JPH0316498Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 《産業上の利用分野》 本考案は、勉強机や、事務机などの天板面を水
平状態と、傾斜状態にする事ができる天板の傾斜
装置に関するものである。

《従来の技術と問題点》 従来、上記傾斜装置は、左右一対の脚体にて天
板を上下回動自在に支持してなる机等において、
前記左右両脚体の上端部内面に前後長手の左右一
対のリンク杆を配設し、両リンク杆の中途部を各
脚体に対して上下回動自在に枢止すると共に、該
両リンク杆と前記天板とを、天板を適宜角度傾斜
させた状態において両リンク杆先端の係止部が天
板下面の係合部に対して係脱自在となる様に関連
させる一方、前記両リンク杆の基端部を左右方向
に長手のハンドルを介して連結し、当該ハンドル
の自重にて前記両リンク杆先端部が上向きに付勢
する様構成したものであつた。（例えば、実開昭
61−88541号） すなわち、リンク杆の脚体に対する枢着位置
が、天板の傾斜状態で天板下面の前端側の係合部
の前方に位置し、リンク杆はハンドルの自重によ
つて、リンク杆の係止部を常に係合部に係合する
様付勢しているので、天板を傾斜姿勢から、水平
姿勢に変更する時、一方の手で天板をやや上方に
持ち上げた姿勢を維持し、他方の手でハンドル部
を移動させ、係止部と、係合部の係合をはずさな
ければならず、その操作がわずらわしかつた。

《本考案の目的と構成》 本考案は構造が簡単で操作が容易な天板の傾斜
装置を提供する事を目的とし、その構成は、基台
の前端部に天板裏面前端部を回動自在に枢止連結
し、天板裏面左右端部にもうけた支持板の側壁に
前後方向にわたる長孔を形成する一方、前記長孔
を貫通し、左右端部が支持板の外方に突出して操
作つまみがもうけられた支持杆に取付杆の一端を
連結し、他端を基台に回動自在に取りつけた机等
における天板の傾斜装置において、天板の傾斜状
態で、取付杆の基台の取付位置を、長孔の後端面
よりやや前方に位置せしめたものである。

《実施例》 以下、実施例を図面にもとづいて説明する。

符号１は基台を示し、符号２は基台側１の前端
部に裏面前端部を回動自在に取りつけた天板を示
し、符号３は天板２の左右端部裏面にもうけた右
側の支持板を示し、符号５は左右の支持板３，３
を貫通する支持杆を示し、符号６は支持杆５の左
右端部にもうけられた取付杆を示している。

符号１４は、左右の天板受け材１２の後端上面
に取りつけられ、天板２の後端部を支持する支持
突起である。

天板２は、先端左右端部裏面に、前記天板保持
金具１３に枢止連結される天板取付金具１５がも
うけられ、後端部が上方に回動自在に前記基台１
の天板取付金具１３に取りつけられている。

支持板３は、天板２の前後方向の略中央部左右
端部裏面に取りつけられた、側壁３１を有する断
面逆Ｌ字形をなし、側壁３１には前後方向に渡つ
て長孔３２が形成されている。

符号３３は長孔３２の周縁にもうけられた合成
樹脂製の保護縁材である。

支持杆５は、前記左右の支持板３，３に形成し
た長孔３２，３２を貫通して左右端部が支持板
３，３の外方に突出し、左右端部に操作つまみ５
１を取りつけている。

取付杆６は、取付部６１と該取付部６１に連設
された回動軸部６２よりＬ字形をなし、取付部６
１の上端は、前記支持杆５の左右端部に支持板３
の内側に位置して固着されている。

そして、回動軸部６２の端部は、支持杆５が長
孔３２前端に位置した時に、天板２が水平状態と
なり、後端に位置した時に傾斜状態となる様、長
孔３２の後端部よりの天板受け材１２の内面に回
動自在にとりつけられている。

本考案は上記の如く構成されており、第１図の
状態から天板２を傾斜状態とする場合は、天板２
の後端部、あるいは、左右端部を持ち上げる。

すると、支持杆５は、取付杆６の回動軸部６２
を中心として、長孔３２内を、取付杆６が起立す
る方向に移動し、一旦、取付杆６が起立する方向
に移動し、一旦、取付杆６が起立姿勢となつた
後、天板の自重にて支持杆５は、長孔３２の後端
部に位置し、取付杆６がやや後方に傾斜した状態
で、天板２は傾斜状態に維持される。（第１図仮
想線に示す状態） 次に、天板２を水平状態にもどす場合は、支持
杆５の操作つまみ５１を前方に回動せしめ、支持
杆５を長孔３２の前端部に位置せしめる。

この状態で天板２の後端部裏面は支持突起１４
に当接し、天板２は水平状態に保持される。

尚、実施例では、基台１を脚体１１、天板受け
材１２等より構成しているが、適宜変更可能であ
る。

《効果》 以上の如く本考案は、天板左右端部裏面に支持
板をもうけ、支持板に長孔を形成し、この長孔を
貫通して支持杆をとりつけ、支持杆を、基台に回
動自在にとりつけた取付杆と連結した簡単な構成
で安価に製作できる。

又、天板の傾斜状態で、支持杆の基台側の取付
位置を、前記長孔の前後方向の中央部以外で、長
孔の後端面よりやや前方に位置せしめているの
で、取付杆は天板を持ち上げていくと起立姿勢か
ら支持姿勢へと変位して、天板を傾斜状態となす
から、天板を傾斜状態とする場合は、天板を持ち
上げるだけの操作でよく、又、支持杆に取付杆の
一端を連結し、支持板に操作つまみを形成してい
るので、天板を水平状態にする場合は、操作つま
みを前方に移動させるだけの簡単な操作でよい。

【図面の簡単な説明】

図は本考案の実施例の一つを示し、第１図は本
考案の要部側面図、第２図は、要部拡大側面図、
第３図は要部縦断面図である。 １……基台、２……天板、３……支持板、３１
……側壁、３２……長孔、５……支持杆、５１…
…操作つまみ、６……取付杆。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 基台の前端部に天板裏面前端部を回動自在に枢
   止連結し、天板裏面左右端部にもうけた支持板の
   側壁に前後方向にわたる長孔を形成する一方、前
   記長孔を貫通し、左右端部が支持板の外方に突出
   して操作つまみがもうけられた支持杆に取付杆の
   一端を連結し、他端を基台に回動自在に取りつけ
   た机等における天板の傾斜装置において、天板の
   傾斜状態で、取付杆の基台側の取付位置を、長孔
   の後端面よりやや前方に位置せしめた事を特徴と
   する机等における天板の傾斜装置。