JPS6116822Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、テーブルや机等の脚体の折畳装置の
構造に関するものである。

従来から、机等の天板下面に脚体の基部を回動
自在に枢着し、不要なときには脚体を天板下面と
略平行となるように折畳むようにする一方、必要
なときには脚体を天板下面に対し略直角になるよ
う起立した状態で係止できるようにする考案が
種々なされている。その一つとして実公昭57−
31809号公報には、クランク部を備えた操作レバ
ーを天板下面に一定角度回動自在に枢着し、天板
下面に回動自在に枢着された脚体を天板下面に起
立した状態において、該脚体の基部に形成した切
欠部に前記クランク部が嵌り係止することにより
脚体を起立状態に保持しようとするものが開示さ
れている。しかしこのものでは操作レバーによる
クランク部の回動で、当該クランク部が前記切欠
部に嵌脱するので、係止状態でクランク部と切欠
部との関に少しでも隙間が存在すると脚体の起立
状態への押圧付勢が完全でなくガタ付くおそれが
ある。

そこで本考案では、脚体の基部にその脚体の折
畳み方向に開放するように係止部を形成し、この
係止部に対し脚体の立起し方向に沿つて嵌り込む
係合片を、リンク機構付き操作杆に、当該操作杆
の天板下面方向への回動につれて係合片が係止部
に向つて押圧するように関連させることにより脚
体の起立姿勢を強固に保持すると共に操作杆及び
リンク機構が天板下面からあまり露出しないよう
にして外観も美しくなるようにしたものである。

次に本考案を実施例に基いて説明すると、図に
おいて１はテーブルの平面視矩形状の天板、２，
２は天板１下面の左右両側部に折畳み自在に枢着
される左右一対の脚体で、図示実施例では側面視
逆Ｔ字状の扁平板状であるが、一対の棒状の脚の
基部等を横梁等で連結したものであつても良い。

３，３は前記各脚体２上端基部から上向き突出
する逆Ｌ字状等の一対の取付片で、該両取付片
３，３と、天板１下面の凹所６内にその長手方向
に沿つて下向き突出する一対の断面Ｌ字状等のブ
ラケツト４，４とに中心軸５，５を挿通すること
により、各脚体２の基部を天板１下面に対し略平
行となるように折畳み回動自在に枢着すると共に
脚体２を立起したとき前記取付片３の上端面もし
くは脚体上端面が天板１下面に接当して脚体１が
天板に対し略直角方向になるように構成する。

７は前記両取付片３，３内側にわたつて配設
し、両端を両取付片３，３にねじ止め等して固着
した係止部材で、該係止部材７には脚体２の折畳
み方向に切欠開放する横長溝状の係止部８を形成
する。

９は前記一対のブラケツト４，４に両端を回動
自在にピン１０，１０枢着された係合片で、該係
合片９は前記係止部材７と脚体２の折畳み方向位
置で対向して配設され、係合片９にはこれが脚体
２の立起し方向と同方向に回動するとき前記係止
部材７における溝状係止部８に嵌り得る凸条の突
起部１１を形成する。

１２は前記係合片９の背面に前記中心軸５と平
行に挿通した支軸１３に基端を枢着した操作杆
で、該操作杆１２は前記両ブラケツト４，４間に
配置され、操作杆１２の先端を脚体２基部取付片
３とブラケツト４との回動中心軸５を越えて脚体
２の折畳み方向に延出し、その先端近傍に握り部
１４を形成する。１５，１５は前記操作杆１２を
介して係合片９を係止部８に向つて押圧するよう
に関連させるリンクで、前記両ブラケツト４，４
にピン支軸１６，１６を介して一端を枢着した一
対のリンク１５，１５の他端を操作杆１２の中途
部等にピン軸１７，１７にて回動自在に取付ける
にあたり、操作杆１２の先端を天板１下面方向に
回動し、操作杆１２が天板下面と略平行になつた
とき、前記ピン軸１７による枢着点が、操作杆１
２における係合片９との支軸１３と、前記リンク
１５におけるブラケツト４との支軸１６とを結ぶ
基準点１８を越えて天板１下面方向に移動するこ
とにより、前記係合片９先端の突起部１１が係止
部材７の凹溝状係止部８に向つて押圧嵌合できる
と共に操作杆１２の略水平状態を保持できるよう
に構成するものである。

この構成において、第１図の実線で示すように
脚体２を立起すと、脚体２基部の係止部材７にお
ける凹溝状係止部８と天板１下面に取付けた係合
片９における突起部１１とは対面した状態にな
り、次いで操作杆１２を第４図の矢印Ａ方向に回
動すると、前記係合片９の突起部１１が係止部８
に押しつけられつつ嵌る。さらに操作杆１２を天
板１下面と略平行となるように押しつけると、操
作杆１２とリンク１５他端とのピン軸１７による
枢着点が前記基準線１８を越え、操作杆１２自身
を天板１下面に接当するように付勢し、これによ
り操作杆１２はこの状態を保持する一方、係合片
９にて脚体基部の係止部材７を立起し方向に押圧
保持するから脚体２は天板１下面に対し略直角状
態でガタ付かず立設できることになる。

第５図は脚体２を折畳む場合の作用説明図で、
第４図の矢印Ａ方向と反対に操作杆１２を回動
し、係合片９による脚体基部係止部材７への押圧
を解除した後、脚体２を天板下面方向へ折畳み回
動すれば良く、このとき操作杆１２も脚体２の片
面と天板１下面との間に位置して回動自在である
から、脚体２を天板下面と略平行となるように折
畳み完了し係止ストツパ１９に掛け止めた状態で
は操作杆１２は天板１下面の凹所内に収まり露出
することがない。

なお、本考案の折畳み装置はライテイングビユ
ーロや、組立式棚等に組み込まれる机部としての
天板の下面一側部にのみ脚体を折畳み自在に装着
する場合にも適用できることは云うまでもなく、
また脚体の高さ寸法も段階的等伸縮自在に構成し
てあつても良い。

以上要するに本考案は机等の天板下面に脚体の
基部を折畳み回動自在に枢着し、脚体基部には脚
体の折畳み回動方向に開放する係止部を形成し、
前記天板下面には前記係止部に対面して先端突起
部が係脱する係合片を回動自在に設け、該係合片
を天板下面に対し起伏自在に回動する操作杆の基
端に枢着し、該操作杆の先端を前記脚体基部の枢
着点を越えて脚体の折畳み方向に延出する一方、
操作杆を天板下面に一端を枢着したリンクの他端
に枢着し、操作杆の天板下面方向への回動に応じ
て前記係合片の先端突起部が前記脚体における係
止部に嵌合押圧するように構成してなるもので、
係止部に係合片が脚体の折畳み方向とは反対の立
起し方向に押圧するので脚体が立起された状態で
ガタ付かず、その姿勢保持が強固となる。そして
前記係合片の係止部への押圧状態で操作杆及びリ
ンクは天板下面と略平行状態に保持できるので、
操作杆が長くても天板下面に来る椅子に座る人の
ひさが当たらず邪魔にならないし、美感も優れて
いる。また操作杆を適当に長くできるので、テコ
の原理より軽い力で係合片を係止部に押圧付勢で
きることになる。しかも操作杆及びリンクを脚体
の折畳み方向の天板下面に配置するので脚体を折
畳んだ状態でも操作杆等が露出せずその美感も優
れるという効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示し、第１図はテーブ
ルの正面図、第２図は側面図、第３図は第１図の
−線矢視図、第４図は第３図の−線断面
図、第５図は脚体の折畳み作用説明図である。 １……天板、２，２……脚体、３，３……取付
片、４，４……ブラケツト、７……係止部材、８
……係止部、９……係合片、１１……突起部、１
２……操作杆、５……中心軸、１０……ピン、１
３……支軸、１５，１５……リンク、１６……ピ
ン支軸、１７……ピン軸、１８……基準線。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 机等の天板下面に脚体の基部を折畳み回動自在
   に枢着し、脚体基部には脚体の折畳み回動方向に
   開放する係止部を形成し、前記天板下面には前記
   係止部に対面して先端突起部が係脱する係合片を
   回動自在に設け、該係合片を天板下面に対し起伏
   自在に回動する操作杆の基端に枢着し、該操作杆
   の先端を前記脚体基部の枢着点を越えて脚体の折
   畳み方向に延出する一方、操作杆を天板下面に一
   端を枢着したリンクの他端に枢着し、操作杆の天
   板下面方向への回動に応じて前記係合片の先端突
   起部が前記脚体における係止部に嵌合押圧するよ
   うに構成してなる机等における脚体の折畳装置。