JPH10215953A - 折り畳みテーブル - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】天板を水平と垂直間で回動操作するだけで、テ
ーブルを移動可能な状態とし、或は固定して使用する状
態にすることができる折り畳みテーブルを提供する。 【解決手段】この折り畳みテーブルは、水平下部と垂直
部を有する支持脚フレーム３の上端に水平な回動軸によ
り天板１が回動可能に支持され、支持脚フレーム３の両
水平下部にキャスター６が取り付けられ、天板１と支持
脚フレーム３の垂直部間に水平支持用のアームが連結さ
れる。さらに、このテーブルは、両側下部に配置された
水平部１０ａと水平部上に設けられた垂直部１０ｂとを
有し、全体が上下動可能に配設され、天板の水平位置へ
の回動に伴いばね力に抗して下降する上下動フレーム１
０と、上下動フレームの水平部に取り付けられ、上下動
フレームの下降によってキャスターより下方に突出する
複数対の固定脚５と、固定脚がキャスターより下方に突
出したとき水平部をロックするロック機構２０と、を備
える。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、折り畳みテーブル
に関し、特に天板が水平状態から垂直状態の間で回動
し、キャスター脚と固定脚とを備え、移動可能な折り畳
みテーブルに関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、折り畳みテーブルとして、天板が
水平から垂直まで回動可能に取りつけられたテーブルが
知られている。

【０００３】また、移動を容易に行い得るテーブルとし
て、天板を支持する通常の固定脚とは別に、下端にキャ
スターを取りつけたキャスター脚をレバー操作により上
下動可能に配設した構造のテーブルが、従来、知られて
いる。この移動式テーブルは、テーブルを固定して使用
する場合には、レバー操作によりキャスター脚を持ち上
げて、固定脚によりテーブルを支持するようにし、テー
ブルを移動する場合は、レバー操作によりキャスター脚
を下方に突き出してテーブルを支持する。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】ところで、前者の折り
畳みテーブルに、後者の移動式テーブルの構造を組み合
わせることにより、移動が容易で折り畳み可能なテーブ
ルを構成することができる。しかし、この種の折り畳み
テーブルは、使用する際或は、使用後に片付ける際、天
板を回動する操作と、キャスター脚を出し入れする操作
を別個に行う必要があって、操作が煩雑となる不具合が
あった。

【０００５】本発明は、上記の点に鑑みてなされたもの
で、天板を水平と垂直間で回動操作するだけで、テーブ
ルを移動可能な状態とし、或は固定して使用する状態に
することができる折り畳みテーブルを提供することを目
的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の折り畳みテーブルは、両側に配置された水
平下部と水平下部上に設けられた垂直部を有する支持脚
フレームと、支持脚フレームの上端に水平な回動軸によ
り回動可能に支持された天板と、支持脚フレームの両水
平下部に取付けられた複数対のキャスターと、天板と支
持脚フレームの垂直部間に連結された水平支持用のアー
ムと、を備えた折り畳みテーブルにおいて、両側下部に
配置された水平部と水平部上に設けられた垂直部とを有
し、全体が上下動可能に配設され、天板の水平位置への
回動にともないばね力に抗して下降する上下動フレーム
と、上下動フレームを上方に付勢するばね部材と、上下
動フレームの水平部に取り付けられ、上下動フレームの
下降によってキャスターより下方に突出する複数対の固
定脚と、固定脚がキャスターより下方に突出したとき水
平部をロックするロック機構と、を備えたことを特徴と
する。

【０００７】

【作用・効果】このような構成の折り畳みテーブルは、
天板が水平な回動軸により回動可能に支持されるため、
水平状態から垂直状態に回動して折り畳むことができ、
さらに、この折り畳みの回動動作に伴い、上下動フレー
ムがばね力により上昇するため、上下動フレームの水平
部に取り付けられた固定脚がキャスターより上方に上が
り、テーブル全体がキャスターにより支持される状態と
なる。このように、テーブルの天板を垂直に回動させる
だけで、移動可能な折り畳み状態にすることができる。

【０００８】また、天板を垂直状態から水平状態に回動
させれば、上下動フレームがばね力に抗して下降する。
このため、上下動フレームの水平部に取り付けられた固
定脚がキャスターより下方に突出し、固定脚がテーブル
全体を支持する状態、つまり天板が水平で固定脚により
支持された使用状態となる。このように、テーブルの天
板を垂直から水平に回動させるだけで、容易に移動しな
い使用状態とすることができる。

【０００９】天板の下面に取付け枠を固定し、その取付
け枠を支持脚フレームの垂直部の上端に設けられたブラ
ケットを介して回動軸に軸支させるようにすれば、天板
を良好に軸支できると共に、天板の回動に応じて上下動
フレームを上下動させることができる。

【００１０】また、支持脚フレームの水平下部及び垂直
部を筒状に形成し、上下動フレームの水平部を水平下部
内に配設し、上下動フレームの垂直部を支持脚フレーム
の垂直部内に配設し、固定脚を垂直部内から下方に突出
させ、上下動フレームの垂直部の上端をブラケット内に
突出させ、天板とその取付け枠の水平位置への回動に伴
って取付け枠により垂直部の上端を押し下げて上下動フ
レームを下降させる構成とすれば、上下動フレームが支
持脚フレーム内に入ることにより、外観を良好にできる
と共に、他の部材との干渉を回避して固定脚の上下動を
確実に行うことができる。

【００１１】さらに、フレームの水平下部に傾斜して取
り付けられ上下動フレームの水平部に設けた長孔に係合
する傾斜ピンと、水平部の端部に係合してロックするロ
ック部材と、ロック部材と水平部間に連結された連結板
と、からロック機構を構成すれば、比較的簡単な構造
で、その上下動フレームの下降にともない、そのフレー
ムの水平部を確実にロックすることができる。

【００１２】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。この折り畳みテーブルは、図１〜
図３に示すように、支持脚フレーム３の上に取付け枠２
を介して天板１が回動可能に取付けられ、支持脚フレー
ム３の底部にキャスター６が取付けられると共に、固定
脚５が下方に突出可能に配設されて構成される。

【００１３】支持脚フレーム３は、両側に水平に配設さ
れた水平下部１１と、水平下部１１上に立設された垂直
部１２と、両側の垂直部１２を連結する水平連結部１３
と、からなり、水平下部１１の底に２対のキャスター６
が取付けられ、両側垂直部１２の上端にブラケット１４
が固定され、そのブラケット１４に、天板１の下に固定
した取付け枠２が回動軸１５を介して回動可能に支持さ
れる。

【００１４】支持脚フレーム３の両側垂直部１２の上部
位置には、中間棚４が水平な軸１６を介して回動可能に
取り付けられる。取付け枠２とこの軸１６との間に、天
板を支持するためのアームが連結される。軸１６の端部
にはレバー１６ａが取り付けられる。

【００１５】アームは連結された第一アーム７と第二ア
ーム８とからなり、第一アーム７の先端は取付け枠２の
一部に軸支され、第二アーム８の元部は軸１６に軸支さ
れる。第一アーム７と第二アーム８は、天板１を水平状
態に回動したとき、死点を越えて安定状態となるように
回動可能に連結され、その間にコイルばね１７が連結さ
れる（図４）。また、中間棚４と取付け枠２の間に第三
アーム９が連結される。

【００１６】図１、図４に示すように、テーブルの天板
１を水平にした使用状態で、コイルばね１７がその付勢
力により第１アーム７と第にアーム８を、その連結軸の
部分で死点を超えた直線状態に保持し、これにより、天
板１を水平にしたテーブルの使用状態が安定して保持さ
れる。

【００１７】支持脚フレーム３の水平下部１１と垂直部
１２は角パイプ材により形成され、水平下部１１の底部
に孔が穿設され、１対の固定脚５はその孔から下方に突
出し、水平下部１１内の固定脚５は上下動フレーム１０
の水平部１０ａに取り付けられる（図４）。上下動フレ
ーム１０は、略Ｌ字状に形成され、その垂直部１０ｂは
支持脚フレーム３の内部に上下動可能に配設される。垂
直部１０ｂの適所にはボルトが上下動ガイドのために取
り付けられる。

【００１８】さらに、コイルばね１９が垂直部１２内で
ガイドねじ１８の外周に、上下動フレーム１０の水平部
１０ａを上に付勢するように配設される。垂直部１０ｂ
の先端は、このコイルばね１９の付勢力により持ち上げ
られ、支持脚フレーム３の垂直部１２の先端よりブラケ
ット１４内に突出する。この持ち上げられた位置で、上
下動フレーム１０の水平部１０ａに取り付けられた１対
の固定脚５は、床から少し浮上する。

【００１９】この上下動フレーム１０の水平部１０ａに
は、上下動フレーム１０が押し下げられ、固定脚５が突
出した状態を保持するための、ロック機構２０が設けら
れる。このロック機構２０は、支持脚フレーム３の水平
下部１１に傾斜して取りつけられた傾斜ピン２１と、水
平下部１１内の端部に水平部１０ａの端に対向して移動
可能に配設されロック溝２２ａを有するロック部材２２
と、ロック部材２２と水平下部１１間を連結する上連結
板２３と下連結板２４とから構成される。

【００２０】傾斜ピン２１は水平部１０ａに穿設した長
孔内を貫通し、上連結板２３と下連結板２４に穿設した
孔を貫通する。この構造により、上下動フレーム１０の
水平部１０ａが下降したとき、上連結板２３と下連結板
２４が傾斜ピン２１にガイドされて図６の右側に移動
し、図４の如く、ロック部材２２のロック溝２２ａに、
水平部１０ａの端が嵌合し、水平部１０ａをロックす
る。

【００２１】次に、上記構成の折り畳みテーブルの動作
を説明する。図１、図４の使用状態から、テーブルを非
使用状態とする場合、テーブルの天板１を図６に示すよ
うに、その回動軸１５を支点に水平状態から垂直状態に
回動させる。

【００２２】この時、第一アーム７と第二アーム８の連
結部を上方（死点を超える側）に曲げるために、レバー
１６ａを少し同方向に回し、これにより、天板１は容易
に垂直状態まで回動し、同時に中間棚４も第三アームの
作用により垂直状態まで回動する。

【００２３】また、この天板１の回動により、ブラケッ
ト１４内の押えがなくなるため、上下動フレーム１０が
コイルばね１９の付勢力により上方に持ち上げられる。
これにより、上下動フレーム１０の水平部１０ａと垂直
部１０ｂが上昇し、水平部１０ａの両端に取り付けられ
た固定脚５もその下端部がキャスター６の下端部より上
方に上がる。このため、テーブルはその支持脚フレーム
３の底部に付けたキャスター６により支持される状態と
なり、天板１を垂直にした折畳状態でキャスター６によ
り自在に移動可能な状態となる。

【００２４】一方、テーブルを折畳状態から使用状態に
する場合、天板１をその回動軸１５を軸に水平状態まで
回動させ、図４示すように、第一アーム７と第二アーム
８を直線上とし、天板１を水平状態に保持する。この
時、天板１の取付け枠２が、その回動軸１５を持つブラ
ケット１４内に入る際、そこに突出している上下動フレ
ーム１０の垂直部１０ｂの上端を押し下げる。

【００２５】これにより、上下動フレーム１０の水平部
１０ａがコイルばね１９を圧縮して下降し、水平部１０
ａに取り付けられた２対の固定脚５が支持脚フレーム３
から下方に突き出される。よって、固定脚５の下端がキ
ャスター６の下端より下に突出し、キャスター６が浮き
固定脚５がテーブルを支持する状態となる。この時、上
下動フレーム１０の水平部１０ａが下降する際、そこに
連結された上連結板２３と下連結板２４が傾斜ピン２１
の作用によってロック部材２２を図４の右側に引く。こ
れにより、ロック部材２２がそのロック溝２２ａに水平
部１０ａの先端を嵌合させ、水平部１０ａの位置をロッ
クする。

【００２６】このように、天板１を水平状態から垂直状
態に折り畳むだけの簡単な操作で、固定脚５がキャスタ
ー６より下方に突出し、且つロック部材２２が水平部１
０ａをロックし、２対の固定脚５が突出した使用状態と
することができる。

【００２７】また、このような折り畳みテーブルは、支
持脚フレーム３が水平下部１１とその上に立設される垂
直部１２とからなり、天板１を縦に回動させれば、テー
ブル上部を薄い形状に折り畳むことができるため、狭い
スペースに多くのテーブルを容易に集めて収納すること
ができ、また、それらを部屋の所定位置に並べて天板１
を水平状態に回動させれば、会議用テーブル等として便
利に使用することができる。

【００２８】また、支持脚フレーム３が角パイプから形
成され、その内部に上下動フレーム１０やロック機構２
０、コイルばね１９等の固定脚５をロックする機構が配
設されるため、それらの機構が外観に現れず、意匠性を
悪化させることがない。

【００２９】なお、上記上下動フレーム１０の水平部１
０ａと垂直部１０ｂは分離して形成し、当接した状態に
組みつけることもできる。さらに、支持脚フレーム３の
水平下部１１と垂直部１２を分離して形成し、ガイドね
じ１８による締付により、垂直部１２の下に水平下部１
１を組みつける構造とすれば、支持脚フレーム３を容易
に分解して、梱包や搬送の便に期することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例を示す折り畳みテーブルの側
面図である。

【図２】同テーブルの正面図である。

【図３】同テーブルの天板を立てた状態の背面図であ
る。

【図４】同テーブルの側面拡大断面図である。

【図５】同テーブルの正面拡大図である。

【図６】同テーブルの天板を立てた状態の側面拡大断面
図である。

【符号の説明】

１−天板 ２−取付け枠 ３−支持脚フレーム ５−固定脚 ６−キャスター １０−上下動フレーム １０ａ−水平部 １０ｂ−垂直部 １１−水平下部 １２−垂直部 １５−回動軸 １９−コイルばね ２０−ロック機構

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 両側に配置された水平下部と該水平下部
   上に設けられた垂直部を有する支持脚フレームと、該支
   持脚フレームの上端に水平な回動軸により回動可能に支
   持された天板と、該支持脚フレームの両水平下部に取付
   けられた複数対のキャスターと、該天板と該支持脚フレ
   ームの垂直部間に連結された水平支持用のアームと、を
   備えた折り畳みテーブルにおいて、 両側下部に配置された水平部と該水平部上に設けられた
   垂直部とを有し、全体が上下動可能に配設され、前記天
   板の水平位置への回動にともないばね力に抗して下降す
   る上下動フレームと、 該上下動フレームを上方に付勢するばね部材と、 該上下動フレームの水平部に取り付けられ、該上下動フ
   レームの下降によって前記キャスターより下方に突出す
   る複数対の固定脚と、 該固定脚が該キャスターより下方に突出したとき該水平
   部をロックするロック機構と、 を備えたことを特徴とする折り畳みテーブル。
2. 【請求項２】 前記天板の下面に取付け枠が固定され、
   該取付け枠が前記支持脚フレームの垂直部の上端に設け
   られたブラケットを介して水平な回動軸に軸支された請
   求項１記載の折り畳みテーブル。
3. 【請求項３】 前記支持脚フレームの水平下部及び垂直
   部が筒状に形成され、前記上下動フレームの水平部が該
   水平下部内に配設され、該上下動フレームの垂直部が該
   支持脚フレームの垂直部内に配設され、前記固定脚が該
   垂直部内から下方に突出し、該上下動フレームの垂直部
   の上端が前記ブラケット内に突出し、前記天板とその取
   付け枠の水平位置への回動に伴って該取付け枠が該垂直
   部の上端を押し下げて該上下動フレームを下降させる請
   求項２記載の折り畳みテーブル。
4. 【請求項４】 前記ロック機構が、前記支持脚フレーム
   の水平下部に傾斜して取り付けられ前記上下動フレーム
   の水平部に設けた長孔に係合する傾斜ピンと、該水平部
   の端部に係合してロックするロック部材と、該ロック部
   材と該水平部間に連結された連結板と、を備えている請
   求項１記載の折り畳みテーブル。