JPS6116302B2 - - Google Patents

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JPS6116302B2
JPS6116302B2 JP56068356A JP6835681A JPS6116302B2 JP S6116302 B2 JPS6116302 B2 JP S6116302B2 JP 56068356 A JP56068356 A JP 56068356A JP 6835681 A JP6835681 A JP 6835681A JP S6116302 B2 JPS6116302 B2 JP S6116302B2
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JP
Japan
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parts
waterproofing
composition
synthetic resin
coating film
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Application number
JP56068356A
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Inventor
Shin Tanigawa
Takeshi Myazawa
Tadanobu Suzuki
Kentaro Nagai
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Toagosei Co Ltd
Original Assignee
Toagosei Co Ltd
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Publication date
Application filed by Toagosei Co Ltd filed Critical Toagosei Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
本発明は構造物の表面に防水層を形成させる塗
膜防水用組成物に関するものである。 さらに詳しくは本発明はワンコートで防水機能
及び美装機能を有する防水層を形成しうる塗膜防
水用組成物に関するものである。またさらに詳し
くは、本発明は防水機能に加えて、疎水性、レベ
リング向上性、及び滑り特性を有し表面の耐汚染
性が改良され、さらに光沢も増加した美装機能を
十分に発揮する防水塗膜を提供する組成物に関す
るものである。 近年、構造物の防水にも合成高分子化学の発達
に伴つて特に耐候性の優れたアクリル酸アルキル
エステルを含有する合成樹脂エマルジヨンを用い
る塗膜防水工法が盛んに行なわれている。 一般、塗膜防水工法に用いられるアクリル酸ア
ルキルエステルを含有する合成樹脂エマルジヨン
は、塗膜を形成されるときに一度に厚塗りして
も、ヒビ割れ、亀裂等を生じる事がないように、
そこに含有されている合成樹脂としては極めてガ
ラス転移点(以下Tg点と略記する)の低い柔ら
かいものが用いられいる。 又、塗膜防水に用いられる塗膜に要求される条
件は第一に、建造物の防水を行うという機能面か
ら、下地亀裂に対する追従性に富み、低温時でも
柔軟性があつて、冬期において構造物の動きや、
下地亀裂に追従する事であり、高温時でのタレ、
強度の低下を生じない事であり、さらに耐紫外線
性、耐オゾン性、耐水性及び耐薬品性が良い事で
ある。 第二の条件は、外観的な仕上げ美装に関するも
のであり、特に外壁等に行う場合には、防水塗膜
が光沢を有し、耐汚染性に優れる事であり、長期
に屋外にあつても、美観的に耐えうるものでなく
てはならない。 従来から、アクリル酸アルキルエステルからな
る樹脂のようにTg点の低い柔らかいものを使う
事によつて、低温時での伸び、高温時での強さの
確保という物性面に関しては、十分な性能を有す
る防水塗膜を得る事は可能であつたが、そのとき
は一般にTg点が−20℃以下というような極端に
柔らかい樹脂を用いている為、乾燥塗膜表面の粘
着性が強く、空気中の汚染物質が付着して、簡単
に汚れてしまうという欠点がある。その為、防水
塗膜の上に、さらに仕上材(トツプコート)を塗
布しその欠点を回避しているのが一般の塗膜防水
工法である。 即ち、防水機能に優れたTg点の低い柔らかい
樹脂を用いると、防水表面の粘着性が強く、耐汚
染性に極めて劣るという問題がある為仕上材はか
かせないものであつた。 そこで本発明者らは、塗膜防水の上に、さらに
仕上層を必要とする従来の塗膜防水工法の欠点を
改良する為に、本来の防水機能を損う事なく、塗
膜表面の光沢、耐汚染性を兼ね備えたワンコート
が可能な防水塗膜を開発すべく鋭意検討した結
果、特定のシロキサン系化合物を含有する塗膜防
水用組成物が、塗膜の柔軟性を低下させる事な
く、塗膜表面のべたつきを除き、表面状態を疎水
化して空気中の汚染物質が付着しにくいものと
し、さらにシリコンによるレベリング化によつ
て、光沢を増加させた防水塗膜をワンコートで形
成し得る事を見出し、本発明を完成するに至つ
た。 即ち、本発明は炭素数2〜10のアルキル基を有
するアクリル酸アルキルエステルを30重量%以上
含む単量体を重合して得られるガラス転移点が0
℃以下の合成樹脂と、該樹脂100重量部に対して
0.1〜10重量部のジアルキル(フエニル)ポリシ
ロキサン、ポリエーテル変性ジアルキル(フエニ
ル)ポリシロキサン及びアルコール変性ジアルキ
ル(フエニル)ポリシロキサンから選ばれた1種
以上のシロキサン系化合物とを含有するエマルジ
ヨンからなる塗膜防水用組成物に関するものであ
る。 本発明の組成物に含有されている特定のシロキ
サン系化合物は、その組成物の施工における成膜
時に塗膜表面の表面張力を低下させ、レベリング
性を向上させることによつて光沢を増加させ、さ
らにシリコンの有する疎水性によつて表面を疎水
化及び、非粘着化させて、耐汚染性を改良する事
ができ、Tg点の低い樹脂を使用することに起因
する諸問題が解決されるものである。 かくして本発明の塗膜防水用組成物により、成
膜性に優れ防水塗膜表層に緻密な光沢があり、べ
たつきがなく、滑りのよい耐汚染性に優れた皮膜
を形成せる事が可能になり、ワンコートで防水及
び美装機能の双方を有する防水用塗膜が得られ
る。 本発明に於ける合成樹脂の必須構成単量体とし
てのアクリル酸アルキルエステルの具体例として
は、アクリル酸のエチル、n−プロピル、iso−
プロピル、n−ブチル、iso−ブチル、sec−ブチ
ル、n−アミル、n−ヘキシル、n−ヘブチル、
n−オクチル、2−エチルヘキシル、n−ノニ
ル、n−デシルなどのエステルである。 上記アクリル酸アルキルエステル以外に合成樹
脂の構成単量体として用いられる単量体にはアク
リル酸アルキルエステルと共重合可能なビニル系
単量体があり、具体的にはアクリル酸又はメタク
リル酸、更にはメタクリル酸エステル、エチレ
ン、酢酸ビニル、塩化ビニル、塩化ビニリデン、
アクリロニトリル、スチレン、ブタジエン、上記
アクリル酸アルキルエステル以外のアクリル酸ア
ルキルエステル、イタコン酸、マレイン酸、クロ
トン酸などが好ましく用いられる。 上記したように合成樹脂の必須構成単量体とし
ては炭素数2〜10のアルキル基を有するアクリル
酸アルキルエステルを用いるのであるが、低温下
での柔軟性の保持及び、厚塗りをしても、ヒビ割
れ等をしないことなどの特長を強く持たせるため
に、好ましくは炭素数4〜10のアルキル基を有す
るアクリル酸アルキルエステルが用いられる。な
おここで炭素数2未満のものを用いたときは塗膜
の耐水性、柔軟性に問題が生じ、炭素数10を越え
るものを用いるときは塗膜の強度に問題が生じ
る。 本発明における合成樹脂の構成単量体としての
アクリル酸アルキルエステルの含有量は、30〜
100%であり、好ましくは60〜100%、特に好まし
くは、90〜99.5%である。 アクリル酸アルキルエステル以外の合成樹脂の
構成成分としては、アクリル酸又はメタクリル酸
が特に好ましいが、勿論上記のその他の単量体も
任意に用いられる。これら共重合用単量体の含有
量は0〜70%であり、好ましくは0〜40%であ
り、特に好ましくは0.5〜10%である。 本発明に於いて用いられる合成樹脂の構成単量
体としてのアクリル酸アルキルエステルが30%未
満では樹脂自体の耐候性が低下する欠点がある。 又アクリル酸、メタクリル酸或は他のモノマー
を共重合させることにより、塗膜の強靭性を向上
させ、塗膜のひび割れを生じ難くすることがで
き、特にその量が0.5〜10%のときに最適とな
る。 一方、アクリル酸、メタクリル酸或は他のモノ
マーの配合量が余りにも多すぎると塗膜の柔軟性
が低下し、構造物の亀裂に対する追従性が低下し
防水機能が低下する傾向にあり、もちろん上記耐
候性にも問題を生ずる。 ここで得られた合成樹脂のTg点は、0℃以下
である事が必要であり、好ましくは−20℃以下で
ある。 本発明に於いて用いられる塗膜防水用組成物の
成分として、Tg点が0℃以下の合成樹脂を用い
る理由は一度に厚塗りしても、ひび割れ、亀裂等
を生じさせない為である。 なぜなら合成樹脂としてTg点が0℃以下の柔
らかい樹脂を用いる事は建造物の表面の防水機能
という面からみた場合、均一な厚い皮膜によつて
雨水等による漏水を防ぐために不可欠な要件であ
るからである。 もしTg点が0℃を越える硬い樹脂を含み組成
物を用いた場合、数百μ以上というような膜厚と
すると、どうしても成膜時に亀裂、ひび割れ等の
トラブルを生じ易く、これらの塗膜のひび、亀裂
等から漏水が起り厚塗りをしても防水材としての
性能を十分に発揮する事ができない。 本発明においてTg点が0℃以下の柔らかい樹
脂を含む組成物を用いる第2の理由は、下地亀裂
に対する追従性を与える事である。 即ち、樹脂そのものが柔らかい為に、建造物の
ムーブメント等によつて下地に数mmの亀裂が発生
しても、そのうえに塗布された塗膜は、ビンホー
ル、亀裂等を生ずることなく下地亀裂によく追従
する。 もしTg点が0℃を越える樹脂を含む組成物を
用いると亀裂追従性がなく、通常生ずる0.3mm程
度の亀裂(ヘアークラツクという)にも追従でき
ず、ひび割れ等を生じ結局漏水を生ずる原因とな
る。 又、本発明で用いるTg点が0℃以下の樹脂を
含む組成物は、低温時においても塗工性がよく保
持されており、成膜性能にも優れており、防水用
塗膜に最適のものである。 本発明に於ける塗膜防水用組成物に用いる樹脂
のTg点とは無定形ポリマーの各種性質が急変す
る温度で、この温度以下ではポリマーの無定形部
分の分子セグメントの運動が凍結されるような温
度である。 本発明で用いられる樹脂のTg点を実際に測定
するには一例として種々の温度での熱膨張を測定
してそれぞれの温度に対して比容積をプロツト
し、得られた曲線で屈曲している点の温度を求め
る一般的な方法が用いられる。 しかし、実際的には、昭和53年8月20日に(株)高
分子刊行会から発行された新高分子文庫14「合成
樹脂エマルジヨンの物性と応用」の第66頁〜第68
頁に記載してある様に、個々の単独モノマーより
成る樹脂のTg点の値が知られている場合、共重
合樹脂のTg点の値は次の計算式によつて求める
事ができる。 1/Tg=W/Tg+W/Tg W1:成分1の重量分率。 W2:成分2の 〃 。 Tg1:成分1単独ポリマーのTg点 (〓) Tg2: 〃2 (〓) ここでW1+W2=1である。 又同書に記載してある様に、Tg点が0℃以下
の主な単独樹脂をあげると(弧内は全てTg点)、
ポリエチルアクリレート(−22℃)、ポリブチル
アクリレート(−52℃)、ポリ2−エチルヘキシ
ルアクリレート(−68℃)等があり、それらと共
重合可能なTg点が0℃以下の樹脂としては、ポ
リスチレン(105℃)ポリ酢酸ビニル(30℃)等
である。なお同書第67頁表−3.1のポリアクリル
酸2−エチル、ポリアクリル酸ヘキシルはそれぞ
れポリアクリル酸2−エチルヘキシル、ポリアク
リル酸の誤植でありその様に読みかえた。 次に共重合樹脂のTg点の計算例を示すと、ブ
チルアクリレート70重量部(以下部と略す)スチ
レン30部の共重合樹脂のTg点は上式より求める
と−23℃となる。 以上、Tg点の求め方について説明したが、本
発明の組成物に用いられる樹脂のTg点は上記刊
行物記載の式およびTg点(同書に記載のないも
のは丸善(株)発行の化学便覧等を参照した)から決
められたもので0℃以下のものであり、好ましく
は−20℃以下であるがかかる柔らかい樹脂を使用
することにより、前記した様に厚塗りした時、成
膜時にひび割れ、亀裂等が生じることはない。 又、このような柔らかい樹脂を使用して得た塗
膜は、下地亀裂追従性に富み、下地にクラツクが
発生しても、防水機能を失うものではない。 本発明に於いて用いられる合成樹脂を含有する
エマルジヨンは、通常公知の乳化剤を用いて常法
により前記単量体を重合して容易に得る事がで
き、得られるエマルジヨンの固形分濃度が通常30
〜70%になるように行なわれる。 又、このエマルジヨンのPH値は7〜10である事
が安定性の面より好ましく、アンモニア、水溶性
アミン、水酸化ナトリウム、水酸化カリカム等を
用いて、エマルジヨンのPH値を調整しておく事が
好ましい。 但し、弱酸性、又は酸性領域でも、安定性のよ
いエマルジヨンであれば、本発明の目的にそのま
まで十分に利用できるものである。 次に本発明の一方の成分である特定のシロキサ
ン系化合物は前記した様に防水塗膜の光沢、耐汚
染性を改良するために必要欠くべからざるもので
あつて、これらシロキサン系化合物の存在で初め
て本発明の目的が達成されたのである。 本発明に用いられるシロキサン系化合物として
は、まず第一にジアルキル(フエニル)ポリシロ
キサンがありそれは次の一般式を有するものであ
る。 Rは、水素、メチル、エチル、ブチル、ヘプチ
ル、フエニル基等である。xは重合度を示す整数
である。 第二の化合物としてポリエーテル変性ジアルキ
ル(フエニル)ポリシロキサンがあり、それはポ
リエーテルの導入方法で次の3種の型すなわち直
鎖型、側鎖型、枝分れ型の3つに分類される。ジ
メチルポリシロキサンを例にとつてその一般式を
示すと次のようになる。 直鎖型 R;水素、メチル、エチル、フエニル基等で
あり、nは1〜10の整数、x、Yはそれぞれ重
合度を示す整数である。 側鎖型 R,n,x,Yは、上記(2)と同様である。 枝分れ型 R,n,x,Yは、上記(3),(4)と同様である。 第三の化合物としてはアルコール変性ジアルキ
ル(フエニル)ポリシロキサンがあり次の一般式
で示されるものである。 R,xは上記に同じである。 上記に示したシロキサン系化合物をより具体的
な化合物で示すと、ジメチルポリシロキサン、メ
チルフエニルボリシロキサン、ポリアルキレング
リコール変性ジメチルポリシロキサン、ポリアル
キレングリコール変性メチルフエニルポリシロキ
サン、アルコール変性ジメチルポリシロキサン
(末端基に水酸基を有する)、アルコール変性メチ
ルフエニルポリシロキサン(末端基に水酸基を有
する)である。 また、上記シロキサン系化合物としては下記の
様な市販品がそのまま使用可能である。 ジアルキル(フエニル)ポリシロキサンのジメ
チルポリシロキサンとしては、信越化学工業(株)製
のKF92オイル、KF96オイル、KF965オイル、ト
ーレシリコン(株)製のSH200オイル等がある。 メチルフエニルポリシロキサンとしては、信越
化学工業(株)製のKF56オイル、トーレシリコン(株)
製のSH556等がある。 ポリエーテル変性ポリシロキサンとしてはトー
レシリコン(株)製のSH376オイル、SH3747オイ
ル、SH3748オイル、SH3749オイル、SH3771オ
イル等がある。 アルコール変性ジアルキル(フエニル)ポリシ
ロキサンとしては、トーレシリコン(株)製の
SF8427オイル、SF8428オイル等がある。 本発明のシロキサン系化合物の選択は、1種の
みの使用は勿論、どのような組合せで用いる事も
可能であるが特に好ましい組合せはジアルキル
(フエニル)ポリシロキサンとポリエーテル変性
ジアルキル(フエニル)ポリシロキサンである。
シロキサン系化合物の組成物中における含有量
は、本発明に係わるエマルジヨンの合成樹脂分
100重量部(以下部と略す)に対して、0.1〜10部
である。ここで0.1部未満になると塗膜表面の光
沢を高める効果が小さく、又、表面を非粘着化さ
せて、耐汚染性を上げる効果があまり認められ
ず、又逆に10部を越える量になるとシロキサン系
化合物の全てが合成樹脂で固着されない様になり
一部遊離したものが存在し、屋外に長期に暴され
た場合、遊離シロキサン系化合物の損失による塗
膜の艷引け等のトラブルを生じる恐れがあるうえ
に塗膜の伸び物性が低下する。 本発明の塗膜防水用組成物に必要に応じて、骨
材、短繊維、界面活性剤、粘度安定剤、消泡剤な
どを配合する事は勿論可能である。 骨材としては、例えば、タルク、マイカ、酸性
白土、ケイ藻土、カオリン、石英、鉄粉、フライ
アツシユ、サチンホワイト、酸化チタン、フエラ
イト、リトポン、バライタ、木粉、ジルコニア、
パーライト、ひる石、シラスバルーン、カーボン
ブラツク、ホワイトカーボンなど及び各種ポルト
ランドセメント、高炉セメント、アルミナセメン
トなどのセメント類の1種又は、2種以上が用い
られる。 添加量は、エマルジヨンの合成樹脂分100部に
対して、5〜1000部が好ましく、さらに好ましく
は10〜200部である。 又、短繊維としては無機繊維状物、天然繊維又
は合成繊維を用いる事ができ、具体例としては、
石綿、岩綿、グラスウール、スラグウール、パル
プ、ポリエチレン繊維、ポリ塩化ビニル繊維、ビ
ニロン繊維、ナイロン繊維、アクリル繊維、ポリ
エステル繊維、木綿、麻などが用いられる。添加
量は、エマルジヨンの合成樹脂分100部に対して
0.1〜50部が好ましく、より好ましくは、0.2〜10
部である。 界面活性剤は、骨材の分散性を良好ならしめる
為に用いられるものであるが、かかる界面活性剤
としては、例えばポリオキシエチレンのアルキル
またはアルキルフエノールなどのエーテル類、ポ
リオキシエチレンのソルビタン脂肪酸などのエス
テル、オキシエチレン−オキシプロピレンブロツ
クポリマーなどがあげられる。 かかる界面活性剤はエマルジヨンの合成樹脂分
100部に対して、0.05〜5部程度を配合する事が
好ましく、この配合量が少ない場合、骨材の安定
な混和が困難であり、多い場合塗膜の強靭性が低
下する傾向にある。 粘度安定剤としては、例えばリグニンスルホン
酸、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、トリポ
リリン酸などのソーダ、カリ、アンモニウム塩な
どが用いられ、その配合量はエマルジヨンの合成
樹脂分100部に対して0.1〜5部程度が好ましい。 又、消泡剤としては、オクチルアルコール、カ
プリルアルコール、ラウリルアルコール、シクロ
ヘキサノールなどがあり、その配合量はエマルジ
ヨンの合成樹脂分、100部に対して、0.005〜0.2
部程度が好ましい。 本発明に於ける塗膜防水用組成物は、防水すべ
き構造物表面に、塗布又は吹付けて塗膜を形成さ
せるが、該組成物の粘度は300cps以上、(B型粘
度計、30rpm、ローターNo.2、20℃)が好まし
く、より好ましくは1000〜50000cps程度になる
ように調節する事がよい。 粘度が300cpsより小さいレベリング性が高す
ぎて一度に厚塗りすることが難しくなり、又高粘
度の場合には、厚塗りのできる利点があるが、高
粘度に過ぎる時は、塗工上に難点が生じる傾向に
ある。 又、本発明の塗膜防水用組成物は、自由に着色
する事ができ、着色剤は通常の染料、顔料が用い
られる。 本発明組成物を塗布するに際しては、成膜後の
膜厚が好ましくは、100μ以上より好ましくくは
300〜3000μとなるように塗布する事がよい。膜
厚が薄すぎると、下地亀裂などに対する追従性が
低下して漏水の原因となり、又膜厚を増せば、上
記追従性を向上し、亀裂、ヒビ割れがなくなる
が、厚過ぎてもそれに対応した効果の向上は認め
られない。 本発明の組成物より形成された塗膜は、極めて
光沢に富み、さらに美観に優れた立体的模様を作
ることが出来、また塗膜表面の粘着性もなく、防
水性、耐候性、耐汚染性及び抵温での柔軟性に優
れた塗膜であり、一度に厚塗りしても、塗膜表面
に、ヒビ割れを生ずる事がないという特長を有し
ている。 又、本発明の塗膜防水用組成物の使用に際し、
防水を行なおうとする構造物の目地部や、すき間
部の空隙の大きな箇所には、シーリング剤やモル
タル及び樹脂エマルジヨンを混入したセメント混
合物等であらかじめ空隙を埋めておいてから、本
発明組成物を塗布する事も好ましく用いられる。 又、躯体にあらかじめ下地処理剤を塗布してか
ら、本発明の防水用組成物を塗布する事も可能で
ある。 下地処理剤としては、エポキシ系樹脂エマルジ
ヨン、一般の市販のエマルジヨンタイプ、あるい
は溶剤タイプの塗料、又は、粘着剤等がある。 本発明の塗膜防水用組成物の適用しうる対象
は、一般の建築物や建築部材であり、例えば、コ
ンクリート、モルタル、ALC板や石膏ボードな
どの軽量材、鉄板やアルミなどの金属、ベニヤ、
その他の木質材など多様な物にわたる。 次に、本発明の詳細を実施例を用いて説明す
る。実施例中の部及び%は全て重量部及び重量%
である。又、実施例中における試験法は次の通り
である。 1 防水塗膜の表面光沢の測定。 ガラス板に防水用組成物点を塗布厚が0.3mm
となるようにドクタープレードを用いて塗布
し、乾燥後に皮膜表面を水平に置き、光源から
の入射率を60度、反射角を60度にとつて、グロ
スメータ(日本電色工業製)により測定した。 2 防水塗膜の表面タツクの測定。 シリコン系離型剤を塗布したガラス板上に防
水用組成物を吹付け、乾燥後、脱型してタツク
メーター(東洋精機製作所製)を使用して測定
した。又、同時に指触によつても判定した。 3 耐汚染性の測定。 半径5cm程の塗膜表面領域に、カーボン粉1
gを均一に手で軽くこすりつける。付着したカ
ーボンを水洗した後、カーボンによる塗膜表面
の汚染状態を目視によつて観察した。 4 透水率測定。 JISA6910複層模様吹付材の透水性試験に準
拠して測定した。 5 塗膜物性。 JISA6021屋根防水用塗膜材のアクリルゴム
系に準拠して、常温20℃、及び低温−20℃での
伸び、強さを測定した。 6 耐候性。 JISA6021に準拠して、JISA1414による紫外
線処理1000Hr後の外観及び伸び、強さを測定
した。 実施例 1 アクリル酸ブチル90部、アクリル酸エチル5部
及び、メタクリル酸1部、スチレン4部、乳化剤
としてアルキルベンゼンスルホン酸ソーダ1部、
過硫酸アンモン0.3部、水100部より成る組成物を
75℃の温度で、5時間通常の重合法により重合し
固形分48%のエマルジヨンを作製した後、アンモ
ニア水を加えてPH7.0に調節した。 上記エマルジヨンの樹脂分100部に、骨材とし
てカオリン粘土10部、炭酸カリシウム10部、酸化
チタン10部、粘度安定剤としてポリアクリル酸ソ
ーダ0.5部、消泡剤として、カプリルアルコール
0.2部、さらにジメチルポリシロキサン5部を加
え、よく混練して、塗膜防水用組成物を得た。 上記塗膜防水用組成物をエアースプレー方式の
スプレーガンを用いて、膜厚1mmのサンプルを作
製した。 これを20℃、60%RHの条件下で10日間放置
後、上記試験法に従つて性能を測定した結果は表
−1に示すように良好であつた。 実施例 2〜4 実施例1の要領に従い表−1に示すモノマーを
用いて、合成樹脂エマルジヨンを作製し、表−1
に示すように、シロキサン系化合物を含有する塗
膜防水用組成物を製造し、同様に試験した結果
は、表−1に示すように良好であつた。
【表】
【表】 実施例 1〜5 実施例1の要領に従い、表−2に比較例を示
す。アクリル酸アルキルエステルを主体とした
Tg点が0℃以下の合成樹脂のエマルジヨンをバ
インダーとしているが、シロキサン系化合物を含
有しない場合(比較例1)、アクリル酸アルキル
エステルが30%未満の量しか含有しない合成樹脂
のエマルジヨンを用いた場合(比較例2)、アク
リル酸アルキルエステルを適当量含有している
が、Tg点が0℃以上の合成樹脂のエマルジヨン
を用いた場合(比較例3)、アクリル酸アルキル
エステルが30%未満でTg点も0℃以上の合成樹
脂のエマルジヨンを用いさらにシロキサン系化合
物も含有しない場合(比較例4)、さらにシロキ
サン系化合物をエマルジヨンの樹脂分100部に対
し15部を用いた場合(比較例5)について、塗膜
防水用組成物を調整し、同様に性能を調べた結
果、何れも塗膜表面の光沢低下、塗膜表面のべた
つきがでたり、汚染されやすくなつたり、無処理
20℃、特に−20℃という低温下での極端な伸び低
下、さらに促進耐候性試験で異常を生じたりし
て、上記のいずれかに不良であつた。
【表】
【表】

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 炭素数2〜10のアルキル基を有するアクリル
    酸アルキルエステルを30重量%以上含む単量体を
    重合して得られるガラス転移点が0℃以下の合成
    樹脂と、該樹脂100重量部に対して、0.1〜10重量
    部のジアルキル(フエニル)ポリシロキサン、ポ
    リエーテル変性ジアルキル(フエニル)ポリシロ
    キサン及びアルコール変性ジアルキル(フエニ
    ル)ポリシロキサンから選ばれた1種以上のシロ
    キサン系化合物とを含有するエマルジヨンからな
    る塗膜防水用組成物。
JP6835681A 1981-05-08 1981-05-08 Composition for making film waterproof Granted JPS57185357A (en)

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