものである。
シス−8−ドデセニルアセテートはナシヒメシ
ンクイガの性フエロモン物質として知られてお
り、前記害虫の防除に実用化されている。しかし
ながら、現在のところこの性フエロモン物質を経
済的、工業的に有利に製造する方法は提案されて
いない。
たとえば米国特許第3906035号明細書には、プ
ロピルアセチレンとヨードクロルヘキサンとを出
発物質として6工程でシス−8−ドデセニルアセ
テートを合成する方法が開示されているが、この
方法は高価なヨードクロルヘキサンを原料として
使用するため経済的には不利であり、また最初の
反応工程で、工業的に取扱うには複雑な設備が必
要とされる液体アンモニアを使用する必要がある
など、工程も複雑であり、経済的、工業的に有利
な方法とはいえない。
本発明は、シス−8−ドデセニルアセテートの
改良された製造方法を提供しようとするもので、
これはシス−3−ヘプテン−1−クロリドのグリ
ニヤール試薬と1,5−ジブロムペンタンとを反
応させてシス−8−ドデセン−1−ブロミドをつ
くり、ついでこれを酢酸のアルカリ金属塩と反応
させることにより目的とするシス−8−ドデセニ
ルアセテートを得る方法である。
この本発明方法は各原料がいずれも容易に入手
できる原料であり、各反応工程は一般的な反応条
件で容易にしかも高反応率で進行させることがで
きるので、シス−8−ドデセニルアセテートの合
成法として経済的、工業的に有利な方法である。
以下本発明の方法を詳細に説明する。
本発明の方法で使用されるシス−3−ヘプテン
−1−クロリドのグリニヤール試薬としては、シ
ス−3−ヘプテン−1−クロリドを無水テトラヒ
ドロフラン中常法にて金属マグネシウムと反応さ
せることにより、シス−3−ヘプテニルマグネシ
ウムクロリドのテトラヒドロフラン溶液として調
製したものが使用される。
上記のようにして調製したシス−3−ヘプテン
−1−クロリドのグリニヤール試薬と1,5−ジ
ブロムペンタンとを反応させることによりシス−
8−ドデセン−1−ブロミドを生成させるのであ
るが、この反応に当つては1,5−ジブロムペン
タンをあらかじめテトラヒドロフランに溶かした
溶液としておくことがよく、この溶液中に前記グ
リニヤール試薬を、反応温度0〜40℃に制御しな
がら滴下反応させることにより、シス−3−ヘプ
テン−1−クロリドのグリニヤール試薬と1,5
−ジブロムペンタンとがクロスカツプリング反応
してシス−8−ドデセン−1−ブロミドが高収率
で得られる。
上記反応において、反応モル比はシス−3−ヘ
プテン−クロリドのグリニヤール試薬1モル当
り、1,5−ジブロムペンタンを1〜2モルとす
ることがよく、また、該クロスカツプリング反応
を促進させるための触媒としてLiCuCl2(リチウ
ム二塩化銅)またはLi2CuCl4(二リチウム四塩化
銅)を使用することが望ましい。
上記リチウム二塩化銅は、塩化リチウムと塩化
第一銅とを1:1(モル比)の割合でテトラヒド
ロフラン中に加え混合することにより、また二リ
チウム四塩化銅は、塩化リチウムと塩化第二銅と
を2:1(モル比)の割合でテトラヒドロフラン
中に加え混合することにより、それぞれテトラヒ
ドロフラン溶液として容易に得ることができるの
で、前記反応に当つてはこれら触媒溶液を1,5
−ジブロムペンタンのテトラヒドロフラン溶液中
にあらかじめ加えればよい。使用量はリチウム二
塩化銅および二リチウム四塩化銅のいずれの場合
もシス−3−ヘプテン−1−クロリドのグリニヤ
ール試薬の1モル当り0.001モル〜0.1モル好まし
くは0.003モル〜0.02モルとなるようにすること
が望ましい。
この反応で使用される溶媒としてのテトラヒド
ロフランは、シス−3−ヘプテン−1−クロリド
のグリニヤール試薬調製の際金属マグネシウムに
対し当モル以上必要であり、また他方の反応原料
である1,5−ジブロムペンタンに対しても使用
されるが、この使用量は反応系全体で最初に使用
されるシス−3−ヘプテン−1−クロリドの1モ
ル当り2モル以上好ましくは3〜20モルとなるよ
うにすることが望ましい。
上記のようにしてクロスカツプリング反応させ
ることにより得られた反応液は、これをろ過もし
くは水洗して副生塩を除去し、さらに溶媒のテト
ラヒドロフランを留去回収した後蒸留すると、シ
ス−8−ドデセン−1−ブロミドが高収率(70〜
80%の収率)で得られる。
このようにして得られたシス−8−ドデセン−
1−ブロミドに対し、当モル以上の酢酸のアルカ
リ金属塩たとえば無水の酢酸ナトリウムまたは酢
酸カリウムを混合し、酢酸溶液中でかくはんしな
がら還流下で加熱反応させた後、冷却し、水を加
えて有機層を分離取得し、これを減圧下で蒸留す
ると、目的物であるシス−8−ドデセニルアセテ
ートが95%以上の高収率で得られる。
なお、本発明の方法で使用される出発物質とし
てのシス−3−ヘプテン−1−クロリドは、たと
えばつぎのようにして容易に合成することができ
る。
すなわち、常法にてメチルマグネシウムクロリ
ドのテトラヒドロフラン溶液を調製し、これにプ
ロピルアセチレンを30〜60℃でかくはん下に滴下
反応させることによりプロピルアセチレンのマグ
ネシウムクロリドを生成させる。つぎにこの溶液
中にエチレンオキサイド(プロピルアセチレン1
モル当り1.6〜3モルのモル比とすることが望ま
しい)を0〜60℃で滴下反応させ、得られた反応
液を酸性水溶液と接触させて加水分解反応させた
後蒸留することにより、3−ヘプチン−1−オー
ルを得る(80〜85%の収率で得られる)。
上記のようにして得た3−ヘプチン−1−オー
ルをn−ヘキサンに溶かし、これに3〜20重量%
のリンドラー触媒を加え、かくはんしながら水素
を常温下で当モル反応させた後、触媒をろ別し、
n−ヘキサンを留去すると、シス−3−ヘプテン
−1−オールが定量的に得られる。つぎにこのも
のを塩化チオニルなどの塩素化剤で塩素化する
と、85〜90%の高収率でシス−3−ヘプテン−1
−クロリドが得られる。
以上説明したとおり、本発明の方法によれば安
価で入手容易な原料を使用し、各反応工程とも簡
単な方法でかつ高収率で進行させることができ、
結果として目的とするシス−8−ドデセニルアセ
テートを経済的、工業的に有利に製造することが
できる。
つぎに、参考例および実施例をあげる。
参考例 容量1の反応フラスコに金属マグネシウム
24.3g、無水テトラヒドロフラン340mlおよびヨウ
素1片を入れ、かくはんしながらメチルクロリド
を吹き込み、氷冷により内温を40〜50℃に保持し
た。ついで内温を約50℃に保持しながら、プロピ
ルアセチレン(1−ペンチン)54.5gを滴下し
(滴下にともなつてメタンガスを発生した)、滴下
終了後、50℃を保持しながら2時間かくはんし
た。
つぎに、内温を氷冷により10℃以下とした後、
エチレンオキサイド100gを内温が40℃を越えな
いように徐々に滴下した。こうして得た反応液
を、塩化アンモニウム300g、濃塩酸100mlを加え
た水溶液1中に注いで加水分解し、有機層を蒸
留したところ、3−ヘプチン−1−オールが76g
(収率85%)得られた。
上記のようにして得た3−ヘプチン−1−オー
ル112gをn−ヘキサン100mlに溶解し、リンドラ
ー触媒10g、ピリジン10gを加え、かくはんしな
がら水素を室温で導入し、この導入を水素吸収が
止まるまで続けた。この導入に約4時間を要し
た。こうして得た反応液をろ過し、n−ヘキサン
を留去して得られるシス−3−ヘプテン−1−オ
ールを塩化メチレン250mlとトリエチルアミン
111gに溶解した。次いで塩化チオニル131gを10
℃以下に保持しながらかくはん下に滴下し、滴下
終了後、内温を40℃に昇温して1時間かくはんを
続けた。
こうして得た反応液を水500ml中にかくはんし
ながら注ぎ、有機層を5%水酸化ナトリウム水溶
液で洗浄した後、減圧下蒸留したところ、シス−
3−ヘプテン−1−クロリド112g(収率85%対
3−ヘプチン−1−オール)で得られた。
実施例 容量1の反応器に金属マグネシウム24.3g、
無水テトラヒドロフラン360gおよびヨウ素1片
を仕込み、これにかくはんしながらエチルプロミ
ド2gを滴下した後、内温を50℃に保ちながら、
シス−3−ヘプテン−1−クロリド132.5gを2時
間要して滴下し反応させた。
滴下終了後、さらに1時間この温度でかくはん
し、反応を完結させた後、20℃まで冷却した。こ
のものを滴下ロートに移し、あらかじめ容量2
の反応器へ1,5−ジブロムペンタン264gと
Li2CuCl4のテトラヒドロフラン溶液(LiCl430mg
とCuCl2676mgをTHF200gに溶解した)を仕込ん
でおき、上記グリニヤール試薬を氷冷下かくはん
しながら、内温を15〜20℃に保持しながら、滴下
反応させた。滴下には約2時間要した。
滴下終了後、さらに40℃で1時間保持し、反応
を完結させた。室温まで冷却した後、反応液をろ
過し、生じた塩および触媒を除去し、ついで溶剤
のテトラヒドロフランを留去した後、減圧下蒸留
すると、無色透明のシス−8−ドデセン−1−ブ
ロミドが185g(収率75%)得られた。
このようにして得られたシス−8−ドデセン−
1−ブロミド185g、氷酢酸120gおよび無水の酢
酸ナトリウム100gを容量1の反応器に仕込
み、かくはんしながら還流温度(164℃)で5時
間反応した。反応終了後、50℃に冷却し、水300
mlを加えた後、有機層を分液して、減圧蒸留した
ところ、シス−8−ドデセニルアセテートが
161g(95%収率)得られた。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 シス−3−ヘプテン−1−クロリドのグリニ
    ヤール試薬と1,5−ジブロムペンタンとを反応
    させてシス−8−ドデセン−1−ブロミドをつく
    り、ついでこれを酢酸のアルカリ金属と反応させ
    ることを特徴とするシス−8−ドデセニルアセテ
    ートの製造方法。 2 前記シス−3−ヘプテン−1−クロリドのグ
    リニヤール試薬と1,5−ジブロムペンタンとの
    反応をLiCuCli2および/またはLi2CuCl4の存在下
    テトラヒドロフラン中で行わせることを特徴とす
    る特許請求の範囲第1項記載の方法。
JP4893380A 1980-04-14 1980-04-14 Preparation of cis-8-dodecenyl acetate Granted JPS56145243A (en)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4893380A JPS56145243A (en) 1980-04-14 1980-04-14 Preparation of cis-8-dodecenyl acetate
EP81102780A EP0038052B1 (en) 1980-04-14 1981-04-10 Method for the preparation of cis-alkenyl bromide and acetate
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JPS56145243A JPS56145243A (en) 1981-11-11
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