JPS6117753B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、搬送中の部材または材料を保持する
ための少なくとも１箇の吸着用磁石を有し、この
吸着用磁石がコイルを備え、このコイルによりこ
のコイルに対する強磁性部材または強磁性材料の
相対運動に基ずく磁場の変化が検出されて、この
磁場の変化が制御過程の起動用に使用される搬送
装置に関する。

公知のこの種の搬送装置においては、非磁性ベ
ルトコンベアを備えており、このベルトコンベア
の背後に吸着用磁石が配置され、搬送される部材
または材料に対し、この部材または材料を前記コ
ンベアに圧着させる力を及ぼしている。その際、
永久磁石、直流電磁石、または交流電磁石として
形成されることが可能であるが、前記吸着用磁石
中の少なくとも何れか１箇の磁石にコイルを備え
ており、このコイルの磁場の変化により、搬送さ
れる部材または材料の運行のための制御用信号を
発生する。その際、搬送される部材が磁化されて
いる場合には、コイルを通過する部材がこのコイ
ル中に電圧パルスを誘導し、この電圧パルスが制
御信号として使用されるので、コイルは電圧パル
ス源のように使用される。しかしながら、一般に
コイルには交流が給電されており、また、磁化さ
れているかまたは磁化されていない強磁性の部材
または材料のの近接の際にこの部材または材料に
よつて引き起されるコイルのもれ磁界の変化が制
御信号形成用に使用されている。強磁性材料が接
近または遠ざかることにより、コイルのインダク
タンスが変化し、このインダクタンスが測定され
て、その際、この測定値変化が制御信号を生じる
か、または供給電圧が一定の際には前記コイルに
流れる電流の変化を生じるか、または供給電流が
一定の際には前記コイルに印加する電圧の変化を
生じる。すなわち、電圧または電流の変化が制御
信号として使用される。搬送装置において、強磁
性材料が接近するかまたは離れていく際のコイル
中に誘導される電圧パルスまたはコイルのインダ
クタンス変化を制御信号の発生用に使用するとい
う原理は、ベルトコンベアを有する搬送装置に限
定されておらず、またこの原理の適用は搬送され
る部材の運行の制御に限定されてもいない。

本発明の目的は、搬送装置における前記原理の
適用範囲を拡大し、そのための装備をして搬送装
置に優れた特性を与えることである。

この目的は、本発明において、容器中に層状ま
たはばら積みにつみ積ねられている強磁性材料を
取り出すために吊り上げ装置により上下運動をす
る磁石支持板を備えており、この磁石支持板が複
数箇の吸着用磁石を備え、この吸着用磁石の内の
少なくとも何れか１箇磁石が交流電磁石としての
信号用コイルを備えており、この信号用コイルか
ら発生した信号を制御命令に変換し少なくとも吸
着用磁石を制御するための制御装置に、この信号
用コイルが連結されている搬送装置により達成さ
れる。

本発明の搬送装置の極めて優れた長所は、材料
上への磁石支持板の下降に基因する、この搬送す
べき材料の損傷が確実に排除されることである。
容器から材料を取り出すための下降可能な磁石支
持板を有する公知の搬送装置（西ドイツ国公告特
許公報第2116643号）においては、吸着用磁石が
磁石支持板中で可動なように取りつけられてい
る。すなわち磁石支持板の下降の場合、吸着用磁
石が材料上に接した際に、磁石支持板が引き続き
下降し、この磁石支持板に対向して前記吸着用磁
石が移動し、この相対運動をスイツチの操作に使
用する。しかしながら、その際、機械的に弱く負
荷を大きくかけられない材料においては、すでに
損傷および変形が生じる。又、材料が容器中にば
ら積みされている場合には、一般に、幾つかの材
料は他の材料よりも幾分高い位置にある。このよ
うな材料は負荷を全て受けもたなければならず、
機械的に強い材料においては全く問題とならない
が、しかし、機械的に弱い材料においては損傷が
生じる。同様のことは近接スイツチまたは光スイ
ツチを備えている磁石支持板にも言える。なぜな
らば近接スイツチも、また光スイツチも磁石支持
板の極めて狭い面領域のみを監視し得るだけだか
らである。しかしながら、本発明の装置において
は、個々の吸着用磁石に交流電磁石としての１箇
のコイルを配置し、それによつて実際上磁石支持
板の全面に渡つて個々の材料に対する接近をも監
視することが可能である。それゆえ、本発明の搬
送装置は、従来搬送材料の損傷と事故との心配の
あつた分野にも使用し得る。

しかしながら、本発明の装置は、機械的に弱い
部材または材料の保護を可能にするばかりではな
く、より速く、かつエネルギを節約した搬送作業
をも可能にするものである。従来吸着用磁石の給
電々流は磁石支持板の下降中にすでに投入される
か、または、吸着用磁石の何れか１箇の磁石に配
置されたスイツチが機械的に作動するまで停止し
ているかのいずれかであつた。後者の場合には搬
送装置の作業工程繰り返し速度が減少し、また前
者の場合には１方においてエネルギ必要量が増大
し、また他方において磁石支持板が励磁している
際に、搬送されるべき材料がこの励磁に対応して
前記磁石支持板に向けて跳び上がり、１様に吸着
されなくなる。これとは対照的に本発明の搬送装
置の好ましい１実施態様においては、磁石支持板
の吸着用磁石の励磁コイル中の電流の強さが、交
流電磁石としての信号用コイルから発生した信号
に依存しつつ前記制御装置により制御されてお
り、そこで磁石支持板が局所的または全体的に取
出される材料に充分に近ずいた際になつてはじめ
て、励磁が開始されるか、または強化される。只
１筒のコイルのみが備わつている場合には磁石支
持板全体に対する電流が、また個々の吸着用磁石
が独自にコイルを備えている場合にはその個々の
吸着用磁石の電流が、対応する信号用コイルの信
号に相応して接続される。それゆえ、この後者の
実施態様においては、ばら積みで、相互に不規則
に積まれている材料においても、その材料を損傷
させず、ねらい通りに吸着させることが可能であ
る。なぜならば取り出されるべき材料に充分に近
接した磁石のみがその都度給電されるからであ
る。信号用コイルから発生する信号に依存した制
御により、吸着用磁石の励磁コイル中の電流が遮
断および投入されるが、しかし、その電流はま
た、中間値に切り換えることも可能である。その
ような階段状切換えも優れている。

本発明の搬送装置の他の１実施態様において
は、磁石支持板の下降運動が、前記制御装置によ
り前記交流電磁石としての信号用コイルから発生
した信号に依存して停止される。これによつて極
めて機械的に弱い材料においても、重い磁石の載
積、または磁石支持板全体の重なりによる損傷が
回避される。さらにまた、本発明の搬送装置のさ
らに他の１実施態様においては、前記下降運動に
引き続く、磁石支持板の上昇運動が、前記制御装
置によつて、前記交流電磁石としての信号用コイ
ルから発生する信号に依存して開始される。その
際、またこの制御装置は、１箇乃至は複数箇の信
号用コイルから発生した入力信号に対して出力制
御命令、乃至は出力電流の遅延を生じさせるスイ
ツチ回路を含めることも可能である。その際、遅
延した出力制御命令および遅延しない出力制御命
令を備え、好ましくはこの遅延しない出力制御命
令により磁石支持板の下降運動の完了が制御さ
れ、また前記遅延した出力制御命令により上昇運
動の開始が制御御されるようにすることも可能で
ある。これは、下降運動から上昇運動に同一の制
御命令により突然切り換えられる実施態様よりは
優れており、よく吸着していなかつた材料の落下
が起こる突発的な、逆転運動が生じないのであ
る。しかしながらまた、励磁の給電接続乃至は上
昇運動の開始が遅延せず乃至は遅延して起こるよ
うにすることも可能である。又前記制御装置は、
搬送装置の他の必要な装置部分の必要な制御にも
用い得る。１実施態様においては、信号用コイル
に交流が給電され、インダクタンスの変化が一定
電圧の際の電流の変化、乃至は一定電流の際の信
号用コイルにおける電圧の変化に表われ、それが
制御信号となつている。それゆえ、インダクタン
スの変化が、貫流する電流の変化、乃至は印加電
圧の変化、乃至は電圧源が有限の内部抵抗を有す
るか、乃至は電流源が零ではない内部抵抗を有す
る場合には、貫流電流と印加電流との両方の変化
を引き起す。

吸着用磁石が交流電磁石として形成されている
ことも優れている。その際、本発明において特に
優れているのは、その励磁コイル、または励磁コ
イルの１部が同時に前記信号用コイルとなるよう
構成されていることである。このことは別個の信
号用コイルを取り付けることが不要であり、吸着
用磁石のいずれか１箇、または個々の吸着用磁石
の励磁巻線のいずれか１箇の励磁コイルが前記交
流電磁石としての信号用コイルとして使用される
ことができる。これによつて、本発明により様々
な長所が達成されるにもかかわらず磁石支持板用
費用は大きくならない。また、信号用コイルを補
足することによる場所の拡大という問題も生じな
い。さらにまた、その際、励磁コイルに対応した
磁極面全体が材料への近接を検出する走査面とし
て使用される。

本発明の搬送装置のさらに他の１実施態様にお
いては、前記信号用コイルと振動回路を形成する
コンデンサを備えており、この振動回路の共振状
態が制御信号を形成する。その際共振周波数が検
出され、この共振周波数自身が強磁性材料が充分
に近接しているか否かを示す信号であるように、
前記振動回路が構成され、また、特に信号用コイ
ルが、同時に励磁コイルまたは励磁コイルの１部
となつている場合に、強磁性材料が近傍に存在し
ない際には共振しておらず、強磁性材料が吸着用
磁石に接触しているかまたはほぼ接触している際
には共振状態にあるようにするか、またはこの逆
であるように前記振動回路を構成することも可能
である。材料を吸着している際に振動回路が共振
状態にあると、極めて確実な吸着が達成されると
いう長所がある。しかしながら注意すべきことは
前記振動回路の特性が余りにも高くなつていない
ことで、さもないと、異なつた材料が吸着用磁石
に接触した際に、それから生ずる共振周波数の小
さな変動により、吸着状態を異ならせる。

また、とくに吸着用磁石が交流電磁石として、
前記コイルがその励磁コイルから形成されている
場合に、本発明の搬送装置の優れた１実施態様に
おいて、前記制御装置は、前記信号用コイルの制
御信号を制御命令に切り換える不足電流継電器を
有している。この種の不足電流継電器は市販のも
のであり、付加的な費用の必要がなく、あらかじ
め設定した供給電圧においてインダクタンスの上
昇に基因する供給電流の減少を制御命令に変換す
ることが可能である。その際、この制御命令は不
足電流継電器のスイツチ接点により直接発生され
る。

交流電磁石を使用している態様の、本発明の搬
送装置の実施態様においては、この交流電磁石を
三相のような多相交流電磁石として、整数３で割
り切れる複数箇の磁極を有していることが優れて
いる。この種の吸着用磁石を使用した本発明の搬
送装置の好ましい１実施態様においては、磁石支
持板の下降運動の際に前記磁極中の１部の磁極の
みが励磁され、この１箇または複数箇の磁極に対
応した励磁コイルが前記信号用コイルとして使用
される。その際、材料に近接した際に発生する信
号が少なくとも１箇の、好ましくは他の残りの全
ての磁極の励磁コイルへの給電開始に使用され
る。この方式により、磁石支持板の下降運動中は
吸引力が比較的僅少に保たれ、この際の励磁が弱
いことから材料が磁極に静かに接触した際に望ま
しい値、なかんずく最大値まで高められる。引き
続き励磁が高められることにより、より確実な吸
着がなされ、ここれによつて搬送衝撃がある場合
にも材料が確実に保持される。

磁石支持板の全ての吸着用磁石が、交流電磁石
または多相交流電磁石として構成されている必要
はない。むしろ、吸着用磁石の内の何れか１箇ま
たは複数箇の磁石が、直流電磁石として構成され
るか、または直流を給電されることが可能であ
る。

本発明の他の詳細と、実施態様とを、著しく概
略図化し、かつ簡略化した実施例の図面を用いて
詳細に説明する。

容器１中には材料２がばら積みにまたは層状に
積み重ねられており、この材料が個別にトラフコ
ンベア３を経て、図示されていない加工場に供給
される。この目的のために、磁石支持板４が吊り
上げ装置６の引張側５に関節連結状に吊り下げら
れており、その際、前記吊り上げ装置が図示され
てない枠組または支持フレーム７に取に付けら
れ、この支持フレームには本装置の他の部材も固
定されており、本装置は移動可能なように１体化
装置となつているが、そのことは第１図が概略図
であるため表示されていない。

シユートまたは傾斜台８が引上げシリンダ９に
よつて磁石支持板の下方に移動可能に設けてあ
る。前記引上げシリンダは１方において支持フレ
ーム７に、また他方において傾斜台８に連結され
ている。傾斜台８の両側にはそれぞれ１箇のロー
ラを備えており、このローラが両側に設けられた
それぞれ１箇の案内レール１１上を移動する。そ
の際、この案内レール１１は下方に向けて角度が
付けられていて、傾斜台８が引上げシリンダの連
結点で旋回するので、磁石支持板４から傾斜台８
上に落下した材料２は、相前後してトラフコンベ
ア３中に滑り落ちる。傾斜台８には補助的に振動
発生装置を備えるか、または引上げシリンダ９が
パルス状圧力によつて作動させることが可能であ
り、これによつて傾斜台８に揺動を起し、その結
果トラフコンベア３中への材料２の一様な滑動が
生じる。

磁石支持板４は配列された複数箇の吸着用磁石
１２を有し、この吸着用磁石は、磁石支持板４中
に固定または可動なように保持されており、例え
ば耳１３により磁石支持板中で旋回し得るように
懸垂されている。吸着用磁石１２は多相交流電磁
石として形成されている。この吸着用磁石の磁心
１４は変圧器用成層鉄心、または例えば焼成磁心
に形成されているフエライト材料から構成されて
いる。磁石支持板４から下方に突出している磁心
１４の開放側面に脚１６があり、その前面に極１
５が存在する。多相交流電磁石として形成されて
いる吸着用磁石１２のコイル１７はそれぞれの１
端において相互に連結されている。３箇の脚１６
の両外方コイルの自由端は直接主開閉器１８に接
続されており、この主開閉器によつて慣用の方法
で図示されていない多相交流配線網への開閉可能
な連結が形成されている。中間のコイル１７′は
信号用コイルとして低抵抗値の測定抵抗１９を介
して前記主開閉器１８に接続されている。前記両
外方コイル１７から主開閉器１８までを結ぶ両導
線中には、不足電流継電器リレー２１の２箇の常
開接点２０が設けられている。リレー２１が吸引
されている場合にはこの両常開接点は閉じられ、
それによつて主開閉器１８から、多相交流電磁石
１２の両外方コイル１７への連結が形成される。
測定抵抗１９においては信号用コイル１７′を通
る電流に比例する電圧降下が生じ、この電圧が測
定導線２２を介して増幅器２３に供給され、この
増幅器の出力電圧がリレー２１と、タイムスイツ
チした２４とに供給されている。このタイムスイ
ツチ２４は遅延した出力制御指令に関連するもの
である。吊り上げ装置６のモータは選択的に、制
御スイツチ２５の３極接点セツトを介するか、ま
たはタイムスイツチ２４の３極接点セツトを介し
て、主開閉器１８の多相交流配線網に対向した側
に連結される。リレー２１は常開接点２０の他に
さらに常閉接点２６を有しており、この常開接点
を経て制御導線２７が接続され、この制御導線２
７を経て制御スイツチ２５に制御電流が供給され
る。この常閉接点２６は不足電流継電器のスイツ
チ接点に相当する。前記制御スイツチ２５の接点
が閉じると、磁石支持板４は下降する。逆にタイ
ムスイツチ２４の接点が閉じると、吊り上げ装置
６のモータの反転により、磁石支持板４は、ほぼ
第１図に示す位置で、常閉接点２８を備える図示
されてない停止スツチに接触するまで上昇し、こ
の常閉接点２８がタイムスイツチ２４への導通を
開き、それによつて、このタイムスイツチ２４の
三極接点セツトを直ちに開く。

この装置の動作サイクルを開始するためには、
主開閉器１８が閉じている場合、常閉接点２６が
閉じているので、まず最初に図示されていないス
イツチ、例えば手元スイツチまたは足踏みスイツ
チにより制御スイツチ２５を閉じる。多相交流電
磁石１２の中央脚１６のコイルに電流が供給さ
れ、磁石支持板４が下方に移動する。その際当然
のことながら傾斜台８は引き戻されており、その
結果、磁石支持板４が容器１中まで下降し得る。
磁石支持板４の吸着用磁石１２の何れか１箇の磁
石が、容器１中の材料２の何れか１箇の材料に充
分に接近すると、ただちに信号用コイル１７′の
インダクタンスが上昇し、この信号用コイル１
７′を流れる交流電流が減少し、これが測定抵抗
１９の電圧の減少を招き、それによつて増幅器２
３の入力電圧が減少する。この増幅器２３の入力
信号の減少が出力信号に伝達され、これに基いて
リレー２１が吸引され、タイムスイツチ２４の時
間計数が開始される。リレー２１の吸引により、
両常開接点２０が閉じられ、両外方磁極１５のコ
イルに給電される。これにより、電磁石として形
成された吸着用磁石１２の完全な励磁が開始さ
れ、吸着用磁石はそのすぐ近傍にあるか、または
すでに接触していた材料を確実に吸引する。常開
接点２０の閉鎖と同時に、常閉接点２６が開か
れ、それによつて制御スイツチ２５が開かれ、そ
れに伴ないこの制御スイツチ２５の三極接点セツ
トが開かれ、それによつて磁石支持板４の下降運
動が停止される。タイムスイツチ２４の調整可能
な設定時間が経過すると、このタイムスイツチの
三極接点セツトが閉じられ、それによつて吊り上
げ装置６のモータが反転方向に起動し、磁石支持
板４が引き上げられる。磁石支持板４が第１図に
示す終位置に到達すると、この磁石支持板４が前
述の停止スイツチの常閉接点２８を開き、この常
閉接点２８がタイムスイツチ２４を開き、それに
よつて吊り上げ装置６のモータも開かれる。前記
の動作サイクルをブロツク線図に示すと、第３図
のようになる。

本発明の他の実施例として、振動回路がコンデ
ンサを含んでいる場合があり、これは第２ａ図に
示される。図中、コンデンサは２９で示され、３
０は共振周波数計を示している。

当然のことながら、本発明は、図示する実施例
に制限されるものではなく、本発明の枠内におい
て任意の他の実施態様が可能である。なかんず
く、本発明の個々の特徴を個別に用いた実施態
様、または任意の複数箇を合わせもつた実施態様
が可能である。例えば個々の吸着用磁石がそれぞ
れ第２図に示す装置を有していることが可能であ
る。しかしながらまた、吸着用磁石中の任意の複
数箇の磁石のみがその種の装置を有していること
も可能であり、さらにまた、複数個の入力部を有
する増幅器２３によつて複数個のリレー２１を制
御することも可能である。さらにまた、只１箇の
入力部を有する増幅器２３において、何れか１箇
の電磁石のみが第２図にしたがつて接続されてい
る場合、前記増幅器によつて、コイル１７乃至は
コイル１７および信号用コイル１７′用の２極、
または３極リレーが制御される際に、他の残りの
全ての電磁石が給電されることも可能である。

【図面の簡単な説明】

第１図は容器から材料を取り出すための装置の
機構を示す略図、及び第２図は多相交流電磁石
と、これに配置された制御装置、との原理回路
図、第２ａ図は別の実施例を示す同様な回路図、
第３図は本装置の動作サイクルを示した図であ
る。 図中、１は容器、２は材料、４は磁石支持板、
６は吊り上げ装置、１２は吸着用磁石、１７′は
コイル、１９から２４，２９，３０は制御装置で
ある。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 搬送中の部材または材料を保持するための少
   なくとも１箇の吸着用磁石を有し、この吸着用磁
   石がコイルを備え、このコイルによりこのコイル
   に対する強磁性部材または強磁性材料の相対運動
   に基ずく磁場の変化が検出され、この磁場の変化
   が制御過程の起動用に使用される搬送装置におい
   て、容器１中に層状またはばら積みにつみ重ねら
   れた強磁性材料２を取り出すために、吊り上げ装
   置６により上下運動をする磁石支持板４を備え、
   この磁石支持板が複数箇の吸着用磁石１２を備
   え、この吸着用磁石の内の少なくとも１箇の磁石
   が交流電磁石としての信号用コイル１７′を備
   え、その信号用コイルはその信号用コイルから発
   生した信号を制御命令に変換し少なくとも吸着用
   磁石１２を制御するための制御装置（１９から２
   ４，２９，３０）に連結され、その信号用コイル
   での一定電圧の際の電流の変化、乃至は一定電流
   の際の電圧の変化が制御信号に使用されているこ
   とを特徴とする搬送装置。 ２ 磁石支持板４の吸着用磁石１２の励磁コイル
   １７中の電流の強さが、前記信号用コイルから発
   生した信号の大きさに依存しつつ前記制御装置に
   より制御されていることを特徴とする特許請求の
   範囲第１項に記載の搬送装置。 ３ 磁石支持板４の吸着用磁石１２の励磁コイル
   中の電流の強さが、前記信号用コイルの信号の発
   生の際に増大することを特徴とする特許請求の範
   囲第２項に記載の搬送装置。 ４ 磁石支持板４の下降運動が前記信号用コイル
   から発生する信号に依存して前記制御装置により
   停止されることを特徴とする特許請求の範囲第１
   項に記載の搬送装置。 ５ 磁石支持板４の下降運動の終了に引き続く、
   この磁石支持板の上昇運動が前記信号用コイルか
   ら発生する信号に依存して、前記制御装置により
   開始されることを特徴とする特許請求の範囲第１
   項に記載の搬送装置。 ６ 前記制御装置が時間回路２４を含み、この時
   間回路が１箇または複数箇の前記信号用コイルか
   ら発生した入力信号に対して、出力信号、乃至は
   出力電流の遅延を生じさせることを特徴とする特
   許請求の範囲第４項または第５項に記載の搬送装
   置。 ７ 励磁コイル１７または励磁コイルの１部１
   ７′が同時に前記信号用コイルとして使用されて
   いることを特徴とする、前記吸着用磁石が交流電
   磁石、または多相交流電磁石として構成されてい
   る特許請求の範囲第１項に記載の搬送装置。 ８ コンデンサが備わつており、このコンデンサ
   が前記信号用コイルのインダクタンスとともに振
   動回路を形成し、この振動回路の共振周波数が前
   記制御信号の形成用に使用されていることを特徴
   とする、特許請求の範囲１項から第７項までの何
   れか１項に記載の搬送装置。 ９ 前記制御装置が前記信号用コイルの制御信号
   を制御命令に変換する不足電流継電器を含むこと
   を特徴とする特許請求の範囲第１項に記載の搬送
   装置。 １０ 磁石支持板４の下降運動の際に、磁極１５
   の内の何れか１箇の磁極のみが励磁されており、
   また、この磁極に配置された励磁コイル１７′が
   前記信号用コイルとして使用されており、また材
   料２に接近した際に発生する信号が、多相交流電
   磁石の他の残りの磁極の少なくとも何れか１箇の
   磁極の励磁コイルへの給電接続用に使用されてい
   ることを特徴とする、整数３で割り切れる複数箇
   の磁極を有する多相交流電磁石を備えた、特許請
   求の範囲第１項に記載の搬送装置。